映る戦場の様子。今まさに光が敵を焼き尽くした。  
「美しい…」  
小さく呟いたのはトーマだ。聖なる物とされている声を使うほどの興奮。  
思わずオトハは目を逸らした。  
彼女はトーマのこれほど嬉しそうな表情を見たことがあっただろうか。  
 
オトハが彼にいくら尽くしても、このような顔が見られたことはなかった。  
いや、これからもきっと、見ることは出来ないだろう。  
 
(太陽の翼、アポロニアスが彼の心に居る限りは…。)  
そう思いながら、オトハは心になにかがゆっくりと生まれるのを感じた。  
 
_____  
 
アポロはディーバ基地の倉庫、その一角で暇を持て余していた。  
部屋に居るのも飽きたし、今は腹も減っていない。  
そのあたりにあった椅子の上であぐらをかき、ずっと天井を見ている。  
すると突然、光と共に女が現れた。  
 
「なんだお前っ!」  
アポロは咄嗟に椅子から飛びのく。  
目の前に現れた女は見るからに堕天翅である。驚きに目を見開く。  
さらには獣のような姿勢で彼女を睨みつける。  
「何しに来やがった!!」  
だが、そう言い終わるか終わらないかの刹那に、攻撃音がアポロの体を貫いた。  
 
強い衝撃を受け、アポロはそのまま床に叩きつけられる。  
頭を強く打ち付け、くぐもった声をあげて伏した。  
 
(翅なしとは言え…こんなにも弱いとは。これが本当に太陽の翼?)  
足元でうめくアポロを睨みつけ、オトハは眉を顰める。  
殺すのは簡単だろうが、そんなことをすればどうなるかは彼女もよくわかっている。  
 
下手に抵抗されて殺してしまうのは避けたい、とりあえずは動きを封じておこう、  
とオトハは懐から取り出した小さな箱をひねり、開けた。  
何かに使えるかと、前にレンシにもらった物だ。  
開けた箱からはどろどろとした青い粘液が溢れる。  
それは生き物のようにアポロの四肢に絡み、そのまま移動すると壁に固定された。  
しかし気絶しているのか、その間もアポロの首は力無くだらりと下がり、ぴくりとも動かない。  
 
オトハは目を覚まさせるため、また音を発する。  
 
「がああぁっ!!!」  
アポロが目を覚まし、自分の置かれている状況を理解するのにそう時間はかからなかった。  
壁に磔にされ、さらに目の前にはどこから現れたのか堕天翅がいる。  
 
だがそんな状況でも、彼の目に恐怖は感じられない。  
今にも噛み付いてきそうに唸り声をあげながら、手足をじたばたしている。  
「離せ!畜生!」  
しかし拘束が解けることはない。まだ容赦なくオトハの攻撃が続く。  
殺さないように手加減しているとはいえ、かなりの威力である。  
そのたびにアポロは苦しそうにうめくが、大きく開かれた瞳にはまだ強い意思が宿っていた。  
 
その目を見たオトハは、不快そうに顔をしかめる。  
このままではいくら経っても、太陽の翼に勝った気にはなれないと思ったからだ。  
 
(ならば。)  
彼女の脳裏にひらめいたのは、最高の屈辱と恐怖を味あわせる方法だった。  
 
オトハは広げた翅をたたみ、アポロの近くへと歩みよる。  
そして右腕を伸ばすと、彼の胸に押し当てた。  
 
アポロは、急に終わった攻撃とその行動に困惑しながらも、いまだ抵抗を続ける。  
「何なんだよ!くそっ!!」  
オトハはそれにも怯まず、そのままゆっくりと手を下ろしていく。  
いったい何が始まるのかと、アポロの表情は堅くなっていった。  
 
アポロの下腹部で手は止まる。それと同時に、彼の目には恐怖が現れ始めた。  
対照的に、オトハの顔には笑みさえ浮かんでいるように見える。  
やはりそうか、とでもいうように、そこを撫で回す。  
 
抑えつけられたアポロの手は何度も握られ、汗ばみ、白くなっている。  
だが、無論オトハの手は止まらない。  
ズボンの上から、執拗に下腹部を弄る。  
「う…」  
彼の顔には、先程よりも濃い恐怖が貼りついていた。  
それを隠すようにか、四肢を激しく動かそうとする。  
やはり無駄だったようだが、その様子はさらにオトハの口角を上げさせる事となった。  
(そんなにこれが嫌なの。)  
もちろんアポロには聞こえないが、確かめるように翅が震える。  
 
そして、彼女の手がズボンにかかった。  
 
アポロは彼女が何をするのかに気付き、叫びながら頭を振るが、  
オトハはそれも無視して、ズボンを下げ始める。様子を見るように、少しずつ。  
 
ついには彼の秘部が露になった。  
「く…!」  
アポロは悔しそうにオトハを睨みつけたが、何の効果もなかった。  
 
そして彼女の手がアポロの「それ」に触れた。  
「うあ…っ」  
アポロがうめきともつかない声を上げる。  
額には汗がつたい、顔は苦悶と羞恥にゆがむ。  
オトハはなおも手を止めない。  
アポロの体は、恐怖に駆られているにもかかわらず素直に反応してしまっていた。  
「やめ…っ…ろ…!」  
口ではまだ抵抗を続けているが、オトハの手の中の「それ」はすでに硬さを持っている。  
 
オトハは優越感に浸っていた。  
あの憎き太陽の翼の転生身に、自分の手で屈辱を味あわせているのだ。  
彼女の冷たい笑みはさらに冷酷さを増した。  
 
彼女は弄ぶようにアポロの「それ」を指先でなぞる。  
そのたびに彼が身悶え、吐息が荒くなるのが分かった。  
顔も耳まで真っ赤になっているが、やはり目だけは反抗の意思が伺える。  
 
オトハはふん、と鼻で笑うと急に「それ」をつかんだ。  
ぴくんとアポロの肩が跳ねる。  
ここからが本番だとでもいいたげに、オトハは怪しげな瞳を光らせた。  
 
ゆったりとしたストロークで彼女は「それ」をしごき上げる。  
「ぐっ、ぅ…。」  
歯を食いしばって耐えるものの、アポロの吐息は熱く漏れている。  
それを確かめたオトハは、歪んだ口元を隠せなくなった。  
先から滴る液によってさらに手の動きは早くなり、激しく彼を追い詰めていく。  
にちゃにちゃといういやらしい音もアポロの情欲を刺激した。  
 
そして。ついにその時は来た。  
オトハが彼のものを強くしごき上げると、アポロの背筋が大きく跳ねあがり、  
漏れた声とともに熱くほとばしったものが床を広く汚した。  
 
「はあっ…はぁっ…」  
頭の中が真っ白になり、アポロは荒い呼吸を繰り返すしかなかった。  
 
オトハの興奮も最高潮であった。  
アポロの口はだらしなく開き、目も意思が弱まりうつろになりかけている。  
だが彼女の手は緩まない。容赦なくアポロを昂ぶらせる。  
 
「うあああっ、あああ…!」  
彼の若い体はすぐに2度目の頂点に達した。  
 
_____  
 
 
(なにかあったのかい?)  
そう聞くトーマの翅音に、彼女は言葉を濁した。  
(…いえ、何も。)  
 
彼の目は全てを見透かしているようだったが、それでも心は清々しかった。  
 
 
後日、オトハの気の済むまで弄ばれたアポロは、半死半生の状態で発見された。  
 
おわり  
 
 

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