「あの…、ちょっと聞きたいことがあるんだけどさ…。」  
いつも無表情なヴェインには珍しく少し頬を赤らめていた。  
「にゃ〜(どうしたヴェイン、俺に何か相談事か?)」  
「うん…、いきなりこんな事聞くのも何だけど…。」  
少々長い沈黙の後、ヴェインは覚悟を決めサルファに問いかけた。  
「その…、女の子を振り向かせる方法なんだけど…。」  
 
「にゃ?(はぁ?)」  
少しばかり想定外の質問だった為に少々混乱気味のサルファだったが、  
すぐに平静を取り戻し、ヴェインに問いかけた。  
「にゃ〜(何だ、お前にもとうとう好きな人ができたか?)」  
「そうだけど…、笑わないで聞いてくれる?」  
この時、ヴェインの顔は極度の恥ずかしさで真っ赤になっていた。  
「にゃ〜(笑うわけないだろ…て言うかここまで来て内緒ってのはナシだぞ?)」  
ヴェインは小さく首を縦に振ると、サルファを持ち上げ小声でボソッと言った。  
「あの…、実は…フィロの事が好きなんだ…。でも、どうしたら良いか分からなくて…」  
普段のヴェインからは想像もつかない程に動揺している姿を見て  
サルファは思わず吹き出してしまう。  
「笑わないって言ったのに…。」  
「にゃ…(…すまん、俺が悪かった。)」  
申し訳なさそうに謝った後、ヴェインに真剣な口調で言った。  
「にゃ〜(だが、冗談抜きで良い事じゃないか。)」  
「そう…かな?」  
「にゃ〜(そうだ)」  
サルファの言葉で少し気が楽になったヴェインは、改めて相談を持ちかける。  
 
「にゃ〜(そうだったな。…俺は応援してやっても良いぞ?)」  
「本当に…?」  
「にゃ〜(ただし)」  
顔には出ていないが喜ぶヴェインに、サルファは真面目な顔でゆっくりとこう言った。  
「にゃ〜(言ったからには必ずモノにすると約束しろ。)」  
ヴェインは少々戸惑いながらも、首を縦に振り、  
「うん…、じゃない。…分かりました!約束します!!」  
 
翌日。  
いつもの様にアトリエで勉強や調合に打ち込むヴェイン達。  
「まず、コレとコレを入れて、と。…あとはじっくり煮込んで完成だな。」  
 
「…ねぇ、ヴェインくん。コレ入れたらもっと強力になるかも。」  
根拠が有るのか無いのかよく分からない事を、フィロは平気で言う。  
「何が起こるか分からないし、ちゃんと基本に則ってやった方が…」  
「え〜、つまんないよ。 せっかくなんだし、いろいろ入れちゃおうよ。」  
「もう、フィロってば!いい加減、変なモノ入れようとするのは止め……あっ!!」  
 
──ズガーン!!  
 
出所不明のどす黒い粉が放り込まれた瞬間、釜は大爆発を起こした。  
そしてその爆発音は学園中に凄まじく響き渡った。  
ススだらけになったアトリエの中で、ヴェインは力尽きた…。  
 
「けほ、けほ…。」  
部屋中に漂っている正体不明のガスの臭いにフィロは咳き込んだ。  
だがちゃっかりヴェインを盾にしたフィロは爆風の影響を受けなかったので  
特に目立った外傷という物は無く、無傷で済んだようだ。  
だが、このままではまずい──そう思ったフィロは、気を失ったヴェインを  
自分のバッグの中に強引に詰め込み、足早にアトリエを去った。  
 
「にゃ〜(あの女のバッグの構造は、一体どうなっているんだ?)」  
アトリエに取り残されたサルファは、しょーもない疑問を抱きながら力尽きた。  
 
フィロはアトリエからずっと走り続け、やっと寮の自室にたどり着いた。  
慌ててバッグに詰め込んだ、まだ気を失っているヴェインをベッドに寝かせる。  
 
「うぅ…う〜ん…!」  
ベッドの上でうなされている──無理も無い、『あの』フィロの調合だ。  
ヴェインにとって、それ以上に恐ろしいモノは無いと言っても過言ではない。  
結局、ヴェインは目を覚ますまでずっとうなされ続けていた。  
 
「ヴェインくん…。」  
「あれ…、フィロ、おふぁよう…」  
ヴェインはしばらくして目を覚ました。だが目を覚ますまでずっとうなされ  
続けていたので、さすがにフィロもヴェインの事を心配し、  
「ヴェインくん、大丈夫? …熱はないよね?」 と言って顔を近づける。  
その時、ふわっと香水のような匂いを感じヴェインは声を漏らす。  
「あっ…(何だろう?)」  
動揺するヴェインに構わず、さらに顔を近づけ額を合わせる。  
「……。(まただ…。)」  
先程感じた匂いに再び気づきまたも動揺する。  
ヴェインはこの匂いの正体をフィロに尋ねる事にした。  
 
「匂い…あぁ、コレの事? 正体はこのバッグの中に…そうそう、これこれ。」  
そう言ってバッグから何かを取り出し、ヴェインに差し出した。  
「これは…フラムだよね?」  
差し出されたフラムを手に取り、まじまじと観察する。  
「うん。分子構造をいじって爆発する時にホッフェンの香水の匂いがするようにしてあるの。」  
「へぇ〜、すごいんだな…。」  
手に持っているフラムを見てヴェインはうなずく。  
フィロはそんなヴェインの反応に思わず吹き出してしまう。  
「くすっ…、あはははっ! いくら錬金術でもそんな火薬は作れないよ〜。  
 …今、付けてるの。へ、変…かな?」  
こういう場合『そんな事ないよ』とか繕うのが普通だが、ヴェインにとってフィロに  
香水という取り合わせが全く想像出来ない物だった為、つい本音が出てしまう。  
「ごめん、正直意外だって思ったよ。…だって、フィロの事だから  
 『火薬の匂いが私のコロンよ』 みたいな事を言いかねないし…。」  
それを聞いたフィロは再び吹き出す。  
「…あはっ、ははっ…あはははっ!あはっ…ちょっとヴェイっ…く、ゲホっ…   
 だ…誰が言うの、そんな…あはは、はぁはぁ…クサイ台詞?」  
「もう、そこまで笑う事ないじゃないか…」  
再び吹き出すフィロの反応に、ヴェインは面白く無さそうに呟いた。  
 
「でも僕はフィロと一緒にいる時が一番楽しいよ。  
 もっとも、今はそれ以外の気持ちになる事の方が多い…かな?  
 その…うまく言えないけど…。」  
 
「えっ?」  
ヴェインの意外な言葉にフィロは目を丸くする。  
 
「あの、ヴェイン…くん?」  
いつになく真剣な表情に戸惑いを隠せないでいるフィロにヴェインは顔を近づける。  
 
「んっ!?」  
互いの口唇が触れ合う──その瞬間、フィロは硬直する。  
2人は口唇を重ねたまま動かずにいたが、しばらくして我に返ったヴェインは  
自分のした事に気づき、慌てて顔を離す。  
 
「あ…えと、その…ヴェイン、くん…今、何…」  
目は完全に見開き、頬は有り得ない程に赤面している。  
「ごめん! いきなりこんな事して。…迷惑、だったかな?」  
「………。」  
無限とも思える時間が流れる。  
 
「ううん、嬉しいよ…ヴェインくんの気持ち。」  
顔を近づけてよく見ると、フィロの目がほのかに潤んでいた。  
それがまた、ヴェインにとってたまらなく愛おしく映った。  
 
「んんっ…。」  
しばらく見つめ合った後、ヴェインは再び口唇を合わせた。  
そして、片手で優しく抱き寄せながらじっくりと舌を絡めていった。  
 
そして、もう片方の手を使ってフィロの服を少しずつ剥ぎ取っていく。  
年相応とまでは行かず控えめながら、形の良い胸が露わになった。  
年がら年中調合失敗やら爆弾の爆風やらに巻き込まれてススだらけに  
なっているとは思えない位、綺麗ですべすべした肌もまた露わになった。  
 
「え…ヴェインく…や、恥ずかしいよ……あっ!?」  
露わになったフィロの乳房にそっと手を置く。  
それは、ヴェインの手ですっぽり包める位の大きさだった。  
そして、乳房に手の平を押しつけ小さく円を描くように回しながら  
ゆっくりと、そして優しく揉みしだいていく。  
「っあぁんっ……あっ…。」  
胸から伝わる、今まで感じた事のない手の感触にフィロは声を漏らす。  
それと同時に、今度は押し潰すように揉んだ。  
そしてそのまま流れに任せ、フィロをベッドに仰向けに寝かせた。  
 
ヴェインは乳房から手を離し、今度は硬くなった乳首を口に含む。  
そして、舌で転がし軽く歯を立て軽く吸う。  
「っあんっ!」  
全身に電気が流れる感覚に襲われ、フィロの頭の中は真っ白になっていた。  
 
ヴェインはフィロの両足の間に膝を入れ、脚を閉じられない様に阻止をする。  
そして、乳首を攻める動作を続けながらフィロの下半身に手を伸ばし、  
絶対領域を経てヴェインの手はスカートの中に進入する。  
 
「…。(湿ってるな…。)」  
ヴェインは下着の丁度湿っている場所に指を置き、上下になぞるように動かす。  
そして下着越しにフィロの秘所を優しく、そして確実に刺激する。  
 
「ん……っ……」  
ヴェインの指の動きにフィロはぴくっと肩を小さく跳ね上げる。  
湿気が増していくのを感じたヴェインは、動かしていた指を一旦離す。  
そして改めて下着の中に指を潜り込ませた。ヴェインの指を直接、  
受け入れたフィロの秘所は、くちゅっと水音を立てる。  
 
「あっ…!」  
ヴェインの手が直接、秘所全体を包み込んだ瞬間に吐息にも似た声を上げる。  
その反応にヴェインは軽く笑うと、フィロは可愛く頬を膨らませた。  
 
ヴェインは体を起こし、纏っているスカートを引き抜き下着をするりと脱がせた。  
少々粘っこさを感じる液体が糸を引き、フィロの秘所と下着を繋ぐ。  
そして、半ば強引にぐいっと太股を広げすっかり熟れた秘所を見つめる。  
「ヴェイン…くん、恥ずかしっ…」  
膨らんで赤みがかったフィロのクリトリスを、ヴェインは指で撫でる。  
するとフィロは敏感に反応し喘ぐ。そして、新たな愛液を湧き出させる。  
 
「あんっ!ダメ、だよ…」  
息を荒くしながらフィロは訴えるが、ヴェインは構わずクリトリスを引っ張る。  
そして今度は引っ張る指を離したり、指で弾いてみたり…と変化を付けていく。  
「ああぁ、あぁん…! はぁ、はぁ…」  
今までよりも激しい感覚に襲われたフィロは、頭の中を再び真っ白に染めていった。  
 
ヴェインはズボンのジッパーを降ろし、大きく硬くなった自身の肉棒を取り出す。  
そして荒い呼吸を繰り返すフィロの秘所に肉棒の先端を当てる。  
「僕、こういうの慣れてないから…。その…痛かったらごめん…。」  
肉棒の先端を当てた体勢のまま、ヴェインは問いかける。  
「慣れてないって…。慣れてたらそれはそれで、嫌だな…。」  
「そうだね、ごめん。変な事聞いちゃって…。」  
ヴェインはそっとフィロの頭を撫で、そしてゆっくりと腰を落とし肉棒を挿入していった。  
 
やはり痛みはあるらしく、痛そうに顔を歪めるフィロにヴェインは問いかける。  
「だ、大丈夫…?」  
「んっ、う、うん…、大丈夫…じゃないけど、わたし今、すごく幸せだよ…。」  
目を微かに潤ませながらフィロは応え、1つになれたことを素直に喜ぶ。  
「僕も、幸せだよ。」  
ヴェインはフィロが身体の全てで包み込んでくれているような感覚を覚えた。  
 
「…動かすよ?」  
フィロがこくりと頷くと、奥の方まで入っていた肉棒を半分くらいの場所まで  
ゆっくりと引き抜くと。そして再び奥を目指して押し込むという行為を繰り返す。  
フィロの中は意外ときつく、その肉壁はヴェインの肉棒をきゅっと締め付ける。  
その所為で思うようにピストンのスピードを上げられなかったが、  
腰を打ち付ける内に段々と馴染んでくる。それに合わせスピードを上げる。  
 
「あああっ、はあっ…。」  
段々気持ちよくなってきたのか、フィロ自身も一緒になって腰を動かし始める。  
しかし溢れ寄せる快感の渦に、ヴェインは既に限界を迎えていた。  
「フィロ…僕、もう…。」  
そう言って自身の肉棒を慌てて引き抜こうとするが、フィロの両足が邪魔をする。  
「ダメ…!離れちゃ、やだよ…。」  
フィロの指がヴェインの背中に食い込み、力一杯抱きしめ──拘束する。  
「でも…。」  
このまま中に出したらまずいのはどう考えても必然だ。  
当然、ヴェインは動揺する。そんなヴェインを見てフィロは言う。  
「わたしは…、大丈夫だから…。」  
筋肉が収縮し、信じられないほどの快感が2人を襲う。  
ヴェインはありったけの精液をフィロの膣内に放った…。  
 
ずるっと肉棒がフィロの身体から引き出される。2人の背中に気持ちの良い悪寒が走る。  
乱れた髪を手で直しながら、フィロはヴェインに体を預ける。そして快感の余韻に  
浸りながらその目を閉じた。そしてそれを見届けた後、ヴェインもその目を閉じた。  
 
小鳥の鳴き声で2人は目を覚ました。  
いつものように制服に着替えたのは良かったが、ここは女子寮。  
どうしたモノかと悩むヴェインを、問答無用でフィロはバッグに詰め込み食堂へ向かった。  
 
「あ、フィロおはよー。」  
「ニケちゃん、おはよう。」  
先に朝食を摂っているニケの隣に座り、フィロも一緒に食事を摂る。  
「あれ、ヴェインは一緒じゃないの?」  
「え…う、うん…。今日は、一緒じゃないよ。」  
「むーん、あっほ(ふーん、あっそ)」  
 
──バッタン、バッタン!  
 
2人が食事を摂っている脇で、フィロのバッグが音を立てて跳ねている。  
「ちょっとちょっと、フィロ!これ、めちゃくちゃ気持ち悪いんだけど〜!」  
その異様な光景に、ニケが思いっきり気味悪がっている。  
そしてあちこち跳ね回った後、バッグが開き中からヴェインが顔を出した。  
 
「ひどいよ、フィロ! いきなりこんな所に押し込むなんて!」  
ヴェインはバッグから顔だけ出した状態で、フィロを責め立てる。  
「げ、ヴェイン! …何やってんの、んな所で!?」  
「何…ってフィロに無理矢理、押し込められたんだよ!  
 狭いって訳じゃなかったけど、暗くて居心地は最悪だったよ…。」  
「ごめんね、後でバッグの中をちゃんと掃除するから。」  
「…そういう問題じゃないんだけど、…もう、いいや。」  
 
ともあれ、この手を使えば女子寮に出入り可能だと分かったヴェインであった。  
 
おわり  
 

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