女子寮の風呂が故障してしまい、時間差で男子寮の風呂を使うようになった−−−というのを、カオリが聞いたのは、消灯時間もとっくに過ぎた夜中だった。  
脚の不自由な父を手伝うため、土曜は実家へ泊まり翌日寮へ帰宅するのだが、家族団欒の居心地の良さからなかなか腰を上げられず、帰宅はいつもこんな時間になってしまう。  
「男子風呂汚いからみんな入ってないわよ」  
と、ルームメイトは言っていたが、カオリは髪の毛だけでも洗っておこうと、代えの下着と買ったばかりのシャンプーを持って風呂へ向かった。  
「えっと、男子のお風呂は…こっちだよね」  
女風呂と男風呂と矢印で示された白いプレートには何だかよく分からないらくがきがされていた。  
「お、おじゃまします…」  
カオリは遠慮がちに、男子風呂の方へ入っていった。  
 
狭い脱衣場はしんとしており、湯の流れる音が途切れることなく響いている…   
そして確かに、汚い。壁はらくがきだらけ、籠には誰のものか分からない下着が放置されている。  
天井からぶら下がった電球は薄暗く、女風呂よりはるかに陰気だ。   
「…はぁぁ、おばけでも出そうだな…」  
カオリはため息をついて、スカートの中へ手を入れ、小さなパンツを下ろした。   
 
その時。   
カララララと、風呂と脱衣所を隔てる戸が開いた。   
「きゃっっ!!」  
反射的に悲鳴をあげてしまったカオリは、全裸で立ち尽くす相手を見て更に驚いた。   
「て、て、鉄雄君?!」  
「か、カオリ…?」  
鉄雄も一瞬目を見張ったが、すぐに自分の姿を思い出し、慌ててタオルで前を隠す。そして曖昧に笑った。   
「何やってんだよ、お前」  
「…い、今…男の子が入る時間なの?」  
「ああ…そうだよ、朝まで女に使われちゃあ、たまンねェからなァ…湯槽に血ィ浮いてるしよォ」  
鉄雄はタオルを腰に巻きながら片足で戸を閉める。   
「鉄雄君……血って?」  
「ああ?…お前、生理って知ってる?」  
と、鉄雄は片眉を吊り上げた。カオリはやっと意味が分かり頬を赤らめる。そして鉄雄に気付かれないよう、下ろしかけのパンツをあげた。  
「あの…鉄雄君、お風呂…他の人も…?」  
鉄雄は脱衣所の入り口の戸を探って、   
「安心しろ…俺だけしか入ってねェよ」  
カチャリと鍵を下ろした。  
 
「ん…ああ」  
鉄雄がカオリを壁へ押し付け、服をたくし上げと、形のいい胸がぷりんと現れた。柔らかそうな乳房にのる、淡い色の乳首。その片方を軽く摘みながら、   
「なぁ…今日はいいだろ、やらせてくれたって」  
「あっん…こ、ここでぇ…?はああ」  
「うん……ここでやりてェ」  
と、ツンと充血してきた乳首へ、唾液に濡れた舌を絡める。そのままカオリ乳首を味わうように舐め回した。  
「ん…はぁああん…ああッ鉄雄君…あああん」  
「なあ、やりてェよ…」  
「あああ…だめェ…だって…はぁはぁああん…ゴム無いよ…鉄雄くぅ…ん」  
「カオリ…まだ生理きてないだろ?」鉄雄が上目遣いで見上げると、耳まで真っ赤になったカオリが泣きそうな顔で頷いた。「なら、大丈夫じゃね?…よく知らねェけど」  
片方の胸を手のひらで優しく揉みながら、鉄雄は、しこった乳首を甘く噛んだ。  
「ふぁあ…ああん」  
カオリが切ない悲鳴を上げて鉄雄の頭を抱き締めた。  
 
鉄雄の手がスカートの中へ侵入してくる。カオリは身を硬くした。  
「て…鉄雄君」  
パンツが脱がされ、両足が大きく広げられる。見上げた電球のまわりを虫が飛んでいた。カオリは何だか切なくなった。初めての夜を……こんな薄汚いところで済ます事になるなんて。鉄雄君はいいのかな…男の子ってそんなこと気にしないのかな。私が…夢見がちだったのかな。  
「カオリ…」心細くなっていたカオリに、鉄雄の声は優しかった。指先が、カオリの性器に触れる。「まだ、毛も生えてねェんだ…」今度は、熱く震えるような囁きが聞こえた。   
「鉄雄…くん?」  
 
広げられたカオリの性器。恥丘の間から、ピンク色の肉ビラがはみだし…濡れたようにぬらぬらと光っている。鉄雄は息を呑んで、それに触る。本当に濡れていた。  
ぬち……と左右に広げる。肉と肉の間に小さな穴があった。鉄雄はそこへ唾液を垂らし、尖らせた舌先をぬるりとねじ込んだ。  
「ああっん…あああん!やぁ…きたないよぉ…あああんああッだめ…はぁああん」  
「はぁはぁ…んん…ああ酸っぱいな…カオリのまんこ」  
「んん…いやぁあ!」  
「ビラビラんとこに、まんかすがたまってるぜ…」  
「やめ…やめてぇ…ああっん」  
鉄雄は厚い肉びらの間にたまった白っぽい垢を舐めとる。じゅわっと溢れてくるカオリの愛液が、自分の唾液と混じり、ぐちゅーぐちゅーぐちゅ…と音をたてた。   
女性器の上に、くすんだ分厚い皮があった。人差し指でこねながら皮を剥く。小さなニキビのような塊が顔を出した。鉄雄がそれを優しくこねるとカオリは甲高い悲鳴を上げた。  
「んん…ここ、きもちいか?」  
「あっああ!あん…はぁぁ…あああっ!あっあっあああ!」  
カオリは声は言葉にならず、ただ真っ赤になって顔を振った。楽しそうに鉄雄は口を歪める。   
「ひぁあ!やら…あああああ!!あああん!!」  
鉄雄の舌が充血したクリトリスに押し付けられ、振動をつけて震えだした。   
「あっ!ひぁあ!ああっ…いっああああだめぇ…ははんもぉ…はあああ!!」  
カオリが泣きながら身体を反らし、大きく身体を痙攣させた。  
 
カオリは言われたとおり壁へ手を突き、脚を広げる。鉄雄の指が探るように膣内へ何度か侵入してくる。   
「っ…んん」  
カオリの膣は初めてとは思えないくらい愛液で濡れていた。とろーと、汚い床に垂れてシミを作る。   
「すげェ濡れてンじゃん…」  
両手の指で膣を広げ、亀頭を押し付ける。   
「ッ…あああ」  
カオリの身体が強ばるのが伝わってきたが、鉄雄はお構いなしにカオリの腰をつかみ、体重をかけ先端を押し込む。   
「ああっ…い、痛い…」  
「く…狭ェ」  
肉が裂け、初めての雄を飲み込んでいく。カオリがときどき悲鳴のような声を上げたが、鉄雄はかまわず腰をすすめた。   
「はあはあ…ああっ鉄雄くん…はぁあ鉄雄君…鉄雄くぅん」  
「ああ…入っちまったぜ…全部…まだ痛ェ?」  
「ああっはぁ…だ・大丈夫ぅ…はぁあん…あああっ…ん」  
最初は小刻みなピストンで慣らしながら、だんだん打ち付ける速度を上げていく。   
「あああん鉄雄く…ん…あっ…あ、あっあっあっ!ああっぁつあ鉄雄くん…いいよぉ…ああいい…もっとぉ」  
「スケベだな…はあはあカオリって…案外」  
「んああ!いいよ…鉄雄君なら…あああ…何されてもぉ…ああ!あっああ」  
広がった入り口は痛かったが、鉄雄の先端が奥を突くたび、痺れるような快感がカオリを襲った。  
「ああっああっ!あ、あ…いい…」  
「はああ…俺もきもちいぜ…はあはあ…あーいく…いくいくッあああ!」  
鉄雄はカオリの身体を後ろからしっかり抱きしめ、先端を最奥まで沈めた…   
カオリの中に、熱い精子がどくどくと注がれた。  
 
 

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