やっと見つけた  
長くて、辛くて、寂しい旅もこれで終わり  
 
言葉をかける前に、ただ抱きつきたかった…抱き締めて欲しかった…  
後ろから抱きつき、その背中に顔を埋める……  
もう、小さかったあの頃とは違う…背も伸びた、貴女に認めてもらえるくらいの知識も得た…  
……そう……私は、もう貴女に抱かれる事もできるんですよ……  
何も知らない子供じゃない…貴女に抱かれる為の身体に成長した……  
 
あの頃はできなかった事  
後ろから抱きつき、顔を寄せて頬擦りする…  
髪と、頬…今は届く…やっと、私から触れる事ができた…  
ただ貴女から与えられるだけで、満足していた頃とは違う……  
今は、手を伸ばせば届くんです…  
私が、貴女を抱く事もできるんです……  
でも今は…私を抱いてくれますよね? 私は貴女を求めて今まで耐えてきたのだから……  
だから…お願いです…! アイツじゃなくて、私だけを見てください…!  
 
腕の中から、するりと…不自然に…両腕をすり抜け、身体から離れていく…  
振り返ると、1つ微笑んで…遠い所へと飛んでいく……  
貴女は微笑んだまま何も言わず…私の手の届かないところへと遠ざかって……  
どうして何も言ってくれないんです…? 何も、何も…何も言わない…何も言わない…  
 
「先生! どうして何も言ってくれないんですか!?」  
 
ベッドから跳ね起きる…片手を天井に向けるようにして……  
私はこれを「悪夢」と呼んでいる……泣きながら見る夢にロクなものはない 常識でしょう…?  
 
師を追い続ける旅  
数年前に自分達の元から消えた師 追う事ができなかった自分…  
1人で旅ができる身体になるまで数年待った その間に師に追いつくくらいの知識も詰め込んだ  
そして師を追う旅を始めた……  
 
……しかし、会って何をどうするのか……元々は特に考えていたわけじゃなかった、が……  
「不純な動機で追う事は…いけませんか…?」  
あんな夢を見るくらいだ…そういう「願望」は、確かに自分の中にあるのだろう……  
それは、身体の成長とともに抱き始めてしまった「願望」  
 
見て欲しい、とも思う…あの頃とは違う自分の姿を…  
大きくなったと誉めてくれるのだろうか? いい女になったと誉めてくれるのだろうか…?  
今度はこの身体を…あの頃みたいにギュッと抱き締めて欲しい…  
毛布に包まったまま、自分の腕で自分自身を抱き締めてみる  
膨らんだ胸が成長の証、とは言いたくはないが…自分の師の胸くらいは、あるのだろうか…?  
「先生の胸、大きかったな…」  
子供の目から見ていたからそう見えたのかどうか、は今となってはわからない  
 
目をキュっと閉じて…必死で記憶を辿ってみる…  
顔は目に焼き付けている……服の下の、その身体を……  
「あ…そうだ……一緒にお風呂に入った時、見せてもらったんですよね……」  
(ヘルミーナもすぐにこれくらいになるわよ 成長期なんだからね)  
「あの時はそう言われたんですけど……でも、私だってあの頃とは違うんですから……」  
(へぇ〜…それじゃ、会えるのが楽しみになってきちゃったわ)  
「嫌! 嫌です…! 本当は…今すぐにでも会いたいんですから…」  
 
端から見ると、異様な光景かもしれない  
この部屋には彼女1人しかいないというのに…彼女は、確かに語りかけ始めた……  
 
毛布を押しのけ、服を脱ぎ捨てて……  
ベッドの上で一糸纏わぬ姿を、自分自身に対して曝け出してみる……  
 
「先生、私…先生に負けないくらいに成長しましたよ…」  
長い脚、くびれたウェスト、やや小ぶりのヒップ、突き出した胸元…  
「自分自身の長い指」が…ヘルミーナ自身の身体の上で這い回り始める  
ベッドで全裸になったまま、うっとりとした眼差しで見つめるのも…また、ヘルミーナ自身であった  
(フフ、きっとイングリドも同じくらい大きくなってるんでしょうね…)  
「あんな奴の事、言わないでください…! 追いかけたのは私だけなのに…」  
そう言いながら、自らの乳房の周りを指で撫で上げていく  
自分の指で、自分の胸を愛撫しながら…ヘルミーナはそっと胸を突き出す…  
(ここを、私に弄って欲しくて私を追いかけてきたの…?)  
「そ、そんな意地悪言わないでください…! あっ……」  
(嘘ばっかり…昔と変わらず、素直じゃないんだから…)  
指先が胸元を駆け上り…その先端、突起を指で軽く弾かせて……  
自分の取る行動の一つ一つに対し、普段は誰にも向けられる事のない嬌声を漏らし、  
その視線は…自分の指先と、虚空へと交互に移らせながら…ヘルミーナは酔いしれていく…  
自分自身の指技と…「想い人」に対して……  
 
片手で胸を寄せさせ、両の乳首を弄っていく  
「先生の、ゆびぃ……ああぁっ…ずっと、ずっと……」  
(私の指で、ヘルミーナのオッパイを弄ってあげれば…悦んでくれるんでしょ?)  
「そ、そうですっ! そ、そこぉ…強いのが…あぁっ、いいんです……」  
親指と人差し指で乳首同士を擦らせるように…指を挟み合わせながら、転がして…  
(大きくなったわね…)  
微笑み、身体を差し出したまま…ヘルミーナは半ば確信する  
「そうです…そこも先生の為に、私は…私はっ…!!」  
現実でも、同じ台詞を言っていたかもしれないと思った 例えこれが妄想だとわかっていても…  
 
目を閉じ、唇を閉じ合わせ…「想い人」に対して唇をも差し出す……  
「お願いです、先生…! キス…キスしてください……」  
決して叶わない願いではない、のだが…今は、叶えられない事はわかりきっていた…  
(ダーメ、指だけで満足してくれるまでヘルミーナにはおあずけよ)  
胸元に片手を添えたまま、もう片手の指を口元に運んでいく  
ヘルミーナは迷う事なく…自らの指を口に含んで、吸い上げ始めた  
「んん…ちゅっ……ふあぁ…先生……もっと、もっとキスして……」  
自らの指を咥え込み…しゃぶり、吸い上げ…自らの口内を愛撫していく……  
 
(嬉しい? 私に、キスされながらオッパイ弄ってもらえて…)  
「は、はいぃ! 先生……リリー先生……」  
尊敬の眼差しから劣情を含んだ眼差しへ…敬愛の形は様々であろう、が  
今このとき、少なくとも彼女自身だけは…師弟の関係を超えてしまいたかった…  
一線を超えてしまいたい……今だけは……好きにしてほしい、好きにしてもいい……  
空想でヘルミーナを愛してくれているこの時だけは、願望を叶えてほしかった……  
 
「先生、私…いいですよね…? 先生に愛されても……」  
そう呟くと…胸元から自らの手を滑らせる……  
焦らすように…胸元から脇腹…腰を一撫でして下腹部へと……  
(怖い? ヘルミーナは私のモノ、よね?)  
目を伏せたまま、ヘルミーナは「彼女」に言葉を返す  
「はい! 私は…昔から、今も…先生だけのヘルミーナです…」  
言いたい言葉、伝えたい言葉…今は虚空に向けて、はっきりと意思表現をする…  
ヘルミーナは自分自身にそっと触れ…その潤いを確認する…  
(私の手で、こうなってくれたの? 可愛いんだから…)  
「あ、ああぁ…そうなんです……リリー先生にされると、私……」  
 
指先を愛液に絡めながら…彼女は自慰に没頭した  
 
「先生…! 私、わたし……先生に愛されてるんですよね…?」  
指は、適確に彼女のツボを捕らえていた  
指先が動く度に、粘着質な音を立て…それが何よりの証明になった…  
(ヘルミーナの弱点なんて、昔からちゃーんと知ってるんですからね?)  
「ああぁ…嬉しい、です…今だけ…今だけは先生の好きに、乱暴に……」  
指が奥へと滑り込んでくる…  
ヘルミーナ自身の秘所に潜り込み、迷わずに…1つのポイントを探り当てる  
(ここでしょ? ヘルミーナの1番好きなところ…)  
「そ、そこです…! 先生…そこ、いっぱい弄ってぇ…!」  
自分自身を知る事ができるのは、自分自身のみでしかないという話がある  
ヘルミーナもまた、知っていたのだ 自分の弱点を…そこを擦ると、すぐに辿りつけるのを…  
(いいのよ、私の手でイっても…)  
「いい、んですよね…? も、もう…先生の指が…ああぁっ……!!」  
秘所に潜むGスポット、その場をヘルミーナ自身の指先で抑えたまま…  
昇り詰めた後も、その心地いい感覚を味わうために…しばらく指を引き抜く気になれなかった…  
(私の指、気持ちよかった? まだピクピクしてるけど…)  
「先生の指、だからです……愛してくれる時も優しいんですね……」  
 
 
彼女自身の願望、なのだろう…  
言うなれば、今は…自分自身で激しく秘所を弄ってしまいたかっただけなのだろう  
彼女自身の指を使っているとはいえ、それを操るのは今この場にいない想い人  
それが、よかった  
想いを重ねれば重ねるほど燃えあがるのだ 元々そういう性分なのだから仕方ない  
その身体を、真に抑えられるのもまた…その人への想いに耽るしかないのだから……  
 
「先生が早く見つかってくれないのがいけないんですよ……」  
不思議と罪悪感はない 絶頂の後の気だるさに身をまかせ、再び眠りに落ちる事にした  
 
ああいった夢を見せられると、昂ぶってしょうがない…  
別段珍しい事でもないし、今日のような事もまったく無いわけじゃない  
ただ…後に思い出すと、どうしても恥ずかしくなってしまうのだ……  
「こういう気分にさせたリリー先生がいけないんです…」  
師をダシに自慰に耽ってしまったことを恥じているわけではない  
簡単に昂ぶってしまい、すぐに抑えられなくなる自分自身が恥と思ってしまうのだ  
「先生…やっぱり、エッチな子は嫌いかしらね……」  
これも、今となってはわからない 少なくとも本人に聞いてみるまでは……  
……と、再び頭に思い浮かばれ…ヘルミーナは真っ赤になったまま毛布を被った……  
 
 
 
 
「あー!! また私のベッドで寝てるんですね!?」  
甲高い声で叩き起こされた 目を開けようとすると、瞼の隙間から光が差し込んでくる  
「何よ……数日帰らないかと思ってたのに…案外早かったのね……」  
声の主はわかっている…毛布を払いのけ、目を見開くと案の定ユーディットがそこに立っていた  
「な、な、な…何で裸で寝てるんですかぁ!!」  
「暑かったからよ」  
ぶっきらぼうに答え、ベッドから手を伸ばして…床に放り投げたままの服を拾い上げる  
下着をつける間にも…真っ赤になったまま行き場をなくしてウロウロする姿が可愛らしい  
「今日も暑くなりそうね…」  
下着姿でユーディットの隣に立ち、窓の外に目を向ける  
「もうお昼です…って、そ、そんな格好で窓際に立たないでください!」  
「はいはい」  
「あ〜ぁ シーツまで滅茶苦茶にして……寝相、悪いんじゃないですかぁ…?」  
(それでも、悪夢を見せられる事もしばらくはないでしょうね…)  
ユーディットに向けてクスクスと笑って見せると…危険か、それとも別の何かを察知したのか…  
「だから、早く服を着てくださいってば!!」  
「わかったわよ 恥ずかしがりやさんなのね?」  
顔をそむけて、服をこっちに突き出す仕草が妙に可愛らしかった  
 
この子に、このベッドでオナニーしてたなんて言ったら…どんな顔をしてくれるのかしら…?  
 
(おしまい)  
 

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