私の名前はアポロ二アス――翅無し達からは殺戮の天翅とも呼ばれる
この私とトーマの間に子供ができて少しの時間が過ぎた。
――出産後体力も戻ってきたトーマは相変わらず私のことを嫌って
いる様子だが以前約束したとおり子供の前では極力その態度を抑えて
いるようだった。
だから私もトーマの気持ちに応えるべく毎日子供の前で交尾してやる
ことにしたのに何が気に入らないのか、一旦子供の側から離れると
私とは距離を置き、必要な時以外は接触するなと言い出した。
この前は私の姿を遠くから見つけるなりそのまま全力で空へと逃げ出し
たので仕方なく私も童心に戻り追いかけっこに付き合ってやった。
結局成層圏まで行くはめになり、もちろんそこでそれなりの仕置きはして
やったが私とていつもいつもトーマに付き合ってやるほど暇ではない。
今日も私から逃れようと抵抗するトーマを部屋まで連れ戻した後、首輪
でもつけて寝台にくくりつけておこうかと考えていたらふとレンシから
出産祝いにと貰った箱が目に付いた。
それは私が人間狩りに行ってる間トーマが一人でも自分を慰められる
ようにと作られた物で、箱の中には私の男性器を模った物から大小異なる
様々な形をした棒状の玩具が入っていた。
電源を入れるとその玩具はぐるぐるとうねるような異様な蠢きを見せ
なるほど、まさにトーマのような淫乱な雌には相応しい代物だった。
私はさっそくトーマの手を縛り足を開かせた状態で椅子に固定すると
曝け出された秘部に極太の玩具を挿入した。
「んっ…くぅっ…うぅん…あっ…ああ…!!!」
トーマの内部でモーター音と共に激しい動きで震える玩具を少し離れた場所から
私は椅子に座りながら手にした小さな機械で操作していた。
どうやらこちらの機械でも振動の強弱を調節できるらしく私が弄るたびトーマは
何度も悲鳴をあげ床には秘部から垂れた分泌液が水溜りを作っていた。
「いい格好だなトーマ」
「う…ぐぅ…この…悪魔…っ!」
このようなだらしない姿を晒しておいてこの女はよくもそんな態度がとれるものだ。
私はトーマに近づくとまた箱から取り出した同様の小型の玩具をぷくりと腫れ上がった
陰核に押し当てた。
「ひっ!あああっ!あっあんっ…!」
機械ならではの小刻みな振動のせいかぐりぐりと押し付けるとすぐにトーマは
びくびくと体を震わせ絶頂を迎えてしまった。いつも私が指や舌で執拗に
刺激してやってもこんなに早く達したことなどなかったのに…。
興味が沸いた私はまだ力の抜けた表情でいるトーマの肉壷が咥え込んだ玩具を
少し上にずらすとその下に私自身を押し当てた。
「んっ…え…!?な、何を…まさか……」
「それほどまで気持ちがいいのなら私にも味わわせてくれ」
そして無理矢理ねじ込むように腰を推し進めたのだ。
「ひぎぃ!二本なんて…無理ぃ…!!」
「何を言う、子供を産んだ時はもっと広がっただろう」
トーマの言葉通りさすがに中々同時に挿入することは難しかったが
ぐりぐりと少しずつ押し込みながらヒダを広げるとやがて先だけとはいえ
玩具と私の性器の両方をトーマは飲み込んだ。
「あああああ!苦し…っ!やめろっ、抜いてぇええ!!」
いくら赤子を産んだとはいえ二つも異物を挿れられるのはよほど苦しいのか
トーマは泣き叫んだが今の私は直接性器に伝わる振動の気持ちよさに
それどころではなかった。
玩具の刺激とトーマの内壁の心地よさにしばらく身を委ねた後
私は持っていた機械の目盛を最大まで上げた。
「お…おお…!こ、これはたまらない…!!」
「ひぐうぅぅ!?うあぁ…!!あぐっ…!やめ…っやめてええええぇぇ!!!」
私に突き上げられながら玩具が膣内を捏ね回すように動いたことで
トーマは股から洪水のように体液を噴き出すと口から泡を吹いて
失神してしまった。
そして激しい動きと私の性器の肉厚に耐え切れなかったのかトーマの中からは
ちゅぽんと弾けるように玩具が抜け落ちゴロゴロと床に転がっていた。
それを見ていた私もまたトーマの中に精を吐き出しつつ痺れるような快感に身を
浸しながらぼんやりと考えていた。
の遠く離れた場所からでも操作できる玩具を明日から首輪代わりにトーマに
装着させてみてはどうだろうと…。
それからの数日間、玩具をつけられたトーマの姿は実に愉快だった。
ゆったりとした服を着てるせいか、外見からはいつもと変わりなく見えたが
その股間には深々と玩具が突き刺ささり今もぶるぶると震えている。
さらに豊かな両の胸の先にも大きさこそ違えど同じく振動する玩具を
とりつけてやったため、常に与えられる刺激に耐えようとトーマは必死だった。
注意力が散漫になり飛ぶことすらやっとの状態だったので私が手を差し出すと
忌々しげに払いのけたのでもう一本差し込むかと呟くと悔しそうに手をとった。
大広間で皆と朝の挨拶を交わす時になると呼吸は荒く熱っぽい瞳で首筋に汗を
浮かべるトーマの様子に周囲は首をかしげていた。
「おはようございますトーマ様」
「あ…ああ、おは…おはようオトハ…モロハ殿…ひぅっ…!」
「ど、どうしたトーマ?」
オトハ達と挨拶をしている時はついうっかり私の手が持っていた機械の
目盛りに触れてしまいトーマは全身を強張らせた。
驚く二人を前に慌ててその場をとりつくろっていたトーマだったが
紫色の瞳は隣にいる私を殺してやりたいと物語っていた。
これは面白いと思った私は更に皆の中心にトーマを無理矢理連れて行くと
挨拶をしようと集まる天翅達の目の前で今度は目盛りを最大まであげた。
「ひっ…!や、やめろ…あ、アポロ二アス…んっ…!」
「どうした?ちゃんと挨拶をしろ、皆お前の言葉を待っている」
必死で頭に響くトーマの訴えを無視して何度もぐりぐりと強弱の調節を繰り返したら
大勢の者がいるにもかかわらずトーマは身体を痙攣させると床に座り込んでそのまま
達してしまった。
「こ、こんな所で…ひぃ…やめ…あっ…ふぁあああ…!あはぁ……あうぅぅ」
頬を紅潮させてその場にしゃがんだまま動かないトーマは意識を失いそうな
程の快感とそんな自分への失望感で半ばパニック状態だった。
「あ…うう…そんな…私…違うこんなの…そんな…」
周囲の者が心配して近寄る中、オトハだけが不審そうな目で私を見ていたが
睨まれた所で痛くも痒くもない。群衆を掻き分けた私はトーマの体を
抱え上げると部屋で休ませると告げそのまま連れ帰った。
部屋に戻った後もトーマはまだ先程見せた失態のショックから抜け出せず
呆然としていたのでひとまず近くに合った机の上に寝かせるように
降ろしてやった。するとようやく気付いたのかトーマは私の顔をじっと
見つめるとやがてわなわなと涙を溢れさせながら私の胸を叩いて訴えた。
「う…うぅ…お…お前はどこまで私を辱めれば…」
「何だ?泣くほど気持ち悪かったのか?足を開いてみろ」
「そうじゃない…っ触るな触るな…!」
「何を言ってる、早く取り替えて欲しいのだろう?」
「え…あ…!」
その言葉で何かを思い出したように一層激しく私から逃げようとするトーマを
押さえつけると、服の裾を捲くりあげ足を無理矢理開かせた。
するとそこには真っ白な布がトーマの股間に巻きつけるように宛がわれていた。
そう、私とて鬼ではない。本来は赤子が排泄用につけるこれをトーマにもつけさせ
股から滴る愛液が床に落ちて周囲に気付かれないよう配慮してやっていたのだ。
「朝替えたばかりなのにこんなに濡らすとは仕方の無い奴だ」
「うぐ…やめろ、見るな…!」
既にぐっしょり濡れた布の下ではトーマの内部に突き刺さった玩具が盛り上がり
機械音だけが音を立てふるふると震えていた。
巻かれた布を手際よく開いた私は愛液でトロトロと糸を引くトーマの恥丘を
側にあった清潔な布で綺麗に拭ってやった。これももう随分手馴れた作業だった。
いつもトーマが子供にするよりもずっと丁寧な手つきでしてやってるというのに
トーマはこれ以上ないぐらい屈辱と羞恥心を感じているようで、唇を噛み締めたまま
私の顔を見ようともしない。
「私の方が上手く取り替えれるからといってそう怒るな。トーマだってもっと
練習すれば上手くなる。子供の母親はお前だけだ、な?」
まだ母親になったばかりなのだから不慣れなことも多い、恥じることはないと
優しく諭してやったつもりがトーマは怒り出した…何故だろう。
「なっ何を…!そんなことで怒ってるんじゃない!よくも私にこんな真似を…!!」
「嫌なのか?」
てっきり私はトーマも悦んでると思っていたからだ。現に目の前にあるトーマの
秘所は挿入された玩具の振動を受けて蜜をこれでもかとばかりに溢れさせている。
それともこの布が気に入らないのか?はしたない汁を股から垂らしたまま外出する方が
いいとでもいうのだろうか?
「…こんな道具をずっとつけられて…っあろうことか皆の前で私は…私は…っ」
とても堪えきれないのか涙腺が崩壊したように泣き続けるトーマを見た私は初めて
胸が痛んだ。そして自らの行いを恥じる気持ちになった。
私は何て酷いことをしていたのだろう…。私は股間の機械を止めてやると
そっと玩具を引き抜いてやった。ようやく与え続けられる刺激から解放されて
息をついたトーマの涙を拭うと私は囁いた。
「トーマはそんなに次の子が欲しかったのか…」
「えっ?」
私としたことがここ数日新しい玩具で遊ぶのに夢中でトーマにちゃんと種付けして
やってなかったのだ。いや正確には種付けする回数が減っていたことを思い出した。
トーマの雌としての本能が決して玩具からは実現しない私の種を求めていたと
いうのに何てことだ。
「今すぐ孕ませてやるからな?気付かなかった私を許してくれ」
「ちっ…違う!ど、どけ!あっやだ、やめろ!挿れないで…んっやあああ!!!」
反射的に身を起こそうとしたトーマの身体を押し倒すとさきほどまで玩具を入れられ
十分濡れそぼり、ぱっくりと開いた入り口に私は熱く猛った性器を挿しこんだ。
「あっ…っ…!やあっ…嫌ぁ!やだぁっ、ああっ…んっく、もうやなのに…!!」
数日ぶりに侵入したトーマの膣圧は相変わらず締りがよく私の性器にヒダが絡みつき
内壁がぎゅうっとくいついてくる。それほどまでに私が恋しかったのか…。
「くく…っやはり本物のほうがトーマは嬉しいみたいだな」
トーマの耳元でくんくんと髪の香りを嗅ぐと不快そうに眉をしかめて顔を背けられた。
そして必死で私の顔を押し返そうとする。
ああ…そうだ、この感覚――こうして直接トーマに嫌がられるのは久しぶりだ。
トーマが嫌がれば嫌がる程、私を意識すればする程燃え上がるというものだ。
私はトーマの衣服をはだけさせると胸に付けられた玩具も取り外した。ここも
最近私が直接愛撫してやってなかった。すっかり尖った桃色の乳首を貪るように
口に含んだ私は舌先で舐りながら揉みしだき、顔を埋めその柔らかさを顔面で堪能した。
トーマの気持ちに気付いてやれなかったことを悔いた私は彼女の全身を隅々まで味わい
しゃぶり尽くし、日が暮れるまでその場で存分に交尾するとたっぷりと精子を注いでやった。
「ほらトーマ…たくさん子種を出してやるからな、しっかり次の命を宿すんだぞ」
「ああっ…!いやあ…んっ、やぁんっ…!!だ、出すな、あ、ああ…奥まで
奥まできてるよ、届いてる…あっ熱いのがぁぁあ…!!」
「いくぞ!!たっぷりと流し込むからちゃんと受け止めて受精させるんだぞ!!!」
「ひぅっ…はぁ…は…あぁ…酷い…また中で出した……また…私は孕むのか…」
そしてせっかく注いだ種が漏れないように再び玩具を挿入して栓をすると体液で
どろどろになった下半身を綺麗に拭い、いつも子供にするように赤子用の粉をぱふぱふと
つけてやった。
「ちゃんとしないとトーマの綺麗な肌に悪いからな」
すっかり綺麗になったトーマの下半身に満足した私はついでに服を整えてやった。
トーマはその間もぴくりとも動かずただ窓から見える燃えるような夕日を
その身に浴びていた。
それからというものやはり玩具は玩具、遊ぶのは程ほどにすべきだと反省した私は
以前にも増して一日に数回、トーマにちゃんと種付けするようになった。
しかしせっかくある道具なのだから活用しないのも勿体無いと思い、もっぱら最近では
トーマの後ろの穴に玩具を挿れ、膣内には私のものを挿れるやり方にした。
肉壁一枚とおして機械の振動が伝わりこれはこれでとても心地よかった。
最初は同時に挿入されることを死ぬほど嫌がっていたトーマも
今では二本同時にずっぽりとくわえ込むことができるようにもなった。
「ではトーマ、私は人間狩りに行ってくるからな」
「う…ぐ…あっ待って…待ってアポロ二アスぅ……」
爽やかな青空へと飛び立とうとする私にトーマが必死に呼びかけてきた。
「そんなに寂しがらなくてもすぐ戻ってきてやる」
「違ぅ…これを、これをとっ…あうぅぅ…っ!!!」
椅子の上に体を縛られ股間に二本の玩具を挿されたまま呻くトーマの頭を
私は優しく撫でた。
私がいない間もこれで寂しくないだろうと最近では私が外出する時はいつもトーマに
これをつけさせていた。全くレンシはいい物を贈ってくれたものだ。
そういえば先日礼を言うついでに新たにもっと太い玩具を作ってもらおうと工房を
訪ねたところ、包帯を全身に巻き何かに怯えた様子で出てきたレンシは怪我をしたので
当分休業すると言ってきた。
仕方ないのでトーマがあの道具をとても喜んでいたことだけを伝えると恐怖に引きつった
顔をして工房に鍵をかけるとそのまま篭ってしまった。何かあったのだろうか?
何はともあれ今朝もきちんと種付けしてやったトーマの腹に次の子が宿ることを楽しみに
私は翅を広げると大空へと飛び立った。
END