「エルンストー!いるー?」  
土の曜日の夜のアルカディアの王立研究院。  
その無機質な部屋にレイチェルの声が響き渡る。  
「・・・レイチェル、こんな夜更けにどうしたんです?」  
今まで黙々と一人で仕事をしていたエルンストが顔をあげ、少し驚いた表情でレイチェルを見つめる。  
「さしいれ持ってきてあげたの。」  
そう言うとエルンストの前にバスケットをトン、と置き隣の椅子に腰掛けた。  
「どうせまたろくに食事もしないで仕事してたんでしょ?  
だから夜食作ってきてあげたの」  
「・・・食事くらいちゃんととってます。」  
眼鏡を押し上げながらエルンストは心外そうな顔をする。  
「へー、じゃ、今日の夕食はなに食べたの?」  
レイチェルは興味津々の表情で身を乗り出す。  
「・・・栄養補助食品」  
エルンストの答えに思わずレイチェルはがっくりと肩を落とす。  
そして頭を押さえながら呆れた口調で言う。  
「あのねえ・・それは食事って言わないの!!」  
「栄養を摂取するという点では同じでしょう」  
 
「全く・・・ほんっとにそーゆーとこは変わってないのね」  
レイチェルはそう言って軽く溜息をつくと椅子にもたれ掛かる。  
「そうですか?」  
エルンストの言葉にレイチェルは強く頷く。  
「女王試験の時だってそうだったでしょ?  
元々あんまり体力無いんだから、無茶しないでよ。それに・・・」  
まだ続きそうな自分の話題をそらそうと、エルンストは慌てて咳払いをする。  
「・・・ところでレイチェル」  
「何?」  
「・・・・ウイッグつけていなんですね」  
今日のレイチェルの髪型はいつものショートではなく、彼女本来の金髪姿で、肩の周りで美しい髪がふんわりと波打っていた。  
「ウイッグ今ちょっとお手入れ中だから、何か変?」  
レイチェルはちょっと不安そうな顔で、エルンストの顔をのぞき込んだ。  
「い、いえそうではなく・・・」  
エルンストは頬を少し赤らめながら、少し焦った表情で顔をそらす。  
「?」  
「そうしてるとまるで昔に戻ったようで・・・。」  
 
「そ、そう?」  
レイチェルは少し照れた表情で髪をくるくるといじる。  
「ええ」  
そう言うとエルンストはレイチェルに向き直り、ふっと少し切なげな表情を浮かべた。  
「・・・こうしてまたあなたと同じ時間を過ごすことができるとは思っていませんでしたから」  
「エルンスト・・・。」  
「あなたは聖獣の宇宙の女王補佐官、私とは違う時間を生きていくの存在。」  
そう言うと悲しげにレイチェルを見つめる。  
「女王試験が終わったあの日、貴方がアンジェリークの補佐官になると決意した時、本当は貴方を引き留めたかった。  
ずっとに私の傍にいて欲しいと言いたかった。」  
 
レイチェルは何も言えずにただエルンストを見つめている。  
「でも私にはそんな勇気はなかった・・・」  
そう言ってエルンストは自嘲的な笑みをレイチェルに投げかける。  
 
「エルンスト・・・」  
ずっと黙ってエルンストを見つめていたレイチェルが、すっと椅子から立ち上がり、そばに近寄る。  
「レイチェル?・・っ」  
言葉を遮るように、レイチェルの唇がエルンストの唇を塞ぐ。  
そしてじっとエルンストの目を見つめた。  
「・・・私もずっとエルンストに会いたかった」  
そう言うとエルンストの首に腕を絡ませ、ギュッと抱きつく。  
「女王補佐官としてアンジェと生きる道を選んだこと、私は一度も後悔したことはないよ。  
でも・・・・」  
そこでいったん言葉を切り、もう一度エルンストに唇を重ねた  
「聖獣の宇宙に行ってから、エルンストのことを忘れたことも一度もなかった」  
「レイチェル・・・。」  
切なげなレイチェルの表情を見たエルンストは思わずレイチェルの頬にそっと手をのばした。  
そしてそのまま顔を近づけ、先ほどよりもずっと深いキスをする。  
「んっ・・・・・」  
お互いの舌が求めあうように激しく絡み合い、唾液が混ざり合う。  
長いキスの後ようやくお互いの顔を離すと、唾液が細い糸を引いた。  
「レイチェル・・・」  
愛おしげに囁きながら、頬に触れていたエルンストの手が下へ降りていく。  
そして、服越しに優しく、豊かな胸を揉み始めた。  
「あっ・・・ん、ちょっと待って」  
そう言うと、レイチェルは一旦離れ手早く自らの服を脱ぎ始めた。  
そして美しい小麦色の裸体を露わにした。  
 
そして、裸のままで、再びエルンストに抱きつく。  
「・・・そう言えば、私たちが初めてしたのも研究院でだったね」  
「あの時は貴方に強引に迫られて、という形でしたが」  
ちょっと照れた表情で言うエルンストに、レイチェルはクスッと笑いかける。  
「だってそうでもしないとエルンストは私の方を見てくれないと思ったから」  
「・・・私はずっと貴方だけを見てましたよ。」  
そう言うなりエルンストはレイチェルの乳首をきゅっと摘んだ。  
「あっ・・ん」  
不意の刺激にレイチェルの体がピクッと震えた。  
エルンストはレイチェルの乳首を愛撫しつつも、なお話を続ける。  
「ただ、当時の私には貴方への気持ちをどう伝えるべきなのか解りませんでしたが・・・。」  
そう言うと、もう片方の胸に舌を這わせていく。  
「あっ、はあっ・・・エルンストっ・・・」  
レイチェルの乳首は吸われたり、擦られたり、摘まれたり、とあらゆる形で、責め立てられている。  
「やぁっ・・・ん」  
愛撫が激しくなるにつれ、レイチェルの乳首も次第に固く大きくなっていくのがはっきりと解った。  
レイチェルの乳首が充分に大きくなったのを確認すると、エルンストの手がさらに下へと降りていく。  
 
エルンストの細い神経質そうな指がレイチェルの秘所に触れる。  
先程の胸への愛撫のためか、レイチェルのそこはすでに多量の愛蜜がが溢れでていた。  
「もうこんなにしていたんですね・・・。」  
胸から口を離しそう言うと、秘裂に指を這わせて、なぞるようにして動かしてゆく。  
「ふぁっ・・・」  
エルンストの指が動く度に、もどかしさと快感で、レイチェルは体を小さくくねらせる。  
「お、お願いエルンスト。指、中に・・・・」  
荒い息の下でレイチェルは懇願するような口調で言う。  
「解りました」  
そう返事するなり、エルンストの長い指がズブッとレイチェルの秘所に差し入れられた。  
「あ・・はぁっ」  
絡みついてくるような肉壁の感触を楽しみながら、エルンストは指でグチュグチュとそこをかき回す。  
「はあっ、・・・・あんっ」  
レイチェルの体が快感でガクガクと震え、溢れていく蜜の量はさらに増してゆく。  
そして、エルンストが指を引き抜き、充血したクリトリスをキュッと擦った瞬間。  
「は・・・ぁぁっ」  
軽く絶頂に達したレイチェルが今までよりも高い声を出し、体を小さく反らした。  
その後、レイチェルはしばらくエルンストに抱きついていたが、すっと身を起こし、軽くエルンストの頬にキスをすると快感で潤んだ瞳で言った。  
「じゃ、次は私がしてあげるね・・・」  
 
レイチェルは床に膝をつくと、エルンストのズボンに手をのばした。  
ジッパーを下ろし、既にかなり大きくなっている、エルンストの男性自身を取り出す。  
「もう・・・こんなに大きくなってる・・・」  
嬉しそうにそう呟くと、柔らかな唇を先端に押し当てる。  
そして先端から下へとキスを繰り返していく。  
一端根本にたどり着くと、今度は先端まで舐めあげていく。  
「・・っ、レイチェルっ・・・!」  
快感に思わず声を漏らし、レイチェルの頭に手をおく。  
そんなエルンストの反応を上目遣いで嬉しそうに見つめると、レイチェルは先端をぱくっとくわえこんだ。  
口の中で先端を舐め回し、竿部分を手で刺激していく。  
「くっ・・・・」  
レイチェルの口と手から与えられる刺激に大きさと硬度を増していくのが、レイチェルの口の中でもはっきりと感じ取ることができた。  
レイチェルは一端口を離し、エルンストを見上げて笑いかけた。  
「もっと良くしてあげる。」  
 
そういうと、身を乗り出し、豊かな胸でエルンストを包み込む。  
両手で胸を挟み込むようにして持ち、ゆっくりと上下に動かす。  
谷間から突き出している先端にチロチロと舌を這わせる。  
「んっ・・・ふぅんっ」  
胸で刺激することで自分で感じるているのか、レイチェルが時折甘い吐息を吐き出す。  
秘所から愛蜜が滴り、膝を伝わって床に小さな水たまりを作っている。  
「エルンスト、気持ちいい・・・?」  
少し熱っぽい口調でレイチェルが話しかける。  
「ええ、しかし・・・・」  
エルンストが荒い息の下で答える。  
エルンストは自分の限界がそろそろ近づいてきてるのを感じていた。  
「いいよ、出しても・・・。」  
そう言うと、舌と胸の動きを更に激しくする。  
「くっ、レイチェルっ・・・」  
ついに限界に達したエルンストが一気に精を放つ。  
白濁した液がレイチェルの顔と胸に降りかかった。  
「あ・・はぁっ・・・」  
顔に精の熱を感じながらレイチェルが恍惚とした表情で吐息を漏らした。  
「す、すみませんレイチェル顔にかかってしまいましたね。」  
我に帰ったエルンストが慌ててハンカチを取り出す。  
「大丈夫、エルンストのだから平気。」  
そう言ってくすっと笑うレイチェルは淫らで美しく見えた。  
 
レイチェルはハンカチで顔を拭うと、スッと立ち上がり、近くのデスクに手をついた。  
「レイチェル?」  
「ね、エルンスト、今度は私の中に欲しいな。」  
そう言って、エルンストに向かって腰を突き出すような格好をし、秘所を自分の指で大きく広げてみせる。  
レイチェルの小麦色の指で広げられたそこからは、大量の愛蜜が絶え間なく溢れ出ている。  
「レイチェル・・・。」  
真っ直ぐに見つめるレイチェルの瞳に駆り立てられるように、エルンストは歩み寄ってゆく。  
レイチェルの腰を掴み、すでに先程よりも大きくなっている男性自身を秘所にあてがう。  
「いきますよ、レイチェル」  
「んっ、きて・・・っ」  
エルンストはいったん大きく腰を引くと、一気にレイチェルを貫いた。  
 
「あ・・ん熱いっ・・」  
エルンストが中に入ってきた途端レイチェルは背筋を仰け反らせ甘い声を漏らす。  
レイチェルの膣内は歓迎するかのようにエルンストの男性自身を熱く締め付けてくる。  
その感触を確認するように、エルンストはゆっくりと腰を前後に動かし始めた。  
「あっ・・はぁっ、奥まで届いてる・・・・」  
エルンストが動く度にレイチェルは甘い吐息を漏らし、自分の腰を振り続ける。  
二人の動きが激しくなってゆくにつれ、結合部からは水音が響き、こぼれた愛蜜がエルンストのズボンを濡らしてゆく。  
「やぁっ・・あんっ・」  
エルンストの右手が結合部へと伸び、その上にあるクリトリスを弄ぶ。  
「ふぁっ・・!」  
レイチェルの体がビクビクと震え、エルンストの男性自身をいっそうきつく締め付ける。  
「エルンストっ・・私もうっ・・・」  
絶頂に近づいてきたレイチェルが潤んだ目でエルンストを見つめる。  
「レイチェルっ・・・」  
エルンストもこれが最後とばかりに、激しく貫く。  
「あっ、はぁぁっんっ・・・!」  
体を震わせながらレイチェルが絶頂を迎える。  
ほぼ同時にエルンストもレイチェルの中へ精を放っていった。  
 

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