「どき☆どき 二人の初体験の巻」
ここはアニマル横町にあるケンタの家。
そこに、いつものお騒がせ者が、いつものようにやってきた。
「ケンター、いるぅ〜?」
彼女の名前はイヨ。一応うさぎだが、それらしい様子を見せることは全くと言っていいほどない。
「おう、いるぜっ」
「ねえねえ、イヨのお願い、聞いてくれない?」
「お願い?…どうせ俺に変なお仕置きでもするつもりなんだろ?」
「ちがうお、ケンタの電池を交換しに来たんだお」
ドカッ!
いつもの調子でケンタの(暴力的な)ツッコミが入った。
「痛いぃ〜、そんなことするから人気が落ちるんだお」
「ウッ……だったらそんなこと言うなよ!大体俺は電池で動く人形じゃねぇ!そのせって」
と、ここでケンタはイヨの手で口を塞がれ、
「はい、おしま〜い。冗談はこのへんにしといて。」
(冗談にしては酷い…)
「イヨねぇ、新しいケーキ作ったんだけど、味見してくれない?」
実はイヨの職業はケーキ屋であることはあまり知られていない。
「ん、んんー…(く、苦しい…)」
「あ、ごめん」
ケンタはイヨの手から解放され、とっさにこう言った。
「そんなに息止めて、俺を殺す気か!」
「だってぇ、人の言うこと聞かないもん」
「そりゃお前だろ?お前の作ったケーキだってかなりまずそうだし」
ケンタは怒ったようにこう言った。いつものことである。
しかし、そんな感情的な一言をイヨが「ケンタいじり」の口実にしないはずはなかった。これもまたいつものことである。
「あーあ。いっちゃった」
イヨの目がキラリ。と同時に、ケンタのまわりに、とてつもなく悪い予感がたちこめて、彼はすぐにそれを感じとった。
「な、なんだよ…」
「そんな奴には、こういうお仕置きしかないお」
というと、急にイヨがケンタにとびかかってきた。
そして…。
「お、おい、何するんだよ!」
なんと、ケンタの服を脱がせ始めたではないか。
「イイコトするんだおー」
「ちょ、ちょっと…!」
勿論彼はここぞとばかりにツッコミを入れようとするが、
「今ツッコミ入れたらイヨッペ瞬殺ビームを食らわせるお☆」
「ウッ…」
さすがにイヨッペ瞬殺ビームが相手では、彼のツッコミも歯が立たない。お気に入りの赤いマフラーも守る術は無く、服と一緒に脱がされてしまう。
こうして、いつものようにイヨの好きなようにされてしまうケンタであった。
やがて、ケンタが裸にされ、男根が露になった。
「おー、かっこいー」
「…好きにしろよ」
ケンタは女性経験もなく、裸を女性に晒したのも初めてだったので、頬がすっかり赤くなってしまった。
だが、これから起こることには既に予測がついていた。
「んじゃ、いただきまーす」
予想通り、彼女はケンタの男根にかぶりつくようにして口にくわえた。
イヨは(自称ではあるが)16歳であった。ただしこっちもまだ男性経験が無い。…お仕置きにこれとは、どういうつもりなのだろうか。
「はあ、はあ…」
「へんはほほへ、ほいひいおー(ケンタのこれ、おいしいお)」
「ああ、そう…」
イヨにとってもケンタにとっても、初めてのフェラチオであった。それはぎこちないものであったが、知ってか知らずか、イヨの舌が的確にポイントを刺激してくる。
そのせいで、徐々にケンタの体温が上がっていき、息が荒くなってきた。男根も大きさを増した。
「なんだ…この、なんか、変な気分は…」
とケンタが言うと、イヨが棒から口を離し、
「ケンタって、はじめてなのに凄い感じてるんだね〜」
「ハァ、ハァ……お前が感じさせてるんだろうが!」
「だんだん固くなってきて、男の子らしいお」
「う、うるさい!」
さすがというべきか、言葉責めも忘れないイヨ。彼女は、またケンタ自身を口にくわえた。彼の顔は、色々な理由で既に真っ赤である。
男根は普段よりもかなり大きくなっていて、ケンタがもう限界に近づいているのがイヨにも分かった。
「おい、もう止めてくれよ…」
「あんへ?(なんで?)」
「なんか、こう……変になってしまいそうだ」
「はーへ(だーめ)」
こういうときにこそケンタは彼女に殴りかかりたいのだが、いまは無理だ。
そして、ケンタに絶頂がおとずれようとしていた。
「も、もう止めろ…」
「(無視)ふぃひっふひふおー(フィニッシュいくおー)」
そして、イヨがポイントを幾度となく刺激した瞬間。
「あああぁぁぁぁぁっっっ……」
大量の白濁液が、イヨの口内に注ぎ込まれた。
彼女はそのせいで咳き込みそうになったが、さすがはひとでなしならぬ「うさぎでなし」。全部飲み干してしまった。
「ハァ、ハァ……」
「とてもおいしかったお!」
ケンタは初めての余韻に身をまかせていたが、イヨがフェラチオだけで終るはずはないと思った。
そして、その予感はやはり的中した。
「ケンタ、まだイヨ満足してないお」
「えー」
射精後のケンタには、もはやツッコミをする気力すら残されていなかった。
すると、イヨが耳を上げて、
「イヨッペビーム!」
「い、イヨ、何を…うおぉぉぉぉぉっ……」
結局、瞬殺ではなかったもののイヨッペビームを浴びる羽目になったケンタ。
その後、射精して小さくなっていた彼のシンボルが、だんだん大きさを取り戻し、本来の形に戻っていった。
イヨがそうさせた理由はもちろん…
「さて、これからが本番だお!」
「ま、まだ終ってなかったのか」
「おっと、ツッコミはまだ厳禁だお☆」
「やっぱり…」
と言ったところ、彼女が服を脱ぎ出し、恥ずかしげにすることもなく、産まれたままの姿に戻っていった。
そして、先ほどのフェラチオが原因で発情したのか、或いは自分でいじっていたのか、彼女の秘部は濡れており、男を受け入れるのに十分だった。
「どう?裸を見て、イヨを抱いてみる気になった?」
「おまえが俺を抱いてるんじゃねえか」
「そうかもしれないねー」
とイヨは戯言をはきつつ、ケンタに覆い被さり、男根に自分の秘部を当てがった。
そして、一気に男根を挿入させた。
(やった、遂に俺がイヨに仕返しする時が…)
イヨは恐らく処女喪失の痛みで痛がるだろう。そのすきに仕返し…。ケンタはそうなると確信していた。こういう所にも実は知識がある…つもりだった。
しかし、運命とは皮肉なものである。
「痛いだろ、イヨ」
「全然痛くないお!大丈夫、大丈夫!」
「(そ、そんなぁ〜)で、でも、ここから血が」
「こんなのすぐ止まるって!」
イヨの言う通り、破瓜の血はすぐに結合部からは出なくなった。イヨが痛がっていないのは、恐らく愛液が痛みを緩和させているか、もしくは彼女の体質上からだろう。
そして、しばらくしないうちに、ケンタのそれがイヨの中に全部収まった。
「ふう、やっと全部入ったお」
こういうと、彼女はすぐ腰を動かし、ケンタの男根を再び刺激し始めた。
「うわあぁぁぁぁっっっ!」
「ケンタ、とても気持ち良いお♪」
ケンタはこれまた初めての刺激に悶える一方、イヨは早くも楽しんでいる様子だった。
彼女の秘部もその現れなのか、彼の男根をしっかりと挟みあげて、離そうとはしなかった。そして、膣の最奥をつかせる度に、イヨの嬉しそうな声とケンタの苦しい息が合わさった。
まさに、イヨとケンタの普段からの力関係を表しているようであった。
そうしているうちに、ケンタの男根が限界にまで高まってきた。と同時に、彼自身も腰を動かすようになって、ストロークのスピードも速くなってきた。
「ケンタ、いい、いいお!」
「あっ、もうだめだ、俺」
「なにいってんの、イヨと一緒にイクんだお!」
そう言うと、イヨの締まりが更にきつくなり、ケンタをこれでもかと刺激させる。彼女も、とうとう楽しむ余裕はなくなってきたようで、ラストスパートをかけてきた。
「はぁ、はぁ、さーて、もう一回フィニッシュいくおー!」
「ふぅ、ふぅ…もう、なんでも来やがれ!」
そして、イヨの肉襞がケンタを刺激し、彼が絶頂を迎え、先程と同じかそれ以上の量の熱い精液が彼女に注ぎ込まれた。
「おおおおおぉぉぉぉっっっ……」
「ケンタの…とっても熱くて気持ちいいお…きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!」
その多さと熱さにイヨも絶頂に達し、ケンタを絞りとるように締めつけ、彼に極上の快楽を与えた。その後、愛液と精液が混ざったものが秘部から出てきた。
「ふぅ、これが二人の愛の印というものですか」
「ハァ、ハァ……黙れ!お前が一方的にやったんだろうが!それにしても、俺、イヨとやっちまったのか…」
そう言ってイヨから自身を抜くと、二回も射精したせいでさすがに疲れてしまったのか、ケンタはそのまま寝てしまった。
「あらあら、裸で寝たら風ひくお」
イヨはこの後、ことの事後処理をし、ケンタの服を着させて、マフラーもつけ、自分自身も服を再び着た。
そして何もなかったように帰っていった…。
こうして二人の初体験は終わりを告げた。
後日。
「あみちーん、ケンタったらひどいんだお」
「イヨ、またケンタになにかやらかしたんでしょ」
「イヨの新作ケーキ食べてって言ったら、まずそうだって」
(そりゃ、あたしだって前に言ったよ、食べたくないと)
そこにイッサが割り込んできて、
「ねえねえ、その後どうなったの?」
「その後?あんまりケンタが強情だから…」
突然、イヨの頭をボコッと殴る音がした。
「痛いぃ〜」
「なにするの、ケンタ!?」
「気にすんな、あみ。いいか、イヨ。これ以上は言うなよ」
「はーい」
ケンタがイヨとやってしまったと知られたら、大好きなくーちゃんとの関係が危うくなってしまうどころか、あみの部屋にすら来られなくなるかもしれない。何より、読者からの支持を更に失ってしまう。彼女はそれを察知したのか、今回は素直にケンタに従った。
その様子を見ていたあみとイッサは、
「変なケンタ…」
「イヨも珍しいよね、ケンタの言うことを聞くなんて」
イヨがあの時、なぜあの行為に走ったか、誰にも分からない。それでも、あみの部屋は今日も平和だった。