「す、すまない、女は何かと時間がかかってしまっていかんな、ハハハ…」  
 
扉を開けて、入るなりフィラは中で待つ人影に声を掛けた。  
独特の反響でくぐもって聞き取れない応えを聞いて湯煙の中に踏み出す。  
 
「…」  
 
フィラは高鳴る胸を意識して、訳もなく俯きながら歩を進めながら、  
白いタオルを胸の上に引き上げる。  
 
タオルで裸身を覆っているものの、その乳房はタオルを支えられそうなほどに高々と存在を誇示していた。  
その事を恥らうように抑えた手を強く押し付ける、が、意図とは逆により谷間は更に深くなり女を  
感じさせてしまっているのにフィラ自身は気が付いていなかった。  
 
フィラは湯船の傍らに片膝をついて湯船の湯を湯桶で掬い、肩口に掛けまわす。  
 
トデスカイ山産檜(もどき)で囲まれた純和風の浴室に湯が流れる音が響き、  
あでやかで柔らかな女の香りが広がる。  
 
流れる湯がタオルの上を滑り落ちて女の形をなぞり、板張りの床を流れていく。  
そっと瞳を開いたフィラは濡れたタオルが女の曲線が露にしている事に気が付いて頬を染めた。  
 
湯船の中の夫の視線は、魔都の明かりを見下ろす窓に向けられたままだ。  
それは判っている、だが、鼓動はフィラを追い詰めるように高鳴っていく。  
 
高鳴る鼓動を鎮めるように片手でうなじの水滴を払い落としてから、  
湯船の縁に手を掛け片足ずつ湯船へと沈めた。  
 
年下の夫の肩口に掌を乗せる。  
夫の肌の温度が、思いもしなかったほど熱い温度が、掌に伝わるようになった頃に  
夫の手が、フィラの手に重なり、握り締めた。  
 
その手にこもる力を感じる前に、フィラは滑るように夫の隣、湯船に中に設えられた  
段差に同じように腰をおろした、手は握り締められたままだった。  
 
フィラは、何故か初めて本当の意味で彼の女になった夜、その時の自分の言葉が思い浮かべてしまい、  
動揺に襲われた。  
 
あれから、折にふれて自分の何かが変わってしまったことに気が付いている。  
本当の意味で彼の女になるということがどんな事なのか、についても。たった数日前の事なのに、こんなにも…  
 
そんな思いに浸っている間に、夫の手は彼女の手を離れ、彼女の背に回りその細腰を抱かれてしまう。  
 
「あ」  
 
桜色の唇から微かな驚きの声が漏れ、フィラは鼓動が一拍遅れて大きく脈打ったような気がした。  
その手は気遣うように、ぎこちなくフィラを抱き寄せる。  
 
白いタオルが湯船の中で揺らめき、その合間からフィラの暖かに色付いた透けるような肌が煙るように輝く。  
その引き締まった細い腰に、年下の夫の両手が背後から回され抑えたタオルごと緩く抱きしめられる。  
 
フィラは体を預けるように浅く腰掛け夫にもたれかかった。  
うなじに夫の静かな吐息を感じ、緩く息を吐いて背後より抱きしめる腕に白い手を沿わせた。  
 
高鳴る心臓の音が耳朶の中で響く、その響きを抑えるような囁き、問い掛けが、  
彼女の胸の奥を焦いてしまった。  
 
「フィラさん、後悔、してない?」  
 
フィラは無言だった。  
その躯を覆うタオルを掴んで湯船に解き、放ち沿わせた手で夫の手を掴み湯に浮かぶ二つに白い乳房に導いた。  
 
「私は、おまえ様の妻だ、私は、」  
 
この両腕の中では、もうコレバーンの王女ではなく、人が口にのぼせる剛毅姫ではなく、唯の女。  
 
「おまえ様だけの、唯の女だ、私は」  
 
決して、王女としての立場を、王女として行動した結果を、その責任から、逃れようと思ったことはなかった。だが、  
 
「それが、それが、嬉しい…」  
 
知って欲しい、判って欲しい。その思いに突き動かされて、フィラは躯を捩って背後を振り向く。  
 
甘い白銀の髪を揺らせて、唇を捧げる。  
 
「ん…っ…」  
 
それは少女のような初々しい誓約の口付けだった。  
 
何度も唇をかさねる、体の奥が暖かくなる感覚。  
フィラは半ばその触れ合う感覚に溺れかかっていた。  
 
更に深く求めようと、柔らかな肢体をすりよせようとする、が、  
背中と乳房に寄せられた夫の手に力が篭りフィラを押し留める。  
 
「あ…」  
 
潤みをました碧の瞳が開かれ、驚きに僅かな怯えが混じった吐息が漏れる。  
その唇に軽い口付けられる。  
 
純粋な驚きとともに夫の顔を見つめると、夫は微笑んで「のぼせちゃうよ?あがろうか」と囁いた。  
 
「あ、その…そうだな」  
 
湯の中に漂うタオルを手に取りその躯を覆う間に、夫は湯船から上がる。  
何か取り残されたような感覚がその美身を微かに震わせる。  
 
湯船から上がりながら、年下の少年の小さな背に向けて声を掛ける。  
 
「あっあのな…せっ背中を流してもよいか?、わ」  
その先を続けられない、何故か口篭もってしまう、いや、こんなことは思いとは違う。  
そんなことを感じながら、夫の背後に腰掛を据え、腰を下ろす。  
 
目の前には年下の小さな、だが、このブラントラントに生きる誰よりも大きなものを背負った男の背中。  
その背中を慰めるようにゆっくりと優しく自分の躯を覆っていたタオルを滑らせる。  
 
フィラは、ボディソープ(?)を時折タオルに掛けてから、不器用に泡立てて額に汗を浮かべながら擦りあげる。  
 
「ふぅ」  
 
ひとつ溜息をついて、夫の背中に湯船から掬った湯を掛けまわし泡を流し落とす。  
その瞳を閉ざして、洗い流した背中にそっと覆いかぶさるように、裸身を放つように投げ掛けようとした  
彼女を押し留めるように年下の想い人は振り向いて、見つめてられてしまっていた。  
 
年下の夫はいつもと変わらぬボンヤリした口調で短く「うん」と応じた。  
 
そして、こう続けた。  
 
「それじゃ次はフィラさん」  
 
「え?え?」  
 
フィラの驚きをよそに湯船の縁においてあったタオルを取り上げ、泡立て始めた。  
 
「えっ?」  
 
泡立て終わって、振り向いた夫の視線にたじろいでフィラは慌てて胸と女の部分を隠して、  
背中を向けた。  
 
ゆっくりと震える背中に、その透き通る白い肌にタオルが触れる。  
背骨の、肩甲骨の、凹凸をなぞりあげるように洗い上げる。  
その何でもないはずの感触は甘くフィラの全身に染み渡るようだった。  
 
その背中が泡に多い尽くされると、夫はタオルを落としゆっくり彼女の女の形を  
なぞるようにして背後から抱きしめた。  
 
その泡で覆われた掌が、フィラの豊かな胸のふくらみを優しく覆うように愛撫する。  
剛志の手が、自分の乳房を、覆っている。  
 
フィラは頬も耳もうなじも血をのぼせて朱に染めながら、夫の手を掌で包みこんだ。  
そうするの待っていたかのように夫の掌はゆっくりと動き出した。  
甘い感覚が乳房を中心として、じんわり広がる。  
 
泡にまみれた乳房を下から持ち上げるように揺さぶられる。  
掌の熱さに陶然としながら、フィラはその輝く碧の瞳をわななくように閉ざした。  
 
掌が泡に覆われた乳房を滑りながら、その頂上をを覆う。  
掬い上げるようにして下から張り詰めた乳房を持ち上げ掌でさすり、ふくらみの頂上の突起を  
左右の手の人差し指と中指の間に挟みながら緩やかに上下にさすった。  
その先をくすぐりながら、豊かなふくらみの中に埋めるようにして押し込む。  
 
「あっあっ…んっ」  
 
背後の夫にその重みを預けるようにもたれかかりながら、フィラは甘い吐息を漏らす。  
 
手指を広げその尖った敏感な突起を挟み込み、優しく上下に摩りだす。  
白い咽喉をそらせて、か細い声が浴室に響かせる。  
自分の乳房がいつもより張り詰めて重くなったように感じる、そして夫の掌、指の感触が鮮明に感じ取れる。  
 
「あ…っ…ん、はぁっ…んん」  
 
初めて女になったときに感じた、あの感覚よりずっとはっきり感じる痺れに似た甘い感触に声が漏れてしまう。  
 
フィラはその甘さに怯えるように年下の夫の手に取りすがって躯を支える。  
フィラは捩るように閉ざす両足の中心、女の部分が湯ではない、歓びの蜜で濡れるの感じていた。  
 
もう、まっすぐに座っていることができない、夫の両腕の中でその美身を左右に揺らしながら  
痺れるような甘い歓びに酔っていた。  
 
「あっあっ…ぁあ……」  
 
右手が、フィラの細く引き締まった腹を撫ぜ、内腿を優しく撫ぜ上げる。  
 
筆先のように細い茂みを幾度もなぞる夫の指先に陶然としながら喘ぎをもらす。  
その喘ぎをふさぐようにして口付けられてしまう。  
 
フィラは舌先を絡めて更に深く口付けられて、躯を捩るようにしてより深く夫の唇を求める。  
肌を重ねるのがこんなにも心地良い、嬉しい、自分の知らなかった何かが心の奥から湧き上がってくる。  
 
「んっ…はぁ…ぁ…んぁ…我が君、あぁ…ご、剛士…んっ」  
 
この少年の腕の中に抱かれていると、唇を重ねられると、この手に愛撫されると震えるほど心地良い。  
 
そして、それが、少し怖い。  
 
その優しい手がゆっくりと優しく彼女の裸身を、湯の流れる床に導いて横たえさせた。  
心臓の鼓動が自分でもはっきりと感じ取れる。  
流れる湯を掬い取り、胸のふくらみに、引き締まってくびれた腰に、白く煙るように輝く腿に掛け回してゆく。  
泡が流れ落ち、色付いた肌があらわになっている。  
 
流れる湯にたなびかく白銀の髪、  
汗に濡れた、秀でた額、  
うなじに濡れて張り付く、細い後れ毛、  
鎖骨の窪みの、湯と汗の混じった小さな水溜り、  
想い人の掌になぞられて張り詰めた、胸のふくらみ、つんと尖った乳首  
銀の水玉に飾られてしまった、細い金色の茂み、  
その下で潤んでしまった、女の芯。  
 
年下の夫が重みをかけないようにそっと肌が重ねる。  
いっそう高まる鼓動が熱い肌でたわんだ乳房から伝わってしまったような気がして、  
紅潮した肌を振るわせる。  
 
すべてがこの年下の夫の視線に晒されてしまったように感じて、フィラは羞恥に染めた頬を  
背け、おののく吐息を漏らす。  
 
「はぁ…っ…」  
 
頬を掌で優しく包み背けた顔を向きなおされて、優しく口付けられてしまう。  
 
「ん…んっ…はぁ…」  
 
濡れた肌が擦れ合って全身を甘い痺れが揺さぶる。  
 
そうして口付けを重ねていくと、夫の掌が頬をなぞり、  
後れ毛の張り付いたうなじをなぞり、鎖骨の窪みをくすぐり、掌が乳房に向かう。  
唇が、顎先を、白い喉を、喉元の窪みに溜まった汗と湯の雫を舌先で掬い乳房に向かう。  
 
「う…んんっ…あ…はぁっ…」  
 
掌が今までにない力で揉みしだかれ、乳首は優しく唇の間に挟みこまれ舌先で転がされ、  
時に強く吸われてしまう。  
 
「あ、あ!?」  
 
女の芯がよりいっそう歓びの蜜を溢れさせる、それをはっきりと感じたときさらりと乳房を撫ぜていた手は  
彼女の女の部分に向かった。  
 
夫の指先がそっと彼女の敏感な女の芽を覆いの上からノックする。  
びくりと全身に震えが走る、下腹を中心に乳房への愛撫とは違った鮮明な感覚。  
フィラは、きゅっとまぶたを閉ざして夫の背中にすがりついた。  
 
「あっあっ…ん…あ…はぁ…」  
 
指先が彼女の女の芯をゆっくりと上下になぞる、指の付け根の部分で敏感な芽を揺さぶられる。  
いっそう色付いた乳首は甘噛みされる。  
 
「あ…あっ…はぁっ…あぁ…我が君」  
 
フィラは慎ましやかな歓びの声を漏らしながら年下の夫により重なろうとして濡れた肌を捩った。  
『あふれる…』全身に伝わる甘さに痺れながら、フィラは思った。  
 
「あぁ…我がき…剛…士…はぁっ…」  
 
肌を滑らせて彼女の両足の間に身を移すと、フィラを見つめる。  
フィラは濡れた瞳で夫に頷いた。  
 
「あっ、あっ!んぅ…はぁ…」  
 
夫はゆっくりと彼女の女の芯を満たした。  
夫の掌は気遣うようになだめるようにそっと乳房を両手で覆い、囁いた。  
 
「フィラさん、痛くない?」  
 
閉ざしていたまぶたを開き、柔らかな微笑で答える  
 
「う…ん、だ、大丈夫だ…んっ」  
 
彼に満たされた女の芯が、彼自身に絡みつき先日、初めてこの年下の少年の女となった時に感じた  
痛みとは違う甘さを伝えてくる。  
 
「うん」  
 
安心したような表情で一言、答えるとゆっくりと彼女を彼女の女を満たし始めた。  
 
フィラは湯気の立ち込める浴室で流れる湯の背中を浸しながら、夫の腕の中で高く細い歓びの声を聞いた。  
フィラは美しく透き通った女の形をした楽器のように、夫に奏でられていた。  
 
「あああ、はっ、ぁぁああ、う…んっ、あっ」  
 
まだ、女の歓びを知り初めたばかりの彼女を気遣ったゆっくりとした動き、  
その動きで、湯で汗で濡れた肌が滑り、夫の掌なかで乳房がたわみ、弾む。  
 
「んっ、うんっ、あっああ」  
 
味わったことのない歓びとおそれが彼女を揺さぶる。  
 
「剛…士、んっ、あぁっ、剛士…」  
 
乳房に夫の頭を抱いて、初めての夜に聞いた問いを再度問いかける。  
その問いに答えるかのように、夫は今までと同じ、だがより深く彼女を満たす。  
その動きにフィラはフィラの女が答えてしまう。  
彼女の芯は絡みつき、熱い蜜をあふれせて、より強く夫を感じようとして答える。  
 
「あっ!ああ…んん!はあっ!」  
 
その感覚に耐えるように夫の小さな背に  
縋り付いて喘ぎながら、彼の全てがが感じられるように抱きしめる。  
 
初めての夜に感じなかった何かが、その瞬間がやってくる。  
フィラは閉ざしていた瞳をうっすらと開いて、二人が招き寄せる精霊光が彩雲のように  
彩る湯気の中、自らの歓びの声を遠く聞きながら、昇りつめた。  
 
「あああぁああっーっ!」  
 
白い足指をきゅうと丸めた長い白い足で、嫋やかな白い腕で、濡れた肌で、自分を女にした少年に  
縋り付いて注ぎ込まれる熱いしぶきの感覚に耐える。  
 
どのくらいの間だったのか、初めて味わった女の歓びの余韻に浸りながら夫の重みを感じていたフィラに  
、夫は乳房の間から答えを返した。  
 
「フィラさんは僕のだよ」  
 
その言葉を聴いて、フィラは顔をみられないように、夫の顔を自分の乳房に埋めた。  
見られるはずはないのに、真っ赤に染まった顔を背けるようにして。  
 
「唯の女になってわかったよ、私は嘘をついた。  
 自分で思うほどには、その心が広くなかったみたなのだ。」  
 
清冽な香りに入り混じって、女の琥惑的な香りが立ち込める浴室にフィラの囁きが響いた。  
 
 

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