「ふ〜。今日も暑いねー」
「そうねぇ・・・」
みかんとしみちゃんの二人は夏休みの講習が終わり、
まだ太陽がさんさんと輝く中をだるそうに歩いている。
時間は2時半を示していた。
「あ、そうだ。しみちゃん、ウチに寄ってかない?
今日誰もいないし(てゆーかお母さんがいなけりゃそれでいいんだけどね・・・)」
「ん、じゃあ寄らせてもらおうかな。みかんの家に行くの久しぶりだし」
二人はそう言うと、みかんの家のあるマンションへと入っていった。
「おじゃましまーす」
しみちゃんが誰もいない家にあいさつをする間、
みかんは居間へとダッシュし、エアコンのスイッチを入れる。
「よっ・・・と。しみちゃん、その辺に座っといて。今飲み物とお菓子用意するから」
「うん、ありがとー」
みかんは冷蔵庫を開けて物色をし始める。
だが、冷蔵庫の中にはみかんの期待するような物は入っていなかった。
「あーもう、飲み物無いじゃん。お茶くらい作ってくれればいいのに〜。
しみちゃん、あたし何か買ってくるね」
「いや、あたしは別に構わないけど・・・」
だが、みかんはそそくさと玄関へ行ってしまう。
「じゃ、すぐ帰ってくるからねー」
バタン!と玄関のドアが閉まる音が聞こえた。
みかんが出かけて10分ほど経っただろうか。
居間のエアコンは部屋の中をほどよい温度になり、
しみちゃんはカバンの中から本を取り出して読んでいる。
その時、ドアが開き、そして閉まる音が玄関から聞こえた。
「みかん、帰ったのー?」
しみちゃんは居間のドアを開け、玄関を見る。
だが玄関に立っていたのはみかんではなく、弟のユズだった。
「あ・・・姉ちゃんの友達の・・・清水さん。こんちはー」
ユズが少しだけ頭を下げる。
「ああ、ユズ君かぁ。こんにちは」
「あれ・・・姉ちゃんはいないんですか?」
「うん、ちょっと飲み物買いに行っちゃって。
外暑かったでしょ?ここ、エアコン効いてるよ」
しみちゃんがそう言うと、ユズヒコは部屋にカバンを投げ、
少し駆け足気味で居間に飛びこんだ。
「はぁ〜」
ユズヒコは居間のひんやりした空気に気持ち良さそうな顔をした。
しみちゃんがそれを見て、クスッと笑う。
それに気付いたユズヒコは、恥ずかしそうにソファに座りこんだ。
「(やっぱしみかんの弟だね。なんかカワイイ)」
しみちゃんもユズヒコから少し離れてソファに座る。
ソファの先にあるテレビでは、退屈なワイドショーが流れていた。
微妙な沈黙が数分続いた。
しみちゃんは再び本を読みふけっている。
それに耐えられなくなったのか、ユズヒコが口を開く。
「姉ちゃん・・・遅いですね。何してんだろ」
「さあ・・・。でもいつもの事だしね、そのうち帰ってくるよ」
「そ、そうですよね」
ユズヒコはたどたどしい返事をした。
「(清水さんって大人っぽいよなあ。
なんで家の姉ちゃんみたいな子供っぽいのと友達なんだろ?)」
そう思い、ユズヒコは無意識のうちにしみちゃんの顔を見つめていた。
数秒して、しみちゃんがその視線に気付く。
「ん、なーに?ユズ君。あたしの顔になんかついてる?」
ユズはそう言われると、ハッと気付いたように顔をしみちゃんから背けた。
「あ、いや。な、何でもないですよ・・・」
そんなユズヒコを見て、しみちゃんが再びクスッと笑う。
ユズヒコの頬は恥ずかしさからか、ほんのり赤くなっていた。
再び微妙な沈黙が居間を包んだ。
エアコンの音とテレビの音だけが聞こえていた。
今度はしみちゃんが口を開いた。
「ねえ、ユズ君って付き合ってる人とかいるの?」
「えっ!?」
ユズヒコの体が少しだけ跳ねた。
「そんな・・・付き合ってる人とかは・・・いないです」
ユズヒコはそれを言い終えると、頬を真っ赤にして俯いていた。
しみちゃんは本を持ち、少し意地悪そうに微笑んでいた。
「そっかぁ。じゃあ好きな人とかは?」
「いや、特には・・・」
しみちゃんは除々にだが、ユズヒコの方へと近づいていた。
だがユズヒコは俯いているためか、それに気付かないでいる。
「・・・ねえ、ユズ君」
ユズヒコの肩をしみちゃんの指がトントンと叩く。
「は、はい?・・・え?」
次の瞬間、しみちゃんの唇とユズヒコの唇が重なった。
「ん・・・」
しみちゃんは舌もユズヒコの口の中へ入れてきた。
ユズヒコは突然の事態にどうしていいか分からず、ただしみちゃんの成すがままになった。
「う・・・んん・・・」
ユズヒコはどうすればいいか分からなかったが、
無意識のうちに舌をしみちゃんの舌と絡めようとしていた。
エアコンとテレビの音しかなかった部屋に、いやらしい音が響いき始めた。
「ぷはっ・・・。な、何するんだよっ!!」
唇を離した瞬間、ユズヒコは顔を真っ赤にして怒り始めた。
だが怒っているにもかかわらず、ユズヒコの下半身は痛いくらいに勃起していた。
「ユズ君を大人にしてあげよう!と思ってね〜」
「お、おとなぁ?」
ユズヒコが信じられないというような顔をする。
だがしみちゃんは、さらにユズヒコが信じられないような事をするのだった。
「え・・・あ・・・ちょ、ちょっと!?」
しみちゃんがユズヒコの学生ズボンのチャックを開ける。
すると膨張していた股間が、水の中で息止めをしていた人が水面に飛び出すように、
ピョンとパンツの隙間から飛び出した。
すかさず、しみちゃんは右手でそれを優しく握った。
「あ・・・」
しみちゃんはゆっくりと手を上下に揺らし始める。
「う・・あっ・・・」
「どう?・・・気持ちいいでしょ?」
しみちゃんがユズヒコの顔を見てクスッと笑う。
ユズヒコは抵抗したい。むしろすべきなのだが、
頭では分かってても体が分かってはくれなかった。
しかし、しみちゃんは急に手を止める。
「ねえ・・・あたしのも見たい?」
ユズヒコは顔を真っ赤にしながらも、コクッと頷いた。
「どう・・・?ユズ君」
しみちゃんはジーパンとパンツを脱ぎ、ソファに座っている。
その正面の床にはユズヒコが座り、まじまじとしみちゃんの股間を覗いていた。
「あ、あの・・・触っても・・・」
「うん、いいよ・・・」
しみちゃんがそう言うと、ユズヒコはしみちゃんの秘部の周りを指でなぞり始めた。
「ふぅん・・・はぁ・・・」
しみちゃんの喘ぎ声を聞いた途端、ユズヒコは驚いた。
大人っぽい清水さんでも、あんな声を出すのか?と・・・。
「あ・・・濡れてる?」
ユズヒコは濡れだしている穴を見つけると、そこに指をゆっくりと入れた。
「ん・・・あぁっ・・・」
しみちゃんが甲高い声を出す。
だが、ユズヒコは指を動かすのをやめなかった。
「あったかい・・・」
ユズヒコはそう言うと、指の入れたり出したりを繰り返した。
ちゅぷ、ちゅぷ・・・といやらしい音が響く。
「あぁひっ!・・・はぁう・・・んん・・・やはっ・・・んっ・・・」
ユズヒコが指を動かすたびにしみちゃんが悶えた。
同時に、ユズヒコの股間も今までで一番と言っていいほど勃起していた。
「し、清水さん・・・俺・・・もう」
「はぁ・・はぁ・・うん。じゃあソファに座って」
ユズヒコがソファに股間を丸出しで座った。
その上をしみちゃんがまたがり、そしてゆっくりと腰を落としていった・・・。
「ん・・・ああ・・・・ふぁっ・・・!」
ジュププッという音と共に、ユズヒコとしみちゃんの股間は深く繋がった。
「うあ・・・なんだこれ・・・すげえ気持ちいい・・・」
そう言ったユズヒコを見てしみちゃんはまたクスッと笑う。
そしてゆっくりと腰を上下に動かし始めた。
「はぁっ・・・はぁっ・・・んうっ・・・や・・・はぁっ」
しみちゃんの顔もユズヒコと同じように紅潮していく。
そしてその顔を見ていたユズヒコは、今度は自らしみちゃんにキスをした。
「んっんっ・・・んんんうっ・・・」
二人にはエアコンとテレビの音はもう聞こえていなかった。
聞こえるのはお互いの舌が絡まり合う音と、
二人の結合部から一定のリズムで響く音だけだった。
「ひあっ・・・ああうっ・・・」
二人が繋がり始めてから数分が過ぎた・・・。
しみちゃんのTシャツは捲り上げられてブラジャーが外されていた。
そしてあらわになった乳房をユズヒコが舐めたり触ったりしながら、
二人の営みは続けられている。
「はあ・・・おっぱいってこんなに柔らかいんだ」
「ああっ・・・んんっ・・・ひゃあうっ・・・」
エアコンが効いているのが、二人は汗をかき続けている・・・。
「あ・・・清水さん・・・俺・・・もう」
「はっ・・・ああっ・・・ん・・・じゃあ、最後はユズ君が動いて・・・。
出そうになったら外に出すのよ・・・」
しみちゃんはそう言うと、ソファにあお向けに寝た。
そしてユズヒコはぎこちない動きながらも、激しく出し入れをし始めた。
「ああぁっ・・・んひゃああうっ・・・ひあぁあっ!!」
パン、パン・・・と激しく肌のぶつかり合う音が響く。
「ああっ・・・俺・・・もう・・・だめだっ!」
「あっ・・・ひゃあうっ・・・ああぁんっ!!!」
ユズヒコは自分のそれを引き抜いた。
同時にそれから激しく飛び出た精液が、しみちゃんの腹部を汚した。
「ひううっ・・・はあぁっ・・・・ああっ・・・」
「ただいまーっ!遅れてゴメンね、しみちゃん!ってあれ・・・?」
みかんが帰ると、しみちゃんはユズヒコと一緒にテレビゲームをしていた。
「おかえりー。みかん、やっぱり遅かったねー」
「ああ、姉ちゃん。おかえりー」
「なんだ、ユズも帰ってたんだ。ちょっと待っててね、ジュース入れるから」
みかんはそう言ってキッチンへと歩いて行った。
数時間後、しみちゃんが帰った。
そしてユズヒコが自分の部屋に戻った時だった。
床に投げたカバンの下に、メモ用紙のようなものを見つけた。
ユズヒコはそれを取って、書かれている事を見る。
「ユズ君へ。また機会があったらしよーね。清水」
ユズヒコは嬉しいやら、不安やら複雑な気持ちだった・・・。