私の名前はアンジェリーク・リモージュ。今日は待ちに待ったバレンタインデー!  
大好きなあの方に私の想いを込めたチョコレートを食べてもらうんだ!  
でも、女王試験中にバレンタインデーを迎えれてホントによかった。  
だって、そうじゃなきゃ、あの方には逢えなかったんだもん。  
今日のチョコは私の人生の中で一番気持ちのこもったものになるはず!!きっとあの方も、喜んでくださるわ!!  
だから頑張るのよ、アンジェリークっ!  
私は身だしなみを整え、宮殿に向かった。  
あの方の執務室はジュリアス様の隣…。  
私は扉の前に立ち、ノックする。  
 
「…入れ」  
私はその声を聞き、部屋に足を踏み入れた。「お前か…。今日は土の曜日だが…?」  
「はい、もうエリューシオンには行きました」  
「そうか…。ならばこんな所に来ず、早く部屋に帰るのだな」  
クラヴィス様はけだるそうに呟く。  
「そうは行きません!今日はバレンタインデーなんです。  
女の子が男性に心のこもったチョコレートを渡す日なんです!」  
「…私は甘いものは嫌いだ」  
「大丈夫です、甘くないようにしましたから!」  
ここで引き下がるわけには行かない。  
この方が簡単に受け取ってくれない事はわかってたから!  
 
「…わかった、いただこう。だがお前は何も持っていないようだが…?」  
クラヴィス様はやれやれ、と言った感じで私を見つめる。  
私はバッと上着を脱ぎ捨てた。  
「なっ…!!」  
私の白い肌があらわになった。そして胸には先端を包む様にチョコが塗ってある。  
さすがのクラヴィス様も驚きを隠せないようで私から目を離せないでいる。  
…そう、コレが私のバレンタインデー作戦。  
胸の先端に塗ったチョコをクラヴィス様に食べてもらうの。そして、私自身も…。  
「わ、私にどうしろと…」  
「た、べ、て」私はチョコをクラヴィス様の口元へ持っていく  
 
クラヴィス様の舌が恐る恐るチョコへとのびる。  
そして、舌はそこへ到達するとチョコをぐりぐりと転がす。  
「ああんっ」  
甘い刺激に思わず声がでる。  
「少し甘いな…。だが、お前の声はそれ以上に甘い…」  
クラヴィス様は片方のチョコを舐めながら、  
もう片方のチョコの乗っている白く柔らかいマシュマロを揉みしだく。  
「あっ、ああん、クラヴィス様ぁ…」  
私は二つのマシュマロをクラヴィス様の顔に押しつけるように彼の頭を抱き締める。  
クラヴィス様に舐められていたチョコはすっかり解け、  
中のピンク色したアーモンドが姿を現した。  
 
「可愛いアーモンドだな…」  
クラヴィス様はそう言いながら堅く尖るアーモンドに吸い付く。  
「あぁ…っ」私はその甘美な刺激に酔い痴れる。  
もう…どうなってもいい…  
両方のアーモンドを堪能したクラヴィス様は急ににやっと微笑んだ。  
「クラヴィス…様?」私は弾む吐息を必死で抑えながら問い掛けた。  
「このアーモンドは美味だったが…こちらのチェリーはどうだろうか!?」  
「あっ!!」  
クラヴィス様はそういうのと同時に私のスカートの中に手を入れ、  
下着越しに小さなチェリーを擦る。  
「あっあっあぁ…!!」  
 
今まで以上の刺激に自然に淫らな声がでてしまう。  
は、恥ずかしい…っ!!  
「よく熟しているようだな…。シロップも多量にからめて…。まるで私を誘っているようだ」  
クラヴィス様はそう呟くと私に初めてキスをくれた。  
甘く切ないキス。クラヴィス様の舌が優しく私の歯列に入り込み舌に絡んでくる。  
私はその甘い感触に没頭する。  
クラヴィス様はキスを続けながら私を抱き上げ机の上に座らせる。  
そして下着に手を掛け、まるで手品のようにその布をはぎ取る。  
顕になった私の肉丘の草むらをクラヴィス様の指が分け入った。  
 
クラヴィス様の指はシロップを掻き混ぜながらそこにたたずむチェリーを見つけた。  
クラヴィス様の指はその周りを何周かし、そして果実にゆっくり触れ、上下左右に蠢く。  
泉からはシロップがあふれ出る。私の口からも淫らな吐息が漏れる。  
甘すぎる快感と息のできない苦しさに耐えていた私を見てクラヴィス様はやっと唇を解放してくれた。  
「…では味見させてもらうとしよう…」  
クラヴィス様がしゃがみこむ。するとちょうどクラヴィス様の目前に私の秘所が広がる。  
恥ずかしくて足を閉じようとするとクラヴィス様の手がそれをせきとめた。  
 
そして二つに分かれた肉丘を無理矢理広げ、泉とチェリーを凝視する。  
見られていると思うと私は余計に興奮してしまい、シロップがまた溢れだす。  
クラヴィス様は「くっ…」と意地悪に笑うと舌でシロップをすくいあげた。  
「んあぁっ!?」  
今まで感じたことのない刺激と感触に私は仰け反る。  
舌は泉の奥へと侵入し、動き蠢く。  
「あ、あぁ、気持ちいぃ…」  
私はもう完全に我を失いただクラヴィス様が与えて下さる快感に没頭し酔い痴れた。  
舌は泉の中を動き回りピストンを繰り返す。指はチェリーを摘み、擦り合わす。  
「んっ、あっあっあぁっ」  
 
「…!?」  
その時私の身体に異変が起こった。  
ビクッと身体が痙攣し、快感がどんどん強さを増し、何かが昇り詰めてくるような…。  
「い、いやっ、こわいっ、クラヴィス様っ、あ、もう、やめて…っ」  
私が嘆願してもクラヴィス様はやめてくれなかった。  
ただ、余っていた方の手で私の手を握り締めてくれた。  
「あぁ、あっ、あぁぁ…!!」  
快感がどんどん増していく。  
あっ、あっ…、も、もうダメーッ!!  
そう思った瞬間、私の脳裏に稲妻が走り目の前が真っ白になった。  
私は全身の力が抜けその場に倒れこむ。  
 
クラヴィス様は立ち上がり、私の顔を覗き込むと唇に触れるだけの優しいキスをくれた。  
…そう、次はクラヴィス様の番。  
私の中でクラヴィス様に私を感じてもらおう…。  
「クラヴィス様…、私、大丈夫です。覚悟、してますから…」  
クラヴィス様の手を取り彼の瞳を見つめる。  
「…フッ」  
クラヴィス様は優しく微笑むとそこに脱ぎ捨てた上着を取り私に渡した。  
「風邪を引くぞ…」  
…な、なんで…?  
クラヴィス様、どうして…?  
わ、私、やっぱり魅力ナイのかなぁ…!  
私の瞳から涙が溢れる。  
さすがのクラヴィス様も驚きを隠せなかった。  
 
「ど、どうしたのだ…?」  
「わ、私、そんなに魅力ナイですか…!?私…」  
それ以上言葉にはできなかった。悲しくて涙が止まらない。  
「…ふぅ」  
クラヴィス様は一つため息を洩らすとゆっくり私に近づきそっと抱き締めてくれた。  
「私はこう見えても攻めるタイプでな…、女性から攻められてしてしまうのは好きではない。  
だが、お前の誘惑に勝てず、つい手を出してしまったのは…  
お前が私にとって何よりも愛しい存在だからだ…。  
愛しいお前をこんな形では抱きたくはない…」  
「クラヴィス様…」  
「次は私から誘おう…。その時は…」  
 
「はいっ、クラヴィス様っ!!」  
私たちはお互いにいつまでも抱き合った。  
当初の目的は果たしてないけど、想いが通じ合ったこの日のことを  
私は決して忘れはしないでしょう‥  
 
Fin  
 

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