小高い丘の上に、爽やかな晩夏の風が流れていく。  
その風に、肩先までの桃色の髪をなびかせながら、女性は伸びをした。  
「後少しだぁ〜!」  
丘の上から見下ろすは、自分が20年程暮らした、思い出深い場所。  
「ただいま!ローラント!!」  
14歳の時と変わらない、幼く聴こえる声音の桃色の髪の女性。  
その声の主ロロナは、深緑を踏みしめローラントに向かって、駆け降りた。  
 
懐かしい工房の周りには、皆変わらずに過ごしているようだった。  
パメラのお店は、さらにファンが増えたようで。  
珍しい品物や、パメラ本人目当てで、店内は人でごった返している。  
自分の父の桃色の髪をみた気がするが、そこは見なかったことにした。  
そんな風に、町の風景を感慨深く見ていた。  
 
自分の暮らしたアトリエ。  
師匠やホムちゃんと一緒にいて、トラブルやらイタズラで、目が回るような忙しさだった。でも、錬金術の楽しさも知ることが出来た。  
それを思い出して、ロロナはえへへ〜と頬を弛めた。  
すぐ目と鼻の先といった所で、元自分のアトリエから、小柄で茶髪のヒラヒラした服の女の子が出てきた。  
お城に向かうのだろう。職人通りから外に歩いていっている。  
「可愛らしい子だなぁ。師匠が好みそうな・・・ってえええぇ!!」  
 
なんでアトリエが売り出されちゃってるの?!!」  
しばらく旅にでるから、家の中の整理はあらかたしておいた。  
しかし、タンスの中身も、家具も、くまさんのぬいぐるみもそのままだ。  
「でも、しばらく帰ってこないよねぇ。」  
念のため確認してみたが、アトリエの扉には鍵が掛かってある。  
 
「あ!!良いこと思いついちゃった♪♪」  
初秋とはいえ、アトリエの前でいつ帰ってくるかも分からない主を待つには、風が冷たい。  
あの人に会いに行ってみよう!!  
まじめで、責任感があって、ロロナが旅に出る前一番離れたくなかった男性。  
「ステルクさん。元気してるかなぁ〜。」  
何度かお茶に招待してもらったステルクの家で、休憩させてもらうことにした。  
 
お城の外縁から、徒歩約10分。  
赤いレンガ造りの2階建てのステルクの家がある。  
二階建てで広い家といっても、洋風長屋といった様相である。  
一つの家に、二世帯住むことのできる家で、その片方がステルクの住居スペースだ。  
 
「ステルクさ〜ん!!」  
家の前の、手のひらサイズのベルを鳴らす。  
それだけでなく、早く会いたくて部屋の主に対して声をかけた。  
「む??ロロナの声が聞こえる気がする。禁断症状が幻聴までになったか??」  
久しぶりの休日で、午前中に食料品の買い出しに行った以外は、出かけずソファーでのんびりしていた。  
そのためか、ロロナの声が信じられずに、ステルクは目を白黒させる。  
「あれ??ドアが開いてる。ステルクさ〜んおじゃましま〜す。」  
 
ロロナはリビングの入口から、ちょこっと顔を出した。  
しかしまだロロナの存在に気付かず、ステルクはうんうん唸っている。  
「ステルクさん♪♪」  
ロロナは、驚かせようとステルクの後ろから勢いよく抱きついた。  
だが、不審者が侵入したと勘違いしたステルクに、腕を取られ、あっという間にソファーの上にうつ伏せで、抑えつけられてしまった。  
「元騎士の家に入ったのが、運のツキだったな。」  
反射神経で相手を無効化してしまったが、良く見れば肩までの長さの桃色髪で、スカートも短い。女性だ。  
 
「ひゃ!!ステルクさん痛っ!!」  
「ロロナ?!!」  
押さえつけていたのはロロナで、しかも不審者だと思っていたの女性としては、かなり恥ずかしい恰好となっている。  
左腕を持ち上げ抑えられてるため、マントはめくりあがって、背中は丸見え。  
右脚は上から押さえつけられて、ステルクとのスラックスとの摩擦で、短いスカートは持ち上がり、中のレースのスカートでさえ、同じく白のレースの清楚な下着を、半分しか隠せていない。  
「すまない!!痛かっただろう??」  
その白の三角から目を離せないでいつつも、ステルクはものすごい速さでロロナを解放した。  
 
「いたた。ステルクさんお久しぶりです。」  
体を仰向けに直すも、実際のところ、まだ下着は見えている。  
むしろ前からちらりと見えて、余計にステルクの中の欲望は増すばかりだ。  
「ああ、久しぶり。アーランドに帰ってきてたのか。」  
「はい!!ついさっき。」  
にこっと柔らかにロロナは笑う。  
その顔は、旅に出る前に見送った時と同じく、無邪気なままだ。  
ブラウスの谷間に見えるボリュームのある胸や、触りがいのありそうな太ももは、ずいぶんと女性らしくなったようだ。  
(「綺麗に成長したな。」)  
純粋に、美しく成長したこともステルクは大いに嬉しい。  
しかし、ロロナが10代の時でさえ、じりじりと追い詰められていた理性である。  
もう、理性という水門は、後3ミリ程で、決壊する寸前なのだ  
 
「ステルクさん。ただいま。」  
ロロナが今度はいきなりでなく、ステルクの存在を確認するかの様に、優しく抱きついた。  
「ああ、おかえり、ロロナ。やっと実物の君が見れた。会いたかった。」  
ずっと焦がれていた少女が、自分の腕の中にある。  
ロロナがアーランドを出ていく前は、二人とも手をつなぐことさえ、恥ずかしがっていた。  
いざ、数年ぶりに会ってみると、何をそんなに遠慮していたのか分からない。  
 
「私も・・・。旅先でいつでも、ステルクさんのことを、考えてたんですよ。」  
抱き合って会話しているので、ステルクの頬にロロナの呼気がかかる。  
「色々な街の違う錬金術に触れて、少しずつ自分のものにしていけることは楽しかった。その街々の人たちの役に立てることもすごく嬉しかったんです。でも・・」  
ロロナは恥ずかしいので、ステルクの耳元でこっそりと囁いた。  
「私のパイを、嬉しそうに受け取ってくれる、大好きなステルクさんは他の街にはいなかったですもん。」  
ロロナは、照れくさそうにステルクに微笑む。  
もはや、愛の告白をちゃっかりしてしまっているのにも気づいていない。  
 
「君は、少し天然過ぎるな。男には気をつけた方がいい。」  
ステルクは、一瞬少年のような笑顔を浮かべたと思うと、途端無口になった。  
「きゃっ!!ステルクさんっ。くすぐったいです。」  
ロロナの色素の薄い肌の首筋や、鎖骨周辺に何か生暖かいものが触れてきている。  
少し吸い付いて、音が出るようなキスを一杯されると、恥ずかしいやら、気持ちいいやらで頭の処理能力を超えてしまう様だ。  
「どうしたんですか。こんな、私なんか色気もないんです!!」  
「色気がない・・・?」  
 
きょとんとした顔をするステルク。  
久しぶりの再会で急に濃厚なスキンシップを受けて、ロロナはただうろたえるばかりだ。  
「だって旅立つ前の日に、ステルクさんの家におじゃました時は、頭をなでるしかしなかったから・・・。」  
話しはじめより、語尾に向かって徐々に小さくなる声に、ステルクは方眉を上げる。  
「む、あの時は君がひどく落ち着かないようだったから、こっちはキスでさえ我慢して帰したんだぞ。」  
次にいつ会えるか分からないため、ステルクは何かしらでロロナに残したかった。  
キスなり、抱きつくなり、なんだったら最後まで抱いてしまいたいの我慢していたというのに。  
ロロナは逆に何もしなかったことが不満に思っていたとは、想像にもなかった。  
「だって、私だって、お別れの前にキス・・だってしたかったです!!でも、私に魅力がないからステルクさん・・・。」  
顔を真っ赤にして最後まで言えずにいるロロナの表情に、ステルクの中で何かがガラガラと崩れた気がした。  
 
「ひゃっ、あ、あぅ。」  
むき出しの胸の谷間にキスをされて、自分の声が聞いたことの無い様な声がでた。  
もともとあと3ミリで決壊しそうだったステルクの理性の堤防が、そのロロナの嬌声と発言によって圧倒的な力でくずれた。  
「君は自分に魅力がないと言うが、どれだけ俺や周囲の男の好意を、女性として集めてたのか知らないのか?」  
「にゃっ、そんな私のこと気になっている人なんて、あっ。」  
ロロナの師匠の趣味のせいで着ていた服は、胸が強調され、ウエストは細く絞られ、健康そうな太ももが露出していた。  
まだ、ロロナを年下の手のかかる子どもと思っていた当時のステルクでも、肉感的なその格好に思わず目をそらしてしまうような時もあったのだ  
「俺が君をただの妹のように考えていたら、ここは、こんな風にはならないぞ。」  
ロロナの細い腕をとって、もうはちきれんばかりになっているステルクの自分の分身に触れさせる。  
「ひゃ!!何か熱くて硬いっ。」  
ずいぶんと初々しいロロナの反応に、旅の途中に他の男と関係を持っていないことは分かったが、それゆえに自分のものにしたい気持ちで一杯になった。  
「あ、あん。太ももくすぐったっ。」  
ロロナが初々しい反応している間にも、右手は布の上から胸は滑らかにもみさすっていた。  
それに合わせるに左手も、太ももをするり、するりと撫で上げていく。  
「あう、は、あんっ。」  
もう十分に先端が硬くなった胸を、ブラウスとブラジャーごと一気に露出させる。  
その時引っかかったのかロロナの白い胸はぷるんっとはねた。  
先端はあえて触っていなかったのに、もう赤みをおびて、キスされることをまるで誘っているようだ。  
「ひぅ!!」  
こねるように舌で愛撫するとたまらないといった様子で、ビクンっと腰を浮かせる。  
(胸が敏感なんだな)  
右胸は舌で舐め上げるように、左胸は指で先端を刺激する。  
「っやん。もぅ、らめ。」  
もう我慢しきれないというようにロロナは、太ももをすり合わせる。  
その様子を見て、素直な彼女らしいとステルクは目を細める  
 
「お姫様のご要望通りに。」  
下着の横から入った指は、ロロナの柔らかい入り口を揉みほぐすように進む。  
もう十分に潤っていて、指一本はなんなく受け入れていった。  
しばらく慣れさせて二本に指を増やした瞬間、ロロナが体を縮めた。  
「う、痛いです。ステルクさん。」  
「すまないな。もう少ししたらちゃんと良くなるから、少し我慢してくれ。」  
指をぎゅうぎゅうと締め付けるロロナの胎内は、ステルクに少しずつなで上げられて滑らかになっていく。  
「あう、はあんっ、何かきちゃうよぅ。ああぁ〜!!」  
もう痛いくらいに赤く充血している真珠を軽く撫で回すと、高まっていたロロナは、あっけなく達してしまった。  
 
はあ、はぁと肩で息するロロナは初めての絶頂で、もう意識は朦朧としているようだ。  
その間に服を一枚一枚丁寧に脱がせる。  
ソファーからはみ出た身体を、自分の脱いだ上着を引いた上に、ゆっくり毛足の長い絨毯の上へと横たえる。  
「俺は、リビングで彼女を求めてしまっていたのか。」  
手早く自分の服を脱ぎつつ、ふと気づいた。  
しかし、いまさら寝室のベッドいくほど、ステルクは我慢強くない。  
「んぅ?ステルクさん??」  
「ロロナ。身体は大丈夫か?」  
意識の戻ってきたロロナは、ステルクが全裸でいることに頬が赤くなる。  
それよりも、ステルクの身体の中心にあるものが、腹にくっついて仕舞いそうな程立ち上がっているのを見て、少し恐怖を覚える。  
「怖いか?それなら今日はもう・・・。」  
「嫌です!!」  
ステルクの分身は、こんなにも自分を求めて頑張ってくれているのに、そのままほおっておくのは可哀相だ。  
それに、ロロナに対してステルクはいつも優しい。  
だから、ステルクに任せればロロナの嫌がることはしないと分かっていた。  
 
「お願い、途中でやめないで。私ステルクさんとひとつになりたいんです。」  
「む、それでいいのか?きっと挿入れたら、痛いぞ?」  
ステルクのその問いにも、ロロナはうなずく。  
「分かってます。でも、出来るだけ優しくして下さいね。」  
「了解した。」  
ロロナの入り口は、一度達しているため十分に潤っている。  
ステルクは自身の先端をなじませるようにスライドさせた。  
十分濡れたのを確認して、先端だけゆっくりと挿入れていく。  
「う、くぅ、痛ぃっ!!」  
先端だけでも、ロロナにしては激痛で、瞳に涙を浮かべている。  
「ロロ、ナ!!ゆっくり深呼吸してくれ。少し、楽になるぞ。」  
ロロナの胎内は、ステルクをぎゅうぎゅうと締め付けて離さない。  
もうそれだけで、胎内に出してしまいそうになるのをこらえる。  
ロロナはステルクの言ったことを守って大きく息を吐いた。  
痛みを長引かせないためにも、その力の抜けている間に、一気に最奥まで突き進んだ。  
「ひああぁ!!」  
ほぼ悲鳴をあげているのに、ロロナはけなげに、ステルクに回した腕を離さない。  
しばらくロロナの呼吸が落ち着くのを待ってから、徐々にステルクは動き始めた。  
「ひっあ、ひゃ、あ、あうぅ」  
ロロナも少しずつ慣れてきて胎内の壁を擦られるたびに、快感へと変わっていく。  
「ロロナ!!すまない、俺はもうっ。」  
「わたしも、もう気持ち良くて、ダメえぇ!!」  
ロロナの絶頂を迎えたことで、ステルクのモノを強く締め付けた。  
その刺激で、ステルクもロロナの胎内へと、子種を吐き出した。  
 
 
ステルクはロロナの身体を清めて、ベッドで毛布を掛けてくれていた。  
その毛布の感触で、ロロナはぼんやりと瞳を開く。  
(あったかい。)  
毛布の暖かさとステルクの腕が、ロロナの小さな身体を包み込んでいる。  
その暖かさに、ロロナは心がほわんっと満たされる。  
「起こしてしまったか。身体は痛くないか?」  
「少し痛いけど、大丈夫。気持ち良かったから。」  
ロロナは毛布をを目元近くにまで引き上げて、恥ずかしさから眼があらぬ方向へ行っている。  
「これで、私たちずっと一緒にいられるんですね。」  
「ああ、もちろんだ。嫌だといっても今度は追いかけて行くからな。」  
ステルクは、ロロナの頭を優しく胸に引き寄せて耳元で優しく囁いた。  
 
 
 

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