妙子のお仕事 中編 エロ有り 提供 ぼんくら様 著 管理人
「おい、じじい仕事だ。後は任せる」
黒スーツの男は一言だけ残して去っていった。
取り残された妙子は戸惑いつつも大人しく座って指示を待った。
「へへ、すいませんねぇ」
老人はにやけた顔で男たちに頭を下げた。
「まったく、壊しちまいやがって。新しいのを用意するのだって色々大変なんだぞ。まぁ、言って聞くようなタマじゃねぇか」
「へぇ、すいません」
老人は頭を下げても、視線は妙子を値踏みするように走らせていた。
「午前中で仕上げろ。夜には本番があるぞ」
「へい。そりゃもう」
摩り手で男にかしこまる。男は吐き捨てるような態度で奇妙な老人を見下ろしている。
「愉しむのは大いに結構だが、ちゃんと仕上げろよ」
「へへ、わかってまさ。人造師の名にかけて必ず」
老人は目尻を細く、表情が引き締まる。黒スーツの男とはまた違った雰囲気をかもし出していた。
「おいで、お嬢ちゃん」
会話のやり取りを黙って聞いていた妙子は、歩き出した老人の後に続いた。
酷いニオイの出元のリビングに入った。
「ひぃ・・・」
妙子は思わず息を呑んだ。
たくさんの家具があった。たくさんの人間がいる。
どっちの表現が正しいのか? そんなことを考えてしまう部屋だった。
幾つか並んだテーブルはパイプで固定されブリッチしている女。腹の上に彩色されたガラステーブルが乗っている。二人の人間を拘束具で編み上げ、四本の足がテーブルの足になり、四本の手がテーブルの枠になったテーブル。そういうテーブルが微妙にポーズを変えていくつもあった。
壁には両手をラバースーツにたたまれ、両足はM字で拘束され開かれたまま吊るされていた。全頭マスクには、チューブが伸びて足元のタンクに直結されている。そういうのが何体もあった。これは、人間ジューサーなのだ。妙子からは確認できないが、排出器官はプラスチックアタッチが埋め込まれ、蓋を取らねば出すことが出来ないのだ。予断だが、保温器としても使われる『道具』だ。
まだ、中学校にも上がっていなさそうな体格の身体が取り外すのが不可能と思える、皮と鉄線で拘束され、頬にマガマガしい口輪が装着されている。口を閉じることを出来なくして、台座にねだるようなポーズで固定されていた。『便所』だ。尿道に視線を落とせば体格に不釣合いな円筒が突き出ていた。信じがたいことだが、排尿すら自由に出来なくしているのだ。
ケツ同士を向かい合わせて連結している女達がいる。あれは『砂時計』だ。ポーカや、ブラックジャックといった、親と子の制限時間を知らせるの時計に過ぎない。連結してあるパイプラインに着脱式の挿入穴があってそこから、大量の液体を流し込むのだ。パイプラインの根元にはバルブがあって自由に排出することが出来ない。彼女達は、その苦悶の表情で支配者達に・・・・、いや、所有者達に時間を知らせるのだ。
単純に四本の手足を一つにまとめて、肛門と性器に電気スタンドや、ハンガーだけをさしているのも有れば、正座状態でバケツを抱いたまま動けなくしたものもある。
「あ・・・あ、ああ」
あまりにも良く出来たマネキンとか人形だと思った。確かティナが旅行でいった写真にそういうのがあった。魔女狩り、中世の惨劇、刑罰、拷問・・・。そういったものを資料的に展示してある蝋人形の写真。そういうものに違いない。こんなことはありえない。妙子は頭のどこかでわかっていたのに信じたくなかったかもしれない。目の前のモノが、そういうレベルを超えているのを人目で解ったはずなのに・・・・。
人形はうめいたり、苦しんだり、ましてや『助けを懇願』したりはしないだろうに。
老人とは思えない力で、妙子の背中を突き飛ばした。
「きゃぁ」
叫びを声を上げて床に倒れる。服が茶色に染め上がる。恐らく、部屋の住人だった物達が垂れ流した排出物だ。
「ひっ!・・・きゃぁぁぁぁぁぁ・・だ、だれか・・・だれかぁぁぁ・・・」
叫び声を上げて這って逃げ出す。老人から離れようとすれば部屋の奥に行くしかないのだ。
あっという間に部屋の奥へと追い込まれると老人は妙子の足首を掴む。熟練した巧みの技なのだろうか、それとも錯乱した人間を扱うのは容易なのか。足首に皮手錠を装着してしまうと、床に固定した鎖棒(鉄棒の先端に鎖が伸びて床に繋がったもの)に取りつけてしまった。
「まってな」
老人の声が聞こえなかったのか、もっとも聞こえたとしても。妙子は繋がれた鉄をガチャガチャと暴れて振りほどいても、とても取れそうも無い。お遊戯で使うようなSMグッズではないのだ。皮の手錠の芯は鉄芯、しかも、さいの目の鋼線で保護されているのだ。人間どころかゴリラでも取ることは出来ないだろう。実際、鍵穴など存在しない特殊なもので専用のグラインダーで削らなければ外すことはできないのだ。
老人が戻ってきた。
手には、先端が板になっている鉄棒と、頑丈そうなノズル付の缶、缶の下の部分は大きく膨らんでラベルには『GAS』と書かれていた。
老人は道具を乱暴に放り上げると、鉄棒の先端の板に散乱した数字の札を一つ一つ貼っていく。
「・・・・?」
怪訝な顔で見ていると老人がノズル付の缶を持って着火した。
ごわぅという音がして青い火柱が一瞬だけ立ちあがった。妙子の疑問が氷解する。
「いや・・・いやぁぁぁぁぁぁぁぁ。助けて先輩!・・・死んじゃう。殺される。きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」
老人は狂乱している妙子を張り飛ばすと、スカートとガーダベルト、それに貧乏そうな木綿の下着を引き千切った。それから鉄棒を巻き取ると、妙子はうつ伏せでお尻を突き上げたポーズになってしまった。
「いやぁ、いやぁぁぁ、死ぬ、た、助けて、お願い、助けて」
足を広げたまま鉄棒に固定されているのだ。暴れても腰を捻って手を振りまわすのがやっとだ。
老人は妙子を暴れるのを無視して、足が開いたまま鉄棒の鎖が一cmも満たない長さで固定されると無視して、鉄棒を持ってガスバーナーに着火する。轟々と空気を震わせて鉄棒を熱する。先端は見る見るうちに赤く変色する。
「手をどかしてケツを持ち上げろ」
冷たく命令する。
「やめて、や、やめて、お願いします。ゆるして、許してください」
叫び声をあげて身体をひねって鉄棒を手で防ごうとする。老人はさっと妙子の腕に灼熱の棒で撫でてやった。
「あつぅ」
「早くしろ」
「お、お願い・・・ゆるしてぇ、ゆるしてぇ」
恐怖と涙で顔をくしゃくしゃにして妙子は懇願する。もちろん老人は無視して楽しそうに妙子の腕を何度も軽く撫でてやる。その度に悲鳴を上げ許しをこう。
それが、何度も繰り返され、妙子の両手は火ぶくれでいっぱいになった。
熱が弱まれば、老人は持っているバーナーで鉄棒を再び熱するだけだ。
「あぅぅ、ひっく、ひっく、ぐしゅ。おねがぁい、ゆるしてぇ」
息も絶え絶えで床に潰れて請いつづける。それでも手を上げて少しでも鉄棒から放れようと腰を捻っていた。
「だからケツを上げな。痛いのは一瞬だけだ。終わるまでこっちは何時間だってやるぞ」
「いやぁ・・・いやぁ・・・やめてぇ」
それから、さらに二時間、妙子は抵抗しつづけた。腕だけじゃなく、全身くまなく火ぶくれが出来ていた。
「わかりました・・・・」
泣きつかれて声は既に枯れていた。
妙子は膝を立て、胸を押しつけてお尻を高く上げた。老人からはすべての穴が丸見えになったが羞恥心を覚える気力は無くなっていた。
長い時間をかけて鉄棒はすっかり赤く灼熱色にバーナーでしっかりと彩色されていた。
「家畜、道具、物。人間じゃないものは、人間のものという証が・・・証明が必要なのだよ」
「・・・・しょうめい・・・?」
「お前は道具だ。その刻印を刻んでやる」
鉄の刻印が妙子の右尻部に近づく、慎重に位置を定めて肌に押される。
ジュワァァァァァァァァァァァァァァァ。
肉を焼く音。牛でも豚でも鳥でもない。人間独特の音。
肉の焼けた焦げたニオイと同時に、女の悲鳴が響き渡った。自分の身体が焼ける激痛にようやく正気を取り戻したのだ。
「ひぃぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっぁあぁぎっぎぃゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
白い煙が立ちあがるまで押しつけてからゆっくりと外してやった。
「ひぁ・・・ひぐぅ・・・はぁ・・・はぁ・・・ひぃ」
白い肌には焼きあがった印が刻まれていた。
『236−特』
車のナンバーのような愛着もへったくれもない刻印。
妙子は意識を失った。用意した注射器を妙子に指す。これで数時間は覚醒することは無いだろう。
老人は、次の加工と装飾の準備に妙子の飾り付けを始めた。
解説
強制リクエスト受けシリーズ第2弾の中編。
昨日とあとがき、ちょっと修正。
焼印・・・・。リクエスト元から素でひかれる。
ありり? おかしいなぁ・・・管理人にリクエストするというのはこういうことなのに(ジョークですよ)
とりあえず若干の修正を加えてまったりやろうと思います。
てぇ・・・コレが修正してるときは後編も乗ってるんだけどね。