リサの畑でマルティンの農作業の手伝いを終えたユーディーは、意気揚々と宿屋に帰ってきた。
「マルティンったら、手伝いのお礼に家でお手製の食事をご馳走してくれるなんて。
これは是非、ラステルも誘わなくっちゃね〜。あ、ヴィトスは置いていこうっと」
メッテルブルグの工房からリサに来るまでの道中の護衛に雇ったヴィトス、それから
ユーディーの行く所ならどこにでもいじらしく付いていく親友のラステル。
ユーディーは千年樹亭のヴィトスのいる筈の部屋の前を素通りし、自分とラステルが
宿泊している部屋に向かう。
「……ん?」
部屋の中からぼそぼそと話し声が聞こえた気がして、ドアノブに掛けようとした手が止まる。
「ラステルったら、あたしのいない間に誰かを部屋に?」
何となくドアを開けるのがためらわれ、ユーディーは腰をかがめるとそっと鍵穴から中を伺った。
ベッドの端に腰かけているヴィトス、その前の床にラステルはぺったりと座っている。
「んっ、んん、あ、美味しいです……」
顔をヴィトスの股間に埋めながら、ラステルは時折うっとりとした声を上げた。山吹色の
ドレスを腰の辺りまでたくし上げ、白くなめらかな太ももの奥に右手の指を沈めながら、
左手はヴィトスの肉棒をしごいている。
「しかし知らなかったよ。ユーディットの親友のお嬢様がこんなに淫乱だったとはねえ」
あきれたような、しかし確かに興奮が隠れているヴィトスの言葉に、ラステルは
ぴくりと肩を震わせた。
「ユ、ユーディーには内緒にして下さい。私がこんな事する子だってユーディーに
知られたら、生きていけない」
涙に濡れた瞳がすがるようにヴィトスを見上げる。しかし、ユーディーの名を聞いて
右手の指の動きが速くなったのをヴィトスは見逃さなかった。
「おや、そうかい? 教えてあげた方がいいんじゃないのかな、君が、親友が出かけた
途端に部屋に男を引っ張り込むような娘だってね」
赤く染まった頬に手を掛け、無理に上を向かせる。
「あの、違います、私は」
「何が違うんだい? 自分からこれにしゃぶり付いて来たじゃないか。おまけに、
美味しそうに頬張りながら僕の目の前で勝手にオナニーまで始めて」
「いやっ……、ん、うぅ」
ラステルは固く目をつぶると、大きくくちびるを開けて、口いっぱいにヴィトスの
赤黒い肉棒を頬張った。くちびるで締め付けながら上下にしごき、やわらかい舌で
れろれろといやらく舐め回す。彼の幹をしごいていた手を自分の股間に移すと、
中指と人差し指を揃えて愛液でぬるぬるになった場所に潜り込ませた。
「やっ、だめぇ、気持ちいい、です」
充血し、固くなっているクリ○リスを激しくこすりながら、時たまくちびるを離して
熱い息を吐き出す。粘膜が傷付いてしまうのではないかと思うくらいに激しく指を
出し入れする度に、そこはぐちゅぐちゅと恥ずかしい音を立てる。
「いく、いっちゃいます、私、いくの……、ユーディー」
最後につぶやいた親友の名前は、まるでため息のようにか細く、小さな声だった。
そのままぶるぶると全身を小刻みに震わせながら絶頂に達する。
「んっ、んん……、あ」
緊張した身体から、ゆっくりと力が抜けていく。
「気持ちよかったかい、ラステル?」
「あっ、は、はい」
ヴィトスの先端からくちびるを離し、呆けた顔でぼんやりと返事をする。
「そうか、それは良かった。じゃあ、こっちの味見もさせてもらおうか」
まだぐったりしているラステルの脇に手を回し、自分も立ちながら彼女の身体をベッドに
引っ張り上げる。
「や、っ」
一度うつぶせに寝かせ、それから腰に手を掛けて、おしりを高くあげさせる。動作の
途中で落ちてしまったドレスをめくり上げ、絶頂の余韻でまだひくひくしている割れ目に
彼女の唾液にまみれた肉棒の先端を当てる。
「入れるよ」
「はい……、あっ、ああっ!」
ぐちゅうっ、と粘ついた音を立てながらヴィトスが入り込むと、ラステルはこらえきれずに嬌声を上げた。
「きつい……、君の中熱くて、すごいよ」
小刻みな前後を繰り返し、いったん根本までラステルの中に収める。それから白く丸い
お尻を両手で掴み、ぱんぱんと音が立つくらいに激しく打ち付け始めた。
「あっ、そんな、いきなりそんなにされたら、私壊れ……、いいっ、気持ちいいっ!」
シーツを掴んだ手を固く握りしめ、ラステルは自分からも腰をくねらせ、押し付ける。
「初めてじゃないのか。しかも、かなりこなれているようだね、驚いた」
「いやっ、壊れるの……、壊して、私の、ラステルの事壊してえっ」
甘えるような涙声でヴィトスにねだり、はっはっ、と短く喘ぎながら腰を振る。
「ああ、分かったよ。好きなだけ突っ込んで、壊してやる、ほら」
そんなラステルの腰を掴み直すと、ヴィトスは乱暴に彼女の身体を揺さぶった。
「ああっ、あ、すごい、すごいの、おなかが熱くて……、もっと、もっとして下さいっ」
涙をこぼしながら後ろを振り向き、媚びた目と声でヴィトスに懇願する。
「もっとたくさんして、ミルク、お腹にミルクたくさん飲ませて下さ、ああっ」
お互いの絶頂に向け、前後の動きは速く、大きくなっていった。
「……」
覗き見の途中で足の力が抜けきってしまったユーディーは、絡み合っている二人との
空間を隔てているドアの向こうで、ぺたんと座り込んでいた。
(おわり)