「信じられない・・・・・・あなた本当に夏目くん?写真で見るより全然可愛いじゃない・・・・・・」
変装を終えた僕を眺めて、冬琉会長が呆然と息を吐いた。
どことなく拗ねているような、不機嫌そうな表情である。
爪先から、黒髪ロングのカツラまで舐め回すように睨まれてなんだか落ち着かない。僕が伏し目がちにうつむいていると、冬琉会長は苛ついたように、
「なんだか美人すぎてむかつくわ。可愛くモジモジしているのもむかつく・・・・・・男のくせに・・・・・・」
「な・・・・・・なんで怒っているんですか!?」
「っていうか、この胸はなに。なにが入っているの?」
「わっ、揉まないでくださいよ・・・・・・や、やめて」
妙な執念を感じさせる動きで、背後から僕の胸を鷲掴みにしてくる冬琉会長。僕は身を捩って逃れようとしたが、やけに手慣れた冬琉会長の動作に翻弄されて逃れられない。僕的には、むしろ背中に密着してくる彼女の胸の弾力の方が気になってしまうのだが・・・・・・・
「あら?夏目くん・・・・・・腰が引けてるわよ。どうかしたの?」
その時僕は、体の一部に変調を期していた。
朱浬さんや嵩月のように現実離れした美しさではないとはいえ、冬琉会長も美人であることには間違いない。いや、現実的である分、朱浬さんや嵩月に近づかれるよりもリアルさがある。
その美人で年上の女性が僕の身体に密着しているのである。健全な男子高校生としてはごく当たり前の変化であるが、場合が場合である。自分が女装しているのも忘れて、大きくしてしまった・・・・・・
「いえ、冬琉会長。ちょ、・・・・・・ちょっと離れて・・・・・・」
「あら。私の胸でも感じてくれるんだ、夏目くんは・・・・・・」
僕が抗議の声を上げるやいなや、その言葉を最後まで言う前に冬琉会長が声を被せてくる。心なしか、いつもの冬琉会長の声より湿っているような気がする。僕を抑えるために密着していた胸が、押し付けられるような力強さに変わった。
「夏目くんが可愛いから、苛めたくなっちゃった・・・・・・大丈夫、今日はここには誰も来ないから。
科學部のみんなにはナ・イ・ショで・・・・・・」
僕の胸を鷲掴みしていた冬琉会長の右手が、徐々に下の方に動いてくる。これ以上はさすがにマズい・・・・・・逃げなければと思うのだけれど、僕の動きを読んできるかのように先回りをされてしまい、逆に身動きができなくなってしまう。
「み、操緒が見ています・・・・・・」
「そう・・・・・・でも、私には見えないから安心して。操緒さんには、見た事を誰にも言わないように言っておけば大丈夫よ」
操緒の名前を出してみたが、案の定逃げ道を塞がれてしまった。実のところ、いつの間にか操緒は姿を消してしまっている。
そうしているうちに、冬琉会長の手がスカートの上から僕の膨らんだ部分に到達した。慣れていないのか、その手つきは多少ギクシャクしていてもどかしさがある。それが逆に何とも言えない気持ちよさを感じさせている。
「ひとつ教えてあげましょうか。まだ夏目くんの写影体・・・・・・操緒さんは、まだ感情があるのよね。
その状態なら、多少の感覚の共有はしているのよ。ましてや、今のK鐵は安定装置(スタビライザ)をインストールしているでしょう?つまり、演操者の快感は写影体にも伝わっている・・・・・・どういう意味か、わかるわよね」
サラリととんでもない事を言う。そう言えば、この人はK鐵の元演操者だった。
そんな事を言いながらも、服の上からとはいえ僕の息子を擦る冬琉会長の手が、強弱をつけながら僕を快感へと導こうとしている。僕の息も荒くなり始めている。
思わず膝の力が抜けた瞬間、タイミングを測ったように冬琉会長はソファへと座り込んだ。引きずられるように僕が倒れこんだ先は、冬琉会長の膝の上だった。
「と、冬琉会長・・・・・・」
すっかり上気した冬琉会長の顔が至近距離に迫る。
「可愛い・・・・・・」
その囁きの直後、僕の唇に甘く軟らかい感触が感じられた。冬琉会長にキスされたと理解できたのは、それからしばらくしてからだった。
「むん・・・・・・うん・・・・・・ぅん、ぅん、ぅん・・・・・・」
最初はついばむようなバードキス。だんだんと、冬琉会長の舌が僕の唇を割ろうと蠢きはじめてくる。
その甘い誘惑に負けて冬琉会長の舌を受け入れたとたん、僕の舌は乱暴に蹂躙された。
先ほどまではスカートの上から刺激を与えていた右手が、いつの間にかスカートの内側に潜り込んでいる。そんな事にも僕は気付けなかった。
あまりの快感に身を捩ろうとするが、冬琉会長の左手がそれを許してくれない。それどころか、パットの入った胸から素肌であるわき腹からバストの裾野辺りを刺激している。
「はっ、はっ、はっ、はっ・・・・・・ぅうぅぅう、っん」
すでに僕は息苦しくなっている。しばらく前から頭のなかに霞がかかってしまって、まともな思考に至らない。
最初は腰の奥にあった熱い塊が、だんだんと出口を求めて暴れ始めている。
「ともはさんは初めてなのよね・・・・・・」
いつもの凛とした口調ではなく、甘く囁くように冬琉会長が僕の耳元で語りかけるが、僕にはもううなずく事でしか返事ができなくなっていた。
「出しちゃいましょうか、ともはさん」
どういう意味か理解に至らないまま、冬琉会長は僕と身体を入れ替えて組み敷く格好になった。
冬琉会長は手慣れた手つきでスカートの中に入っていた左手だけで僕のショーツを捲りおろした。ゴムで一度引っ張られた僕の息子が、勢いをつけて短いスカートを持ち上げながら元に戻る。
「ともはさん・・・・・・女の子なのにおかしいわね。こんなにおっきくてカタいものがあるなんて」
それを擦りながら、冬琉会長が僕の耳元で囁く。そうは言われても、羞恥と快楽でマヒしていて僕はただ喘ぐだけだ。
「返事もできないのね。そういう娘には、お仕置きが必要かしら・・・・・・」
その声が遠ざかったと思ったら、僕の息子が熱く湿ったものに包まれた。
「あぅっ・・・・・・」
白く霞みきった僕の意識が一瞬引き戻され、次の瞬間もっと濃いピンクの霞に覆われた。冬琉会長が僕のものを口に含んだと意識したのはその一瞬のみ。
腰の奥で熱くたぎっていた塊が、さらに熱く蕩けさせられる。出口を求めて無意識の内に腰が前後に動いてしまう。冬琉会長はそれを見切っているかかのように、あと少しというところで力を弱めてくる。
「かっ、会長・・・・・・もっ、もうダメです・・・・・・」
そう言っても冬琉会長は手を緩めてはくれない。腰に溜まった熱いものが、溜まれば溜まるほど意識だけが覚醒してくる。冬琉会長にフェラチオされているのは理解った。けれど、体が言う事を聞いてくれずに腰の動きを止められないでいる。
このままでは冬琉会長の口の中に解き放ってしまう。そう思った時・・・・・・
「ひぃわょ、ふぉのまま出ふぃて・・・・・・」
口に含んだまま喋ったその振動が、僕がこらえていた堤防の決壊の決め手になった。
「あっ、あっ、ああぁ〜〜〜〜〜ぁ」
今まで生きてきた中で、これほどの大声を出した事があっただろうか。そもそも、自分では声になっていたのかすらも理解らない。
溜まりに溜まった迸りが、これ以上ないというくらいの勢いで体の中を駆け抜ける。
「んっ」と息を止めて、それでも僕の迸りを口の中で受け止める冬琉会長。
「んっ、んっ、んっ・・・・・・、」
薄れゆく意識の中で、僕は冬琉会長の喉が動くのを見ていた。
あぁ・・・・・・飲んでくれてるんだ。。。。。。
そう思っていた僕の耳に、冬琉会長の声が聞こえていたような気がした。
「とりあえず、今日はここまで、ね。
また明日も来る事、いいわね!」
・・・・・・聞こえなかった事にしておけないでしょうか、冬琉会長ぉ。。。。。。