私の名はアポロ二アス――これまで数々の、特に許婚のトーマとの間には 
様々な出来事があった。だがそんな私もついに父親になることとなった。 
あのトーマが私の子を産んだのだ。  
しかしトーマ本人は妊娠直後から私の子としての誕生を望んではなかった。 
その思いが祟ったためか出産は難産を極めたらしく分娩室の外まで 
何度もトーマの悲鳴とも言える思念が聞こえてきた。  
何時間にも及んで私の種から成長したものがトーマを苦しめ、それを産むため 
だけにトーマが己の全てを捧げているかと思うと私は喜びにも似た快感に 
打ち震えた。  
こうして一族の皆から祝福されて誕生した子だったが私としてはさほど興味がなく、 
名前も性別も顔すら覚えてない。そんなことよりは出産を終えたトーマをしばらく 
労わるよう言われたことで、彼女と交わることができなくなってしまった。 
もはや一日に一度はトーマの中に入らなければ落ちつかない私としてはそちらの方が 
重大な出来事だ。どうしようかと考えていた私はふとあの日のことを思い出した。  
「そうだな…あれなら体にそう負担はかけまい」  
 
 
 
 
あれはトーマと交わりだしてからしばらくしてからのことだった。  
最初は嫌がっていたトーマもある一定の時期やけに大人しくしていたことがあった。 
私の要求に黙って応じ嫌々ながらも行為を受け入れる様子にこれならレンシに頼んで 
おいた拘束具も使わなくてもいいかもしれないと思っていたその矢先、事件は起きたのだ。  
いつものように寝台に横たわるトーマの体を引き寄せようとした時、  
それまでじっとしていたトーマの目に力が宿ったかと思うと急に身を起こし私に向かって 
隠しもっていた剣で切りつけてきたのだ。  
「どういうつもりだ」  
胴を真っ二つにされる寸前で身をかわした私だったが胸からは剣の切っ先で傷つけられたのか 
少量の血が滲んでいた。  
「貴様なんかにこれ以上好きにされるものか!」  
殺意を放ち威嚇するトーマを見た私はとても悲しくなった。せっかく夫婦として上手くやって 
いけると思ったのに…トーマも私を受け入れてくれたと思ったのに…この女は私は裏切ったのだ!  
己の甘さを後悔した。やはりもう一度わからせなければいけない。  
 
――それからしばらくして床に転がるトーマとその上に座る私がいた。 
トーマの両手足には鉄の枷がはめられその自由は完全に奪われている。それでもまだ私を睨み 
つける元気はあるらしく忌々しげな視線を向けた。  
「殺せ…!いっそのこと私を殺せ!」  
この女は何処までも自分勝手だ。私に敗北したくせに自らの処遇を自分で選べる身分だと思って 
いるのだろうか。私はしばらく考えたのち、床からトーマを抱き上げると近くにあった椅子に座らせ 
引き裂いた布で体ごと椅子にくくりつけた。そして自らの性器をとりだすとトーマの眼前に突き出し 
告げた。  
「口に含め」  
 
トーマはすぐには私の言葉が理解できなかったらしい。しばらく唖然としていたがもう一度私が 
同じことを言うと青ざめ始めた。  
「何を…そんな、そんなことできるわけが…」  
「お前に拒む権利はない。そうだろう?」  
私はトーマの頭の翅に手を伸ばすと優しく掻き分け始めた。最初は頭を振って嫌がっていたトーマも 
この性感帯にしつこく指を絡めてやると次第に瞼をトロンとさせ白い肌も紅潮し始めた。 
息を荒げだした頃合を見はかり彼女の胸元をはだけさせると乳房の先に私はぐりぐりと性器を 
こすりつけた。  
「あ…!?や…っそんなところ……」  
思いもよらぬ刺激にトーマは身をよじらせ逃れようとした。だが体の自由は奪われどうにもならない。 
私はその後もしつこくトーマの乳首性器をに押し付けこすると犯し続けた。  
散々摩擦を繰り返されたトーマの乳首は充血し痛いほどに尖り敏感そのものになっている。 
調度いい具合になったと私が捻り上げると声をあげてトーマはよがった。  
「口をあけたな」  
私はトーマの頭を掴むと無理矢理性器をねじ込んだ。  
「んー!うぐっくふ…んぅ」  
トーマは必死で止めてと思念を飛ばし訴えてくる。涙を浮かべて私を見上げるトーマだったが 
その表情が更に私を加虐心を煽った。  
 
ヌチュッ!ズチュッ!…暖かく粘り気のあるトーマの口の中を私の性器が何度も滑る。 
この器官が天翅にとっての聖なる部分だということは承知していたがそうであるからこそ余計に 
意味があるのだ。徹底的に私に屈服させなければ意味がない。  
「もっと舌を使え」  
今や大粒の涙を流して嫌がるトーマの頬には外側から私の含んだ性器の形が浮かびあがる。 
そこをぴちぴちと叩くと私は促した。  
「早く止めて欲しいなら早く私を満足させることだ」  
それを聞きようやく諦めたのかトーマはつたないながらも必死に舌を絡めだし目を伏せたまま 
舐め上げ始めた。  
「んっく…ん…んぐんぐ…」  
時に先端を、時に竿の部分を丁寧に筋に沿って舌を動かすトーマの唇からは唾液と体液が混じったもの 
が滴り落ちる。  
「うく…んぅ…ぷは……あふ」  
正直不慣れなトーマの奉仕はさほど気持ちのいいものでもなかった。  
だがあのトーマが私の性器を口に含んでいる事実だけで私は至福だった。私を見下し拒んできた 
トーマが…!あまりの喜びにトーマが与える刺激とは別に絶頂に達しそうになった私は形のいい口から  
破裂寸前にまで膨れ上がった性器を引き抜いた。  
ちゅぽんと音がして糸を引きながら抜かれたそれは、直後に汚れた液体をトーマの顔に勢いよく放出した。  
「う…あ…えぶ…ああ…あああああ……」  
射精の余韻に浸る私とは対照的にトーマは顔から白濁液を滴らせたまま身体をがたがたと震わせ 
完全にショック状態だった。 
私は椅子から自由にしてやると寝台に寝かせ脚の枷を外しそっと開かせた。  
 
 
トーマの肉壷は先程胸に与えた刺激により既にとろみを帯びていた。 
私は指で入り口を優しく広げると静かに肉壁に沿って舌を這わせ始めた。  
「あっ…!あ…ん…」  
さっきまで体を震わせていたトーマも私の舌が上下に動くたび、肉芽を刺激するたび 
翅を震わせ快感を得ているようだった。  
「トーマが私のを舐めてくれたから私もこうしてやるのだよ。夫婦とはこうしていくものだ」  
この動物よりも学習能力のない雌にはアメとムチを使い分けたほうが効果的だと思った。 
雌としての快楽を覚えこませたほうが早いだろうと。  
「んぁ…あっああん…!ふぁああああっ!!」  
泉のように溢れ出すトーマの蜜を吸いつつ充血し膨らんだ肉芽を舌で転がすとトーマは自ら腰を振り出し 
私の顔に性器を押し付けてきた。  
既に理生は失われ快楽だけを思考が追っている状態だ。  
そして私の舌が内部に押し入ったその時、トーマのそこからは透明の液体が噴出し私の顔を濡らした。 
見るとトーマは口から涎を垂らしたまま恍惚の表情で体を痙攣させていた。全くはしたない女だ…。 
私は顔にかかった液体を手でぬぐうと再び舌を這わせ、一晩中味わい続けた。  
 
 
よほど堪えたのか、あれ以来トーマはしばらく私の言いなりだった。  
それでも時間がたつとまた反抗的になったので仕方なく監禁したが…。  
懐かしい思い出に浸っていた私はやはり久々にこの方法でトーマと  
楽しもうと彼女の部屋へと向かった。  
 
 
END  

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