闇の中にいる。
ここはどこだろうか。
目を開けているのか閉じているのかわからない程の闇。
声を出そうとしても出せない。
身動きすら取れない。
自分はここに存在しているかさえもわからなくなってきた。
何かを考えることさえ辛い。
もうどうでも良くなってきた…。
何も考えなくていい。
それが、闇なのだから。
「…ディ」
誰かが私を呼んでいる。
これは幻想なのだろうか。
「…ディ…私の可愛いレディ…」
どこかで聞き覚えのあるフレーズ、誰だったっけ?
思考回路が鈍っていて思い出そうとすると頭が痛くなる。
「レディ、目を覚まされましたか?」
目の前に人の顔が迫って来た。
ぼんやりしていて誰かわからない。
天井にはシャンデリアがぶら下がっている。
ここは誰かの部屋なのだろうか。
「ふふっ、少々薬を入れすぎたようですね。私としたことが…」
何のことだかわからない。
私、何してたんだっけ?
記憶を辿ってみる。
えーと、朝起きて…えーと…えーと…
たしか、フランシス様の屋敷に行ってお話して…
それから…あれ?
…ってことは、今目の前にいるのはフランシス様?
床から起き上がろうと体に力を入れるが全く動けない。
「フランシス様、私どうしちゃったのかしら。体が…」
フランシスはニヤリとほほ笑んだ。
「レディ、これからのお楽しみの為にちょっとした細工を施させて頂きました。レディもきっとお喜びになると思います」
言ってる意味がわからない。
「フランシス様、細工ってなっ…んっ…んんっ」
急にフランシスの口でエンジュの口を塞がれ会話にならない。
くちゃくちゃと卑猥な音が鳴り響く。
エンジュは身動きが取れないのでフランシスにされるがままだ。
口の中をフランシスの舌がはいずり回る。
時には優しく、時には強く、エンジュの舌を刺激する。
舌の裏、歯の裏を吸い付くようになめ回す。
「んんっ…んんんっ」
また頭が朦朧としてきた。なんだか気持ちがよくなってきたかも…。
フランシスが口を離すと、エンジュの口から絡み合った唾液が滴り落ちた。
「んあ…」
「おやおやレディ、はしたないですね。これはお仕置きが必要です」
そう言うとフランシスはエンジュのスカートに手を入れ、ショーツを一気にずりおろした。
ショーツからは一本の液体の糸を引いており、エンジュの下腹部へと繋がっていた。
「なんというレディ!接吻だけでこうなってしまうとは!」
フランシスはエンジュの下腹部に指を絡ませ、愛液を汲み取る。
そしてペロリと舐めた。
「うーん、まだまだです。レディにはまだまだ刺激が足りませんね。もっと気持ち良くなって貰いましょう」
人指し指を膣へ滑りこませると、生暖かい壁に包まれた。
「あっ…ダメですフランシス様!そこはダメです!」
抵抗したいが、抵抗できず叫び声は虚しく壁に消えていった。
「これでは足りませんよね。レディをもっと気持ち良くさせてあげましょう」
フランシスは指を抜き、再度三本の指をグッと挿入した。
「はあああぁっ!ダメ、ダメです!やめてください」
エンジュは泣きながら叫ぶ。
「ここをこうすると女性は喜びますから、ふふっ」
するとフランシスは顔を股間に近付けた。
そして指を入れている場所のほんの少し上にある固くなった肉芽を優しく噛んだ。
「ハァッ…!!」
声にならない快感がエンジュの全身を襲った。
「レディ!レディがここまで喜んでくださるなんて!私は本当に幸せです!」
そして肉芽を優しくなめ回しながら、指の動きを早めた。
激しく出し入れする毎にねちゃねちゃといやらしい音を響かせながら、なまめかしい香りを放出させる。
「あっあっあっあっあっ…んんんんんっ!!」
頭の中が真っ白になった。全てを出し切るというのはこういうことだろうか。
あまりの快感に何も考えることが出来ないエンジュに向かってフランシスは言った。
「レディ、まだまだパーティーは続くのです。最後は盛大に楽しみましょう!」
いきなり目の前にフランシスのコーラ瓶サイズのハイパー兵器が現れた。
「フランシス様、いつの間に服を?」
おっかなびっくりしているエンジュをよそに、フランシスは冷静に言った。「レディ、今はそんなこと気にしてる場合ではないのです」
いきなりエンジュの上に覆い被さり、いきり立ったハイパー兵器をブチこんだ。
エンジュはいきなりのことに股間の感覚を失いかけていた。
「ああっ…レディ!レディは私だけのものっ。誰にも渡しません!」
そう言いながら必死に腰を振るフランシス。
10秒もしないうちにドクンという振動がエンジュの下腹部に響いた。そして熱いものが子宮の中を駆け巡った。
「うっ…」
フランシスは達したが、エンジュには何が起こったかわからなかった。
「レディ、失礼なことをしてしまいました。私はレディを楽しませることなく先に…」
悲しい顔をするフランシス。
しかしエンジュは笑顔で言った。
「フランシス様、いいんです。フランシス様の優しいお気持ちはよくわかります。だけど何故このような…」
エンジュの言葉を遮るようにフランシスは言った。
「愛し合うもの同士、しておかなければならない儀式があります。今回は少し粗削りな部分がありましたが、私は満足です。レディが喜ぶ姿を見て安心しました」
「は、はあ…」
言ってることがよくわからないけど、フランシス様は私のことを大切にしてくれてる…のかな?
するとフランシスは何かを思い出したかのように真剣な表情で言った。
「レディ、随分と体が慣れているようでしたね。まさか私以外と…」
みるみるうちにフランシスの顔が強張っていく。
「お仕置きはまだまだ足りませんね。私がいなければ駄目な体にしなくては…そうだ、今度はもう少し強い薬を…」
そこにはいつもの優しいフランシスはいなかった。
エンジュはこれから何が起こるのか、不安と期待が入り交じった状態で、ただ呆然と立ち尽くしていた。
‐‐‐‐終わり‐‐‐‐