雪が降って外でのデートはちょっと難しそうなそんなある休日。  
紗江ちゃんが部屋にやってきた。  
ちなみに美也は梨穂子と買い物にいくとかで外出していて、家には二人きりだった。  
「ここが、先輩のお部屋なんですね…」  
「大した物があるわけじゃないけどね」  
「そんなこと無いです。素敵なお部屋です」  
「ありがと。ま、くつろいでくれていいよ」  
「はい…」  
男の部屋が珍しいのか、紗江ちゃんはきょろきょろと部屋を見回している。  
そんな紗江ちゃんの視線が僕の本棚のあたりで止まった。  
…ちなみに、お宝本はちゃんと隠してあるから今日、紗江ちゃんに見つかることは万に一つも無いはずだ。  
「あ、聖戦士星児が全巻あるんですね」  
「紗江ちゃん、見たことあるんだ?」  
「子供の頃アニメで見てたんですけど、マンガの方は読んだことないです」  
「あ、そうなんだ。読む?」  
「はい、お願いします」  
そう言った紗江ちゃんに最初から3巻を渡すと、紗江ちゃんは少しこちらを伺いながら読み始めた。  
最初は「こんな風に始まるんですね、知りませんでした」とかそんな会話をしながら読んでいたけど、  
途中からは集中し始めて、少し考え込んだり、ページをめくる度に百面相したりするようになる。  
代わりに会話はなくなったけど、何というか、そんな紗江ちゃんを見ている方が面白い。  
そのまま何十分かが経過する。最初に渡した3巻が終わったところで紗江ちゃんは我に返った。  
「あ、こんなに…。スミマセン、先輩。私、集中してたみたいで……」  
「いいよ、紗江ちゃん見てた方が楽しかったから」  
「でもでも、せっかく先輩と2人なのに……」  
「じゃあ、代わりに……」  
そう言って紗江ちゃんの方に近寄り、そして。  
 
「んんっ……」  
紗江ちゃんを抱き寄せてそっと口づける。  
そうすると、紗江ちゃんの柔らかいふくらみが僕の胸に押しつけられる。  
美也がよく「ふかふか」とか言って触ってくるから困るみたいなことを、  
前に紗江ちゃんは言っていて、その時は美也に注意しておくと言っておいた。  
けど正直、美也の気持ちも分かる。  
こうして胸元で触れているだけでも心が安らいで、もっと触っていたい気になってくる。  
もっと紗江ちゃんを感じたい。この手で触れたい。そんな欲求が抑えられなくなり、  
つい空いていた右手を紗江ちゃんの胸元に持って行ってしまった。  
「きゃっ……」  
紗江ちゃんが声を上げ、体をぴくりと震わせた。それで我に返った。  
「ご、ゴメン、紗江ちゃん」  
「いえ、大丈夫です。その…びっくりしただけですから」  
「…………」  
「…………」  
気まずい沈黙が流れる。  
紗江ちゃんはああいっているけど、僕に遠慮しているだけじゃないだろうか、  
嫌われちゃったんじゃないか。そんなネガティブな考えが頭の中を巡る。  
「その……先輩も、女の子の胸を触ったりしたいんですか……?」  
「…えっと」  
「あ、いえ、たまにクラスの男子が、雑誌のグラビアとかを見ながらそう言う話をしているので……」  
「…………」  
クラスのエロ男子と一緒か。幻滅されたかな。  
今さらながらに、欲望に負けてしまったことを後悔したけれど、もはやどうにもならなかった。  
「その……興味は、そりゃあ、あるけど……」  
「…………」  
「でも、あんなことしたのは、紗江ちゃんのことが好きだから……」  
「…………」  
「その……好きでもない女の子だったら、触っても、嬉しくないと思う……」  
開き直ったつもりだったけど、やっぱりダメだった。  
しゃべっているうちに声がどんどん弱くなっていくのが自分でも分かる。  
ああ、せっかくあのことを乗り越えられたと思ったのに、また一人に逆戻りか……  
そんなことを思ったときだった。  
 
「……ぃですよ」  
「え?」  
「その……先輩になら、触られても良いです……」  
……今、紗江ちゃんはなんて言った?  
『触っても良い』と、そういうことなのか?  
現金なものだと自分でも思うけれど、でも今までの悪い考えは一気に吹き飛んだ。  
「……本当に?」  
「…………」  
紗江ちゃんは恥ずかしそうにこくりと頷いた。  
「あ、でも、その……正面からだと恥ずかしいので、後ろからで……」  
「…………」  
なぜかこっちが恥ずかしくなり、無言で頷くとそそくさと紗江ちゃんの背後に回った。  
「じゃ、触るよ……」  
紗江ちゃんが小さく頷いたのを見て、脇の下に手をくぐらせ、胸のふくらみに触れた。  
触った瞬間に紗江ちゃんがまた体をぴくりと震わせたので一度手を止めたけど、  
こちらを振り向いて『大丈夫ですから』と言いたそうに目配せをしてきたので、それを信じて続けることにした。  
(うわ、なんて柔らかいんだ……)  
こうして服の上から触れているだけでも、女の子の体は男とは違うんだなというのがよく分かる。  
触ると安らぎを与えてくれるような、そんな柔らかさ。興奮と癒しが同時に脳内に訪れるふしぎな感覚。  
胸を下から持ち上げるようにして、ゆさゆさと揺らしてみる。  
「美也ちゃんと同じ事するんですね……」  
美也と同じ発想をしていたという事実に少しショックを受けたが、その考えはすぐに捨てた。  
美也と同じ事だけじゃない、それ以上のこともすれば良いんだ。そう思った。  
「服、脱がすよ……」  
セーターを脱がせ、ブラウスのボタンを上から一つずつ外していく。  
その下から現れたのは、まるで日に焼けた様子など無い紗江ちゃんの肌と、  
その肌の色とは対照的な黒のブラジャー。カップの縁はレースになっていて、乳首は見えそうで見えない。  
普段は可愛い印象の紗江ちゃんだが、ブラが妖しい魅力を引き出している。  
 
こうして見るとやはり胸が大きいのだなと思う。前に事故で見てしまった美也の体とは大違いだ。  
ブラに包まれていない部分の膨らみを指で突いてみると、  
少し触れただけでも指が吸い込まれるように沈み込んでいく。  
「何してるんですか、先輩……」  
「柔らかいなーって思って。嫌だった?」  
「嫌じゃないですけど……あんっ」  
改めてブラの上から双乳を手で包み込み、ゆっくりと揉みしだくと紗江ちゃんは一瞬だけ声を出し、  
そして我に返ったように声を抑えた。そんな紗江ちゃんにこちらを振り向かせ、  
「んっっ…」  
再び口づけると、最初よりも息が荒くなっているのがわかる。紗江ちゃんの口内に舌を進入させると、  
紗江ちゃんは一瞬息を呑んだ後、恐る恐るという感じで舌を絡めてきた。  
しばしの間唾液の交換をしてから、ゆっくりと唇を離す。  
「ブラも脱がすよ……」  
正面の紗江ちゃんにささやくと、紗江ちゃんは恥ずかしさからか顔を背けた。  
同意を待たずにホックを外すと、肩越しに双丘と、その頂点で息づく突起が丸見えになる。  
初めて見る女の子のおっぱいが紗江ちゃんのたわわなおっぱいであったことに軽く感動しながら、  
布一枚隔てられることのない紗江ちゃんの双乳を両の手で包み込む。  
服の上からでも十分に柔らかいと思えたが、生で触れた感触はそれとは段違いだった。  
指の隙間からこぼれそうなくらいに柔らかく、そして手のひらに吸いつきそうな感触を思う存分に堪能する。  
紗江ちゃんは僕に胸を揉まれて気持ちよさそうにしていたが、それでも必死に声は出さないようにしていた。  
僕はそんな紗江ちゃんの胸の頂点に息づく突起を指の腹で押しつぶしてみる。  
「やんっ……。ふぁあああん」  
ここは弱いらしく、紗江ちゃんは矯声を抑えられなくなった。なのでそのまま乳首も責めつづける。  
摘まんでみたり、転がしたり。  
「ひゃうっ……」  
「気持ちいい?」  
「先輩……んんっ……。変な感じです……」  
「どんな風に?」  
「はんっ……。少し痛いんですけど、でも、気持ちよくって……。あんっ……」  
『気持ちいい』と恥ずかしがり屋の紗江ちゃんから聞き出せて自信がついた。  
左手では胸を揉みながら頂点を弄る一方で、右手を下ろしてスカートの中に触れる。  
 
「そ、そこは……」  
「ダメ?」  
「…………」  
紗江ちゃんが無言で首を横に振ったので、パンツの上から紗江ちゃんの股間に触れる。  
そこは触っただけでも分かるくらいに濡れていた。  
決して汗なんかじゃない。紗江ちゃんの愛液のせいだ。  
「感じてるんだ?」  
「…………」  
「パンツ、脱がすよ……」  
今度も返事は待たず、ブラとおそろいの黒のパンツを下ろした。  
そして、人差し指と中指を紗江ちゃんのクレヴァスに沿ってあてがう。  
指で触れた紗江ちゃんの膣口は、愛液に濡れていても、緊張しているのか肉はこわばっていた。  
それを、マッサージする要領でほぐしていく。  
「こうしておいた方が、後で痛くなくなるらしいよ」  
愛撫しながらかけた言葉は、相手を気遣う言葉だけれども同時に  
『今日、最後までするつもりだ』という意思表示でもある。  
入り口部分がほぐれてきたので、指を一本だけ浅く差し入れる。そのままかき回すように中もほぐしていく。  
「はあっ……。あああっ……」  
紗江ちゃんは嬌声を抑えられなくなってきている。もう十分と言うことなのだろうか。  
膣内がほぐれていくにつれて愛液が溢れだし、一部はぽたぽたと床に落ちている。  
部屋全体が、性臭で満たされていく。紗江ちゃんの足ががくがくと震えているのは感じて立っていられないのか。  
「あの、先輩……」  
「どうかした?」  
「いえ、その……。さっきからずっと、私の腰のあたりに、先輩の硬いのが当たってます……」  
……背後から密着している以上、そうなるのはある意味あたりまえ。  
紗江ちゃんの言う通り、僕の男の象徴は固くそそり立っていた。  
トランクスでも押さえられず、跳ねるように上に向かっている。  
「これが、紗江ちゃんの中に入るんだよ」  
「…………」  
「もう、大丈夫だよね……」  
こくりと肯いた紗江ちゃんをベッドに寝かし、僕は慌ててズボンとトランクスを下ろす。  
 
「少し、足を開いて……。そう、それくらい」  
紗江ちゃんの秘所を目の前にして、さっきまでは肩越しでしか見えなかったそこの様子を少し眺める。  
紗江ちゃんの陰毛はなんとなく薄そうだなとイメージしていたがそんなことはなく、きちんと生え揃っていた。  
そしてその下、太股の間で息づく紗江ちゃんの性器は先ほどまでの愛撫で入り口は若干開かれ、  
内側のピンク色の肉を覗かせていた。陰唇の一番上では小さな豆が皮から顔を覗かせている。  
初めて見るけど、あれがクリトリスなのか。  
「そんなにじっくり見ないでください……」  
紗江ちゃんが言う。さっきまで散々触ったのに、見るのは別物らしい。  
「分かった。…入れるよ、紗江ちゃん。力抜いて」  
仰向けになっている紗江ちゃんの上に覆いかぶさると、  
僕の分身に右手を添え、亀頭を紗江ちゃんのワレメにあてがう。  
そして腰を沈めていく。予想通り紗江ちゃんの中はきつかった。進入を拒むかのように僕のモノを絞めつけてくる。  
「んんっ……」  
やはり初めては痛いのだろう。紗江ちゃんは息を呑んで耐えている。  
途中、何かを突き破ったような気がしたがさらに腰を進め、先端が紗江ちゃんの最深部まで到達した。  
「入ったよ、紗江ちゃん」  
「はい……。私、先輩と繋がってるんですね……」  
痛みに耐えながらも、紗江ちゃんはそう言って懸命に笑顔を見せてくれた。  
「先輩、動いても大丈夫ですよ……」  
紗江ちゃんの痛みは心配だったけど、言われた言葉に甘えることにした。  
ゆっくりと腰を上下させると、紗江ちゃんの中と僕の分身がこすれ合い、引き締められる。  
 
「んっ、あっ、ああっ……」  
快感と痛みが混じった声。気持ち良くさせれば痛みも忘れられるだろうか、  
そう思って、空いていた右手で紗江ちゃんの胸に触れ、揉みしだく。  
紗江ちゃんのおっぱいは相変わらずふかふかだったが、同時にかなり熱を帯びていた。  
「ああんっ、ああっ、せんぱいいっ」  
「どうかした?」  
「あんっ、先輩、その……。手を握って欲しいです……」  
何かと思ったら可愛いお願いだった。  
言われた通り、左も右もそれぞれ、シーツを掴んでいた紗江ちゃんの手に重ねた。  
そして、抽送を再開する。ゆっくり動くつもりだったけど無理だった。  
僕が腰を動かすたびに紗江ちゃんの膣肉は絞るように絡んできてとても気持ち良かった。  
その快楽には勝てず、腰の動きを早めてしまう。  
「ひゃう、いいっ、ああっっ……」  
腰を打ちつけるたびに中の襞がうごめいて僕の分身を愛撫するように包み込んでくる。  
紗江ちゃんの巨乳が揺れ動く。紗江ちゃんが僕の手を握る力が強くなる。  
「紗江ちゃんの中、気持ち良くって……。もうすぐ、出そうっ……」  
「せんぱい……私は、大丈夫な日ですからっ……」  
不謹慎かもしれないけど、それを聞いて僕はさらに腰の動きを加速した。  
もはや止められなかった。動かすたびに放出の欲求が高まっていく。  
そして、何回目かに腰を打ちつけたときだった。  
「せんぱい……ああっ、ああああああああっっっっっっ……」  
紗江ちゃんが甲高い声を上げ、膣内がそれまで以上に蠢く。僕ももう限界だった。  
「紗江ちゃんっ……ああっ、出るよっ……」  
紗江ちゃんに少しだけ遅れて僕も絶頂に達した。  
射精を終えてなえた僕のモノを引き出すと、  
紗江ちゃんの股間からは所々に赤い色の混じった白い液が流れ出てきた。  
 
「良かったですか、先輩?」  
「そりぁあ僕は良かったけど……最後のほうは僕ばっかり気持ち良くなってたような……。  
 紗江ちゃんは痛かったでしょ?」  
「そんなことないです。先輩は優しくしてくれましたし。  
 ……少し痛かったですけど、先輩と一つになれて嬉しかったです」  
それは本当なのか強がりなのか。いずれにせよ、紗江ちゃんがこれまで以上に愛しく思えた。  
「紗江ちゃん」  
「どうしたんですか、せんぱ……」  
言い終わる前に、そっと唇を合わせた。そしてすぐに離して言った。  
「大好きだよ」  
紗江ちゃんは時が止まったかのようにしばらく硬直していたが、  
少しするとにっこり笑って「私もです」と満面の笑顔で返事をくれた。  
 
 

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