side-b:pigeon
…何故だろう。
このお姫様は、こんな状況でも、諦めの色を出さない。
「抵抗するの?」
「当然です」
「ふぅん」
呟き、私はくすくすと笑った。
それならそれで、愉しみ方というものがある。
「なら、お仕置きが必要かしら」
「お仕置き…?」
呟きが聞こえた刹那、私は両手で、明らかにお仕置きの意味を理解していないお姫様の両乳首を同時に摘んだ。
「あんっ!」
不意打ちに慣れていないのか、お姫様は思わず嬌声を上げる。
そんな反応が面白くて、そのまま、ぐりぐりと押し潰すように弄び続けた。
「随分とイイ声を出すのね。もしかして、こういうのは初めて?」
「とっ、当然ですっ!」
つっかえている。
ふふ、可愛いものだ。
「そう…感じやすいのね、貴方。淫乱の素質があるんじゃないかしら」
「こんなことでっ、何が」
「さっき言ったでしょう?銀のモノバイルは、代々人を歓ばせるのが仕事だと」
「私を…歓ばせようというのですか?」
きっ、と私を睨んでくる。
全く、気の強いお姫様だ。
だが、
「あら?でも」
私は左乳首を弄んでいた手を離すと、そのままお姫様の秘所を下着越しに撫でる。
途端、
「っあ!?」
不意打ちに、漏れ出る声。
「ここは悦んでるみたいね。反論できるかしら…はしたないお姫様?」
「くっ」
流石に反論できないのか、言うに詰まるお姫様。
まあ、当然だろう。
既に濡れそぼる秘所のことは、自覚しているだろうし。
…だが、せっかくの機会だ。
趣向を凝らしてみたい、と思う。
まずはその下準備として、
「!?」
リボンで目と口元を覆った。
鼻は覆わないから、窒息はしないはずだ。
そして、
「…早いのね」
思わせぶりな台詞を呟いてみる。
「?」
何が何だか、分からないような感じのお姫様。
もう少し、今からのシチュエーションの説明が要るだろうか。
「2人して、そんなにこのお姫様が心配?」
流石に、こう言えばわかるだろう。
「っ!」
途端、お姫様の顔が赤くなった。
…そう。
今の思わせぶりな台詞とて、状況を植えつけるための嘘にすぎない。
全ては、レバリオとかいうモノバイルとお姫様と一緒にいた男の子を連想させるため。
無論、2人はこの場にはいない。
時間的に考えても、まだシュライクと戦っている頃だろう。
だが、手足を縛られ、未知の感覚を与えられ、目口をふさがれたこの状況下なら…多少の違和感は消せる。
何故そんなことをするか。
決まっている。
…愉しむため、他に理由など無い。
「どうしたの、何も喋らないなんて?…ああ、そういうことね」
言うなり、私は再びお姫様の秘所を撫でた。
「んんっ!!」
いい感じに反応してくれる。
「ふふ、元気なのね」
呟くと同時にお姫様の下着を下ろし、その可愛らしい秘部を外気に晒す。
「興奮しちゃった?無理もないわね、こんな格好のお姫様を見れば。…そうね、貴方がお相手をしてあげたら?」
「!?」
「ほら、綺麗でしょう?」
これは本当。
まだ男を知らぬ秘部は、同じ女の私から見ても本当に綺麗で可愛らしかった。
「んん!!?」
…あらあら。
何を想像したんだか、愛液が溢れてくる。
「ほぅら、こんなにビショビショになっちゃって。これならもういいわ、さあ…」
言いつつ、私は右手の人差し指と中指にリボンを纏わせた。
先を上手く男性器に模し、ついでに軽く熱を持たせてみる。
そしてそのまま、お姫様の秘書にあてがった。
「んっ!?」
女の性か。
鋭敏に何かを感じ取ったらしいお姫様は、じたばたともがく。
「…んーっ!!」
けれどそれも無駄。
もがくだけで、何が変わるでもなし。
入り口に定めを付け…
「!!!!!」
一気に、突き破った
*
「…あら、あっけない」
処女膜を破っただけで失神とは。
全くもって情けない、というよりも面白味が無い。
「ん?」
遠くから、足音が近付いてくる。
足音は2つ。
片方はやけに大きく、片方は軽く。
「シュライク、じゃないわね」
そりゃそうだろう。
2つ、だから…さっき私がお姫様に連想させた2人と考えて間違ってはいまい。
「…まあ、いいわ」
お姫様に本当の悦びを植えつけるのは、もう少し先でもいい。
さしあたって、今は。
のこのここちらに向かってくる2人を始末する方が先決…!