田中さんを題材にした何かを。  
薫ナカヨシ後は棚町さんがどうも不憫なので妄想上の田中さんルートと受け取って頂きたいです。  
もしかしたらTLSSの田中さんかもしれません。  
 
『 恋愛相談を繰り返すうちに、いつの間にかお互いに親密になり、  
相談相手を好きになってしまう。  
そんなありがちな感じで、僕と田中さんは付き合い始めた。  
 
主人公の自宅。  
 
「もうすぐ三ヶ月だね」  
腕の中の田中さんにつぶやく。  
ベッドの上に座り、何をするわけでもなく、田中さんを後ろから抱きかかえている。  
学校指定のセーター越しに感じる女の子特有のやわらかさが心地よい。  
「そうだねー。クリスマスの前は、あなたと付き合う事になるなんて思ってなかった」  
「ふーん。それって、僕のことは眼中に無かったってこと?」  
あえて少し冷たい感じで返答してみる。  
「ちっ、違うの!そういうわけじゃなくてその…本当は…前から、気になって、た…けど…」  
慌てた調子で田中さんが答える。  
本当、この子は困らせたくなる子だな…  
僕の中のサディズムが頭をもたげる。  
 
「ごめん、ごめん。冗談だよ。それよりさ…」  
「えっ?なに?」  
「『アレ』って相当気持ちがいいらしいんだけど、田中さんは使った事ある?」  
「あ、『アレ』…?」  
「そうそう。ブルブル振動するやつ。一度使うと止められない位イイらしいんだけど…」  
「なっ」  
「使った事、ある?」  
田中さんの耳が赤く染まる。  
「あっ」  
田中さんは何かに気付いたようだ。  
「わ、わたしは、電動ハブラシは、使ったこと、ない、かな、えへへ…もう、いきなり何を…」  
「いや、バイブのことだよ」  
「ええー!ばばばばバ…バイブ!?」  
僕は畳み掛ける。  
「あ、バイブっていう単語は知ってるんだね、田中さん」  
「えっ、いや、その、別に使ってるとかそういうわけじゃなくて、雑誌で見たというか…  
ああっ、べつにそういういやらしい雑誌じゃないの!ふつうの、普通のファッション誌なんだけど…  
たまたま目に入っちゃったというか…その…」  
 
慌てる田中さんを見るのは楽しいけど、流石にかわいそうなのでここら辺で止めておこう。  
「はははっ、落ち着いて、冗談だよ」  
「もうっ!意地悪なんだから!」  
田中さんが怒る。が、全く迫力が無い。むしろ可愛らしい。  
「ごめんごめん。んじゃ、こっち向いて」  
腕の中の田中さんをくるっと回して、顔をこちらに向かせる。  
「え、ちょっ…んっ」  
言葉を遮るように田中さんの唇を塞ぐ。  
田中さんの唇はよく手入れされているようで、つきたての餅のように柔らかい。  
目は自然と閉じられている。  
田中さんの腕が僕の背中に回り、二人は抱き合う格好になる。  
対面座位っぽいな、と考えていると田中さんの舌が咥内に侵入してくる。  
こちらも舌を相手に送り込み、互いに口のなかをまさぐり合う。  
「ん、んっ、んっ、んんっ」  
ぴちゃ…ぴちゃ…  
二人の唾液が混ざり合い、いやらしい水音をたてる。  
舌の動きはスピードアップする。  
 
五分ぐらいお互いの咥内を夢中で貪りあってから、二人は唇を離した。  
「はあっ、はあっ」  
田中さんの呼吸は荒くなり、頬は真っ赤に染まり、口の周りは唾液でてらてらと光っている。  
僕は田中さんの口の周りを指で拭う。  
「はあっ、はあっ。気持ち…良かった…」  
田中さんが額を僕の胸にこつんと当てながら言う。  
「はははっ、謝罪を込めて軽いキスにするつもりだったのに、田中さんは熱心だなあ!!!」  
「ええっ、だっていつもこんな感じで…」  
「田中さんはやらしいなあ!!!!」  
「うー、下半身に固いものを当てながらキスする人に言われたくないー」  
「じゃあ田中さんに慰めてもらおうかなー」  
「ああっ、やっぱりそうなるー」  
 
田中さんはかわいいなあ!!!!  』  
 
               終  
 

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