*元ネタ説明*  
宇宙大学の入学試験で知り合ったタダとフロル。  
自分の意思で男女どちらでも好きな身体に成長できる「完全体」のフロルは、  
もともと大学にはいったら男になるつもりだったのだが、  
タダとの出会い&試験中のスピード婚約により、女になることを決意する。  
(しかし現状では、まだ両性未分化。どっちでもない)  
 
 
終了のベルが鳴った。大急ぎで両手をかき、ドーム型の特別教室内をふわふわと漂う自分の身体を下まで戻す。床に足がつく確かな感触に、フロルはほっとした。  
何もない空中で浮かび、泳げるのは、パイロットの必須事項のはずなのだが、全身が上下逆さだったり、足がぶらぶらと注に浮いたりしたまま二時間近く過ごすのは、正直拷問でしかない。  
空中遊泳は、フロルがもっとも苦手とする授業だった。  
バランスを崩し、しりもちをつきながら下に降りると、フロルはその場で遊泳専用のボディースーツを脱ぎだした。特製素材で編まれたスーツは確かに動きやすいのだが、通気性が悪く、運動するとひどく蒸すのだ。  
前面のジッパーをへそまで下げる。汗でぺったりと張り付いたスリップ越しに、薄紅色の突起が透けて見え、位置も形も傍から丸分かりである。  
下腹部から腰に掛けて描かれたカーブもなまめかしく、まるで男を誘っているかのようだ。  
周囲の空気がわずかに変わる。それぞれ、何事もないように会話を交わしながらも、時折ねばっこい視線をフロルに張り付ける。  
ちらちらと覗き見ては、その姿を目に焼き付けているのだ。  
彼らがこの後自室で耽るであろう行為を想像し、タダは小さく舌打ちした。しかし、そういったことを全く考えていないフロルは、さっさと代えのシャツに着替えてドームを後にする。  
タダがアパートに帰るころには、既にフロルは室内で待っていて、のほほんとジュースなど飲んでいた。  
勝手に入るのは別にかまわない。だが、長さ10センチもない短パンを履きながら片膝を立てているため、下着から足の付け根まで、全てばっちり露出している。  
 
 
「フロル! お願いだからもっと自覚をもってくれよ。きみは女なんだ」  
目の前ののん気な婚約者に、思わず声を荒立てる。  
フロルは、決して完璧な女性体ではない。だが、その外見は下手な女の子より十分魅力的だ。  
実際問題、大学内にはフロルを狙っている男がかなりの数存在しているというのに、本人は、自分が男からそういった対象で見られているという事実に全く気付いていないのだ。  
脚を180度に開いて椅子に座り、ぴったりとしたボディースーツを着る授業でも「暑いから」とブラジャーすら着けずにいる。  
そういった姿の一々を男達が目を皿のようにして見つめているというのに、当人は少しも気にしていない。  
恋人として本気で心配しているのに、タダがいくら注意しても、「めんどくさい」と取り合おうともしないのだ。  
「だってオレ、ちょっと前まで男になるつもりだったんだぜ。いきなりおまえは女だって言われたって慣れないんだよ」  
隣にいたフロルが、そう言いながらタダに向かってべーっと舌を出して反論する。だがタダから、いや男からしてみれば、その唾液で濡れたつややかな唇すら、妖しい色気を放っているのだ。  
「きみ、男の怖さを解ってないのか!?」  
「解んねぇよ、そんなの」  
言って、シャツの下を大きくまくりあげ、ばさばさと服の中に風を送る。それ一枚しか着ていないのか、肌がちらちらと見え隠れし、奥の桃色の突起までもが時折姿を現していた。  
今忠告した事を少しも気に留めようとしないフロルの態度に、妙に腹が立った。  
 
「なら、解れ」  
フロルの肩口を鷲掴みにして床に押し付け、その手首をきつく握り締めると、既に半分めくれているシャツに手を掛けた。  
その下は案の定何も付けておらず、一瞬でほの白い胸元が全てあらわになる。いまだ板のように薄いそこは、それでも明らかに自分達男のものとは異なっていた。  
フロルの身体は、まだ完全には女性化が始まっていないから、胸のふくらみも、言われなければ少年と代わらないほどの大きさでしかない。けれど、その中央でつんと上を向いた二つの果実はひどく扇情的で、やはりどこか他と違っていた。  
乳房と呼ぶには小さすぎるサイズのそれに指を近づけ、軽く触れる。腕の下で、フロルが左右に身体をよじるのが分かった。  
挟んだ二本の指で捻りながら上下に動かしてやると、吐息が荒くなっていく。  
「何…するん、だよっ! おい、やめろよ…馬鹿!」  
口だけはいつもどおり威勢がよかったが、その表情はまさに『女』のものだった。微かに怯えの色をにじませた瞳がタダを見上げている。  
その顔は、タダの中に隠れていた征服欲に火を点けるには十分すぎた。手首を拘束していた左腕に一段強い力が込められる。  
その痛みでフロルは、今までろくに違わないと思っていた体格の差を感じさせられた気がした。  
身長も手足の長さも、数字上は大して変わらない筈なのに、馬乗りになって押さえつけられると、その圧倒的な力によってびくとも動くことができない。  
目の前にあるタダの顔も、いつもと別人のように鋭かった。  
 
胸の先端に小鳥が啄むようなキスをされ、罵声の代わりに思わずひぁっという悲鳴が漏れる。  
鋭く角度を付けた舌先が、突起の形をなぞり、たっぷりの唾液で湿らせた。  
小さなそれの上を濡れた舌が移動する度に、フロルは今まで誰も見たことのないほど官能的な顔をする。  
声をかすらせ、長い金髪を振り乱して悶える様を目にしてしまうと、タダはもう手を止めることができなかった。  
「タダっ…、やめ、ろぉ…」  
命令する声さえも、劣情を煽り立てる効果しか引き起こさない。  
弱々しくもがき、手足をばたつかせるフロルの姿は、普段タダをいいように翻弄している彼女とはあまりに違いすぎ、余計に興奮を誘った。  
接近させた唇でそこに吸い付くと、びくびくっと身体が跳ね、助けを求めて喘ぐ声が部屋の中に響く。  
押さえつけた腕が暴れるのも気にせず、硬く立ったそれに歯をたて、甘く噛み締める。  
「ひぁっ…はぁ…あ、タ…ダぁ」  
痛みと快感がごちゃ混ぜになった感覚がフロルを襲った。自分が女だという事を、そして男の恐ろしさを嫌でも実感する。  
タダが空いたほうの手で無理やりズボンを引き摺り下ろす。太腿の内側に指を這わせ、付け根に向かって這い上らせると、びくびくと震える脚が必死に閉じ合わさろうとした。  
その間に己の両足を割り込ませて、開いたまま固定させると下着越しにそこにふっと息を吹きかけた。  
「ぁっ…タダっ…俺、もうちゃんとわかっ…からぁ…」  
 
涙目で訴えるフロルに、タダは一瞬手を止めた。だがそれはあくまで瞬間的なものでしかなく、目に宿った暗い炎を消すにはいたらなかった。  
「やっと解ったかい、フロル。男がどれだけ怖いかを?」  
下着をつっと足首まで下ろす。そこにまとわりつく粘液を指先で絡めとってやると、いやいやと頭を振り、髪がきらきらと波打った。  
指を中心まで移動させ、割れ目に合わせてほじくるようにこじ開ける。ぴっちり合わさったそこに徐々に隙間が生まれ、同時に喘ぐ声も大きくなる。  
「はっ…わ、…かった…ぁっぁあ、はぁっ」  
指で散々いじり倒す。曲げた関節をぐりぐりと押し当てた後、摘んで引っ張っては放すのを何度も繰り返すと、奥からとめどなく液が溢れ、ぬるぬると滑った。  
「タ…ダぁっ…い、や…」  
その嫌がる台詞になぜか満足感を覚えながら、タダは諭すように言った。  
「男は、きみにはない器官を持っているんだよ。それは女を愛し、生命を創るものだけど…使い方次第では恐ろしい凶器にもなる」  
ジッパーを下げる金属音がし、その凶器がフロルの前に姿を現す。  
立ち上がった男のそこを見るのはフロルにとって初めてのことで、その想像以上の大きさ・太さに恐れおののき、身じろぎした。  
天を突いて硬く猛ったそれがフロルの脚の間にセットされ、ほんの少し力を込めれば身体を真っ二つに貫ける状況が出来上がってしまうと、フロルはもう身体が竦んでしまっていた。  
濡れているとはいえ、自分のそこに、こんなに大きなものを収める事が出来るのだろうか。  
その肉を引き裂く痛みを想像して、顔が青くなる。大好きなタダだからこそ、こんな強姦まがいのやり方で抱かれたくはなかった。  
 
涙を湛えた目を潤ませながら、フロルは哀願した。嗚咽交じりで、ところどころちゃんと言葉にならないのが、歯がゆさを増徴させる。  
「タダ…俺、しないよ…。約束する…男みたいには、しなっ…から…」  
その声がタダに0.1ミリグラムだけ残されていた理性を取り戻させた。…これじゃダメだ。脅して言う事を聞かせて、それが何になる?  
突然現実に引き戻った彼は、自分がした事の重大さに気付き、呆然と腕の中の少女の姿態を見つめた。  
もうやめて…と頼むフロルの口を、タダの顔が覆い隠す。唇同士を重ね合わせると、タダは己の舌をフロルの口腔内に侵入させ、頬や歯茎の裏側を縦横無尽に嘗め回した。  
今までの乱暴で自分勝手な愛撫とは違い、フロルの反応を見ながら気持ちよさそうなところを、重点的にやんわりと攻めていく。  
ぐるりと一周させた舌が上顎の奥に触れると、フロルは両目をとろりとさせて、薄く閉じた。ちろちろと何度もそこを往復するたびに、のどの奥から吐息を漏らす。  
タダの舌がフロルのそれをねっとりと捕獲すると、薔薇色に上気した頬がうっとりとした表情を浮かばせ、いつの間にかいましめの解かれていた手が、自然とタダの背中に回った。  
「…ふぁっつ…は…ぁあっつ…んん、」  
舌が絡まりあう淫靡な水音がくちゅくちゅと鳴り響く。どちらからともなく唇を離すと、その間には混じり合った二人の唾液が透明な細い糸を渡していた。  
ふぅっと溜息を吐くフロルの顔を見据えて、タダは言った。  
「…ごめん」  
「あんなの、もう嫌だ」  
 
その言葉で、遅すぎる後悔に駆られる。仕方ない、自分はそれだけひどいことをしてしまったのだから。  
頭を落とし、絶縁が告げられるのを待つ。しかし、開いたフロルの口から出たのは想像もしなかったものだった。  
「でも、おまえ以外の奴にやられたら、多分もっと嫌だと思う。…だから、ちょっとは女らしくしてやるよ」  
驚きでぼうっとして、頭がうまく働かない。  
「おい、聞いてんのかよ!?」  
ばしばしと背中を叩きながら言うフロルは、もういつもの彼女に戻っていた。その笑顔のきらめきが眩しい。  
…そういえばあの試験のとき、ヌーがきみを天使と称していた事があったっけ。あの時はどこがと思ったけど、でもきみは確かに…。  
ふとそんなことがとりとめなく頭に浮かび、タダは苦笑した。  
「いや、いいよ。きみは…きみのままで」  
恋人の髪をくしゃっと抱き寄せ、触れるだけのキスを額に落とすと、彼は小声で囁いた。(終)  

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