「姉さん、ちょいといいかな?」  
「はい、何でしょう」  
ハインツは急に周囲を憚るように声を落として耳打ちした。  
「例の薬、またお願いできねえかな」  
「あー、はいはい」  
またかよ、この助平オヤジが、と心の中で毒づきながらリリーは首を縦に振った。  
「いつもの奴ですね。畏まりました」  
「おー、引き受けてくれるかい。さすがは姉さん! また、お礼ははずむから」  
途端に声を上ずらせて喜ぶハインツを背にして、リリーは「金の麦亭」を出た。  
例の薬とは、ずばり勃起薬のことである。リリーは以前、勃起不全で悩むとある老人から  
この種の薬の依頼を受けたことがあった。そのときの評判は大層よく、  
先方からは倍額近い報酬が手渡された。そこまでは良かったのだが、  
以来、評判を聞いたハインツまでがこの薬を個人的に注文するようになっていた。  
 
「まったく、花も恥らう乙女に、よくそんなもの堂々と注文できるわよね」  
歩きながらリリーは誰にいうともなく愚痴をこぼす。とは云えども、この薬の代金は馬鹿にならない。  
内容が内容だけか、報酬としてかなりの高額が支払われるのだ。  
アカデミー建設に邁進するリリーとしては、是非ともこなしておきたい依頼ではある。  
 
「ま、ちゃっちゃと片付けちゃいますか」  
工房に着くなり、リリーは早速調合を開始した。調合台の上に何やらグロテスクな材料が並べられていく。  
材料の数こそ多いが、それほど時間のかかる調合ではない。丸一日かければ片付く仕事だ。  
他にも依頼はたてこんでいる。リリーは徹夜でこの仕事を終わらせようと思った。  
やがて夜が更けていった。……  
 
 
「ううーん。やっと終わったわ〜」  
リリーは欠伸をしながら大きく背伸びをした。  
木戸の隙間からは目に鮮やかな日光が染み入り、清清しい冷気と共に、  
チュンチュンという雀のさえずりが聞こえてくる。リリーは一晩かけて調合を完成させていた。  
「さあ、あとは仕上げだけね」  
 
目の前の調合台には、ビーカーとその中に凝ったどろりとした液体がある。  
一見、蜂蜜シロップそっくりの液体である。いや、色といい艶といい、  
ラベルでも貼っておかないと見分けがつかないだろう。  
だが、中身は、しわがれた老人の春を一瞬にして蘇らせたほどの強力な催淫剤なのだ。  
あとは、このままだと濃度が高すぎるので小分けして、飲みやすく適当なものに溶かし込んでやればよい。  
もう面倒だからイングリドとヘルミーナに任せちゃおうかしら、とそこまで思って、  
ようやく二人はいないのだと思い出した。二人はドルニエと泊まりがけの採取に出かけている。  
 
「しょうがない、もうひとがんばりしましょう」  
あくびを噛み殺しながら、リリーが作業に移ろうとした、そのとき。  
ドンドン、と扉が激しく叩かれる。来客である。  
「もう、誰かしら」  
リリーは戸を開いた。  
「お早う、姉さん!」  
「テオじゃない」  
そこには、赤毛の少年が目をくりくりさせて立っていた。  
やや、小柄ながら引き締まった体。日焼けた肌は健康そのものだ。  
テオ・モーンマイヤー。リリーが採取に行くときたまに雇う冒険者である。  
「姉さん、俺の依頼はもうできたか」  
「あー、はいはい。ちょっと待ってて」  
依頼とは蜂蜜シロップ(×3)のことである。彼は無類の甘い物好きだ。  
よくお菓子の類を頼みに工房を訪れる。  
リリーは気づいていないが、実は彼女に気があるためでもあった。  
 
「姉さん、俺あがるよ」  
適当に耳に流しながら、奥の棚に向かう。  
普段なら工房に勝手に立ち入られるのは遠慮してもらいたいところだが、  
リリーは徹夜明けで頭が呆けっとしていた。  
依頼のシロップはつくり置きがあったはず。  
そのままテオに背を向けて高いところにある棚を手探りしはじめる。  
だから、テオが勝手に何をしているか気づかなかった。  
「はいはい、シロップね……って、おい!」  
振り返れば、きょとん、とした顔でテオがこちらを見ている。  
手にはビーカーが。中身は既に空っぽにされている。  
「ああ、姉さん。ちょっと味見しちゃった。料金は割り増しにしといて。でも苦かったね、これ」  
「な、な、何が苦かったねよ。この馬鹿!」  
「いてっ!」  
参考書で頭をぶん殴られたテオが二、三歩よろめいた。  
「いってえな! 何すんだよ、姉さん!」  
「痛いじゃないわよ! 私があれをつくるのにどれだけ苦労したかわかってんのっ!?」  
そこまで言って、思い出した。自分が何をつくったのかを。  
「って、テオ……あなた、全部飲んじゃったのよね?」  
「うん、そうだけど……あれ、何だか体が熱いや」  
テオが胸を押さえて荒い息をつき始める。  
まずい。さっきまで怒気をたぎらせていた少女が今度はみるみる青ざめていった。  
例の薬は、相当、強力な薬である。しかも即効性で持続力も強い。  
若い男の子があれだけ大量に(しかも一遍に)服用したら……。  
 
リリーはテオを刺激しないよう、そろりそろりと入り口までにじり寄った。  
早く逃げなければとんでもないことが起きてしまう。  
あと少し。ノブに手がかかったそのとき。  
「きゃあああ!?」  
リリーは床に押し倒された。テオが突然飛び掛ってきたのだ。  
 
「ちょっと、何すんの! やめなさい、テオ!」  
「姉さんの体、いい匂い……」  
リリーの言葉も聞かず、テオは豊満な胸に顔を埋めて、くんくんと匂いを嗅ぎ始めた。  
もう、正気を失っている。  
「ちょっと……どきなさい! 私から離れて!」  
だが、勿論テオは言うことなど聞こうともしない。  
力強い腕がリリーを押さえ込み、とても身動きなどできない。  
見れば、目は完全に情欲に血走っている。  
リリーは、はじめて恐怖を感じた。  
「や……やだァ……止めなさい……あっ!」  
テオが胸に顔を擦りつけ、指で弄くり始めた。  
布越しにテオの熱い息遣いを感じる。鋭い刺激が込み上げてきた。  
リリーは必死で振りほどこうとしたが、少年の力にはまるで歯が立たない。  
「姉さんのおっぱい、柔らかい……」  
熱にあてられたようにボーッとして、少年は少女の乳房に夢中になっている。  
「直に触らせてよ」  
そういうと、テオは胸元の紐をなれない手つきでほどきはじめた。  
「馬鹿、止めて! あっ……駄目ぇ……」  
 
やがて、はだけた胸元から若々しい乳房がぷるんとこぼれでた。  
目にも鮮やかな白い肌と、ピンク色をした大きな乳輪が、見事なコントラストを為している。  
テオは感動したようにじっと乳房を見つめていたが、やがて口に含んだ。  
「あんっ! あはァ……! 駄目ぇ……!」  
テオはかまわず、おっぱいにしゃぶりつき続けた。リリーに聞こえるように音を立てて啄ばむ。  
まるで母の乳を吸っていた頃を思い出しているかのように、一心不乱に吸い続けた。  
どれだけそうしていただろうか。  
 
「姉さんのおっぱい、おいしかったよ」  
「はぁ……」  
テオが面を上げ、上目遣いにリリーを見つめる。  
リリーはもうぐったりと力が抜けていた。  
つんと尖った乳首は唾液まみれでべとべとになっている。  
 
「今度はこっちを見せてよ」  
そういうと、テオはリリーの上で体を動かすと、百八十度回転して顔を彼女の股に埋めた。  
「ああっ! そこは駄目ぇ……!」  
途端に悲鳴を上げるリリーの口を塞ぐかのように、テオが自分の股間をリリーに押し付けた。  
「むぐうっ!」  
息が詰まる。固いものが口を塞いだ。ズボン越しにもはっきりと分かる。  
爆発しそうなくらい怒張したテオの男性がゴリゴリと顔に押し当てられているのだと。  
胸が、苦しい。  
(テオのおち○ちん……こんなに……)  
その間にはテオは下半身の着衣を一生懸命に解いていた。  
「なんだか、複雑なつくりだね、異国の衣装って。姉さん、いつもHするときはどうしてたの?」  
「むぐうっ! ううっ!」  
「よし、やっと解けた」  
リリーに圧し掛かったまま、テオがリリーの下半身を裸に剥いていく。  
秘所を隠す最後の布切れに手が伸びた。リリーのくぐもった悲鳴も虚しく。  
それはあっさりと剥ぎ取られてしまった。  
今、息がかかるほどの目の前で、少年に全てを晒けだしてしまったのだ。  
「すげえ……これが姉さんのオマ○コか……」  
うっとりしたようにテオがため息を吐く。  
 
「うっ……ううっ……」  
いつの間にかリリーはさめざめとすすり泣いていた。  
「姉さん、泣いてるの? 泣かないでよ、姉さん。恥ずかしがる必要なんかないんだよ。  
姉さんのオマ○コ、すごく綺麗だ」  
「はあっ! ああっ!」  
テオがそこに口付けをしはじめた。リリーの股がきゅっとテオの顔を挟む。  
テオは経験未熟ながら悪い先輩から色々と話を聞いていたのだろう。  
的確にリリーのツボを責めていった。  
まずは舌全体でラビアを擦り上げるように丹念に舐めると、今度は舌先を窄めてクリトリスをつっつく。  
やがて、舌先で弄ばれて、クリトリスは充血して包皮が剥けてきた。  
そうすると、今度は唇を使って強めに吸いつく。リリーの悲鳴は次第に甘いさえずりに変わっていく。  
クリトリスを歯で甘噛みされると、ビクッと震え、よりいっそう強く股でテオの顔を挟んだ。  
奥からとろりとした液体がこぼれてくる。  
「すげえや、姉さんのオマ○コ。ヒクヒク震えて悦んでいるよ」  
テオがリリーの汁でべしょべしょになった顔を上げた。  
よがり泣き、荒い息をつくリリーを尻目に、腰を上げ、ベルトをガチャガチャと外しはじめる。  
ズボンの裂け目から怒張が天を突いて飛び出した。  
「姉さん、俺、もうこんなになっちゃったんだ。さっきから痛いくらい固くなってるんだよ」  
「は……ぁ……」  
 
リリーの涙交じりの視界にもはっきりと見えた。  
あどけない顔に似合わず、巨大なモノだった。並みのモノより二回りは大きい。  
しかも、催淫剤の効き目とリリーのあられない姿に興奮して、隆々と反り返り、  
まるで怒ってるかのようにビクンビクンと奮(ふる)えている。  
「いくよ、姉さん」  
テオが己が怒張をリリーの女性にあてがった。  
「駄目ぇ! いやっ、あああああああああああああっ!!」  
メリメリと音を立ててテオの怒張が沈み込んでいった。  
リリーの膣内を裂けそうなくらいの圧迫感が走る。  
 
「ああっ! ふわぁ! 大っきい!」  
「ああ、姉さんの中、あったかいよ……」  
テオはリリーの片足を肩に担ぐと、そのまま猛然と腰を突きこんだ。荒々しく陰茎が出し入れされる。  
もう十分に濡れそ濡っていたそこからは、すぐにぴちゃぴちゃと淫らな音が響きだした。  
「あああっ! すごいっ! こんな大っきいのはじめて! イイッ! おかしくなるゥ! あっあ……!」  
「姉さん、気持ちいいよ! 姉さんの中、吸いついてくる! ああ!」  
少年は猛烈にピストン運動を繰り返す。  
それに合わせてリリーの喘ぎは切羽詰ったものへと変わっていく。  
二人が一つになって間もなく。少年と少女は早くも絶頂を迎えようとしていた。  
「ああ、テオ! あたし、あたしぃ……!」  
「いいよ、姉さん、一緒に……ああっ、姉さん! 姉さぁん!」  
リリーの体が大きく反りあがった。同時に、テオがその体を強く抱き締める。  
二人は繋がったまま、何度も痙攣した。やがてリリーの体が弛緩し、床に沈みこむように落ちていくと、  
それに合わせて、しがみ付いていたテオが彼女の体に圧し掛かっていく。  
溜息が、漏れた。  
「はぁ……ぁ……」  
床に顔をつけ、横を向いたリリーの目からは涙がポロポロとこぼれてくる。  
だらしなく開いた口からは涎が垂れ流しになっていた。  
テオが涎を拭うかのようにリリーの唇を舐めた。  
「んはあ……っ!」  
「姉さん、俺、また勃ってきちゃった」  
リリーの膣内で少年の逸物は再び漲りはじめていた。  
その目は相変わらず情欲に狂ってしまっている。少年がピストン運動を再開した。  
「あひぃ! もう、許してぇ……!」  
結局、その日、リリーは気絶するまで責められたのだった。  
 
 
 
―― 一週間後。  
 
「姉さん! ごめん!!」  
テオは工房の床に額をついて土下座していた。  
目の前にはリリーが椅子に座っている。そして、隣にはイルマが。  
「ごめんじゃないでしょ! あなた、自分がリリーに何をやったか分かってるの!?」  
イルマが厳しい声でテオを責めたてた。テオは、ただただ這いつくばって詫び言を言い続けるのみである。  
「ごめんよ、姉さん。あのときはどうかしてた。いや、ごめんなんて言うことも許されないなんて分かってる。  
でも、俺、どうしても姉さんにお詫びしたくて……」  
リリーは無表情に黙って座っている。テオの声は高ぶって、最後の方は涙声になっていた。  
 
「姉さん、俺、どんなことでもするから! 姉さんに許してもらうためならなんだってするから! だから、だから……」  
「もう、いいの、テオ」  
なおも何か言いかけるイルマを手で制して、リリーが立ち上がった。  
そのまま、テオの側まで歩み寄る。  
 
「あなたの気持ちは良くわかったわ。もう、私に謝るために一週間も通い続けてるんだものね。もう、十分よ」  
「姉さん……」  
リリーは涙で顔をくしゃくしゃにしたテオの頭をくしゃりと撫でた。  
「はい、蜂蜜シロップよ。依頼の品、まだだったでしょう?」  
「……ありがとう、姉さん」  
テオは涙を流しながらその液体を一息に飲み干した。そして、そのままばったりと倒れた。  
「予想通りの効き目ね」  
「そりゃそうよ。私がつくったものなんだから。イルマ、例のものは持ってきた?」  
「バッチリよ」  
イルマが革のかばんを手に提げた。中からは何やら怪しげな道具の数々が覗かせている。  
キャラバンに伝わる秘儀の品々である。  
 
テオは息もしていないように見えた。リリーは深い昏睡状態に陥ったテオの顔を軽く蹴っ飛ばした。  
「何でもするって言ったわよね、テオ。なら、二人でたっぷりお仕置きしてあげるわ……!」  
生憎と、今日もドルニエとイングリド・ヘルミーナは留守である。時刻は、まだ夕方。  
 
工房の夜はゆっくりと更けていった。  
 
 
<完>  
 

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