「あ、も、もうちょっ…、んっン」
一心不乱。手を激しく動かすヴィオ。
指に絡まる粘性の汁が、粒になって滴り落ちる。
「んあぁっ!」
叫び声と同時に、白濁乳の液体が勢い良くこぼれた。
アトリエ一杯に、なんとも言えない香が広がる。
「あ〜ぁ、辺り一面ビショビショね…」
肩で息をするヴィオに、呆れ顔のアイゼル。
「遠心分離器があれば、ミルク振り回さなくて済むんだけど…」
シャリオチーズ 調合失敗。