ルクレリアの塔の前でレオンハルトは、残された時間をフューリアとともに  
過ごすことを誓った。  
そして、めでたく結婚式を挙げた、その日の夜  
 
フューリアはとても緊張していた、  
 
というのも結婚式の直前にディシャナから  
「人間には結ばれた日に体を交えるという習慣があります。」  
と聞かされたからである。  
 
今、レオンハルトとフューリアは二人で夕食をとっている。  
「こんな立派な家をくれるなんてウィンフィールドたちに感謝しないといけないな」  
共に闇の軍勢と戦い抜いた仲間たちは二人の結婚記念に二人が暮らすための家を  
用意したのだ、レオンハルトは  
「ウィンフィールドたちも一緒に暮らせばいいじゃないか」  
と言ったのだが、二人の邪魔をするわけにはいかない!、と  
ウィンフィールドが熱心に夫婦の有り様について語り出したので  
レオンハルトは有り難く受け取ることにした。  
「あっああ。そう……だな」  
ディシャナから言われたことが頭から離れないフューリアはそう言って  
止まっていた食事を再開する。  
「フューリア、具合が悪いのか?」  
レオンハルトが少し心配そうな顔で尋ねてくる。  
「い、いや。な、なんでもない」  
アハハと笑顔を見せる。  
 
(落ち着け、落ち着くんだ、フューリア!、  
まったく、なんでレオはこんなに落ち着いていられるんだ!?)  
 
などと考えていると、そっと額に何かが触れている。  
フューリアが意識を戻すと  
レオンハルトが手を自分の額に当てて、  
「やっぱり少し熱があるんじゃないか?」  
レオンハルトが尋ねたときにフューリアの顔が  
ボッと火がついたように耳の先まで真っ赤に染まった。  
「な、ななな、なんでもない!ご、ごちそうさま!えーと、ちょっ、ちょっと  
外に出てくる!」  
そう言って、バン、と音を立ててフューリアは猛スピードで外に飛び出していった。  
 
「ふぅ」  
少し時間が経ち、落ち着きを取り戻してフューリアは家の前で一度深呼吸をして  
家に入った。  
「おかえり、どうしたんだ?急に出て行ったから驚いたよ」  
「いや、まあ、あたしにも都合があるというか...心の準備がいるというか...」  
なるべく笑顔を作りながらフューリアが答える。  
「まだ少し早いけどもう眠るとしようか」  
「え?」  
瞬間、フューリアが固まった。  
その間にレオンハルトは、もうフトンに入ってしまい  
「じゃあ、フューリア。おやすみ」  
と目を瞑ってしまった。  
(ええええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!?????)  
フューリアが心の中で叫んでいると  
バタンッ!と勢いよく扉が開けられた。  
レオンハルトが飛び起きて入り口を見ると  
 
「何をしているのですか?」  
 
そこには何とも逆らい難い空気を漂わせたディシャナが立っていた。  
「何って、寝るところだけど・・・」  
どこか威圧する響きのあるディシャナの質問にレオンハルトが  
おずおずと答える。  
「何をしているのですか?」  
有無を言わせずディシャナが言う。  
「えーと、何をしろと?」  
 
「フューリアと性交をしてください」  
 
「ぶっ!!!??」  
レオンハルトがふきだした。フューリアはというと完全に固まっている。  
「夫婦の営みとしては当然のことではありませんか?」  
「そっそうかもしれないけど、まだ俺たちには早すぎると思うんだ。  
 なあ、フューリア!」  
「へ……?あ、あたし!?」  
突然、話を振られて戸惑うフューリア  
「あっあたしは別にいいかな・・・って!何言ってるんだ!?あたし!  
 いや!レオのいうとおりだと思うよ、やっぱり恥ずかしいしさ!」  
「今できないことがこの先できると思っているのですか?」  
「うっ!!!」  
二人が言い返せないでいるとディシャナは溜め息交じりに  
「仕方がありませんね」  
「わかってくれたのか?」  
 
「私が手伝います」  
 
「「なんだって!?」」  
同時に二人の声が重なる。  
「あなた方だけではできないのでしょう?」  
そう言って服を脱ごうとするディシャナ  
「わ、わかった!」  
レオンハルトが叫ぶとフューリアの頬がだんだん赤くなっていく。  
 
「それはフューリアを抱くという意味ですか?」  
「ああ、そうだ。フューリアも、いいかな?」  
「え………、うん」  
まだ混乱しているフューリアだったが頷いた。  
 
「そうですか」  
そう言い、ディシャナは背を向けて  
「では、私は戻ります。おやすみなさい」  
少し微笑んだようにして、扉を閉めた。  
レオンハルトとフューリアはディシャナが出て行った扉を  
しばらく呆然と見ていた。  
 
「えーと、あの、その、フューリア。本当にいいのか?」  
「………レオは……どうなんだ?」  
ようやく落ち着いたフューリアが真剣な表情で尋ねてくる。  
「え?」  
「ディシャナに言われたからじゃ………ないのか?」  
視線をレオンハルトから外さず真っ直ぐ見つめてくる。真意を確かめるように。  
そんなフューリアに対してレオンハルトは一度目を瞑りゆっくりと目を開けた。  
 
「ごめん、フューリア」  
 
「え?」  
 
「君に塔の前で想いを伝えたときもそうだったけど、  
そういうことを言い出すタイミングが俺にはよくわからないから、  
いつもディシャナに言われてからしか言えなくて。すまないと思っている。  
でも、俺の言った言葉は全部俺の本意だ。そのことだけは、わかって欲しい」  
 
レオンハルトの話を聞いたフューリアがふっと頬を緩めた。  
 
「まぁ、レオがヘタレだってことはよく知ってるからな。  
しょうがないから、許してやるよ」  
さっきまでの真剣な表情が嘘のように笑顔で言うフューリア  
「ヘタレは勘弁してくれないか」  
やれやれ、といった具合にレオンハルトが溜め息をつく。  
「じゃあ、改めてあたしに言うことがあるんじゃないか?」  
「あ、ああ。えーと、その、なんていうか…………………  
……………」  
 
「はっ早く言えよな。あたしまで恥ずかしくなるだろ!」  
レオンハルトの顔から目を逸らしてフューリアが言う。  
「わ、わかった。じゃあ、言うぞ」  
スゥー、ハァーと深呼吸をしてフューリアの肩を掴む。  
「フューリア、俺は君を抱きたい。いいかな?」  
赤い顔をしているレオンハルトをしっかりと見つめて、頬を赤く染めながら  
フューリアは  
 
「うん」  
 
はっきりと頷いた。  
 
シーツの上で対面しているレオンハルトとフューリアはお互いに服は身に着けて  
おらず、顔は火照っている。  
 
「じゃあ………始めるよ」  
意を決したようにレオンハルトが言う。  
「よっ宜しくお願いします」  
緊張しながら三つ指をついて頭を下げるフューリア  
レオンハルトはフューリアの肩を掴み除々に顔を近づける。  
「ん…………」  
フューリアが目を閉じるのを確認して自らも目を瞑り唇を重ねた。  
(この後は確か……)  
少ない知識を必死に思い出しながらフューリアの口内に舌を入れはじめる。  
「ん!」  
フューリアは驚いて目を見開いたが、やがておずおずと舌を絡ませた。  
「ちゅ…ん……クチュ…はぁ」  
舌を絡ませながらレオンハルトは、ゆっくりとフューリアを押し倒した。  
「んん……ちゅぱ…んく………ふぅ」  
口から涎を垂らし熱に犯されたように目を潤ませているフューリアを  
見ながらレオンハルトは、フューリアの胸のピンク色の突起を  
やさしく摘む。  
「ふぁ……」  
フューリアの体がピクン、と反応する。  
そして、レオンハルトは、淡い突起を口に含み、舌で転がす。  
「んぁ…あぅぅ……あっ……ん…」  
だんだんと勃ってきたことを舌で感じながら軽く甘噛みした。  
「あんんぅ…はぁ…はぅ…ん、ふぁぁぁっ!」  
ビクビクッ、と体を軽く痙攣させたフューリアにキスをし  
フューリアの秘部へと手を這わせると、そこは内股の姿勢で  
閉じられていた。  
「えーと……その、……脚を開けてくれないか?」  
フューリアは顔を真っ赤にして目を逸らして  
「れっレオが自分でやればいいだろ!」  
と言った。  
「……じゃあ…開けるよ」  
そういってレオンハルトは、ゆっくりと今まで誰も見たことが無いであろう  
フューリアの秘所をあらわにしていった。  
すでに愛液で濡れているフューリアの秘丘は、ヒクついて  
いやらしく輝いていた。  
 
「綺麗だ……」  
つい、率直な感想をつぶやいてしまう。  
 
「あ、あんまりじっと見るなよな!こっちは恥ずかしいんだからさ!」  
「ごっごめん!」  
そうはいうものの、そこから目を離すことができない。  
顔を秘所に近づけて割れ目に少し指を入れる。  
「ふぁ!れっレオ!?」  
膣内の熱さを感じながら、そのまま小刻みに指を動かしはじめる。  
「はぁ!あっ…ああぁ……んんぅ…ふぁぁ!」  
「気持ちいいのか?フューリア?」  
「あっ…なっなんかっ……あんっ…変な…かんじっ」  
クチュクチュ、と音が鳴り始め、指を抜いて今度は秘所に舌を入れる。  
「ひゃぁぁっ……レオっ…そこ……ふぁ…汚い」  
レオンハルトは、さらに奥へ舌を入れてフューリアの膣内をかきまわす。  
「あぅ!だっだめ……あっ…だって……はぅ…言って……るのに」  
じゅるっじゅるる!、止め処なく溢れてくる愛液を飲みこみ  
秘所を吸い上げる。  
「ああん!……あっあたまが…ふあぅ……おかしく……ひゃ…あぅっ」  
上部にあるクリトリスを摘み、こねる。  
「ぁっ、ああぁん!……なにか、くっくる」  
フューリアの喘ぎ声がだんだんと切羽詰ったものになってくる。  
レオンハルトは、きゅっとクリトリスを摘んだ。  
「ふぁっ、あっ、あぅっあっ、ああああぁぁぁっっ!!!」  
全身を痙攣させ、秘所から愛液を噴出しながらフューリアは  
絶頂に達した。  
 
「はぁ…はぁ……んっ…はぁ」  
荒い息を吐き続けているのを見て  
「大丈夫か?」  
レオンハルトが尋ねてくる。  
(大丈夫なわけないだろ!!)  
とフューリアは思いながらも  
「はぁ……はぁ……うん」  
なぜか頷いていた。  
 
そんな様子を見て、レオンハルトは自分のモノをフューリアの  
入り口へ当てる。  
「あっ……………」  
 
「じゃあ、フューリア。………いいかな?」  
 
頬を赤く染めてフューリアは俯きながら、コクリと頷いた。  
ゆっくりと腰を前へと押し進める。充分過ぎるほど濡れている  
とはいえ、初めてであるフューリアの中は狭い。  
「くっ……はっ…」  
「……っ………きつい…」  
互いを抱き締めながら、レオンハルトは快感に、フューリアは  
苦痛にそれぞれ耐えている。  
やがて薄い膜にあたったが、それを破り、奥まで挿入された。  
「いっ…いたっ……っ…」  
眉を歪めながら破瓜の痛みに耐えているフューリアに  
キスをして舌を絡ませる。  
「んっ…ちゅる……ちゅ……はあぁ…ちゅ」  
痛みを紛れさす為か、フューリアも積極的に絡ませてくる。  
しばらくそうしていると膣内が、じわっと熱くなっていく  
のを感じて、レオンハルトは腰を引く。  
「ふぁ………」  
フューリアの口から熱っぽい吐息が出される。  
そのことを確かめて段々と腰の動きを速くする。  
「んぁっ……はぅ…あっ…」  
「あぁぅ………あんっ…ふぁぅ……ひゃ」  
喘ぎ始めたフューリアの手を指を絡めて強く握る。  
「あっ…はぁ……んっ…ひゃぁ……はぁん!」  
「ふぁぁ……ひぃん……なんか…ああぁっ…きもちっいい…」  
空いている手で胸の突起のこねながら、ディープキスをする。  
「あぁっ!んっ、……ちゅぱ…んんっ……」  
上と下の口からピチャ、グチャ、クチュと  
いやらしい音が響いている。  
「んっ……ちゅる…んぁ……れお…」  
「はぁっはぁ……くっ…フュー………リア…」  
フューリアの中がビクビク動きだし、腰の動きが激しくなる。  
「いぁっ、もう……んんぁっ……いっ…はあぅ…いく!」  
つながった所が溶け合うような快楽を生み出す。  
「あひぃ……あんっ、あっ…あぁっ…はあああぁぁぁ!!!!」  
体をガクガク揺らしてフューリアが逝き、膣内がレオンハルトのモノを  
きつく締め上げる。  
「ぐっ………出る!」  
ビュルッドクッドクッ!!!  
激しく収縮するフューリアの膣にレオンハルトは何度も  
精液を吐き出した。  
「あぁぁ………あぅ…あ……アツい……」  
体の中に暖かさを感じながら、フューリアは気を失った。  
 
 
日が出て、鳥たちの鳴き声が聞こえ始める頃  
「……う………ん…」  
体に若干の気だるさを感じながらフューリアが目を覚ます。  
(えっ…と、あれ?あたし……裸?)  
寝ぼけた頭が段々と覚めてくる。  
(!!!!!!!そ、そうだ!)  
昨夜のことをようやく思い出し、隣で寝ているレオンハルトを見てフューリアの顔が真っ赤になった。  
(あ、ああああたし!やっ、やちゃった!?やちゃったよ、レオと!!!  
うわあぁぁぁぁぁぁー!!ど、どーしよー!??恥ずかしいー!!!!!)  
心の中で叫びながら、しばらくの間パニックになるフューリア  
(あ、赤ちゃんとか、で、できちゃうかも!?)  
(その子が大きくなったら………なったら…………)  
と、そこまで考えてフューリアは思い出す。  
 
レオンハルトに与えられた、残酷な運命を。  
 
急に不安に襲われて、レオを見る。  
「……くー………くー」  
不安なことなど何ひとつ無いように、とても心地よさそうに寝ている。  
「ぷっ、くく、あはははははは」  
おもわず笑い出してしまった。  
(まったく、人がこんなに心配してるのにさ。どうして本人はこんなに  
気持ちよさそうにしていられるんだ?)  
 
しばらく声を抑えて笑い続けるとフューリアは、  
大事なことをはっきりと言葉では伝えていなかったことに気づく。  
 
(まだ面と向かって言うのは恥ずかしいから、今言うからね。)  
 
そう思いながら、少し火照った顔をレオンハルトに近づけ  
 
 
「大好きだよ、レオ」  
 
 
そっと唇を重ねた。  
 
 
 

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