「……ゃん……おいちゃん……」  
闇の中から声が聞こえてくる。  
(此所は……何処?)  
「葵ちゃん?……寝ちゃったの?」  
(誰だろう?)  
遠い昔に聞いた事のある、優しげな声。あれは誰の声だっただろうか。  
(……かおる……薫様……)  
「薫様ッ!?」  
手を付いてばっと上半身を起こす葵。布団を跳ね除けて現れた葵の身体に巻いてあっ  
たバスタオルがはだけた。薄明かりの中でもその裸身は白く輝き、たわわに実った胸  
元の乳房がゆさっと揺れ、頂きに鎮座する透き通るような桜色の尖りが宙に踊る。揺  
れの収まった形の良い釣鐘型の乳房は決して巨きいとは云えなかったが、男の掌にス  
ッポリと収まる具合の良い大きさだ。  
「きゃああっ!?」  
自分のあられもない格好に驚いた葵は慌てて布団を引き寄せて、頭の天辺まで隠れる。  
(か、薫様……わ、私、何時の間に裸に?)  
深呼吸をして激しい動悸を鎮めながら、目だけを布団の外に出して先程の声の  
主の方を見る。気が付けば、自分は巨きなベッドのかなり端の方に寝ているようだ。  
 
そのすぐ傍らでは声の主が頬杖を突いて葵に添い寝しているのだ。  
枕元の明かりが逆光になってその人物の顔ははっきりとは判らない。だが、細身なが  
らも逞しさを感じさせる胸板は葵の心に安心感をもたらした。  
「ふふっ、おはよう、葵ちゃん」  
 
「……薫……様?……本当に、薫様なのですか?」  
「変な事を聞くなあ。まだ目が覚めてないのかな?」  
「ごっ、ごめんなさいッ」  
「俺がシャワーを浴びている間に寝ちゃったんだね」  
ポッカリと空いた記憶の欠落に微かな違和感を覚えながらもコクンと肯く葵。  
「ごめんごめん。そんなに長く浴びていたつもりは無かったんだけど……ようやく葵  
ちゃんと一つになれるんだなあ、って考えてたら……なんだかいつも以上に綺麗にし  
なきゃあって思って……」  
(一つに……なる?!)  
その言葉に葵の胸の奥がキュンと疼いた。  
「……待たせたね、葵ちゃん……」  
彼はそう呟くと、その手を伸ばしてライトのスイッチが並んだ枕元へと手を伸ばして  
枕元の明かりを消した。  
「あっ……」  
視界が閉ざされる、底の見えない闇。  
いわれの無い恐怖が葵の身体を強張らせた。  
「か、薫様ッ……」  
「……怖い?」  
「……は、はい……ちょっと……?!」  
いきなりだった。  
温かいものが唇を塞いだ。  
唇を、奪われた。  
時間が止まってしまったかのように感じられた。だがそれは一瞬の出来事に過ぎず、 
柔らかな感触を残したままでそっと離れていった。  
「……これでもまだ怖い?」  
「……薫……様……本当に、薫様、なんですね……」  
「……そうだよ」  
 
熱いものがこみ上げてきた。大粒の涙が葵のなだらかな頬を転がり落ちてシーツを  
濡らした。  
その頬を細くて繊細な指がいたわるように優しく撫でた。  
「泣いてるの? 葵ちゃん?」  
「…………」  
頬を撫でてくれる彼の手にそっと自分の掌を重ねて、大きく肯いた。徐々に闇に慣  
れてきたその目に、薫のシルエットがはっきりと浮かんでいた。  
ようやく、ようやく契りを交わすその刻が、来たのだ。  
「……いいんだね、葵ちゃん……」  
そう言うと、薫が身体を動かして葵の上に覆い被さってきた。そして、キス。  
先刻のような軽いキスではない。正に「貪る」という表現がピッタリとくる、激し  
い口交。  
舌の先で葵の唇のカタチをなぞるように舐め回し、その柔らかい花弁のような唇を  
歯で甘噛みされる。  
口唇の隙間に潜り込もうとするような舌先の動きを、葵は自分でも驚く程にあっさり  
と受け入れてしまった。  
己が舌を絡め取られ唾液を啜り飲まれると、葵も同じように薫に応えた。  
 
唇と唇がようやく離れても尚、二人の唾液が交じり合った粘液の糸がその間を結ん  
だ。  
「……薫様……葵は、葵は、幸せですッ!」  
葵は薫の、傷一つないその背中に両腕を回して抱き付いた。今度は薫がそれに応え  
るかのように、その腕で葵を抱き締めた。  
薫のしなやかな指が葵の背筋をツーッとなぞると、くすぐったさにも似た甘やかな電  
流が彼女の身体に駆け巡った。  
 「はンッ!!」  
 葵の肢体がギュンと弓なりにしなり、瑞々しい女体だけにしか描けないアーチを形  
づくる。  
 「……おっぱい、触るよ?」  
 息を弾ませている葵にはそれに応える余裕もなかった。薫の大きな掌が葵の胸の膨  
らみを優しく、すっぽりと包み込んだ。  
 「……凄く柔らかいよ……」  
 細い顎を天井に向けて突き上げる葵の耳にその言葉は届いたであろうか。そんな事  
もおかまいなしに薫は力を込めて柔肉に指先を食い込ませていった。  
 
 水蜜桃のような乳房がムリムリと形を変える。五本の指の間からは乳肉がはみ出す。 
ワシワシと力強く揉み込む。背筋をなぞられたときとは桁違いの快感の爆発が葵の  
心を吹き飛ばした。  
 (な、何なのッ?……自分で触った事だってあるのにッ……)  
 自分の体は何処かがおかしくなってしまったのではないだろうか。ドクンドクンと  
高鳴る鼓動は不安の為か、或いは別の感覚に衝き動かされてのものなのか。  
 薫はもう片方の手も乳房を揉むのに使い出した。二つの肉丘がグイと引き離されて  
その間に溜まった汗の玉を曝け出し、ムニュリと寄せ上げられて深い谷間を形作る。  
両の乳房がそれぞれに上下に震わされて、左右に揺さぶられて、円を描くように捏ね  
繰り回された。乳球が胸板から千切れてしまいそうなほど荒々しいのに、何故かしら  
気持ちがいい。葵の吐息が熱を帯び、その喘ぎ声は最早意味を成さぬ程に蕩けきって  
いた。  
 
 葵の乳房を弄んでいた薫の指が不意に離れた。搾り尽くされた葵の胸の膨らみには  
しっかりと五本の指の痕が残っている。だが張りのある乳房は瞬く間に元通りの形へ  
と戻ってゆく。ただ一つ、いや、ただ二つ元通りにならなかったのは、その膨らみの  
頂点に鎮座する先端の突起だった。透き通るような桜色の可憐な乳首が、今やしっか  
りと色付いてピンピンに尖り勃っている。大きさも二倍ほどに膨らまされてしまって  
いた。小さめの乳輪もプックリと飛び出している。  
 「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はああああっ……」  
 暗闇の中で薫の指先がその片側の尖端の上にチョンと乗った。小さな円を描くよう  
にコリコリと転がしてやると、葵の意志とは関係なく乳首が指先を上に押し上げ始め  
た。すぐさま薫はその勃起乳首を二本の指で挟み込んでシコシコと扱く。カチコチに  
硬化しきった乳首の具合を確かめた薫は、オアズケを食わされていたもう一方の乳首  
にも同じような愛撫を施す。両の乳首が左右対称となったところでようやく薫の乳責  
めが終わった頃には、葵は最早息が切れていた。  
 薫の指先が乳房の丘陵から脇腹へと落ち、キュンとくびれたウェストへと降りてゆ  
く。そして優美な曲線を描く柳腰の丸みを確かめるかのように何度も何度も上下した  
後で、ゆっくりと太腿の付け根のヴィーナスの丘に辿り着いた。葵の肢体が慄きに震  
えた。  
 
 「……か、薫様……」  
 「ふふっ、以外に濃いんだね。葵ちゃんのヘアーって」  
 「いっ、嫌ッ! 言わないで下さいッ!」  
 コンプレックスになっている陰毛の繁茂具合をあからさまに指摘されて、葵は消え  
入りたくなってしまう。  
 「モジャモジャじゃないか。ちゃんと手入れはしてるの?」  
 「て、手入れだなんてッ……」  
 純粋培養の箱入り娘には世俗の下世話な情報など遠い世界の話であり、母親は勿論、 
付き人の雅ですらそんな事を教えてはくれなかった。  
 「こりゃ凄いや。オマンコが何処にあるんだかサッパリ判りゃしないよ」  
 「も、もうっ……それ以上……辱めないで……」  
 さっきまでの優しい薫が突如として豹変してしまったかのようだ。  
 「俺みたいな妾の子とは毛並みが違うって感じだね。流石は桜庭家の深窓の御令嬢  
だ。毛の質は悪くない……うん、縮れ具合もキツくないし、一本一本が太くて柔らか  
いのにコシがある剛毛だ……絶品だね」  
 葵が嫌がっている事は判っている筈なのに、薫のアンダーヘア評は続いた。葵は羞  
恥に真赤に染まった貌を両手で覆い隠すので精一杯だ。  
 叢の中を這い回る薫の指が何かに驚いたかのようにピタリとその動きを止めた。  
 「……へぇ……随分と敏感なんだね、葵ちゃんは」  
 薫の口から出た言葉が一体何を指しているのか、葵には痛いほどによく判っていた。 
まるで溶けたバターのようなヌルヌルとしたモノが自分の内腿の間をジットリと濡  
らしているのだ。汗ではない。葵の躯の内側に湧き上った女としての悦びが夥しい華  
蜜となり、秘裂や内腿はおろか叢までをもグショグショに濡らしてしまっているのだ。  
 「ふふっ、恥ずかしがる事なんて無いさ。俺の前戯でそんなに感じてくれただなん  
て男冥利に尽きるよ。」  
 そう嘯く薫は、葵が顔を覆っている手の片方に自分の掌を重ねて優しく指を絡めた。  
 
 「俺は感じやすい女の子の方が好きだな……こんなにも濡らしているのは、葵ちゃ  
んが正常な女の子だっていう証拠みたいなもんさ……好きな男に躯を触られて感じな  
い女の子なんかいないよ……ほら、俺だって」  
 薫はそう言うとやや強引に葵の手を引き下ろし、自分の下半身へと導く。葵の細い  
指先が灼けた鉄のように熱い何かに触れた。吃驚した葵は思わず手を引こうとしたが、 
薫の手の力は思いのほか強く、それを許してはくれなかった。  
 「触るんだ、葵ちゃん……」  
 有無を言わせぬような薫の口調に促され、おずおずと指先を伸ばして先刻の熱の在  
り処を探る。  
 (あ、熱い……)  
 火傷してしまいそうな熱さだった。初心な葵にも、今自分が触れている場所が薫の  
身体の一部分だという事ぐらいは判っていた。  
 「……そっと握ってごらん」  
 言われた通りに恐る恐る握って形を確かめる。丸くて長い。太さは葵の指では握り  
きれない程だ。直径にして優に6センチはあろうか。  
 (ふ……こんなに太いだなんて……)  
 軽く握ったままで掌をずらすと、モジャモジャとしたジャングルに行き着いた。こ  
こが根元だ。  
 そこからゆっくりと先端に向けて、指を滑らせる。長大な若茎はその太胴にミミズ  
のような血管をビクンビクンと脈打たせて鳴動している。  
 (長い……長いわ……こんなモノが私の中に……!)  
 雄々しくそそり勃った薫のその部分は和弓のようにギュンと反り返っている。長さ  
は葵の手で三握り以上。20センチを超える逸物だ。先端には瘤のような膨らみがあ  
り、其処からは何やら得体の知れぬ粘汁が滲み出してきているようだ。  
 「どうだい? これが男なんだ。俺だって、葵ちゃんと一つになれるんだって思う  
だけでこんなになっているんだ……ふふふっ、大きさに驚いているのかい?……コイ  
ツだけは祖父さん譲りでね。葵ちゃんのマン毛がお母さん譲りなのと一緒さ」  
 (え……お母様?)  
 何かの聞き違いだったのだろうか。あからさまな男の肉欲の発露をその掌に包み込  
んでいる葵は赤面してうろたえており、その言葉の意味を問い質す暇も与えられずに  
一方的な薫のペースに乗せられてゆく。  
 
 「……それじゃあ準備も整っているみたいだし……いいね、葵ちゃん?」  
 長年想い焦がれてきた薫とようやく一つになれるというクライマックスの前には、  
心の片隅に浮かんだ不安や猜疑も霧散してしまう。  
 「…………はい……」  
 小さな声で応えを返す。薫がその声に応えて身体を動かし、葵の上に覆い被さって  
くる。  
 (ああっ……こ、怖い……)  
 闇の中であっても、じっと自分を見詰める薫の視線は痛いほどに感じる。  
 「……あ、あの、薫様ッ」  
 「……なんだい、葵ちゃん?」   
 「…………優しく……して、下さい……」  
 「……ああ」  
 薫の両手が葵の引き締まった両膝を掴んだ。  
 「……力を抜いて」  
 ギュッときつく閉じ合わされた太腿から力みが抜けて行く。薫の腕が一気に白磁の  
太腿を割り裂く。薄闇にも眩しい雪白の内股が輝けば輝く程に、その付け根の漆黒の  
叢とのコントラストをより一層際立たせる。  
 薫が巧みに腰を動かして、肉棒の先端で葵の入り口を探る。濃いアンダーヘアが災  
いしてか、なかなか秘密の聖扉は見つからぬようだ。不意に伸びてきた薫の指先がジ  
ャングルを掻き分けると、ようやく陽根の鈴口が泉の在り処を発見する事が出来た。  
腰を揺らして何度か女の縦溝をなぞるようにして、ペニスの先端に溢れ出した葵のラ  
ブジュースをたっぷりと塗す。  
 「いくよ」  
 何と応えていいのかも判らぬ葵はただ首を縦に振るだけであった。  
 薫が腰を突き出した。  
 こんもりと盛り上がった肉付きの良い葵のヴィーナスの丘が剛直に押し潰されてグ  
ニャリと変形した。クレヴァスが裂けて、薫の亀頭が沈み込んでゆく。  
 グチュ……  
 粘膜と粘膜が淫靡な音を立てて触れ合う。  
 「あっ……ああッ……」  
 薫が更に腰を突き出した。  
 
ジュブッ!ジュブジュブジュブ〜〜〜〜〜ッ!!  
ドロッドロに蕩けて肉の泥濘と化した葵の生殖器に、薫の超巨根が沈み込んでゆく。蜜壷一杯に湛えられていた葵の恥汁がゴプゴプと泡立ちながら滴り溢れて、  
ベッドのシーツの上に大きな恥ずかしい染みの版図を拡げてゆく。  
「はっ!……はうゥッ!!」  
Mの字に開かさられた脚の爪先が虚空を掴むようにキュッと内側に折れ曲がる。指の関節が白くなる程に力いっぱいに握り締めたシーツが引き絞られて皺を作った。  
葵の肢体が形作る肉のアーチは更に反り返り、今や後頭部と尻の二点のみがベッドに接しているだけで、  
その背中は完全に宙に浮いていた。正に今にもつがえられた矢を放たんばかりに力を内包した和弓を思わせるしなり具合だ。  
そうしている間にも薫は腰で小さな円を描きながらゆっくりと肉の楔を打ち込んでゆく。  
そして、遂に。あれほどの薫の超特大ペニスは完全に葵の胎内に埋没してしまったのだ。  
許婚達の時間が止まり、乾いた沈黙が風となって二人の間を吹き抜けていた。  
その静寂は薫の口から発せられた言葉で打ち砕かれた。  
「……ふっ、葵ちゃんも人が悪いなあ」  
「……」  
「『優しくして下さい』、か。完全に担がれてたよ。そんな大人しそうな顔をしてる癖にもう経験済みだとはね」  
 「か、薫様っ……」  
 
 むしろ当惑は葵の方が大きかった。あれだけの肉柱が未だに男を識らぬ筈の自分の胎内に押し入ってくるのだ。  
必ず襲ってくるであろう処女破瓜の痛みを堪えようと身構えていた葵は、自分の膣が難なく薫を受け入れてしまった事に驚嘆し、肩透かしを食わされた気分になっていた。  
 しかも、どうやら薫は自分が処女では無かったと確信しているようだ。  
 「わ、私、薫様が……初めて、なんですッ……信じて、下さいッ!!」  
 「葵ちゃん。今更見え透いた嘘は吐かなくてもいいよ。こんなにあっさりと俺を呑み込んでおいてバージンな訳ないだろ」  
 薫の口調が、どことなく冷淡な突き放した物言いに変わっている事に気付いた葵は声を張り上げて反論する。  
 「ち、違いますッ!! 私、私、本当に薫様が初めてなんですッ!! 薫様に私の全てを捧げる為に……」  
 途中から涙混じりになってしまった葵の訴えは途中で遮られてしまう。  
 「はいはい。もうバージンごっこはお終いだよ、葵ちゃん……でもちょっとショックだな……これでも結構チンポには自信があったのに、葵ちゃんってば楽に呑み込んじゃうんだもんなあ。  
って事は俺のモノと同じぐらいか、それとももっとデカチンを咥え込んだ経験があるって事だろ? 一体、今までに何本ぐらいのチンポを咥え込んだのさ?」  
 薫の口からは葵が耳を塞いでしまいたくなるような刺々しい言葉が飛び出す。ショックの余り、  
唇を震わせるだけで何も言えない葵に追い討ちをかけるような薫の言い方は葵の心を深々と抉った。  
「な、何本だなんて……酷い……あんまりですっ、薫様……」  
 
 「おいおい、数え切れないぐらいって事かい。気にする事は無いよ、葵ちゃん。俺も処女は面倒臭くて嫌いだしね。  
慣らしが済んでいるぐらいが丁度いいのさ。それならそれで愉しみようもあるしね」  
そう言いながら、薫が腰を前後させ始めた。葵のラブジュースに塗れた長大な砲身がズルリと引き抜かれてその姿を現し、  
微細な肉襞を内側へと巻き込みながら再び埋没してゆく。  
「はっ……はうゥッ!……ヒぃっ!!……」  
一突き毎にあられもない声を上げて仰け反る葵。  
(な、何!? この感覚? 私……私、感じているの?)  
(一体、一体何処でこんな感覚を憶えてしまったの? 私の躯はどうしてしまったの?)  
「ははっ、随分感じているみたいだね。俺も嬉しいよ」  
「……違うんですッ! これはっ、これは何かの……はうッ!!……何かの、間違いなんですッ!!  
……信じて、信じて……あひィッ!!……信じて、下さいっ……薫様……はォッ!!」  
「ははははっ、俺のチンポをキュンキュン締め付けながら言ったって説得力ゼロさ。もういいじゃないか。お互いに楽しもうよ」  
 
 繋がったままの体勢で薫が膝立ちになる。おんなの奥深くまで剛直を打ち込まれた葵の下半身がベッドから浮き上がった。  
 「な、何をされるのですかっ、薫様っ!?」  
 うろたえる葵には一顧もくれずに彼女の膝を掴んだ両手に力を込めると、仰向けになっている肢体を強引に裏返しにする。  
 「はひぃィッ!!」  
 反り返った男根が葵の狭隘な肉路の中で反転した。膣壁が抉られ、柔襞が擦られた。失神しかねない程の強烈な快楽電流が葵の躯を駆け巡った。  
 その快感の余韻に耽る暇も与えられずに後背から責め抜かれる葵。  
薫のピストンと葵のシリンダはますますその滑りを良くして、抜き差しをする度にジュポンジュポンと淫らな音を響かせた。  
薫が腰の回転速度を上げると、葵の愛液が細かな飛沫となって辺りに飛び散った。  
 「かっ、薫様!! ひンッ!!……こんなの、こんなの、嫌ですッ!!」  
 薫の眼前にある丸く張りつめた臀部をクナクナと振りながら葵は哀願した。  
 「ふふ、口じゃそんな事言ってるけど、こっちの口はそうじゃないみたいだよ、葵ちゃん」  
 凄まじいスピードで腰を叩き込みながら薫が嘯いた。  
 「バックに切り替えた途端、マンコがきつくなったよ。こっちの方がいいんだろ?」  
ジュポッ、ジュポッ、ジュポッ、ジュポッ、ジュポッ……小気味良く響く二人の交尾音。  
「ああっ……うんッ……あああああっ、もうっ、もうっ……」  
 股間から突き上げてくる愉悦に耐え切れなくなったのか、葵は全身に汗を滲ませながらうめいた。  
 
 (ど、どうしてなの!? 私は男の人なんて識らない筈なのにッ……でもっ、私の躯は……識っているの?)  
 「あれれれ? もうイッちゃうんだ? 経験豊富なオマンコにしちゃあ堪え性が無いなあ。ま、もうちょっと待っててよ。俺もすぐに追いつくからさ」  
 もう薫の皮肉めいた口調も気にならなくなっていた。葵が今求めているのは、オルガズムそれだけであった。首を捻って、背後の薫に視線を向ける葵。  
自分の尻肉に指を食い込ませて腰を動かしている男性の身体が暗がりに見えた。だが、その顔はやはりようとして垣間見る事が出来ない。  
 「か、薫様……ああッ……も……も、もっと……もっと……」  
 これ以上は無いほどに頬を真赤に染めた葵が、消え入るような声を絞り出した。  
 (な、何を言っているの、私は? こんなはしたないおねだりなんかしてッ……)  
 「もっと、何をどうして欲しいんだい?」  
 答えは判っている筈なのに、薫はあえて葵の口から言わせようとしているようだ。  
 
 柔襞を抉る剛直の前後運動がピタリと止まった。  
 「あっ……かっ、薫様ぁ……」  
 背後の闇を振り返りながら呼びかける葵の声には、交歓の愉悦を識ってしまった女  
の媚びが匂い立っていた。切なそうにクナクナと尻を振りながら、瞳の奥に欲情の色  
を滲ませて訴えかける。薫にもそれは伝わっている筈だ。だが、薫の腰は微動だにし  
なかった。  
 「どうしたんだい? 葵ちゃん」  
 「はっ……早くッ……う、動かして……下さいッ」  
 慎み深い葵にとっては血を吐くのにも等しい程の懇願。  
 「何を動かすのかな?」  
 薫の言葉の冷たさよりも、自分の股の間で疼く焦燥感をどうにかしたいという思い  
に葵は囚われていた。  
 「か、薫様のソ……ソレをっ……い、意地悪、しないで……くっ、下さいッ!」  
 円らな瞳から涙が零れ落ちた。自分の口から出てしまった言葉のはしたなさに堪え  
切れずにシーツに顔を埋めてみても、火照った頬は灼けつくように熱かった。  
 ズルリ。  
 葵の股間の中心を貫く陽根がようやく動き出した。  
 (あ……も、もっと、もっと早くぅ……)  
 だが、その緩々とした緩慢な動きは到底葵を満足させるものではなかった。一突き  
一突き、大きなストロークで深々と剛直を打ち込む薫の行為は葵にとっては正に拷問  
に等しかった。  
 「こ、このままじゃ、おかしくなっちゃうッ……もっと、もっと滅茶苦茶にして欲  
しいんですっ、薫様! もっと激しく、強くして下さいッ!!」  
 何時果てるとも知れぬ薫の責めに、とうとう葵の矜持が砕けた。処女であって筈の  
自分が快楽に飲み込まれて、浅ましく男根を求めている事の不自然さなどもうどうで  
も良かった。精一杯の媚態で薫を誘惑しようとする葵の姿には常日頃の清冽な可憐さ  
は何処にも残っていなかった。  
 
 その媚態が功を奏したのか、薫の腰の回転速度が徐々に上がってくる。粘り気を増  
した葵の肉汁が薫の剛茎にネットリと絡み付き、微細な薄襞を猛烈な摩擦から保護す  
る。葵にも自分の膣が薫のペニスをキュンキュンと締め付けているのがはっきりと判  
った。自分の意志ではない。何者かによってタップリと身に浸まされた女肉の反射運  
動なのか。もうその事に思いを馳せる余裕は葵にはなかった。  
「くうっ……もう駄目だ、葵ちゃん……出す! 出すぞォッ!!」  
 吼えるような薫の絶叫。ラストスパート。これまで以上に激しく躯を前後に揺さぶ  
られ、ベッドに突っ伏した上体までもが擦り動いた。そして葵の女陰の最奥部で、男  
の欲望が一気に弾けた。  
 ドビュウッ!!  
 噴出する薫の精が葵を撃ち抜いた。  
 「かッ……かはァッ!!」  
 ビビュウッ!!  
 ズチュウウウウウッ!!  
 男根の脈動と共に、大量のザーメンが葵のヴァギナに注ぎ込まれた。蜜壷はたちま  
ちのうちに白濁で溢れかえり、行き場をなくした数億の精虫が着床の望みを断たれて  
二人の結合部から零れ落ちてシーツの上にシミを作る。  
 ジュポッ!  
 「はうッ!」  
 一気に引き抜かれた薫の剛直は全くその硬度を失っておらず、未だに隆々とそそり  
勃っている。尚も止まらぬマグマの噴火は虚空に放物線を描きながら、葵の真っ白な  
尻朶や背中に縦横無尽の白濁線を刻んでゆく。  
 「熱ッ……熱いんですッ……」  
 葵の躯の上に降り注いだ精液の痕が燃える様に熱かった。だが、薫は葵の言葉など  
耳に入らなかったかのように、その肢体の上に精液の筋を走らせた。異常なザーメン  
の量だ。葵の背面に幾筋もの痕跡を刻み込んだ後、薫は無造作に葵の足首を掴んで  
いとも簡単に仰向けに裏返すと今度は正面から葵を欲汁で汚した。  
 可憐な乳房を穢し、漆黒の草叢を真っ二つに割り裂く粘液のライン。  
 「かっ、薫様っ……もう、もう許して下さいっ……薫様……薫様ッ……」  
 新たな涙がまた一筋、葵の頬を伝い落ちた。  

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