「いってらっしゃいませ、薫さま」  
 
「いってきます、葵ちゃん」  
 
 薫は葵の膨らんできたお腹を撫でながら、そちらにもいってきますの挨拶をして元気よく出勤する。  
妊娠を告げて以来、薫はますます熱心に仕事をこなすようになった。  
葵にも色々と気を使い、優しくしてくれる。  
 
 薫が出て行くと葵はその場で正座をして何かを待ち受ける。  
一分も待たぬうちに再び本条家のドアが開いた。  
 
「お帰りなさいませ、ご主人様」  
 
 礼儀作法がきちんと身についている女性特有の美しい所作で葵が座礼をして出迎える。  
だが葵が出迎えたのはたった今出て行った夫ではなかった。  
あの結婚記念日の日に葵を陵辱していった男であったのだ…  
 
 
 
 
 薫はマンションを出て、しばらく歩くと自分の部屋のあたりを見上げる。  
薫は毎日妻がベランダから見送ってくれてる事に最近気付いていた。  
やはり今日もベランダから身を乗り出すほどにして手を振ってくれている葵の姿に、手を振り返すと  
幸せな気分で再び歩き出す。妻の背後で何が行われているかも知らずに…  
 
「旦那に見られた時、おまんこビクビクッて痙攣したぜ、この好き者がっ!」  
 
「あんっ! そんなっ!」  
 
淫ら妻にお仕置きと言わんばかりに妊娠済みの子宮を小突き回す。  
 
「だめぇっ! 葵の子宮そんなに虐めないでぇっ! 敏感になっちゃってるのっ!  
 もぉイっちゃううううぅっ!! 凄いのきちゃうううっ!!」  
 
「駄目だっ! まだイクなっ!」  
 
「ああっ! あんっ! あんっ! …ゆるしてぇ…ご主人さまぁ…葵、もう…もう…イッくううううううぅっ!!」  
 
 葵はベランダに一筋の潮を噴くとガックリと崩れ落ちる。  
秘部から湯気を立ち上らせながらしばらく息を荒げ伏せていたが、いまだ隆々と聳え立つ男の一物に  
気付くと慌てて姿勢を正す。  
 
「ああ…ごめんなさい、ご主人様…どうか葵にお口でご奉仕させてくださいませ…」  
 
 肉棒に頬擦りをしながら袋を優しくあやすように揉み解す。  
主人の許しがなければフェラチオは出来ない。  
葵は甘い媚態で主人の許しを請う。  
 
「チッ…まぁいいだろう。しゃぶれ」  
 
「は、はいっ、ありがとうございます。ご主人様のおちんちんを、葵の口で慰めさせていただきます…」  
 
 葵は熱く潤んだ瞳で肉棒を見つめると亀頭にキスしてからゆっくりと呑み込みはじめる。  
根元を手でしごき、玉袋を揉み解しながらの、喉の奥まで使ったバキュームフェラ。  
頬にフェラ笑窪を浮かべながら愛しそうに肉棒に奉仕する。  
 
「ああ…薫しゃまのより、硬ふて…熱ひれす…」  
 
 上目遣いで近藤の様子を伺いながら、ここ数ヶ月で覚えた近藤の弱いところを的確に攻める。  
薫など一瞬で昇天してしまうほどのテクニックでの奉仕にさすがの近藤もうなり声をあげる。  
 
「よしっ、射精すぞっ! いいかっ!? 飲まずに口の中に蓄えておくんだぞっ! くっ、射精るっ!」  
 
どぴゅっ どぴゅっ どくんっ  
 
 相変わらず大量のザーメンを葵の口中に発射し終わると肉棒を引き抜く。  
 
「口を開けてみろ…」  
 
 上を向き、口を開けると口中に溜まったザーメンを見せ付ける。  
鼻で息をするとむせ返るほどの精臭が鼻腔をつく。  
以前はザーメンで鼻ちょうちんを作ってしまったり、思わずむせて吐いてしまったりしていたが  
今の葵には酔い痴れてしまうほどの芳醇な香りだった。  
 
 近藤が従順に自分の命に従う葵の顔に、ペっと唾を吐きかけると顔面に当たって口の精液プールの  
中に流れこむ。  
 
「よし、よく噛んでから飲んでいいぞ」  
 
 葵はその言葉にこくりと頷くと、ゆっくりとよく味わうようにしてくちゅくちゅと口を動かす。  
舌でよく攪拌させてから少しずつ、こくん、こくんと飲み込んだ。  
すっかり性交の余韻も冷め、身体が冷えたのか、背筋がぶるりと震えた。  
 
 
 
 学生時代に遡って犯されたような気分になるイメージプレイや、もし、誰かに見られてしまっていたら  
死んでしまいたくなるほどの露出プレイ。  
あの日以来、葵は様々な性技やセックスのやり方を覚えこまされていた…  
 
「うう…いいぞっ! もう今日からワシの所で働いても即ナンバーワンになれるくらいだっ!  
妊婦ソープ嬢として大々的にデビューさせてやるぞっ!」  
 
「やぁ…んっ…そんな事したら…あふっ、薫さまにばれちゃうぅ…」  
 
 今日もまた、真昼間から本条家のバスルームで近藤は葵の泡踊りを堪能していた。  
マットの上であぐらをかく近藤に泡塗れの身体を擦りつけ、ダンスするように尻をくねらせる。  
近藤とのセックスで初めて経験して以来、座位は葵の一番お気に入りの体位だ。  
薫とも一度試してみたが、葵が好きに腰を使うとすぐに果ててしまっていた。  
 
(薫さまがもっと強くなってくれれば浮気なんてしなくてもいいのに…  
ああ、薫さまぁ、もっと強くなってぇ…この人から葵を奪い返してっ…)  
 
 いくら締め付けてもビクともしない逞しい肉棒を薫の物に見立てて腰を振りながら、男の戯言を紡ぐ口を塞ぐ為に、舌を伸ばしてディープキスをせがむ。だが近藤はそんな葵の妄想まで見通しているのか、なおも口撃の手を緩めない。  
 
「まだあんな男に未練があるのかっ!…ワシのほうがずっといいだろう?」  
 
「ああんっ! だって…ハァ…物心ついた時からずっと薫さまを…  
薫さまだけをお慕いしてきたんですものっ、あんっ!…薫さまを愛してるんです…あはぁっ!」  
 
「じゃあワシと別れるか?」  
 
「それも嫌ぁ…ご主人様のおちんちんなしじゃ、葵はもう生きていけませんっ!」  
 
「この売女がっ!! この腹の中の子は一体どっちの子なんだっ!?」  
 
 膨らみが目立ちはじめてきた、泡塗れの腹を撫でながら耳元で近藤が怒鳴る。  
 
「あぁ…わかりません…あんっ! 御免なさい…ご主人様…薫さまぁ…」  
 
 売女などと罵られても腰の動きを止めず、むしろ眼を伏せた被虐の表情に上気した艶やかな朱を  
差し込ませると、ますます熱心にその淫ら腰を使いはじめる。  
 
 
 
 
 生まれてくるまでは、どちらの子かはわからない。  
一番孕み易い日を選んで夫と交わったが、近藤に犯された時に感じた”孕んでしまった”という  
圧倒的な女の直感を葵は忘れられなかった。  
 
「この淫乱がっ! ワシの奴隷だという自覚があるのかっ!?」  
 
 激昂した近藤が葵を押し倒すと、腹の上にのしかかる。  
 
「いやあぁっ! お腹が…お腹が潰れちゃうううううっ!! ご主人様〜っ! 赤ちゃんがっ!!」  
 
 悶える葵の頭をマットに押し付けて屈服させると、猛然と穴突きを開始する。  
子宮口を打ち破り、子宮内まで犯されるのではないかと思えるほどの突きこみに葵が蒼白になる。  
たとえどちらの種かわからずとも、自分の子である事だけは確実だ。  
母親の本能で腹を両手で抱きしめて、初めて身に宿した生命を守ろうとする。  
 
「あ、赤ちゃん…死んじゃいますっ!! だめぇ…子宮の中まで入ってきちゃうぅ〜〜〜っ!!」  
 
じょぼぼぼ…しゃー  
 
 恐怖のあまり潮噴きではなく、失禁をしてしまう。黄金に輝く、生暖かい水流が近藤の腹にかかり、  
泡を洗い流した。  
 
「この子宮は誰のものだっ!?」  
 
「そ、そこは赤ちゃんの…」  
 
「違うっ!!」  
 
「ぎひぃっ!!」  
 
じょばっ  
 
 母子の安全など考慮もせず、子宮が持ち上がるほどの強突きを打ち込むと、柔らかな果実を  
押しつぶしたように膣から花蜜が溢れる。  
久しぶりの本格的な膣奥攻めで子宮を揺さぶられて、葵の脳髄が蕩ける。  
 
じょぼっ じょぼっ じょぼっ  
 
 膣道をみっちりと埋め尽くした肉棒が膀胱をポンプのように圧迫して風呂場に黄金水が飛び散る。  
 
「お前の膣も、子宮も、乳マンコも、口マンコも、ケツマンコも全てワシの性欲処理用の穴だっ!   
ワシに抱かれてる時はザーメン搾り取ることだけを考えてろっ!   
お前に他の事を考える必要などないっ!」  
 
「そ、そんな…んんっ! おしっこ出ちゃってる…おしっこ止まらないよぉ〜っ! ああんっ!  
 子宮が潰れちゃう…ごめんなさいっ! ごめんなさいっ!」  
 
 蝶よ花よと育てられた葵が聞いた事もないような、前時代的すぎる男の理論。  
だが、それだけにそんな屈辱的な宣告に葵はマゾヒズムを刺激されて甘い吐息を漏らしてしまう。  
謝るのは小水を引っ掛けている近藤に対してか、それとも腹の中の子に対してなのか…  
 
「どうだ? ワシのちんぽ奥までずっぽりとハメて貰って気持ちいいだろう!?」  
 
「はぃ〜っ、いいですっ! くぅぅん…で、でも…赤ちゃんがぁ…ああんっ!!」  
 
「じゃあ抜くか? ワシのちんぽ止めて、旦那のちんぽ浅く入れてもらうだけで我慢するかっ!?」  
 
 近藤の意地悪な質問に、自分を奈落の底に突き落とした寸止め地獄を思い出して激しく頭を振るう。  
 
「いやぁっ! 我慢出来ませんっ! 薫さまのじゃ全然気持ちよくなれないんですっ!!  
 薫さま、すぐ自分だけイッちゃうんですっ! 葵がおまんこ動かしただけで射精しちゃうのぉっ!!」  
 
しゃーー…しゃっ…しゃっ…  
 
 ようやく小水を出し終わると、葵はうっとりと背筋を震わせる。  
もはや子宮突きに対する恐怖より、ドス黒い快楽が圧倒的に上回っていた。  
例え腹の中の子が流れても自分の快楽、そして近藤の快楽を優先させたのだ。  
近藤の腰に脚を絡ませると、そっと男の身体を抱き寄せ、その体重を受け止めて囁く。  
 
「ご主人さまぁ…葵がご主人様の物だって証をください…葵、怖いんです…  
ご主人様が葵に飽きてしまうんじゃないかって…」  
 
 完全に肉奴隷と化した、娼婦のような瞳で自分を見つめてくる葵の媚態に、近藤はよく言えましたと  
ばかりに頭を撫で、口を吸ってやる。  
 
「よしよし、誰が見ても一目でワシの肉奴隷だとわかるような証をつけてやるぞっ!!」  
 
「はいっ、一生消えないご主人様専用の肉奴隷の証を、葵の身体に刻み込んでくださいっ!  
 末永く葵を可愛がってくださいっ!!」  
 
 TVに出ている芸能人など問題にならないほど整った上品な顔でにっこりと微笑みながら、はっきりと  
奴隷宣言をする葵。  
男を愛する女の本能よりも、我が子を愛する母の本能よりも、チンポを優先させる雌の本能…  
それこそが近藤の求める極上の肉奴隷の条件だった。  
契約を交わし、どちらからともなく抽送が再開される。  
 
「あん…あん…あはぁ…ご主人さまぁ…葵のおまんこきもちいいですかぁ…!?」  
 
「あん…ああん…おちんちん、きもちいいよぉ…」  
 
 二人は泡でぬめる肌を擦りつけ合いながら、夫婦のように息を合わせて腰を使う。  
ゆったりとした優しい動きながらも、確実に深く突きこまれる肉棒を味わいながら、舌を絡めあう。  
いつも自分を手荒に扱う近藤に、正常位でお姫様のように抱かれて葵は夢見心地になる。  
 
(ゆっくり動かれると…ご主人様のおちんちんが葵の膣内を擦るのがはっきりわかっちゃうっ)  
 
「あはっ…ご主人様のにつつかれて…この子も喜んでます…ああんっ! き、きっと女の子です…  
母親に似て凄いえっちなの…」  
 
「いっぱい射精してぇ、この子がミルク欲しがってるの…ああ、イっちゃう……」  
 
 うっとりと眼を細めながら、柔らかな媚肉で鋼鉄のような剛直をじっくりと咀嚼する。  
すぐさまにでもイキそうな葵だったが、膣内で更に重く、太々となっていく幹の爆ぜる瞬間を必死に  
待ち受ける。亀頭のカサが限界まで膨らむ。  
 
(ご主人様の…射精るっ!)  
 
 既に夫のモノより慣れ親しんでいる近藤の射精の瞬間を感じ取る。  
 
どくんっ どくんっ  
 
「〜〜〜〜〜っ!!!」  
 
 瞬間、葵も必死に絶頂を貪る。太股を引きつらせ、近藤とくちゅくちゅとディープキスを交わしながら  
名残惜しそうに腰を揺すると、たっぷりとザーメンを吐き出して萎えかけていた近藤の肉棒が再び  
鋼鉄のような硬度を取り戻していく。  
 
(ああっ…また勃ってきちゃった…ご主人さまぁ…)  
 
 
 
 翌日、葵は黒塗りの車で近藤の館に案内される。  
館はそれほど大きくはなかったが歴史のありそうな建物で葵は落ち着いた気分になれた。  
まずは身体を清めろと湯殿に通される。今日ここで身体に彫りを入れるのだ。  
 
(お父様、お母様…ふしだらな娘をお許しください…)  
 
 父母に授かった身体に傷をつける事に侘びを入れる。  
一目でヤクザの情婦だとばれてしまうような身体にされてしまうのだ。  
もちろん薫にも二度と肌を晒せないだろう。  
 
(薫さま…淫らな妻でごめんなさい…)  
 
 葵は己が身体の罪深さに、湯殿で一人泣き崩れた。  
 
 
 身体を清めた葵はバスタオル一枚纏っただけの状態で女中に案内され、一室に通される。  
なぜか同じように裸で布団に寝そべる近藤と、一人の老人がそこにいた。  
 
「この方がお前に彫りを入れてくれる老師だ。当代一の名人だから安心して任せるといい」  
 
「本条葵と申します…き、今日はよろしくお願い致します…」  
 
「うむ…じゃあさっそく肌を見せてもらおうかの…」  
 
 その老人の言葉に葵は後ろを向くとバスタオルを外す。  
元来男に肌など容易には晒さぬ葵であったが、覚悟を決めてやってきたのと、老人の克己的な  
雰囲気に顔を赤らめながらヌードを見せる。  
 
「おお…話には聞いとったが…ほんに美しい肌をしとる…それに」  
 
「きゃっ…」  
 
 肌の感触を確かめるように葵の尻から背中を撫で回し、感嘆する。  
 
「ふむ、男の手に吸い付くような最高の手触りじゃ…確かに”精華の術”を施すに相応しいの…」  
 
「精華の…術?」  
 
「うむ、男女がまぐわってる所に針を入れる事で女の肌身にもっとも美しい彫りを入れる秘術じゃ」  
 
「ま、まぐわうって…貴方の前でですかっ!?」  
 
「当たり前じゃ。遠くに居ては針が撃てん」  
 
 近藤が裸だったのはこれゆえか。  
 
「ほれ、葵、刺青を入れるのは時間がかかるんだ。とっとと始めるぞ」  
 
「きゃっ」  
 
 ふとんに寝そべっていた近藤が葵の手を引っ張り腕の中に抱え込む。人前でのセックスなど、さすがに抵抗があったが近藤にクリトリスをつままれると、あっという間に身体から力が抜けてしまう。  
 
「ああ、施術が終わるまで二人ともイってはならんぞ」  
 
 一声注意を掛けると老人は後は興味がないとばかりに顔料を砕き、すり潰しはじめた。  
 
「ん…んっ」  
 
 人前での前戯に必死に声を抑える葵だったが、むしろいつもより肉体の反応は激しい。  
桜色の乳首をたっぷりと口内でねぶられて、膣道を二本の指で嬲られるとガクガクと身体が震える。  
瞬く間に騎乗位の体位で合体してしまう。  
 
「は、恥ずかしいっ…」  
 
「よし、ではそのまま動くなよ。」  
 
 近藤と合体した葵をそのまま抱きつかせるようにうつぶせにさせると、葵の背に下書きもなしに  
絵図面を描き始める。  
筆のさらさらと動く感触がこそばゆく、思わず膣口をヒクつかせてトロトロとよだれをたらしてしまう。  
 
「はふぅ…はぁん…」  
 
 これは性行為ではなく施術だというのに恥ずかしげもなく、人前でスケベな反応を晒してしまった事に  
葵は赤面する。  
老人に気付かずにいて欲しいと願うほかはなかった。  
 
 近藤にしがみついて快感を耐えていると、いつの間にか筆入れが終わったのか、老師は筆と墨を仕舞う。  
 
「では、これより針を入れるぞ。少し痛いでな。我慢せいよ」  
 
「は、はいっ」  
 
 いよいよ引き返せぬ道に入るのだ。老師がゴツイ道具を背中のラインに合わせて打っていく。  
 
「ひぐっ! 痛ぁっ!」  
 
 針を入れられる事に自分の身体が改造されていくような痛みを覚える。  
膣肉は鋭い痛みのたびに肉棒をキュッキュッと締め付け、尻穴もがヒクつきはじめる。  
もはや人目さえなければ葵は、はしたなく尻を振って絶頂を極めているだろう。  
潮を噴きたがる尿道が限界を訴えて痙攣する。  
 
「あうぅっ! ま、まだですか…?」  
 
(あ、あとどれくらい耐えればいいの…?)  
 
 どれほどの時間がたったのだろう。脳髄も、子宮も蕩けて時間の経過が分からない。  
ザァザァと耳鳴りがする。ふと、近藤も胸板に汗をじっとりと滲ませている事に気付く。  
 
(ご主人様も…イケなくて辛いんだ…)  
 
 自分ばかりが感じているのではない事に勇気を得て、近藤の汗を舐め取る。  
濃縮された男の味に思わず尿道が爆発して、花蜜を撒き散らす。  
 
ブシューッ  
 
ウオオオオオオオオオオオオォッ!!!!  
 
「え…?」  
 
 思わぬ大観声に後ろを振り返る。そこには10代から50代ほどまで、様々な年恰好の男たちが全裸で肉棒を握り締めながら整列していた。  
 
「キ、キャアアアアアアアアァァァーーーッ!!!!」  
 
 いつからそこで見ていたのか。恥知らずに巨根を全て咥え込む秘裂も、パクパクと口を開ける尻穴も、愛液を噴き出す瞬間も全てを見られていたのだ。  
 
「いやああああぁぁっ!! いやぁっ!! いやあああぁっ!!」  
 
 錯乱して力いっぱい近藤にしがみつく。総員10名は居ようか、見覚えのない男たちが自分の結合している部分を見ながら一物を扱いているのだ。  
 
「すげー、見たかよ、今の潮噴き。じっとしていたのに出たぜっ!」  
 
「あのムチムチの尻だけで5発は抜けるな」  
 
「あのロリ顔で妊婦なんて反則だろ、おっぱいもでっけー。もうミルク出るのかな?」  
 
 口々に感想を言い合う男たちの猥談など聞きたくないとばかりに耳を塞ぎ、イヤイヤと頭を振るう  
葵に近藤が事情を説明する。  
 
「言い忘れていたが”精華の術”には精液が必要なんでな。  
組のもんたちに手伝ってもらう事にしたんだ。ほれ、ちゃんとザーメンぶっかけてくれって頼むんだ」  
 
「やぁ…いやぁ…」  
 
 だが、さすがにこれほどの男たちにセックスを見られてしまったのがショックなのか、葵は放心状態で  
身体を震わせる。  
 
「お、おやっさんっ、俺、もう出ちまいそうだっ!」  
 
「ははは、やっぱ童貞君ははえーな」  
 
「う、うるせー、つーかみんなの前で言うなよっ」  
 
 まだ高校生ほどの一番若そうな男が一物を扱きながら前に出てくる。  
その眼はしっかりと葵と近藤の結合部分を捉えている。  
 
「おう、いいぞ。…ホレ、しっかりねだらんかっ!」  
 
 近藤が許可を与え、葵の尻をバシンと叩く。その衝撃で再び葵の秘裂がバシャリと蜜を噴く。  
 
「あんっ! あ、葵にザーメンかけてぇっ!」  
 
 衝撃的な映像と、葵の卑猥なセリフで堪らず少年の肉棒が弾ける。  
ザーメンは狙い違わず葵の背中に着弾する。  
 
「あ、熱ぅっ!!」  
 
 針で傷付けられた背にザーメンが染み込み、葵が仰け反る。  
少年がザーメンを出し切ると、老人がそれを葵の背中に満遍なく塗りこみ、特殊な顔料を使い、  
色を入れていく。  
葵の肌に次々と桜色の花が咲いていく。  
 
「ねーちゃんっ! 俺もイクぜっ!」  
 
「奥さんっ! 私も射精しますよっ!」  
 
 少年を皮切りにして次々と男たちの肉棒が精を吐き出す。  
やがて10人全員のザーメンが葵の背中を白く染め上げ、むせ返るような男の精臭が部屋に充満する。  
大理石のような白さを誇っていた葵の皮膚が半透明に透けるような妖しく艶かしい色合いを放ちはじめた。  
 
「よーし、完成じゃっ! お主らもイっていいぞっ!!」  
 
(おわっ…た?…)  
 
 老人の言葉を待ちわびたかのように近藤が腰を揺すりはじめる。  
我慢に我慢を重ねてきた葵だったが、性交を見られている屈辱感が勝り、羞恥に身悶えする。  
 
「いやぁっ! 見ないでっ! 見ないでっ! 出て行ってくださいっ!」  
 
「それはないだろう…みんな協力してくれたんだからちったーサービスしてやんな。お前らっ、ワシの女のコマし方をよく見とけっ!」  
 
「ああっ! やめてぇ〜っ!」  
 
 近藤は葵を腰の上で半回転させて、ギャラリーの眼前に葵の全てが良く見えるようにしてやると、自らは葵の背の刺青を観賞しながら腰を打ち付ける。  
 
「おお…さすがは老師だ。見事な出来栄えです」  
 
「ふふ…この術はイかせた時に真価が分かるんじゃ…」  
 
(ああ…本当にご主人様の女にされちゃったんだ…)  
 
 近藤の賞賛に刺青が入った葵の背中が焼けるように熱くなる。  
だが、今はそれ以上に男たちの眼に晒されたところが熱くなっていた。  
普通セックスしている時のはしたない顔など、普通の人間はパートナー以外には見せたりはしない。  
そんな快楽に蕩けて潤む瞳が男たちの肉棒に釘付けになり、男たちに視姦されている部分がまるで  
鞭に打たれたかのようにビリビリと刺激が走る。  
 
(や…ぁ…一人一人おちんちんの形…違う…みんなおっきくして…葵のえっちなとこ見て  
一生懸命擦ってるっ)  
 
「ヒュー、親父さんのあのでかいの全部飲み込んじゃってるよ  
…小さいマンコ限界まで広がってるじゃん…」  
 
「うおっ、おっぱいゆさゆさ揺らしてすげー迫力だな…妊婦がセックスしてるとこ初めて見たぜ」  
 
「完全に組長のチンポにメロメロって顔してるぜ…すげーなあの人は」  
 
「ああ…やぁ…あんっ! ああんっ!」  
 
 余裕を持って囃し立てるように二人のセックスを論評する男たちの中で、一人だけ葵を凝視しながら  
オナニーに更ける少年が居る事に葵は気付く。  
一番最初に葵にザーメンをぶっかけた少年だ。  
 
(あ…あの子…童貞って言われてた…もしかして女の人の裸見るの、私が初めてなの?)  
 
 このくらいの年で、しかも極道に出入りしているような少年なら裏AVくらいは見たことがあるに  
決まっているが、男の知識に著しく欠ける葵の妄想は止まる所を知らない。  
薫ですら童貞を葵に捧げてくれなかったのだ。自分と知り合う前だからしょうがないとはいえ…。  
 
 今、年下の童貞君に自分が女を教えているんだという妄想に興奮して葵は少年の視線を意識しながら  
淫らに腰をくねらせてみせる。  
 
「はあんっ! ああんっ!」  
 
オオオオオオオオオオッ  
 
 葵の卑猥な動きにギャラリーたちが歓声を送る。  
だが、更に夢中になって手を動かす少年に合わせて、熱に浮かされたように葵は腰を振り続ける。  
 
「うっ、ま、また出ちまうっ」  
 
 少年が限界を迎えて、スリムな形状ながらそれなりの長さを持つ肉棒を扱きながら前に出てくる。  
 
「あっ、あの…私に扱かせて?」  
 
「えっ、あ…ああっ!」  
 
 葵は童貞君の肉棒に、その細い指を絡ませると近藤直伝のテクで扱きはじめる。  
己の手以外からの刺激を初めて受けて、少年の欲望が弾ける。  
 
どぴゅっ どぴゅっ  
 
 葵の白皙の美貌に熱い粘液が降り注ぐ。  
口の周りに付着したザーメンを舌で舐め取るとうっとりと童貞の精を味わう。  
媚肉で果物でも押し潰したかのように蜜が大量に溢れ出す。  
 
「あ…あん…おいし…」  
 
 そんなサキュバスのような葵の様子にさすがの女慣れした男たちもゴクリと唾を飲み、自分も  
扱いてもらおうと押しかけた。  
 
「お、俺のもよろしくっ!」  
 
「俺も頼むっ!」  
 
 小さな部屋の熱量が一層燃え上がる。  
騎乗位で肉棒を膣いっぱいに頬張りながら両手で一本ずつ肉棒を扱きたてる。  
10人以上いる男の精気に負けじと、葵は一人で女のフェロモンを撒き散らし、男たちの放つ白い華で  
顔や胸、腹を飾り立てる。  
 
「はあんっ! もうだめぇっ! ご主人様っ! 葵もイッていいですか!? イキたいっ! 葵イクっ! イッちゃうううううっ!!」  
 
「よしっ! 俺も射精すぞっ! 一緒にイケッ!! イクぞっ、射精るっ!!」  
 
 男たちが葵の絶頂に合わせて一斉に射精する。白い粘液が葵の身体目掛けて宙を舞う。  
 
「イッくううううっ!! 熱いっ! ああああああああああああああああっ!!」  
 
 その瞬間。  
真っ白なザーメン飛沫の向こうから忽然と現れた、一つの風景の中に近藤は呑み込まれる。  
この世の光景とも思えぬ鮮やかな桜色の花びらに包まれて、天女の如き葵の肉体だけが確かな実体を  
持って忘我の境地にいる近藤の前に存在していた。  
 
「ああんっ! 射精てるっ! あああああああんっ!!」  
 
「おお…おおおおっ!!」  
 
 夢幻の如き桃源郷に誘われ、近藤は思わず葵の尻たぶにしがみつきながら、桜吹雪の中でしたたかに  
射精し、吼え続ける。  
吼えていなければ自分が消え去りそうなほどの圧倒的な消失感。  
気がつくと近藤は葵の尻をバックの体勢で抱え込みながら一滴残らずザーメンを出し切っていた。  
 
 
 
 
「老師…最高の仕事だったぜ…この女は絶対手放さねぇ…」  
 
 呆然と近藤を見ている組員たちの中で老師だけは今の出来事を分かっているのか、うんうんと頷く。  
満足そうに気絶している葵の中からコルクを抜くような音をさせて一物を引き抜くと、葵を抱えて風呂場  
へと向かった…  
 
 
END  
 
 

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