――星の海を浮かび漂う巨大な黄金の皿  
 
 フリウは夜空から地を照らすソレを見上げ、そんな益体も無い想像を思い浮かべていた。  
 実際はソレがただの満月だったとしても、空想はいくらか退屈を和らげてくれる。  
「――愚か者はいつも上しか見ない。そして、上を向いたまま歩いて石に躓き無様に転ぶ。  
賢い奴はいつも下を見て過ごす。下を向いたまま前に歩いて何かに衝突することもある。  
だが、どちらかを選べといわれれば、後者のほうがずっと賢明だよな? なぜなら地面には空と違って、何いいモンが落っこちてる事がある。例えば金とか小銭とかな」  
人精霊が頭の周りをフワフワと飛びながら、お得意の人生訓を始める。  
「あたしも好きでこんな寒い中、天体観測してるんじゃないよ……ホントどうしたんだろサリオン。わざわざ夜中に呼び出したりして。それも城からだいぶ離れた森ン中にさ」  
「ふむ。これはきっとアレだな――決闘の申し込みだ。すぐに逃げろ、小娘。お前の  
敵う相手じゃない。いや、何時まで待っても来ないところを見ると、奴さんのほうが  
先に逃げ出したのか?自分から呼びだしといて、ふてぇ野朗だ――」  
と。  
 
 ザッ  
 
 靴の裏が砂利をこする音が響いた。  
「!?」  
 フリウはとっさに身構える。闇夜と眼帯による死角もあって相手の場所を特定できない。  
 脳裏に黒衣の姿が浮かんだ。父を奪った黒い怪物の姿が。  
――すると  
 いきなり背後から何者かに抱きしめられ、フリウは恐慌を起こした。  
「きゃあっ! 誰っ!」  
「フリウ、僕だよ」  
 耳もとにサリオンの声。  
 フリウはホッと胸をなでおろす。そういえば、前にもこんなことがあった。  
「サリオン……驚かさないでよ……それで用って何………!?」  
 そこでフリウは、初めてサリオンの様子がおかしい事に気づく。  
「用事か……そうだね、今だから告白しよう」  
 荒い息で、サリオンがフリウの耳元に囁く。  
 サリオンの左腕がフリウの胸に伸び、幼い乳房をゆっくりと揉み砕きはじめる。  
 下降した右腕が少女の細い腰に伸びていったん停止し、まるで少年のように  
肉付きの少ないその臀部を、円を描くように撫で回す。  
「僕はずっと、君をこうしたかったのさ」  
 
――フリウは混乱した。  
 あまりの出来事に思考が追いつかない。  
「……冗談でしょ? サリオンがこんなコト……冗談ならすぐに止めて……あっ!」  
 左手に弄ばれていた乳房が、今度は激しくこねくりまわされる。  
 さらに親指と人差し指が、服の下に隠れていた乳首を摘み出し、刺激する。  
「あっ! ちょっ……あぁ……や、やだぁ!」  
「冗談じゃないさ……八年前に君と初めてあった日から、僕はずっと君を犯したかった。  
でも、僕は今まで自分の気持ちに気付かなかった。ずっと自分自身を騙してきたんだ。  
僕がこの八年、君の幻影に囚われていたのは、恐怖からでも罪悪感からでもなかったんだ」  
 サリオンの右手が、フリウの尻の渓谷に侵入した。  
 目当ての場所を見つけると、ハーフパンツの上から、少女の後宮を人差し指で指圧する。  
「なっ……んんっ!!!!!!!」  
「気持ちいいかい?フリウ……お尻の穴にはこういう使い道もあるんだ」  
 囁きながら、サリオンがフリウの耳に息を吹きかけ、震わせる。  
「や、やめて……やめてよ……気持ちよくなんかないから……」  
 少女の肛門に突き刺さった指が、芋虫のようにグネグネと動く。  
 時には激しくピストンして刺激を与え、排泄器官に下着を食い込ませる。  
「ほら、乳首が硬くなってきた」  
 そう言いながら、サリオンが指で少女の蕾を摘み、捻り、転がし、押しつぶした  
 
「あぐっ! 痛ぁぁい!」  
(おかしいよ、こんなの……どうしてこんなこと……あたしの知ってるサリオンは……)  
 フリウは今までサリオンを好感の持てる青年だと思っていた。頼りなげで優柔不断だが、  
それでも決して償いきれない罪を犯した自分を、周囲から守ってくれた親切な警衛兵――  
「あっ……はぁっ! はぁ、はぁ」  
 全身から送られる刺激に息が荒くなる。  
 念糸を紡ごうにも、これでは意識を集中する事が出来ない。  
   
「あ…ああん!!」  
 急に少女の体から力が抜け、膝からサリオンに寄りかかるように崩れる。  
 身を屈めた彼がフリウの耳の裏を舐め上げ、聴覚器官にまで舌を侵入させたのだ。  
「おっと」  
 サリオンはぐったりしたフリウの体を支えると、近くの木の幹に座り込んだ。  
 自然に彼女も、その前に座るような形になる。  
「さて……そろそろ本番に入ろう」  
 少女の白いうなじを舐め回しながら告げる。  
 一体何をされるのだろう…フリウは身震いした。  
 
 左手が胸元から内部に侵入する。  
 右手は太ももに伸び、若々しい肌の感触を楽しむ。  
「やだぁ! もうやめてよ! ねぇ!」  
 フリウは暴れるが、サリオンの拘束から抜け出る事は出来ない。  
 その端整な顔が歪み、右目から涙がこぼれ落ちる。  
 チャームポイントだった眼帯も、今では彼女をさらに痛々しくみせる役にしか立たない。  
 信頼していた人物に陵辱され、泣き喚く少女を前にしても、若き元警衛兵の胸に広がる  
のは黒い肉欲だけだった。少女の絶望と苦悶がサリオンの嗜虐心を増幅する。  
「さっきは乳首と肛門を服の上から責めたけど、今度は直接君自身を犯させてもらうよ」  
 服の中は少し蒸しており、フリウが今までの責めで発汗しているのがわかる。  
 小さな右乳首を発見すると、豆を指で軽く弾き、コリコリと転がす。  
   
「はうっ!」胸の突起から全身に電流のような刺激が走り、フリウは悶絶した。  
 さらに、サリオンの右手が人差し指と中指を揃えて右腿をさすりながら、少女の秘部に  
 向けて北上してくる。そこは自分ですら、ほとんど触れる事のない聖域。  
 ついに指がその場所に到達する。「な、なに?なにするの?……」  
   
 フリウ自身に触れたサリオンは、想像以上にそこが柔軟で弾力性に富むことに満足する。  
 ハーフパンツの上から少女の秘丘の感触を味わい、撫で、震わせ、押し込み、しごく。  
 
 2枚越しとはいえ、自慰も知らない無垢な少女には、性器への刺激はあまりに強烈すぎた。  
「そんなところ……触らないで! いやああ!」体が熱く火照り、メスの部分が疼く。  
 数分ほど同じ作業が続いただろうか、やがて凌辱者の指の動きが変わる――そして  
 指が裾からハーフパンツの中に侵入し、汗と愛液に濡れた下着の奥に攻め込んだ――  
「があッ……」  
 性器と肛門に直接指を入れられ――  
 フリウが最初に感じたのは快楽ではなく激痛だった。  
 膣内と排泄器官を交互に蹂躙する指の動きに意識が飛ぶ――  
「イクのかい?フリウ。本当は感じてるんだろう?ホラっ」  
 次の瞬間――爪でクリトリスを攻撃され、フリウは絶頂を迎えた。  
 
「…………!!」体が大きくのけぞり、少女が満月を向く。  
 月光に照らされたその顔には、普段の溌剌とした表情は見る影も無い。  
 右目は涙を流しながら大きく見開かれ、魚が空気を求めるように口を開閉させている。  
 失禁したのだろう。あたりにアンモニア臭が漂い、フリウの股間の下に水溜りができる。  
 責めが中断。「助けて……父さん」口から涎をこぼしながら、虚ろな目でフリウは呟いた。  
 
「そんなに良かったんだね……ホラ、君の愛液だよ」サリオンがフリウの顔前に指をやる。  
(なに……なんなの……コレ)  
 濡れた指がフリウの目の前で月光に照らされ、キラキラと反射する。  
「……見たくない、こんなの!」フリウが顔を背ける。  
 その液体が自分から分泌されたものだとは認めたくない。  
――が、  
 サリオンが強引にフリウの顔を上げさせ、咥内に指を突っ込んだ。  
「!!」  
 口の中を得体の知れない味が広がる。  
 両目をつぶりフリウは嫌悪感に激しく首を振る――たとえ、それが己の体液でも。  
   
 体を弓なりに反らせ、頭を動かし指から逃れようとするフリウを、サリオンは優しい  
 笑顔を浮かべながら見下ろす。その姿はまるで泣きやまない我が子をあやす母親のよう。  
――性器への愛撫は中断したとはいえ、少女の胸の果実を弄ぶ動きはずっと続いていた。  
 時には指の間で挟み込み、またあるときは爪で引っかき、人差し指と中指を揃えて円を描くようにさする。しばらくすると、指の先を細かく振動させて乳首を刺激する。  
 
「ひゃあっ!くふっ……」  
 動き回る指に口内を犯されているせいで声がくぐもる。  
 さきほど絶頂に達したばかりだというのに、再び熱いものがこみあげてきた。  
(……あたし……一体どうなっちゃうんだろう……)  
 ぼんやりとした意識で思う。  
――すると  
 口と服の内部から発信されていた刺激が途絶えた。  
 サリオンが自分の体を木の幹が枕になるように仰向けに寝かす。  
 (終わったの? やっと……)  
 だが、それは始まりに過ぎなかった。  
「漏らしちゃったんだね……すぐに脱いでアソコをきれいにしないと」  
 そう呟くと、サリオンは少女のハーフパンツに手をかけ、下着ごと降ろし始める。  
「!? やっ、やだ……脱がさないでよ!」  
   
少女の懇願は無視され、下履きはすでに膝下まで脱がされる。  
フリウは足を暴れさせ、体を起こし、たった今まで自分の下半身を包んでいた  
砦を、両腕で必死に押さえる。何とか引き上げようとするが、大人の力には敵わない。  
「暴れちゃ駄目だよ、フリウ」サリオンは露わになった少女の陰部に手を伸ばす。  
「つっ……ああああぁぁ!!!!」   
 
――最も敏感なクリトリスを摘まれ、少女は絶叫する。  
 信じられないような感覚が再びフリウの全身を走った。  
 全身から力が抜け、起こしていた半身が再び木の根元に倒れる。  
 
 フリウが腰から身につけていた布キレが引き降ろされて、左の足首に引っかかっている。   
 サリオンはフリウの足をMの字に開かせた。彼女のクレパスは美しい一直線を描き、  
 秘肉は思春期の少女特有のバランスの取れた肉付きをしている。  
 少女の聖域に顔を近づけると、ツンとする刺激臭がした。  
 「み、見ないで…」懇願と共に、ぜえぜえと荒く呼吸する音が聞こえる――  
 サリオンは眼前の花園にフッと息を吹きかけた。  
 
「ひっ……」  
 フリウが震える。それは身体的な反応だけでなく、女性としての最も大事な部分を  
視姦されている恥辱。そして――今まさにその部位を犯されるのだという恐怖。  
 刹那――舌でクレパスを舐め上げられた  
「んっ……」  
 フリウは顔の前で両腕を交差させ、目を硬く閉じ、陵辱に耐えようと唇を噛んだ。  
 おぞましい感触が股間から押し寄せ、気が狂いそうになる。  
 秘唇をサリオンの舌が何度も往復し、やがてそれは激しさを増していく。  
 (こんな汚い所…何で舐めるの…)  
 
――ついに舌が肉壺へと侵入する。  
 わざと音を立てるように強く吸いたて、繊細な少女を精神的に攻め立てる。  
 ピチャピチャピチャッ  
 サリオンの舌の動きはまさに野生動物のソレだった。  
 (あたし……もう駄目……死ね…壊れちゃう)  
 M字状態に開脚されていた左足が脱力して地に落ち、片膝だけを立てた状態になった。  
「あっ…あふ…あん…あっあっあっあ」  
 刺激が快感に変わってきたのだろう――少女の声が鼻にかかったようになって来た。  
 舌がクリトリスをえぐる。  
 「ふううぅぅぅ!!」  
 お次は柔らかくなった肛門に向けて滑り込む――巣に潜る軟体生物のように。  
 「あ…がああぁぁ!!」  
 たっぷりと美味を堪能し、サリオンの口が料理から離れた。  
 視線の先には度重なる性的拷問に心が壊れかけた少女の姿。  
 純朴だった娘をここまで汚しつくしたことにサリオンは暗い喜悦を抱いた。   
 
 もはや抵抗する気力も体力もなくした念糸使いの少女を、やさしく抱き起こし四つん  
ばいにさせる。尻をつきだす形のフリウの後姿は、肛門と生殖器官の入り口が丸見えだ。  
「さぁ、入れるよ、フリウ…」もはや反応もない少女の渓谷に怒張を押し当てる。  
 肉を引き裂きながら、坑道に肉棒を押し込もうとする。  
「あ…ぐうっ……」少女が軽く呻きを漏らす。  
 ゆっくりと中に侵入したと思うと――サリオンは一気にフリウの処女膜を突き破る!  
「あああああ!痛い!痛いよぉ!」  
 ぐっちゃぐっちゃと股間から異様な音が響き、少女の悲鳴とシンフォニーを奏でる。  
 サリオンが両手でフリウの乳房とその頂を刺激し、少女の苦痛を増幅する  
 フリウの目から大粒の涙がこぼれた。  
「サリオン…痛い…」  
「痛い? 『気持ちいい』の間違いだろう?」  
 サリオンは構わずに抽送を続けた。  
「出すよ、フリウ……」  
「ああ……いたい…いたい…」うわ言のように同じ事を呟き続ける少女に――サリオンは    
「あああ、だめえええぇぇぇ!!!」その精をたっぷりと注ぎ込んだ。  
   
 
「まぁ…アレだな……人が大人になるには必ず痛い思いをする必要があるが、かといって、  
痛い思いをしてまで大人にならなきゃならん必然性はというと――全く存在しねぇんだな、コレが。…………ん?……おーい、ちゃんと聞いてっか?小娘」  
 人精霊の言葉も今や死んだように地面に横たわる少女には届く事は無い。  
 その虚ろな右目はまるで水晶眼を思わせる。  
 
 ――そう、少女の眼帯の奥に眠る左目に。  
 
 
 

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