薄靄けた世界……  
聞きなれた女性の声がその中に響いてくる。  
「……ルト、……ですよ〜」  
少し間延びした特徴の優しい鈴のような声。  
「……」  
「フェルト、起きてよ。ねえったら」  
少し間をおいてその声が少し荒げられる。と言っても怒っている様子ではない。  
「もう、ホント、フェルトはネボスケなんだから。」  
呆れたかと言わんかばかりの口調だがまんざらでもないようだ。  
それが二人のいつものやり取りだった。  
「……う……ううん」  
男は今だ覚めやらぬ頭をもたげ彼女の期待に応えるのだった。  
だが、彼の視界はいつもの場所ではなかった。  
「こ、ここは……?」  
見たことのない部屋。  
いや、部屋というより簡易につくられた小屋、家ではなく袋のような場所に彼は居た。  
寝床も柔らかい布団の上ではなく、ざらつく絨毯の上に彼はうつぶせに寝転んでいた。  
「あ、気がついた」  
今度は聞きなれない声。  
少し低い声色だが声と同時に現した姿を見れば女性だと分かる。  
フェルトは頭の中で散らばったパズルを組み立てていた。  
先ほどまで聞こえていたはずのヴィーゼの声は夢だったこと……  
自分は燦々と照りつける太陽の下、体力を奪われ、徐々に意識がぼやけていったこと……  
そして今目の前にいる女性……きっと彼女が倒れている自分を救ってくれたのだと。  
重い身体を起こしながらゆっくりと立ち上がり彼女を見つめる。  
フェルトが最初に目が行ったのは彼女の足元。  
しっかり両足で地に立っているということは、あっちの世界に旅立ったのではい証拠。  
視線は徐々に足から腰へ、そして胸元に上がっていく。  
自然とフェルトの目は彼女の豊満な胸の谷間に釘付けになってしまった。  
「もしかして、キミが助けて……」  
その言葉をかき消すように女はフェルトを怒鳴りつける。  
「こんのバカ─────────っ!」  
叱咤と同時に強力な女の前蹴りが無防備なフェルトの腹を蹴った。  
的確に鳩尾を捉えたその蹴りにフェルトは悶絶して前かがみに倒れんだ。  
「っ!」  
 
フェルトは言い返そうにもすぐには言葉がでない。  
それでも必死に反論の言葉を並べようとした。  
「な……す……んだ……」  
「なにすんだよ! じゃない!」  
女は矢継ぎ早に怒鳴り返す。  
「このタタリア砂漠にそんな格好で入るなんて!信じられない!」  
気が立っているのか初対面にもかかわらず女は声を荒げる。  
彼女の怒りはフェルトの視線に対するものではなかった。  
「アンタ、死にたいわけ?! そもそも……」  
女は長々と砂漠の怖さを語る。  
準備する物や心得など、フェルトには初めて耳にする単語の羅列に困惑の色を浮かべていた。  
「なら……」  
息苦しさから開放されたフェルトはおもむろに服を脱ぎ始めた。  
彼女が言う砂漠の歩き方に極力薄着というのがあったからだ。  
「そうそう、まぁ直射対策に薄いロー……って、おいっ!」  
怒っているときでさえ顔色を変えなかった彼女の顔が瞬時に朱に染まる。  
「な、なな、なっ! バ、バカ!」  
フェルトは着ている衣服をすべて脱ぎ捨て、彼女の前に仁王立ちになっていた。  
もちろん下着すらつけていない生まれたままの姿だ。  
「さっきキミが行ったじゃないか」  
「ぬ、脱ぎすぎだっ! バカ───っ!」  
女はとっさに両手で目を覆った。  
フェルトはすかさず彼女の手を取り、先ほどまで身に着けていたベルトで両手を後ろ手に縛り上げた。  
「な、なにするんだ!」  
「ん〜さっきのお返し……かな」  
「あんた、命の恩人にこんな仕打ちをする気?」  
声こそ威勢があるものの女は裸のフェルトをまともに見ることは出来なかった。  
「いや、だから御奉仕させてもらうんだよ」  
「ちょ……バカっ!」  
「キミはまだオトコをしらないだろ?」  
手は拘束されたものの往生際悪く暴れようとする女の足を刈った。  
自由が効かない女は簡単に地面の上に這い蹲ることになる。  
「いてて……知ってるさ。あんたが男ってことぐらい見れば分かる」  
フェルトはわざと彼女の目の前にしゃがみこんだ。  
目の前にさらされる男性自身に女は炎の元素より赤く頬を染めた。  
 
「じゃあ質問を変えようかな。キミは処女だよね?」  
「しょ、じょ?」  
聴き慣れない言葉を女はたどたどしく復唱する。  
「そっか、分かった。じゃあキミに助けてもらったお礼としてオトコってものを教えてあげるよ」  
「なにを言って……」  
眉を顰め反抗的なまなざしを向ける女。  
とはいっても寝転がっていては得意の足蹴りも繰り出すことは出来ない。  
フェルトは女の顎に手を添え自分の顔を近づけた。  
互いの息がかかるぐらいの距離……  
「な、なにをす……っ」  
文句を言い続けるその口をフェルトの唇が塞ぐ。  
柔らかく暖かい肌が自分の唇ごしに感じることができる。  
女とてこれが接吻という行為であることは知っていた。が、それを体験するのは初めてのことだ。  
意外なことに不快な感じはなかった。むしろ暖かい、いや熱い気持ちになった。  
砂漠の暑さとはまったく違うもの、人の温かみ、命の熱さを感じるそういった類のものだった。  
「力を抜いて……」  
囁くように優しい声でフェルトは告げる。  
女はうっすらと危険な芳香を感じたが彼の言葉に抗うことは出来なかった。  
彼の唾液が女の口を濡らす。  
「ちゅぱ……ちゅ、んちゅ…………」  
はむはむと優しく彼の唇が女の唇を刺激する。  
言われるように脱力するとうっすらと女の口が開きはじめた。  
「あ……あぁ……」  
自然と漏れる吐息に艶がかかる。  
自分でも驚くような吐息。発すれば発するほど体の力が抜けていくのを感じる。  
男の舌は女の唇を割って侵入を始めた。その舌先が彼女の舌を突付く。  
反射的にビクンと女の身体が跳ねたものの、かまうことなくフェルトは行為を続けた。  
むず痒いところを掻いて貰うような、それでいて暖かく包まれる不思議な感覚。  
「…………あっ、はぁ……」  
息苦しさを感じながらもあふれ出る吐息に甘い音色が混じる。  
フェルトの手は女の側頭部から後ろへと髪を梳きながら流れていく。  
その動き一つ一つが非常に心地よく、徐々に女は自身の身体が熱くなっていくのを感じていた。  
フェルトの舌は女の舌に絡まり、自分の口へと誘って行く。  
誘われるままその動きに委ね、フェルトの言った奉仕に身を投じる女。  
互いの唇がふやけるほど長い、永遠とも思える長い接吻を交わす。  
 
「大事な事を言い忘れてた」  
口の周りを濡らしたフェルトが言った。  
「……?」  
この状態で言葉は場を白けさせる効果しか持ち合わせていない。  
億劫に女はフェルトの目を見つめた。  
「俺の名前はフェルト。キミは?」  
女にとって名前など二の次で良かったのかもしれない。  
けれど相手が名乗ったからには自分も名乗らないわけにはいかない。  
「ノイン……」  
「ありがとう、ノイン。キミのおかげで俺は助かった」  
ノインは自分の胸が縮み上がった錯覚に陥った。  
恐怖や病気とは違った息苦しさにも似た感覚。  
再びフェルトはノインに唇を重ねる。  
「ノイン…………ノイン」  
何度も何度も名を呼びながら先ほどより激しく、熱情的に舌を絡め、吸い、舐めあげる。  
「あぁ……フェルト、フェル……フェルトぉ」  
名を呼ばれれば応えたくなる、互いを欲するように幾度となく名を呼び合った。  
先ほど言葉が不要だと思ったのは浅はかな間違いだった。  
ただ名前を呼び合うだけで今まで以上に情欲が掻き立てられ相手を欲してしまう。  
もしノインの両の手が自由だったならフェルトの髪をかきむしり抱きしめていたことだろう。  
それをできない歯がゆさが尚いっそう彼女の思いを募らせるのだ。  
飽きるほどに口付けを交したフェルトはその唇を首筋へと滑らせた。  
「フェ……ルト?」  
相手を失ったノインは寂しげに男の名を呼ぶ。  
フェルトはノインの身体のラインを確かめるように頭から首筋へ肩へ腕へとゆっくりゆっくりと滑らせていく。  
その一つ一つがとても丁寧で優しかった。  
「ノイン、キミの着ている砂漠に適した衣服は男の情欲を揺り動かす……」  
小声でつぶやくと腕をなでていた手が胸元に移り、乱れた衣服をいっきに剥ぎ取った。  
「っ!」  
現れた二つの乳房は彼女の身体の細いラインとは裏腹にたわわに実っていた。  
余計な肉などついていない引き締まった体躯だが、余分になる脂肪はすべてそこに集まったといっても過言ではなさそうだ。  
ノインはとっさに両手で胸を隠そうとしたが拘束された腕ではどうしようもなかった。  
フェルトは双丘の柔らかさを楽しむように両手でこね始めた。  
「なにをするっ!」  
ノインの抗議など聞こえないかのようにその行為を続けていた。  
 
やがて丘の上には薄い桜色の突起がむくむくと盛り上がり始めていた。  
くすぐったい、しかしそれとは違う感覚……ノインは最初こそ抵抗の意志を見せたものの諦めがついたのかフェルトに身を委ねることにした。  
「あんっ!」  
自分の声とは思えない艶めいた声がノインの口から漏れる。  
フェルトは突起に吸い付き、舌や唇でさまざまな刺激をノインに与えていく。  
自由な腕はもう片方の乳房を揉みしだき、堅く主張する乳首を指先で摘み、こねる。  
「あ……あぁん」  
身体をくねらせ身もだえしながら熱い吐息を溢すノイン。  
彼女の身体はのぼせ上がったように徐々に朱色を増していく。  
「んはぁっ!あぁ……、ん……フェルトぉ! ……あぁん!!」  
最初のうちこそ控えめだった彼女の喘ぎ声も興奮の度合いが高まるにつれ、辺りをはばからない大きさになっていく。  
未開拓の地を行く冒険家のように飽くことなくノインの身体を探求するフェルト。  
やがてその手はノインの股間へと伸びていった。  
フェルトの伸ばした人差し指が彼女の大切なところに触れる。  
「っ!」  
一瞬ノインの身体が強張るのを感じた。  
「やめろっ!」  
彼女の抵抗の意思。  
その言葉に耳を貸すことなくフェルトは布切れの上のを指でなぞった。  
「っん!」  
ノインの全身に雷が駆け抜けるような激しい衝撃が走った。  
「ノイン……心配しなくてもいいよ。キミはとても綺麗だ……」  
フェルトはそう言って優しい笑顔をノインに見せる。  
「バ、バカっ! そ、そんなところ……汚い……んっ!」  
再び全身を駆け巡る得もいえぬ感覚が襲う。  
今度は布越しではなく直にフェルトの指が大事な部分に触れた。  
ノインの股間に割ってはいるように男は瞬く間に体を滑らせる。  
彼の鼻をアンモニア臭とメス独特の甘い強烈な匂いがつく。  
「や、やめっ!」  
ノインは必死に足を閉じようと試みるものの予測していたフェルトに簡単に抵抗されてしまう。  
フェルトは彼女の大事な部分を覆う薄布を指でどかし、露になる初々しく濡れそぼった花弁に口付けをした。  
「あん!」  
全身をのけぞらすノイン。フェルトの行為をまともに見ることが出来ない彼女は強く目をつむることにした。  
それがよりいっそう自分の感度を増すことになるとは思いもよらぬことだった。  
男を受け入れたことのない花弁は貝のように口を閉じていたが強引に入ろうとせず、フェルトの舌は丹念に丹念にその扉を開けていた。  
 
ゆっくり、ゆっくりと……  
エデンの騒ぎから身なりにかまっている間がなかった彼の爪は思った以上に伸びているせいもあった。  
彼女を傷つけないように一本、一本、糸を解いていくように彼は奉仕行為に没頭していた。  
それが帰って女性をじらすことになると知りながら……  
ノインは今まで経験したことのない甘美な感覚に身悶えしながら、胸の中に徐々に大きくなる感情に苛まれていた。  
「あっ…………フェ、フェルト……切ない……」  
思わずその感情を口にしていた。  
心の中にぽっかり穴が開いたように、そこに風が通り抜けるような心細さに似た感覚。  
たとえ表現の仕方が間違っていようとも彼女にはそれを伝える語彙を持ち合わせていなかった。  
「フェル……切ないの……とっても、あっ……あぁ…………どうして? フェルトぉ!」  
満たされない心に声を大にしてノインは叫ぶ。  
ノインは知らず知らずの内にフェルトに催促していた。  
乾ききった喉に少量の水を与えることは返って乾きを煽る結果になる。  
「ノイン。キミがオレを受け入れるならその心を満たしてあげることができる」  
彼の作った低い声が彼女の耳には悪魔の囁きにも聞こえた。  
人類創世の時、女は甘い誘惑を拒みきれず禁断の果実に口にしたように  
彼女にとっては今がその時のようだった。  
耐え難い情欲を満喫させると男はのたまう。  
それが自分にとって愚かな選択であることを分かっている。  
分かっては居たが、理性を欲望が押さえ込む。  
「フェルト……」  
「任せて。キミが知らない本当の快楽と言うものを教えてあげるよ」  
「……」  
ノインも拒むということは知っている。  
今ならまだできるはず……分かっている。分かっていても彼女は欲望に溺れることを望んだ。  
フェルトがノインの体をうつ伏せに転がす。  
両手は未だに背中にベルトで縛られたままだ。  
続いて男は彼女の腰に手を添え腰を高く上げさせる。  
そうすることによって必然的にノインの顔は床を舐める姿勢になってしまう。  
フェルトの手がノインの小ぶりなお尻の肉を揉み解す。  
緊張していた筋肉がそれによって解される様……  
だが引き締まった体にはそこにすらほとんど無駄な肉は付いていない。  
「はぁ……フェルト、手を解いて……」  
暖かい吐息に混じり懇願するノイン。  
「だめ、キミがいざとなって抵抗しないようにこのままにしておく。さっきの蹴りはきいたからなぁ」  
 
毒づき皮肉めいた笑みを浮かべるフェルトだがその顔はノインが覗き見ることはできない。  
尻肉を左右に押し開くとキュッとすぼまった排泄孔が見える。  
「や、やめっ! な、なにをするっ! ……あはぁん!」  
急に湧き上がる羞恥心に怒声を上げるもののその言葉とたんになまめかしい喘ぎに変わった。  
フェルトは再び花弁に口付け、微量に潤うそこに自ら唾液を塗布して水気を足していった。  
辺り全体に満遍なく、彼は唇を這わせていく。  
まるで蛞蝓が通った後のように彼の唾液がべっとりとノインの花びらを濡らしていった。  
「あっ……はぁぅ……ん……んんぅ……ぁはぁん!」  
ノインの白い臀部が揺れる。  
くすぐったい心地良さに身を捩ろうにもこの姿勢では小ぶりなお尻を振ることしか出来なかった。  
「はぁ……ん、あん……あっ…………」  
彼女の口から切なげなため息が漏れる。  
フェルトはノインの秘部から顔を起こすと両手で彼女のくびれた腰を掴み、熱く滾る己自身を女の花弁に擦り付けた。  
「そろそろ……」  
男を知らないノインの秘裂は彼の愛撫のおかげもあってか小さな口をぽっかりと開けていた。  
「いくよノイン」  
「あぁ……フェルトぉ……せつないの…………お願い、助けて……」  
高熱に苦しむうわごとのようにノインは言った。  
フェルトは自身の先端をノインが待つ入り口に納める。  
ゆっくり……  
とてもゆっくりと…………  
ノインは初めて知る異物感を不快に思いながらも彼に身を委ねていた。  
徐々に大きくなる異物感、未だに納まらない胸のわだかまり……  
フェルトは秘裂に自身のモノがカリ首まで埋没したのを確認し、一気に腰を進めた。  
「────っ!」  
言葉にできない激痛がノインを襲った。  
男は非情にもノインの再奥めがけて己自身を貫いた。  
「かはっ…………」  
まるで体が砕け散るような衝撃。体の中を切り刻まれたと錯覚してしまうような痛覚。  
「……。…………。……イン。…………ノイン」  
自分の名を呼ぶ声が聞こえる。  
彼女はその声がなければ意識を失っていたかもしれない。  
「……ルト……」  
その呼びかけに彼女は応えた。  
男の顔が近づいてくる。  
 
二人は無言のまま互いが求め合うように、口付けを交わす。  
今のノインにとってそれが治療薬であるかのように貪った。  
事実そうすることで僅かながらも徐々に痛みが薄れていく錯覚さえも感じた。  
いつの間にかノインは自分の両手が自由に動くことに気付いた。おそらく彼がほどいたのであろう。  
さっきの痛みはなんだったのか彼女自身は分からなかった。  
普段の彼女ならそんな仕打ちをされた相手をのしてしまっていただろう。  
不思議なことにどこからもそんな感情は沸いてこない。  
むしろ胸のうちのわだかまりが消え、目の前の男がいとおしくもあり、貴い存在に思えてしまう。  
「あ……あん…………あぁ、……ルト…………あ、あぁ……んん」  
ノインは自ら舌を絡め、荒々しい口付けをした。  
肩越しに交わす口付けは先ほどのような密着感は得れないものの違った意味での安心感に満たされる。  
お互い無理な体勢に名残惜しそうに唇が離れ、代わりに優しい笑顔を向けフェルトは言った。  
「ノイン、大丈夫? 動くよ」  
意味が分からないわけでもなかった。  
先ほどと同じような痛みに耐えれる自信はなかったもののノインは覚悟を決め歯を食いしばった。  
「…………んん」  
体の中を掻き出されるような違和感。  
覚悟していたような痛みは感じなかった。  
まったく痛みがないわけではない、しかし先ほどと比べるまでもないかすかな痛み。  
フェルトが腰を浅く引くと再び彼は肉襞をかき分ける様に侵入してくる。  
「ん…………んぅ…………んんん…………くぅ」  
同じ行為を繰り返す。何度も何度もゆっくり、ゆっくりと……  
「んはぁ…………む……ぅん…………はぁ、はぁん」  
最初はくぐもった息遣いもどこかしら艶を帯びた色っぽい吐息が混じり始める。  
「あっ、あぁん…………んぅんぅ……あっ!あん」  
男は腰を打ち付けるピッチを上げた。  
それに呼応するかのようにノインの喘ぎが大きく響く。  
フェルトはノインの手を取り、自分に方へと引っ張り同時に腰を前に突き出した。  
文字通り二人の体は弓と弦のようになっていた。  
「あんっ! ……あん! ……あぁん!!」  
パチン、パチンとノインの臀部とフェルトの腰がぶつかる乾いた音を上げると同時にノインの口から喘ぎが放たれる。  
ノイン自身、自分があられもない声を上げていることを自覚している。  
現に我慢しようと下唇を噛み、こらえようとするもののフェルトの一突きの前に脆くも崩れていく。  
「ああん! ……あん、あん、あぁっ!」  
小刻みに、時にリズミカルに深く、そして浅く彼女を責めたてる。  
 
「あああぁぁぁっ! あん、あぁぁ……あ、あっ! ……っ! あんん!」  
絶叫に近い喘ぎをあげたかと思えば、くぐもった喘ぎ、フェルトの動きに連動して彼女の声色も変わっていく。  
最初は手を引きノインの体を引き寄せていたフェルトだが、彼女が仰け反るうちに徐々に二人の体の距離は縮まり、  
今ではノインの肩に手を置き、がむしゃらにフェルトは腰を振り続けていた。  
「っく……んっ!」  
フェルトは奥歯をかみ締めこらえるような渋い表情を浮かべる。  
彼は自分の限界が近いことを悟っていた。  
「あんっ! あぁ……あん……っ!! ふぁん!」  
フェルトはいったんノインの中に深く挿し入れたところで動きを止める。  
一呼吸おけばまだ快楽をむさぼることはできると判断したからだ。  
「もっと……ねぇ、もっとぉ」  
そうさせなかったのはノインのほうだった。  
彼女はぎこちない動きながらもフェルトの再動を望むべく自らお尻を振った。  
先ほどまで何も知らなかった女が快楽をむさぼる姿に情炎が揺らぐのを感じ  
フェルトは自ら果てると分かった上で思いの丈をノインにぶつけた。  
「ああぁぁぁ─────あぁん! ──っああぁああん!」  
「っ! っく……はっ、はぁぁ……イ……キ…………っく!」  
と肌がぶつかり合う乾いた音が大きく響く。  
ドクン……ドクン……  
フェルトはノインを貫かんかばかりに腰を突きいれその中に溢れる程の大量の白濁液を放った。  
「ああぁぁぁぁああ─────!!」  
ノインは雄たけびにも似た嬌声を上げる。  
体内に満たされる熱い熱い迸り……彼女はフェルトのいうオトコというものを知った……  
 
□続く□  
 

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル