「よぉ、どうした。って、お前……」  
 ある日のカロッテ村。バルテルは村外れにて、ロードフリードの姿を見かけ  
た。いつものように気軽に声をかけるが、そのただならぬ様子に、一瞬言葉を  
失ってしまう。  
「……久しく見てないと思ったら、おいおい、どうしたんだそのザマは……」  
 尋常ではないのは、一目見れば分かった。目には深いクマが落ち、頬はこけ、  
青少年げな微笑みはなりを潜め、かわりに影の落ちた闇欝な表情を浮かべている。  
「やぁ、バルテルか……」弱々しい声が返ってくる。  
「元気無ぇなぁ、何があったんだよ」  
「いや、何もないよ。僕は大丈夫さ」  
「何もないとか、大丈夫ってツラじゃないだろうが!タチワルい病気かなんかに  
かかってんじゃねぇだろうな?」  
 心配そうな表情でバルテルが詰め寄ると、ロードフリードは気まずそうに、  
「そんなんじゃないんだ。ただ、ちょっと……寝不足みたいで」  
「寝不足?」思ったより軽い症状に、半ば拍子抜け、そして半ば安心するバルテル。  
「なんだよ、そんなんで体壊してんのか。馬鹿だな。んなもん、ヴィオに薬作っ  
てもらえば一発じゃねぇか」  
「……ヴィオ……」  
「最近店の方にも来てないみてぇだし、あいつも寂しがってたぞ」  
「……ヴィオには、もう……会えないんだ」  
「……はぁ?」  
「理由は聞かないでくれ!ただ、僕は、僕はもうヴィオには、釣り合わない、  
汚れてしまったんだ!」言うだに、弱った体とは思えない速さで、ロードフリ  
ードは走り去っていく。  
「あ、おい!なんだそれは、どういうことだ……って、行っちまった」  
 一人残されたバルテルは、疑問符を頭に乗っけたまま、途方に暮れるしかなか  
った。  
「なんだありゃ?」  
 
 その夜のことである。  
 自室で眠りに就いていたロードフリードが、ただならぬ気配を感じ、目を覚  
ます。  
(また、か……?)  
 目を見開くと、そこには、いつもと同じ天井。しかし、体を動かそうとする  
と、彼の意に反して、それらは石のように固まってしまっているのだ。俗に言  
う、金縛りという奴である。  
 そして、  
「は〜い、ロードフリードさま、こんばんは〜」  
 窓枠に腰掛けるように、ゆったりとしたフリルの、時代かかったドレスを  
着た、髪の長い少女が佇んでいた。  
「また、君か……」  
「うぅん、君なんて他人行儀な。パメラって呼んでくださいね」かわいらしく  
小首を傾げて、そんなことを言う。  
 そんなしぐさだけとれば、そこらの少女と変わらない。しかし、自分の身に  
起っている金縛り、鍵の掛かっている部屋だというのに、造作なく中にいると  
いう事実から、彼女が人外のものであるということは知れる。この手のことに  
縁とおく、懐疑的であったロードフリードだが、こうも見せ付けられては信じ  
ざるを得ない。  
「……く、君の無念がどこにあるかは分からないが、生前の君を知らない僕と  
しては、きっと君の意向に沿うことは出来ないと思うのだが」  
「何のことですか?」  
「君が成仏してないのは、未練があるからなんだろう?」  
「未練……あったのかもしれないけど、百年も経つと忘れてしまいますね〜。そ  
んなことより……」  
 パメラが動けないロードフリードに近づいてくる。  
「今日も、楽しみましょう?」  
 
 パメラが指差すと、ロードフリードの上着のボタンが、するすると上から  
解かれた。筋肉による厚みのある、胸板が姿を現す。添うように、その横に  
パメラが腰掛けると、  
「ああん、ロードフリード様、相変わらず素敵な体ですね……」陶酔した声  
で、言いながら、胸に手を伸ばした。  
 どこか冷たく、それでいて少女らしい柔らかさを持った指が、ロードフリ  
ードの胸の上で、いたずらに動く。  
 ……本来、実体をもたないパメラの愛撫に対し、ロードフリードが触感を  
感じることはない。金縛りを含めた、パメラの精神操作によって、触られてい  
ると思いこまされている、というの実際なのだが、受け手のロードフリードに  
とっては、その快感、実際の行為と比べて何ら遜色は無い。故に、まだ幼さを  
残した少女が、妖艶な手つきで自分の胸を愛撫している、そう認識せざるを得  
ないのだ。  
 鎧を着込み、打撃に耐えるために鍛え上げられた胸にとって、繊細で性的な  
刺激は想定外のものらしく、掻痒感にも似た、じんわりとした快感がロードフ  
リードをつつむ。  
「くぅ……」  
 次第にパメラの攻めは大胆になっていった。手での愛撫に加え、リップと舌  
での刺激が、胸、乳首のみならず、脇腹、背中のラインに与えられる。片手は  
ゆっくりと降下していき、ズボンに辿り着いた。潜り込んだ右手が、こんな状  
況ながらも屹立したロードフリードのモノに添えられた。  
「今晩もたぁ〜っぷり、楽しみましょうね」淫靡な意味とは裏腹に、無邪気に  
微笑むパメラ。「ホテルで長年、過ごしてますとね、見たくもない人の閨まで  
見せられちゃうんですよ〜。あたしいても、気付かないでみんな始めちゃうか  
ら。まぁ、おかげで色々出来るようになっちゃいましたけど」  
 言うと、フリルのドレスを肩からはだけさせた。その姿、振る舞いからは意  
外と思える、ボリュームのある二つの乳房が零れ出た。  
 
「だから、こういう事をしちゃいますね、よいしょ……」  
 両手で胸を挟むと、その隙間にロードフリードのモノを沈めた。  
 それは、挿入の閉塞感とは明らかに赴きを違えた、ふわりと包み込むよう  
な、柔らかな包容感。吸い付くようにしっとりとしながら、かつ滑らかな肌  
は、差し入れられたロードフリードのモノを飲みこむ。  
 添えた手を上下させることで、くにくにと乳房はカタチをかえ、挟まれた  
モノへの刺激に変化を与える。それは視覚としても、堪らないエロチックな  
ものだった。  
「くぅ……」  
 耐えていながらも、思わず快感の溜め息が漏れる。  
 それを胸に挟んだ状態のまま、今だ四肢の自由ないロードフリードの上に、  
パメラは乗る。前後にお互いを晒しあう、69の体勢。ロードフリードの視界  
に、今度は何もつけていないパメラのお尻が。  
 パイズリの動きに合わせて、誇示されるかのように、いやらしくお尻が揺れる。  
「先っぽ、舐めたりしちゃいますね〜」  
 胸から零れた亀頭、その一番敏感な部分に、ちろちろと舌を這わせる。はじ  
めはおずおずと、舐めるように円を描き、そして次第に大胆に、尿道に舌先を  
潜り込ませるような積極的な動きへ。  
 充分に湿りを伴った、あざやかな秘部が躍る視覚的な快楽も伴い、ロードフリ  
ードはとうとう、高まりを迎えてしまった。  
「くぅ……!」  
 うめくと、快楽に任せて、下腹部のわだかまりを解放した。  
……びく、びく。  
 すかさず、パメラは射精寸前のモノを口に含み、放散される白濁を迎え入れよ  
うとする。  
 
……どくん、どくん。  
 注がれる音、そしてそれを嚥下する音が続いた。  
……どくん、どくん。  
「うわぁ!」  
 酷く、長く。……常人には射精不可能な量の白濁が発せられる。背筋を走り  
続けるエクスタシーの快感の中、ロードフリードは薄ら寒いものを感じる。こ  
の量は、やはり、尋常じゃない……  
「……むく、えぶ……」  
 口内に収まりきらなかった白濁が溢れ、顎を、そして胸へと、どろりと滴り  
落ちていく。  
 ようやく、射精が終わった。  
 通常の行為後より、疲労の色濃いロードフリードに比べ、零れて頬についた  
白濁を指でそぐって、笑顔と共に、口に運ぶパメラの生き生きとした様が対照  
的だった。  
「じゃあ、今度は私の方を気持ち良くしてくれないと〜」  
「な!もう、無理だ、頼む、これ以上は……」  
「うふふ。だ、め、です〜」  
 あれほどの量を出したというのに、一向に縮む気配のないロードフリードの  
モノに、問答無用でパメラはまたがった。  
 そのまま、正常位の姿勢で、グラインド。  
「あん、いいですか……ロードフリード様ぁ、あたしの膣内、気持ち良いですかぁ」  
 上下動にあわせて、パメラの長い髪がふわりと広がり、そしてロードフリード  
のモノは締め付けられる。まるで、実際に挿入しているかのような快感。パンパ  
ン、という肉のぶつかる音すらも聞えてきそうな、濃厚な交わり(疑似)だった。  
「入ってきてます、ロードフリード様の……おっきぃ……奥まで、突いてますぅ、  
はぁん。気持ちイイ……」  
「くぅ!」  
 
 官能を直接刺激するような、劇的な攻めを受けるロードフリードに、早くも  
二度目のエクスタシーが訪れようとしていた。  
「……?イくんですか……はぁん、ください。ロードフリード様ぁ、私の中に、  
せいしん……じゅなくて、せいし、一杯、出してください!!」  
 言い切ると同時に、甘い悲鳴と共に、パメラが背を反らした。その絶頂につ  
られるように、ロードフリードが二度目の精を放つ。  
……どくん、どくん。  
 精液の量は衰えない。先ほどと同じく、人間離れした大量のモノが、パメラ  
の膣内に勢い良く注ぎ込まれる。  
 満足げな表情で、パメラはそれを受け止めるのだった。  
 精根尽き、肩で息するロードフリードの耳元で、パメラが小さく囁いた。  
「うふふ。さぁ、まだ。夜ははじまったばかりですよ」  
 
 
 ヴィオラーデン、店内。  
「は〜い、今回の売上は、0コールで〜す」  
 そこには、笑顔で言われる絶望的なことに、慣れっこになってしまっている  
ことが、我ながらちょっと哀しいヴィオがいた。  
(う〜、元はといえば、パメラさんに店番頼んだ、私が悪いんだし……)  
「♪〜」  
「ていうか、パメラさん、なんか機嫌よさそうですね」  
「そうかしら?」  
「ええ、心なしか、ツヤも良いような……」  
「そう?うふふ♪〜」  
「?」  
 浮かれの原因が分からないヴィオを後目に、パメラは小さく呟いたのだった。  
「♪死んでるって、素晴らしいわぁ」  
 

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