おだやかな夕方、だったが  
立花家では、いつもよりよけいに騒がしかった。  
「みか〜ん!!ちゃんと夜はちゃんとガスの元栓とじて!!  
お母さん達がいなくても、夜に夜更かししないで・・・・」  
 
「ああもう!わかったから早く行きなよ!!でんしゃなくなるよ!」  
いつもより騒がしいのは、くじ運の強いユズヒコが温泉旅行を当てたが  
平日のため行けないので、母と父が代わりに行く事になった。  
「はいはい、じゃあいってきま〜す!おみやげ買ってくるからね〜♪」  
バタン、と戸を閉じられ、静寂が体を包んだ。  
「あ〜・・・こっちが疲れたよ・・・・お母さんガミガミうるさすぎ!!」  
ぶつぶつ言いながらソファーにボスッと倒れこんだ。  
寝ようと目をつぶろうとして、いきなりガバッと起き上がった  
「なに寝ようとしてんの!?せっかく親が居ないのに!!  
よ〜し!!やるぞ!!」と独り言を言いながら廊下をズンズン歩いていき、  
自分の部屋に入っていった。  
タンスを開け、バスタオルを取り出した、  
「やっぱ長ブロよね〜♪お湯使い放題♪」  
母に秘密で買った、ピンクの可愛らしい入浴剤をもって風呂場に向かった。  
 
「えへへ・・・ちょっと高かったけど、可愛いからなぁ・・・  
びびっときたんだよ・・・でも、ちょっと高いの買うとお母さんが  
「もう!!!この子はすぐ無駄遣いして!!!!」・・・・って怒るんだよなぁ・・  
な〜んで、あんなにケチなのかな!?」  
憤慨しながら風呂場の戸を開け、脱衣所で服を脱ぎ始めた。  
生まれたままの姿になり、入浴剤を湯の中に入れた  
「うわぁ〜・・・いいニオイ・・・・」  
じゃぼっと音をたて入った、  
「あ〜・・・・・極楽極楽ww・・・・」  
 
数分後・・・  
のぼせてきたのか頭がくらくらする、  
「あれ・・・・?長く入りすぎたかな・・?」  
そんなに長く入ってなかったと思うけど・・・とくらくらする頭で考えながら  
体にバスタオルを巻き、居間にいくとドサッと派手な音をたて、ソファーに倒れこんだ  
その数分後、ユズヒコがかえってきた。  
「ただいま〜、姉ちゃんいるのか?夕飯なに・・・・」  
居間でバスタオル一丁で寝ている姉を見て、体が固まった。  
 
 
 
 

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