「ここでさよならとは…どういうことだ闘真!?」
全てが終わった。今まであった問題は、全て解決したはずだった
「駄目なんだよ由宇。このままADEMから逃げたら、何も解決しない」
しかし、この男はまたもや問題を引っ張り出す
「聞いて由宇。このまま二人で外で暮らしても、それは<希望>からの逃避行と同じことになる。由宇とは、普通に暮らしたいんだ」
「闘真…」
それは由宇にも分かっていた問題だった。このまま逃げてもADEM、もしくは国に追われる身になる。国から追われながら普通に暮らすなど不可能だ
それでも、由宇はその問題を認識したくなかった。やっと闘真と普通の恋人同士のような関係になれる。由宇にとってそれは抗いたがい誘惑だった
「絶対助けに行く。何年かかっても、由宇が堂々と外で生活出来るように」
「約束だぞ。その…ずっ、ずっと待ってるからな」
そう言って、由宇は闘真に抱きつく
「うん。約束だよ」
「んー……」
いつものように地下1200Mの部屋で由宇は目を覚ました
「…またあの夢か。最近よく見る。」
由宇の言う《あの夢》から、もう五年が過ぎていた。その五年間で由宇は多少のプライベート空間と、NCT研究所でのある程度の自由行動が許されるようになっていた。
「おはよう由宇君。調子はどうかね?」
岸田博士がいつものように挨拶をしにやってきた。見慣れた老人に、《あの夢》から少し大人びた由宇が不思議そうな顔を向ける
「おはよう博士。珍しいなわざわざ降りてくるとは」
由宇が不思議がるのも無理は無い。毎日ガラス越しに挨拶はしているが、一々由宇の部屋まで降りてくることは無いからだ
「今日は特別でね。由宇君に紹介したい人物がいるんだ」
満面の笑みをたたえる岸田博士を訝しみながら、由宇は疑問を口にする
「紹介したい人物?」
見れば、岸田博士が乗ってきたエレベーターの横にあるエレベーターが降りてくる
「誰だ?政府の高官か?」
その問いに、岸田博士は黙ったまま更に笑みを深くする
疑問だらけの由宇を尻目に、エレベーターが到着した
「久しぶりだね。由宇」
エレベーターから男が出て来る
「あっあ……」
言葉にならない。最愛の男がそこには立っていた
顔は精悍になり、身長も五年前より幾分伸びているが見間違える訳が無い。坂上闘真がそこに立っていた
「由宇君も知っているだろうが紹介しよう。坂上闘真君だ」
「本当に、闘真なのか」
未だ信じらんない風な由宇に、岸田博士は更に説明を加える
「実はね。近頃国の会議で由宇君を外に出しても良いのではないかという案が採決されたんだ。それで、段々と外に慣れてもらうためにしばらくは週一回の間隔で外に出てる訓練をしてもらうことにした」
「そしてその間由宇をエスコートするのが僕の役目な訳」
少年から一人前の男になった闘真が《あの夢》より低くなった声で、岸田博士の説明を受け継ぐ
「では明日最初の訓練を行うから、二人で打ち合わせするといい。闘真君頼んだよ」
そう言うと、岸田博士はエレベーターで登っていった。それと同時に由宇を監視するためのガラスにシャッターが降りる
「由宇、会いたかった」
闘真は、未だに状況が掴めず立ち尽くしている由宇を抱きしめる
「ちょっ、闘真!こんなことしたら君は!」
いきなり抱きしめられた驚きで我に戻った由宇は、耳まで真っ赤にしながらも闘真の行動を戒める
「大丈夫だよ。岸田博士の計らいで、カメラも盗聴器も切れてるから、所長権限だってさ。スゴいよね」
由宇の髪を撫でながら、締まりの無い笑顔でそんなことを言う
「私のことなんて…忘れてくれて、よかったのに」
思ってもいない事と一緒に涙が頬を伝う
「忘れられる訳無いよ。こんなに、好きなんだもん」
闘真は、由宇を抱きしめたまま備え付けのベットに座り、由宇が泣きやむまで待った
「すっ、すまない。泣いてしまって」
少し赤くなった目を擦りながら由宇が謝罪する
「いいよ。泣いてる由宇も可愛かったし」
「相変わらず不謹慎な男だな君は。それより、どうやってここに来たんだ?」
不謹慎と言いながらも、可愛いいと言われて頬を真っ赤にする由宇
「由宇に会えるようになるには、NCTの研究者になるのが一番早いと思って、大学もいったんだけど流石に無理で。それでLC部隊に入隊しようって決めて面接を受けに行ったんだ」
「それで?」
由宇より劣るとはいえ、世間的には超エリートのNCT研究員になるのは闘真には無理だった
「そしたら偶然伊達さんがいて、この仕事をやらないかって言われたんだ」
「伊達が、そんなことを…」
由宇にとって最も嫌いと言っても過言では無い伊達が事の引き金なことに、由宇は素直に驚いた。
「由宇…その、今でも僕のこと…好きでいてくれる?」
「…当たり前だろ。愛してる。一日たりとも、君を忘れたことはない」
突然の質問。しかし、由宇は迷いなくそう答えた。そうだ、誰が何故なんて関係無い。最愛の人がここにいる。それだけで十分だ
「由宇…」
抱き合ったまま、お互いに見つめ合う。今まさにキスをしようとした、その時
「坂上君、ミーティングはすんだ…」
エレベーターから伊達が降りてきて、そのまま固まった
闘真と由宇は本気で生命の危機を感じた。伊達が修羅の形相を浮かべて震えている
「君のような…君のようなふしだらな男に娘はやれん!!」
そう言うや否や闘真に銃を向ける。が、それより速く、闘真はエレベーターに向かって走っていた
「じゃあね由宇!明日迎えに行くから!!」
「待て!まだ話は終わってない!!」
伊達の追走を振り切り闘真はエレベーターで上に上がっていった
初夏の眩しい日差しに由宇は目を細める
「由宇、準備出来た?」
「ああ、万全だ。抜かりはない」
記念すべき訓練初日はNCT研究所がある山の中で行われることになった
「流石にまだ人里に下りるのは許可が下りなくて、今日一日は山の中だけど」
山道を歩きながら、闘真は申し訳なさそうな顔をする。どうやら自分の力不足を悔いているらしい
「気にするな。私は人工物より自然の方が好きだから」
闘真はその言葉に安心したのか顔が緩む。が、何を思い出したのか、すぐに顔が強張った
「そういえば・・・、昨日僕が帰った後大丈夫だった?」
「問題無い。珍しいモノも見れたしな」
由宇の言う珍しいモノとは、伊達の激昂した姿である。その場は二人の関係を知っている岸田が伊達をなだめて事なきを得たのだった
「だが今後、伊達に会う時は注意した方がいいぞ。あの男は執念深いからな」
意地悪く笑う由宇に闘真は引き攣った笑顔で応える
「そっ、それよりもう直ぐつくよ」
「君が下調べをしたと言っていた場所か。どんな場所なんだ?」
「着いてからのお楽しみだよ」
この日のために山を歩き回った闘真は、由宇に見せたいモノを色々見つけていたらしい
深い藪を抜けた処に、その場所はあった
「着いたよ」
由宇は言葉を返せなかった。それ程までに、その場所の景色に心を奪われていた
広く開けた場所一面に色取り取りの花々の海が広がっている。その真ん中には大きな木が立っていて、まるで海に浮かぶ孤島のようだ
「由宇?」
返事が無いのを心配したのか、闘真が由宇の顔を覗き込む
「あっ、その、ぼうっとしていた。すまない」
しどろもどろになる由宇。あまりに彼女らしくない動きに、思わず吹き出す闘真
「なっ、何が可笑しい!?」
「いや、気にしないで。それより、綺麗でしょ。」
そう言って目の前の景色を指す
「・・・ああ」
話を逸らされたことにも気付かず同意する由宇。それ程までに目の前の景色は美しかった
「じゃあちょっとあの木の所まで行こうか」
由宇の手を引いて、闘真は歩き出す。手を引かれながら歩く由宇は、闘真の背中が≪あの夢≫より大きくなっているのに驚いた
二人は大樹と言って差し支えない木にたどり着いた。闘真は背負っていたリュックからビニールシートを取り出し地面に敷く。促せられるままにそれに腰を下ろす由宇
「結構歩いたしお腹空いたでしょ?お弁当食べよう」
次にリュックから取り出された弁当を見て由宇は驚愕する。綺麗に盛り付けられた料理がそこには並んでいた
「きっ、君はこんなに料理が達者だったのか?」
少なくとも、前の闘真の食生活はカップメンやコンビニ弁当が主で、料理は殆どしないと聞いていた。内心それは、料理が出来ない由宇の自尊心をギリギリ保つ要因になっていたのだが
「大学行くと学費が大変でさ。それで自炊していたらつい凝っちゃって」
闘真の一言で由宇の自尊心は綺麗に崩れ去った。一応由宇も研究所で練習をしていた。興味本位でその料理を食べた伊達が死にかけたこともあったが
「じゃあ食べよっか?」
「あっ、ああ」
余程腹が空いていたのか、闘真は自分が作ったオニギリにかぶりつく
「あっ」
「どうしたの由宇?美味しいよ」
「米粒が付いているぞ」
由宇は闘真の頬に付いていた米粒を摘むと、そのまま口に運んでしまう
「ふふっ、気が抜けている所は相変わらず変わらないな」
そんなことを言いながら無邪気に笑う由宇
そんな無防備な姿に、由宇に恋い焦がれていた男の本能が働いてしまったのかもしれない
次の瞬間、闘真は由宇を押し倒していた
「闘・・・真?」
仰向けにされた由宇は突然の出来事に目を白黒させる
「ごっ、ごめん由宇!今どくから」
我に帰った闘真は慌ててどこうとした。しかしそれを止めるものがあった。由宇である
「どっ、どうしたの由宇?」
由宇の手に腕を捕まれ、どくにもどけなくなった闘真は半パニック状態である
「その・・・、君が望むなら・・・しても、いいぞ?」
顔から湯気が出るんじゃないかと思うぐらい顔を真っ赤にしながら細々と出る言葉
(・・・へっ?)
以外すぎる由宇の言葉に闘真は耳を疑った。あの由宇が、自分を誘っている?更なる混乱に陥った闘真は完全に固まってしまった
「やはり・・・私では、嫌か?」
未だに自分の外見にコンプレックスを持っている由宇は、悲しそうに顔を歪ませる
「そっ、そんなことないよ!由宇がそう言ってくれるなら、その・・・嬉しいよ」
「本当か・・・?」
「うん。だって、由宇のこと大好きだから」
意を決した闘真の言葉に、由宇の顔から悲しみが消える
「闘真・・・」
自分の名前を呼ぶ声が震えている。それを止めてあげたくて。闘真は由宇の唇を塞ぐように、自分の唇を重ねた
「んっ・・・」
軽く触れるだけのキス。直ぐに離れた唇
「ねぇ、舌入れていい?」
ニコニコしながら恥ずかしげもなく言う闘真が憎たらしい。どうして自分だけこうも緊張しなければならないのか?
「きっ、君の好きなようにすればいいだろう。・・・そんな恥ずかしいこと、聞くな。」
強めに言ってみるものの、恥ずかしさのあまり声が上擦る
「じゃあいくよ。ちょっと口開けていてね」
一度目とは逆に、強く深く重ねられる唇。それの対応だけで精一杯なのに、今度は舌が口内に侵入してくる
「ふ・・・んっ、・・んっんん!?」
入れることしか許可してない筈の舌は、由宇の口内を我が物顔で荒らし回っていた。歯茎や頬の内側を舐めまわし、遂には由宇の舌に絡み付いてきたのだ
しかし、最初は嫌がって舌を引っ込めていた由宇も、一度闘真の舌に捕まるとそれの虜になり、しだいに自分から舌を絡めるようになった
くちゅっ・・・ちゅっちゅっ
いやらしい水音が響く。互いの唾液を味わいながら、名残惜しそうに唇を放した
「由宇、どうだった?」
闘真が質問してくるが、頭が痺れている感じで働かない。体が異様に熱くて、手足も力が抜けて動かなかった
「闘真、私の服を・・・脱がせてくれないか?」
「全部?」
闘真がおどけたように聞き返す。しかし、変なスイッチが入った由宇には愚問だった
「当たり前だ。君が脱がせてくれなくては嫌・・・だからな」
「わかったよ」
まるで子供のような言動。闘真は笑いを堪えながら由宇の服を脱がし始める。基本的に薄着の由宇はあっという間に下着姿になった
「下着可愛いね。どうしたの?」
闘真が見たことのある由宇の下着は、白くなんの柄も無い地味な物だった。しかしどうだろう、今由宇が身に着けている下着は薄くピンクががってフリル柄がついた可愛らしい物だ。闘真の疑問も当然と言える
「・・・岸田博士が購入してくれた。君に会う時に着ていくと良いと言って」
「そうなんだ(岸田博士GJ!!)」
闘真が心の中で岸田博士に感謝していると、由宇がモジモジしながらこちらをきにしていた
「その・・・にっ、似合うか?」
可愛い下着姿の美女が、赤面しながら上目遣いでこちらを見ている。こんな状況で手を出さないのはゲイか不能者くらいだろう
「可愛いよ。今から脱がしちゃうのが残念なぐらい」
そう言うが否や、闘真は由宇を再度押し倒してブラのホックを外す。すると思いのほか大きい胸が顔を出した
「服の上からじゃ分らなかったけど、由宇って以外とおっきいんだ」
「・・・変、か?」
「そんなことないよ。それに僕はどちらかと言ったら、大きい方が好きだし」
その言葉に、不安げだった由宇の顔が緩むが、次の瞬間何を思い出したか胸を手で押さえて闘真から顔を背ける
「あまり、見ないでくれ・・・」
この期に及んでまだ自分の外見に自信を持てない由宇に闘真は軽く溜息をすると、胸を隠している由宇の腕を優しくどかす
「綺麗だよ。由宇」
そう言って胸の突起に口付ける
「あんっ!」
由宇は慣れない快感に思わず声を上げてしまう。もっとその反応が見たくなった闘真は、執拗に突起を責める
「はっ、あっ、闘真ぁ・・・んっ」
舐め、吸われ、時に甘噛みされることからくる快感の波は、容易く由宇を飲み込む。何時の間にか撫で回すように愛撫される右の胸が更にその波を大きくしていた
「すごく感度良いね。こっちも濡れてきたみたいだし」
そう言って由宇の秘部をショーツ越しに撫でる。そこは既にしっとり湿っていた
「これ以上濡れると汚れちゃうから脱がすよ?」
「・・・うん」
闘真はゆっくりとショーツを脱がした。丸見えの秘部がだらしなく愛液を垂れ流している
「触って・・・くれるか?」
「うん」
由宇の濡れぼそった秘部に指が入る
「ひゃうっ!」
これまで以上に大きな快感の波に腰が浮く。完全に由宇は、闘真の織り成す快感の虜になっていた
「もっと気持ち良くしてあげる」
闘真は左手で秘部を、右手で胸を、舌で首筋を愛撫し始める
「はっ、あんっ!んんっ、ひゃうっ!!」
三箇所から同時に責めたてられて、狂ったように声を上げる由宇は、一気に絶頂に達してしまった
「ひゃああああああああああぁっ!!!」
由宇は悲鳴にも似た嬌声を上げながら盛大に潮を吹いた
「気持ち良かった?すごくエッチだったよ由宇」
その言葉に我にかえった由宇は、完全に闘真優勢の状況を覆すべく、驚くべき早業で闘真の服を全て脱がすと、既にいきり立っていた一物を取り出した
「ゆっ、由宇!?」
突然の由宇の行動に驚く闘真
「私だけ気持ち良くなるのは、不公平だからな。・・・しかし、大きいな。」
闘真のいきり立ったそれは、昔予想していたそれより遥かに大きい
「出したくなったらその、・・・口に出して良いからな」
何を?と闘真が問う前に由宇はそれを口に含むと、激しくしごき始めた
「うっ、あっ」
自分でしているだけではけして得られない快感に、喘ぎ声が漏れる。こんな経験は初めてだった闘真は、あまりの快感に直ぐイってしまいそうになった
「ぐっ、くぅっ」
それに気づいた由宇は一気にスパートをかける
「ゆっ、由宇っ、激しすぎ・・・くぁっ!!」
由宇の口内に勢い良く闘真の精が放たれる。由宇はそれをゴクリと飲み干すと、闘真のものに付着していた精も綺麗に舐めとる
「ふう、すごい量だな。それに濃い。溜まっていたのか?それに28秒とは少し早漏すぎないか?」
飲みきれずに自分の顔に付着した精を舐め取っていく由宇。その妖艶な姿に精を吐き出したばかりの闘真のそれは再びいきり立つ
由宇はそれに気づくと少し驚いてから微笑む
「君は本当に絶倫だな。私の中にそれを入れたいのか?」
その問に闘真は素直に頷くと、由宇の秘部に自分のそれをあてがった
「本当に良いの?由宇、初めてなんでしょ?」
由宇は未だにそんなことを気にしている闘真の首に、腕をまわすと唇を重ねる
「初めてだからこそ、君にして欲しいんじゃないか」
頬を赤くしながら言う由宇に、闘真は彼女がやったのと同じようにキスでかえす
「その・・・、処女膜を破る時は勢い良く貫いてくれないか?その方が痛くないと思うから」
「わかった。じゃあ、挿入るよ」
遂に闘真が由宇の中に挿入る。由宇の秘部が十分に濡れていたため抵抗は少なく、思っていたよりスムーズに挿入る
「はぁっ、闘真ぁ」
由宇は処女膜に着く前に感じ始めたらしく嬌声を上げる。と、闘真のそれに処女膜が当たる
「破るよ。由宇」
「うん。人思いに・・・な?」
「行くよ!」
一度少し引き抜いてから闘真は一気にそれを突き上げた
「あうっ、痛っ・・・!!」
同時に「ブチッ」っという音と共に膜が破れる。由宇は痛さのあまり闘真にしがみ付いた
「ゆっ、由宇、大丈夫!?」
「はぁ・・・はぁ・・・、大、丈夫だ。問題無い・・・」
接合部から血が滲み、荒い息をしている由宇。とてもではないが大丈夫には見えない
「・・・一度抜こうか?」
その様子に心配になった闘真は、一度やめようと提案するが、
「いや、もう平気だ。動いていいぞ」
全く平気そうでなさそうなのに、そんなことを言う。そうまで自分との行為を続けたいと思ってくれているのは、男として正直嬉しい。ますます由宇のことが愛おしくなった闘真は、ゆっくりと由宇の中で動き出した
「はぁん、あっ、んっ、あんっ」
動き始めると痛みも快感に変わるのか、由宇は喘ぎ声を上げながら快楽に身を任せていた。闘真も、気を抜けば直ぐにでもイってしまいそうになるのを逆に楽しみながら、腰を振っていた
「由宇の中、凄いよ。凄くきつくて、キュウキュウ僕のを締め付けてくる」
「君のだって、凄いじゃないか。あんっ、凄く熱くて、さっきから子宮口をしきりに叩いてくる・・・んっ、もっと激しく」
そう言って由宇は闘真の腰に両足を回して組むと、律動に合わせて動かし始めた
「あうっ、由宇、ちょっと激しすぎ!・・・もう、出ちゃう!!」
流石に中に出すのはマズイと思った闘真は、自分のモノを中から引き抜こうとする。しかし、それを由宇が拒んだ
「中に・・・出してくれないか」
「えっ、だってそれじゃあ」
「問題無い、対処はしてある。それに、行為はこれから何度でも出来るが、初めては一度きりだから」
切なそうに言う由宇に無言で頷くと、闘真はラストスパートをかける
「うぁっ、んっ、闘真、闘真ぁっ」
「由、宇っ、由宇っ!」
互いに相手の名前を呼びながら、二人は上り詰める
「あっ、くっ、出る・・・!!」
「ふあああああぁぁぁっっ!!」
闘真の精が勢い良く由宇の中に発射される。さっきのとは比べ物にならない量、子宮口を叩く精の感覚を最後に、由宇は意識を手放した
何時の間に寝ていたのだろう。由宇は体に気だるさを感じながら目を覚ます
「あっ、目覚めた!?心配したんだよ」
闘真が少し泣きそうな顔で覗き込んでくる
「私はどれ位寝ていたんだ?」
「そんなに長くないよ。ざっと5分くらいかな。でも良かった意識が戻って」
その言葉に、由宇は何故自分が寝ていたか思い出す。闘真とあんなに淫らな行為をして、しかも自分は乱れに乱れた挙句失神してしまったのだ。恥ずかしい程度で済む話ではない
「と、闘真・・・その、すまなかった。上手く出来なくて」
突然恋人である自分が失神したのだ、この男がどれだけ心配したかは安易に想像出来た
「謝らないで。僕が激しくし過ぎたから悪いんだし。それに、凄く可愛かったよ由宇」
行為中の淫らな顔を「可愛い」などと言う。この男はつくづく恥ずかしいことしか言えないおかしな生物なのだと再認識する。それに身も心も奪われてしまった自分も立派におかしな生物なのかもしれないが
「ところで、中に出しちゃったけど本当に良かったの?対処はしてあるって言ってたけど」
行為が終わってまでそんな心配をしている闘真が可笑しい。由宇としては、自分の秘部から漏れている闘真の精に嬉しさすら感じるのだが
「その点については抜かりは無い。岸田博士に勧められて遺産技術を応用して開発された避妊剤を飲んできた」
私が開発したと、まだ何も身に着けていない胸を張る由宇を余所に、闘真は岸田が由宇並の洞察力で自分の行動を予測しているのではないかと恐怖する
「そ、それなら別に良いんだけど。それより由宇、体の汗どうにかしたくない?」
「き、君があんなに激しくするからだ!」
二人の体は大量の汗を掻いていた。由宇の指摘もわかるが、初夏になんの空調も効いてない野外での行為、いわいる青姦をしていたら汗を掻くなど当然のことだ。しかも、由宇にはまだ闘真の精が所々に付着していた。
このままNCT研究所に帰ったらどんな目で見られるかわかった物ではない
「近くに川があるんだ。水浴びしようよ」
確かに耳を澄ませば川のせせらぎが聞こえる。由宇はさっきから考えていた仮説を闘真にぶつけてみた
「・・・もしかして君は、最初からこうするつもりでここを選んだのか?」
「バレちゃったか。・・・やっぱり怒ってる?」
由宇の言う「こうする」とは行為のことだ。恐る恐る聞く闘真に溜息をつく
「別に怒ってない。最初に誘ったのは私だ。・・・それに、普通の恋人同士なら・・・すること、なのだろう?その・・・、私は君のこと愛してるから・・・」
「僕も由宇のこと、大好きだよ」
真っ赤になりながら上目遣いで聞いてくる由宇を、再び押し倒したい衝動に駆られる。果たして初めての行為が青姦なのが普通なのかは微妙な所であるが
「兎に角、次にする時は君を徹底的に責めて失神させてやるからな!!」
その言葉に再び火が付いた闘真は、結局川でも由宇をヤってしまうのだった
そのせいで由宇の腰が立たなくなってしまい、おぶって帰った結果闘真が、上半身裸に給弾ベルトを巻いた伊達に蜂の巣にされかけたのは言うまでもない