第二世代終了後、ソウルブリードとは別に普通の恋人同士として営むシュバルツ×ヴァネッサです。  
 
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女性の肌に、それもこういう形で触れることの勝手がよく分からない。  
自分の使命については幼い頃から言い聞かされていた為に知識だけは備わっているものの、実戦に至るのはこれが初めてだった。  
女性の一番神聖な部分に、ひとまずは指を一本だけ加え、出し入れを慎重に繰り返す。頭上から大きな息が吐き出されるが、  
それも一度だけですぐに呼吸は整われ安心する。もう一方の手で母性の象徴に手を伸ばし、指を沈めてもすぐに押し返す弾力を楽しみつつ、  
先端にある桃色の粒を指先で転がしてやることも疎かにしない。  
唇でどこを愛でるべきかと模索していると、女が笑いを堪えて震えていることに気付いた。  
「何が可笑しいんだよ」  
「優しくしてくれてるなあって」  
「……優しくなんかしてねえし」  
「もっと乱暴にしてくれていいのよ。あたしはあなたのものなんだから」  
「ばーか」  
シュバルツの下になりながも、ヴァネッサは精神上の力関係を崩さない。  
シュバルツは些か強引にもう一方の乳房に食らいついたが、彼女の望みに応える為ではなかった。  
二つの手でヴァネッサに尽くしながら、桃色の粒から唇を離して首筋へ、首筋から唇へと貪る位置を上げていく。  
シュバルツを招き入れる為に緩く結んでいた唇を、そうとも知らずにシュバルツは舌でこじ開ける。  
待ち構えていた生暖かい塊と絡みあいながら、ヴァネッサの様子を盗み見る。楽しんでいるのか可笑しいのか、いずれにせよ乱れる素振りは見られなかった。  
男の奉仕が不意に終わり、施しを与えていた手に腰を掴まれたところで、ヴァネッサはまどろんだ瞳でシュバルツを見上げた。  
「……いくぞ」  
「ご自由に」  
強引に押し進めればいいものの、わざわざ宣言するあたりがヴァネッサの思惑から抜け出せない要因となっていることにシュバルツは気付かない。  
「てか、お前処女だっけ」  
「気にしないで」  
「気になるんだよ」  
腰を固定したまま、シュバルツが問う。こういう時の彼にごまかしは通用しないことをヴァネッサは知っている。  
 
「……初めてよ。でも乱暴にしていいから」  
緊張が声に表れないように努めたつもりだった。それでも僅かに顔つきが不安に揺れたのを、シュバルツは見逃さず、俯いて震え出す。  
「何よ」  
「んだよ……お前もかよ……」  
「え? お前もって……」  
「うるせえな。こっちは安易に種付けするわけにいかなかったんだよ。まあ、お前の初めては俺がいただいてやるよ」  
茶化す言葉の続きを遮り、とっくに高ぶっていた雄の象徴を女性の聖域に宛てがう。  
慎重に押し込んでいくが、純潔の証に先端が届くとヴァネッサの瞳が大きく見開かれた。  
「いいから……!」  
「よくねえだろ……!」  
動きを止めるシュバルツに見かね、ヴァネッサは苦痛を隠しもせずに続きを促す。体位だの前戯だのそんなものばかり学んできた自身を悔やみながら、  
シュバルツはシーツの上に放り出されたヴァネッサの腕を視界に捉えた。手を伸ばし、指と指を交互に組む。  
「何やってんの……」  
「これで怖くねえだろ?」  
「馬鹿……」  
それでもヴァネッサは強張った頬を僅かに緩め、絡んだ指に力を込めた。シュバルツはもう片方の手をヴァネッサの顔の横に押さえ付けて  
全身のバランスをとりながら、時間をかけてヴァネッサの体内に片割れを沈めていく。なんとか満たすと、  
どちらからともなく緊張が崩れて笑みを浮かべた。シュバルツは真っ直ぐに伸ばしていた肘を折り曲げ、ヴァネッサとの距離を縮める。  
ヴァネッサは結いでいない方の手を伸ばし、無駄な肉のないシュバルツの腹を指でなぞる。それが徐々に上へと昇っていき、  
胸板の先端の突起を弄った。覆い被さっている男の表情が歪んだことに笑う。  
「あはっ、感じてる」  
「うるせえ」  
いつの間にか互いに普段の調子を取り戻していた。シュバルツは仕返しとばかりに首筋に吸いつく。  
 
「ちょっと、あんたが感じてる顔見れないでしょ」  
「いいから黙ってろ」  
舌を使ってなぞっては、唇で朱い証を刻む。十分に仕返しが済んだところで顔を上げ、彼女の頬が朱く染まっていることに  
満足しながら唇を重ねる。舌を捻じ込み、時折抜け出しては唇を舐めあげる。  
ヴァネッサは瞼を僅かに上げ、自分のあらゆる部分を穢していく男の顔を確かめた。盗み見られていることに気付かず、  
夢中で尽くしている。ヴァネッサは好機とばかりに、真ん中の結合が外れないように注意しながらシュバルツの肩を掴み、真後ろに沈めた。  
「……処女のくせに男に馬乗りかよ」  
「余裕こいていられるのも今のうちよ」  
今からこの顔が乱れるのを見逃さないと宣告するように、ヴァネッサはシュバルツの頬を撫でる。  
「……勝手にしろ」  
シュバルツも彼女の奉仕に期待することにした。ヴァネッサは彼の引き締まった腹に手を添え、上から下へと腰を揺さぶる。  
その度に豊満な乳房も大きく揺れ、先程さんざん愛でたにも関わらず、シュバルツは再びそれを求めたくなる。  
「おい、乳揉みてえからもうちょい倒れろ」  
「や……だ」  
ヴァネッサは聖域の入り口にある突起に、シュバルツの片割れを擦りつける快感を覚えていた。  
自分の欲を満たす為へと目的が切り替わっており、シュバルツが上体を起こしたところで抗う素振りは見られず、  
乳房を弄られながら更に呼吸を乱していく。  
「なんとまあ淫乱な処女なんだか」  
「うる、さ……い」  
腰の上下運動は徐々に小刻みになっていき、快楽の波は遂に頂上へと昇りつめる。それに伴い膣内にも大きな収縮があり、  
内部にいたシュバルツの半身を容赦なく締め付けたが、ここで果てるわけにはいかないとシュバルツは歯を食いしばって耐えた。  
初めて味わう絶頂にどうにも抗うことができず、シュバルツの胸に無防備に身体を委ねる。  
「気持ち良かったか?」  
「ん……」  
「だろうな。俺使ってオナニーしやがって。んじゃ、今度は俺の番だな」  
抵抗する力さえ残っていない彼女を、問題なくシーツに押さえ付ける。  
幾分か呼吸は整われたが、それでもまだ潤んだ瞳でヴァネッサが時間を稼ぐ。  
 
「少し……休ませて……」  
「遊びは終わりだ。……さっきから我慢してたこっちの身にもなれよ」  
「え?」  
呟きを拾われたがそれに答えてやらず、シュバルツは一気に半身をヴァネッサのもう一つの唇に押し込めた。  
すぐさま引き返しては、再び侵入するという動作を繰り返していく。片方の手で腰を支えつつ、空いている方の手は  
揺さぶってやる度にぷるぷると震える二つの塊の一方に手を伸ばし弄ぶ。  
「気持ち良い……?」  
「おかげさまでな……!」  
「変態……」  
「淫乱……」  
無駄口もそこそこに、シュバルツは全身の熱が一点に集中するのを感じ始め、ヴァネッサの横に倒れ込んだ。  
ヴァネッサに顔を向けられてもシュバルツは背けようとせず、頬の熱さを確かめる為に触れられても払い除けようともせず、  
そんな余裕すらないシュバルツにヴァネッサは彼の限界を感じ取った。  
「中に出す……?」  
「あ? 出さねえよ……まだその時じゃねえだろ」  
「シュバルツ」  
「んだよ」  
「あたしを見て」  
従うべきではなかったと、シュバルツは悔やんだ。言われたとおりに顔を向けると真っ直ぐな瞳に捕われ、  
子孫を残さなければならないという使命もただの雑念として葬り去られる。  
 
「あ……っ」  
意味の成さない言葉を発する。シュバルツはヴァネッサの奥に半身を押し込んだまま達した。一回分を吐き出した後も、  
腰を打ち付けながら最後の一滴まで彼女の子宮に注ぐ。固さを失った半身を引き抜くと、そこからは愛液混じりの精液が溢れ出た。  
「なんかエロいわね」  
「お前がやらせたんだろ」  
脚を閉じようともせず、未だ伝い続ける快楽の証を指で掬い、平然と舐め取るヴァネッサの横でシュバルツは大きな溜め息をついた。  
「どうしたの?」  
「いや……あれこれ考えようとしたけど、やっちまったもんは仕方ねえよなと思って」  
「そうよ。愛情はあってもなくても関係ないってイヴァは言ってたけど、ないよりあるに越したことはないんだし」  
腑に落ちない様子のシュバルツに構わず、彼の腕を絡めてシーツの上に倒れ込んだ。  
「まだ終わってないわよ。腕枕してよね」  
「なんだってそんなこと……」  
「あら、ユーミル達にあなたの感じてる最中の様子を話してもいいのかしら」  
「てめえ……」  
シュバルツは先程の醜態を悔いながら観念して、自分の腕を枕代わりにして寝転がるヴァネッサの頭を寄せる。  
おざなりになっていた毛布を引き寄せてヴァネッサごと包まり、自分に全てを委ねる彼女の寝息が聞こえてきたところで、シュバルツは彼女の黒髪を撫でた。  
 

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