四、 誘拐犯は凌辱鬼、人質は性奴隷 理緒は、別荘の一室に文字通り『監禁』されていた。 常にその傍らには茂原がいた。この部屋は、来客用に用意されるだけあって、ユニットバスが備え付けてある。外へ出ることなくここだけで生活できる。食べ物は必要とあらば上村たちが差し入れてくれるので、完全なふたりっきりの空間が演出されるというわけだ。 ここに初めて連れてこられた時、理緒は状況が全く飲み込めずにいた。 「前にも言ったな。キミの親父さん、身代金を払うのを完全に拒否したんだ。これが、なにを意味しているかわかるか?」 誘拐で身代金が手に入らなければ、犯人のとる行動の選択肢はわずかである。 それがよくわかったから、理緒は緊張に身を固くした。 「このまま、キミを殺してやろうという意見もある。何しろ、俺らは顔を見られているからね。キミはどう思う?」 そんな質問に答えられようはずもない。理緒は無言で黙っているしかなかった。 「…」 「だが、それではおもしろくない。せいぜい楽しませてもらうことにするということで意見が決まったんだ」 その一言が決め手だった。どんな強固な戒めよりも強力な、恐怖という見えないクサリで少女は繋ぎとめられた。しかも、本人はそのことに気付いてはいない。 これで、理緒は完全にここから逃げられなくなった。たとえ四肢が完全に自由でも、である。 「しばらくはここで二人っきりだ。仲良くやろうぜ」 「そんな…」 こうして、ふたりの奇妙な共同生活が始まった。 茂原にとっては、待ちこがれてようやく手に入れた夢の生活である。 計画実行前、上村によって具体的な話が持ち込まれてから、茂原は一人で理緒の姿を確認しに行った。 上村が用意した写真から、理緒が美少女であることはよく分かった。だが、実際に生の理緒をじかに自分の目で見てみたくなったのだ。 少女が通っている私立M学園に足を運んだ。何の下調べもなくただ行っただけだったが、幸運なことに茂原が敷地沿いに停めた塀のすぐ向こうに、体育の授業中の理緒がいた。 クラスの中でも、背は高い方であろう。まだ成長途中の彼女らであるから、中には太った娘、細い娘、小学生同然の未成熟な娘、様々な娘がいる。 そんな中で、理緒は身体自体は細いが、同年齢の女子生徒に比べて抜群にスタイルがいい。引き締まった青リンゴのようなお尻に、サイズぴったりのブルマーがはかれている。茂原はこれほどブルマーが似合う少女をこれまでに見たことがなかった。その裾を、時折恥ずかしそうに直している姿が可愛らしい。 茂原は一遍に彼女を気に入ってしまった。 そして、その少女が目の前にいる。しかも、どう扱おうと彼の自由だ。 弄ぶのはいつでも出来る。そう考えると、じっくりと楽しもうという余裕もわいてくる。しばらく時間をつぶして、少女の狼狽する様子を楽しむことにした。 とはいうものの、窓もカーテンも閉め切られた密閉された部屋である。やることなど、さほどあるわけでもない。 唯一の娯楽であるはずのTVでは、連日藤野のスキャンダルが報道されている。 報道は過熱する一方で、理緒の通う私立M学園の生徒にインタビューするワイドショーまで出る始末である。被害者やその家族のプライバシーなどあったものではない。マスコミも、事が芸能人のプライバシーに関わるだけあって強気になっていた。 すなわち、有名税というもので、有名人はそのプライバシーを暴かれても仕方ないという考えである。 『知る権利』を振りかざして、マスコミは理緒自身が知らないことまでどんどん暴き立てていく。全く容赦なかった。 何しろ、毎日飽きもせず同じ事をやっているので、ひととおり見るとそれにも飽きる。そうすると、いよいよ茂原のやることは一つである。 それまでは、いつでも手中にできるという考えから余裕があった。だが、まる一日も経過すると、茂原の過剰気味の性欲がそれを許さない。 明らかに欲望にぎらついた目で舐めるように視られると、少女の身体に悪寒が走る。 「ああ…、オホン…!」 わざとらしい咳払い。 チラチラと茂原は理緒の方に視線を走らせる。せまりくる未知の危険に、敏感におびえる理緒。それとわかった茂原は、椅子の上に鷹揚にふんぞり返った。 「おい、しばらくはここでふたりっきりなんだ。できるだけ仲良くやろうや」 そう語る一方で、眼が欲望で暗く陰惨に濁っている。獲物をねらう狩人の眼。 いや、貴重な保護動物を 狩る密猟者の腐った眼か。 「しばらくって、どのくらい…?」 理緒はなるべく相手を刺激しないよう、優しく穏やかに話しかけた。欲望で頭に血を上らせている茂原を、会話をすることによって少しでも落ち着かせようと試みる。 「どのくらいかな…?そうだな、キミがどの程度素直かにもよるな。数日かもしれないし、一週間かもしれない。いずれにせよ、俺はキミとしばらくここで一緒に過ごせといわれているだけだ。あいつの考えていることは俺にもわからん」 「そんな…」 「俺は一向にかまわんぜ。それこそ、願ってもないことだからな」 そう言って、舌なめずりをする茂原。理緒はその言葉にすくみ上がる。 「そうさ、素直に俺の言うことを聞くようになれば、案 外気が変わって解放してくれるかもしれないぜ」 「あの…」 「ん?」 「お風呂…、入りたいんです…。いいですか…?」 (石けんの香りのする少女の肉体をもてあそぶ、か。悪くないな) そう考えた茂原は、理緒をユニットバスへと案内した。すぐに、シャワーの水流が床にはじける音が聞こえ始める。茂原は、待つ間に一服しようと、タバコを取り出し、口にくわえた。高ぶる気持ちを押さえつけようというつもりであった。 ところが、ライターが何度点火しても火がつかない。 元来、気が長い方ではない茂原だったが、これで一気にイライラを爆発させた。 乱暴にライターを投げ捨て、口からタバコをむしり取った。明らかに彼は苛立っていた。 その原因のひとつは、上村にあった。 茂原と同年齢のわりに、やけに如才なく、あらゆる事に気がきく。それ自体は別に悪いことではない。むしろ好ましいことである。 この部屋に関してもそうである。ここはまさに、茂原が望んだ世界そのものだ。理想の異性とずっと一緒にいられる。他になにを望むことがあろうか。 だが、それすらも茂原には引っかかる。 なにしろ、この部屋には理緒の下着の替えまで用意してあったのだ。 漠然とではあったが、不安があった。自分たちが、お釈迦様の掌の上でのみ暴れている孫悟空のような存在のように思えるのである。 自分たちは、いいように利用されるだけなのではないか? (チッ…!) 茂原は小さく舌打ちした。もし、それが事実だとすれば、こ れほど不快なことはない。 自然に、茂原の足はシャワーの水音がする方へと向かった。突然、バスルームの扉を開ける。 「…!」 理緒は、身体にボディシャンプーをたっぷりとふりかけて洗っている最中であった。 発育途上の胸や、肉の薄い腰まわりに大量の白い泡がまとわりついている。お湯でほのかに紅く染まった肌は瑞々しく水滴をはじいて、 「あ、あの…、あの…」 驚愕のあまり口をパクパクさせている。反射的に、両手で胸回りを覆い隠した。 茂原は無言で狭いバスルーム内に踏み込む。その姿は、理緒にすさまじい圧迫感を覚えさせた。 フランケンシュタイン。 それが、理緒が今の茂原に対して抱いた印象であった。 そして、それは必ずしも間違ってはいない。陰惨な表情に暗い目つきで、じっと少女を見据えている。 「あひっ…」 逃げ出したかった。だが、3方はバスルームの壁に囲ま れ、唯一の出入り口である正面には茂原が立ちはだかっている。くわえて、足がまるで床に根が生えたかのように動かない。 だが、茂原が手を伸ばして、理緒の肩に触れた時、恐怖が一気に弾けた。一瞬の隙をついて、茂原の脇をすり抜けけ、部屋の方へと逃げた。 「…」 茂原はゆっくりと体の向きを変え、一歩一歩ゆっくりと、しかし確実に、少女に近づいていった。この部屋からは絶対に逃れられないという余裕である。 理緒は、ベッドわきに転げるように逃れると、そこにあったナイトスタンドを手に持ち、傘の部分をはずす。 先端の電球部分を壁へと叩きつける。パンッ!と乾いた破裂音が響く。薄いガラスは細かく砕け散り、先端部分が鋭い刃物のようにギザギザになっている。 理緒はそれを、自分の首筋へと当てた。 「ダメ…!」 「…?」 ふと、近寄ろうとする茂原の足が止まった。理緒の様子に、 ただならぬ雰囲気を感じとったためだ。 「駄目…。これ以上変なコトしたら、わたし死ぬわ…」 声も、身体も、そしてスタンドを握る手も小刻みにふるえている。先端が少女の白い肌に触れ、薄い皮一枚を突き破った。わずかに血がにじむ。 「変なコトって、どういうことだい?」 茂原は全身から力を抜いた。今度は逆に、茂原が会話に よって理緒を落ち着かせようと試みる番であった。 「寄らないで…」 少女は、この上なく思い詰めた表情をしていた。 「本気か…?」 茂原はあえてそう尋ねた。むろん、少女の目を見れば本気であることは疑いようもない。理緒は、問いに対してゆっくりと首を縦に振った。 「そうか…。ところで、知ってるか?人間の身体っていうのは良く出来ていてな、首をちょっと刺したくらいじゃ、」なかなか死ねないものなんだ」 「…」 少女の水に濡れた肌が蒼白になっている。緊張のためだろうか。 「…いいぜ。好きなようにしな。首をかっ切るにしても、出血多量で死ぬまでに、かなりの時間がかかるだろうからな。その間に、たっぷりと楽しませてもらうさ。死ぬまで、存分にヤリまくってやる。いや、死んでからもキミの死体で遊ぶよ。死姦っていうの初めてだからな…、悪くない」 茂原は延々と、事細かに理緒の死体をどう扱うかを生々しく語り続ける。その話が妙にリアルで生々しく、理緒のなけなしの勇気は見る見るうちにしぼんでいく。 スタンドの先端の位置がしだいに下がっていき、そして床に乾いた音を立てて落ちた。すべてをなかばあきらめた理緒の表情は暗く沈み、その全身からは見るからに力が抜けている。 「ふん…」 茂原は軽く鼻で笑うと、床に落ちたスタンドを拾い上げた。念を入れてこの部屋には凶器になるようなものは一切置いていないつもりだったが、まさかこんなものを利用するとは。意外に勇気がある少女らしい。 (今回は気迫で押しつぶしたが、今度同じようなことがあった場合、どうなるかは全く読めないな…) 立ちつくす少女を背後から抱きしめ、瑞々しい膨らみをぎゅっと握りしめる。 「身体が冷たいぞ…。俺の身体で暖めてやろうか」 肌の表面に残ったシャワーの水滴が、室内の空気に冷やされてしまっている。 「…」 そう言いつつ、右手が柔肌の表面をなぞるようにゆっくりと下へと移動していく。ぴったりとごつい身体が密着するが、あらがう様子もない。 イモムシのような茂原の指が、遠慮なく少女の秘肉をじっくりと揉みこむ。とたんに、理緒の息づかいが荒くなり、身体からあっさりと力が抜けるのが感じられる。 「観念したか?物わかりが良くって、結構なことだな」 茂原はうそぶくと、指にグッと力を込めた。 「固いな…。もっと感じさせないと駄目だな」 そう独り言のように少女の耳元で囁く。右手を引き抜き、鼻先で匂いをかぐふりをする。その指を理緒の口へと無理矢理ねじ込み、唾液をたっぷりとまぶさせる。 こうやって少女の精神を徐々に追いつめていく。自然と理緒の身体がしゃがみ気味になり、背後の茂原もそれに合わせて身体を屈曲させた。 その指が、羞恥の部分のマッサージを再開する。今度はやや強引に、少女が悲鳴を上げるまで強めに力を込める。 「あっ…!痛いっ…!」 理緒が多少痛がっても、茂原は指の力を弱めない。かえって力を込めていく。 すると、肉体の防衛本能が苦痛を和らげるために自動的に働き、ヌルヌルした液体を分泌させる。 「身体の方は完全に観念したみたいだな。物分かりが良くて、結構なことだ」 茂原は体の向きを変え、部屋に唯一ある鏡である大きい姿見を見た。 鏡の中には、立ったまま身体を重ねている自分たちの姿があった。 (あん…、なんて…いやらしいの…) 理緒は泣きたくなった。鏡に映った自分は、男にいいように裸身をまさぐられ、嫌がりつつも感じて肌を上気させている。興奮に小さな乳首を固くし、両足の付け根をしきりにもじもじとよじり合わせているのだ。 「どうだ?鏡に映った自分の姿は?」 「…」 「あれが自分の真実の姿だと思わないか?今までは、ただ可愛いってだけだっただろうがな。今のキミは、艶っぽい『おんな』そのものだ。そうじゃないか?」 「…くっ…」 否定しようにもしきれない変化が理緒の肉体に起こり始 めていた。まだ、純潔を失ってから幾日も経過しておらず、表面上はその発育途上の肉体に、特に劇的な変化が見られるわけではない。 だが、その内側で、どんどん少女の肉体は淫らに造り変えられていった。いま、茂原の指を湿らせている蜜液がその証拠である。 「いい具合にこなれてきた。準備はいいようだね」 茂原が、少女の耳めがけて息を吹きかける。生暖かい風を耳 朶に感じて、理緒は思わず身をブルッと震わせた。 もはや、理緒は蛇ににらまれたカエルだった。 身体が固まって、自分の意志では動かすことが出来ない有り様になってしまったのだった。 茂原が少女の身体を腕に抱え上げる。 「さあ…、たっぷり可愛がってやるよ」 その一言が不気味に響いた。 * 「あっ、あっ、あっ…!」 理緒はベッドにうつぶせに寝かされ、茂原に背後からのしかかられて押し潰されそうになりながらずぶずぶと容赦なく犯され続けていた。 理緒は、なかば失神寸前であった。なぜなら、すでにまる数日間、こうして犯され続けていたから。 「あっ、あっふぅん…!」 今も理緒の可愛らしい朱唇からは、もしその光景をはたで見ている者がいれば己の耳を疑うような、艶っぽい声が際限なく飛び出してくる。 その声は全く途切れることがない。茂原のスタミナがまったく尽きる気配がなく、少女を延々と責め続けている事が可能なためだ。 少女はベッドの上でのたうち回っている。 無理もなかった。このときの理緒は、すでに肉体を徹底的に変えられてしまっていたから。 茂原は、片時も理緒を手放すことなく欲望と精力の続くままに少女と交わり続け、飽きることがなかった。 ごくまれに交合していないときでも、常に理緒の身体を傍らに置き、ベタベタと触り続けてその柔弱な肉体の感触を存分に楽しんでいた。 さらに、茂原は理緒がトイレの時にすら片時も離れなかった。扉を開け放して、入り口からずっとその様子を観察する。そうやって、男の目に用をたす姿をさらしつつ羞恥 に悶えながら用を足すのだ。 また、茂原は入浴する際にも少女を伴う。そこで茂原はソー プ嬢まがいの奉仕を理緒に対して強要した。 自らは浴槽のフチに腰掛け、少女に自分の片足をまたぐように命じる。たっぷりとボディシャンプーを泡立てて、秘部を太腿にこすりつけさせるのだ。少女の肌の柔らかさと、泡でつるつると滑る感触が何ともいえない。 あるいは、ごつごつする背中を少女の身体の前面で磨かせる。ぷにぷにとした乳房の肉の感触が心地よい。 また、ユニットバスの狭い床に寝転がって69でフェラチオをさせると、少女の愛らしい秘部が目の前で踊り、目の保養にもなる。 奉仕技術自体は拙いものであるが、理緒のような少女にそんな淫猥な行為をさせているという自覚が、ゾクゾクするような興奮を覚えさせる。 しかし、茂原がいくらタフだといっても、全く休まないわけではない。その機会は何度かあった。そのひとつが、食事の時である。 といっても、日に3回、出来合いのハンバーガーやサンドイッチが差し入れられたくらいであるが。 そしてそういう時にも、茂原は理緒を苛めて楽しむ。彼は、差し入れられた食糧をすべて独り占めにする。そして、理緒の前でこれ見よがしに貪り食うのだ。 空腹も、喉の渇きも、最初は我慢できる。だが、身も心も徹底的に蹂躙されると、身体の方が本能的にエネルギーの補充を欲する。 それに耐え難くなると、少女は必死に懇願する。そして、それこそが茂原の望むところであった。 自分の口に食べ物をほおばり、たっぷりと咀嚼したところで口うつしで少女に与えるというものであった。 もちろん、彼女は拒否する。だが、それも最初のうちだけであった。 2日目の夕刻になると、なんとその食事を受け入れたのである。グチャグチャに咀嚼された上に男の唾液が入り混じり、それは何とも気色悪いモノではあった。 だが、空腹感が勝るのか、理緒は目に涙を浮かべながらもそれを嚥下していった。その時のみじめさはいかばかりであっただろうか? もちろん、茂原は最高の気分であったことは言うまでもない。 何度か横になった事もあった。むろんその時も常に傍らに理緒を手放さない。その腕の中に、少女の身体を抱いていれば満足するのである。そうなると、ひとつの疑問がわいてくる。 理緒は人質ではあるが、この部屋ではいっさい拘束を受けてはいない。両手足とも完全に自由である。それゆえに、茂原が眠っている間をねらえば、たやすく逃げ出せそうなものだ。 なぜ、そうしないのか? じつは、理緒は実際に何度か逃亡を試みたのである。だが、茂原は理緒がかたわらを離れるとなぜか敏感にそれを察知し、すぐに目を覚ましてしまうのだ。 まさに、野生動物並みの感覚の鋭さといえる。 わずかでも無断で離れると、逆に怒りにまかせた折檻をされる。やがて理緒は怯えて、決して茂原のかたわらを離れなくなった。つねにピッタリと寄り添っている二人の姿はまるで小動物と熊にも似ていた。 そんな生活の間に、理緒は様々なことを教え込まれた。 男の心理やその肉体の仕組み、さらには、男が好む媚態や仕草、言葉遣いなどである。 もちろん媚態とはいっても、水商売のようなそれではない。 それは茂原にとってはもっとも忌むべきものである。 その種のそれは、まるで水分が不足して乾いた肌のようなカサついた感覚を思わせ、若い生命力の息吹を強力に感じさせる年齢の少女には、あまりにも不似合いだった。 いわば万人が好むような、少女のあどけない可愛らしさ の中に時折りのぞける色っぽさ、そういう物を茂原は求めていたのだ。 そして、調教はまだまだ続く―。 茂原は、裸だった。毛むくじゃらの両脚を大きく開いて、ベッドサイドに腰掛けていた。理緒は、その真向かいに膝を抱いて床にじかに座りこんでいた。つまり、半萎えの状態の陰茎を少女の目に堂々とさらしているのだ。 「どうだ…?」 「…!」 理緒は思わず息を呑んだ。 (お…、おっきい…!) 理緒が心中でひそかに驚いたのも無理はない。これまでは、ただ一方的に蹂躙されるだけであった。それゆえ、これまではもうろうとした状態であったために、茂原の男性自身を落ち着いた状態で目にしたのは、初めてだったのだ。 しかも、勃起していない状態にもかかわらず、ぞのサイズは10センチ近くある。 太い血管、細い血管、極細の血管が複雑に入り組み、その皮膚の色は先端が妙にツルツルと光って赤黒く、胴体部から根元に至るまでに徐々に黒みが増していって妙に不気味だった。 (すご…い…) 無意識のうちにそれで貫かれたときのことを想像してしまう理緒であった。そして、そんなことをつい考えてしまう自分に 気付き、恥ずかしさに狼狽する。 肉茎が、少女の視線を感じてムクムクと起きあがってきている。徐々に角度が反り返っていき、極限までエレクトしたときには、そのサイズは全長十五センチ近く、太さは理緒の手首ほどもあった。 「ふふ、どうだい?俺様の自慢のモノは?でかくて太いだろ?これが欲しいんじゃないか?」 「…う…」 少女は口ごもった。口惜しいが、茂原の言うことは真実を射ていた。見る見るうちに固く逞しくなっていく男性自身を見ているだけで、身体の芯がとろけてくるような心地に襲われるのだ。 今の理緒は、魔王の前に捧げられた生け贄であった。 煮て喰おうが焼いて喰おうが、魔王たる茂原の思うがままだ。 「さあ、来いよ…」 その一言で、理緒は蠱にかかったようにフラリと引き寄せられて、茂原の目前までごく自然にやってきた。 そこで刺激にみちた雄の体臭にフワッと包まれる。それにより、少女はわずかに正気を取り戻した。 「いやっ、た、助けてぇっ!」 叫んで、あわてて身を引き離そうとする理緒。 その肩を、茂原のごつい手が捕まえて手元にぐっと引き寄せる。 「おっとっと。そんなに嫌ってくれるなよ。何度もこいつには世話になったろう?」 顔を間近に近づけて、脅すように低い声で言う。その迫力に、理緒は震えた。確かに、理緒は何度この肉の槍で串刺しにされただろうか。少女の未成熟な膣にはつらすぎる巨根で、思いっ きりかき回されたのだ。 「今度はこっちが、キミにお礼をしてもらおうと思ってるのさ!」 思わず目を閉じて顔をそむける理緒。 茂原が乱暴な手付きで、乱暴に少女の小さな顔をぐっと下に引き下げた。床にひざまづくような格好になり、顔の辺りに不気味な気配を感じた理緒は、おそるおそる目を開けた。間近に迫ったそれは、不気味にテカテカと光っており、少女の恐怖心を煽りたてる。 「あ…」 再び鼻腔を刺すような牡の体臭。そして、肉茎のすえたような匂い。とたんに、理緒の目元が微妙に緩む。 ここ数日のSEX浸りの日々が、少女の潜在意識に微妙な影響を及ぼしていた。 その肉のカタマリを見つめる理緒の瞳が、熱を帯びて次第に潤っていく。正体不明の情動が湧いて出て、理緒を突き動かしつつあった。 茂原は少女の両腕を背中で水平に交差させ、ロープできつく縛ってその自由を奪った。さらに可愛らしく胸の両端で息づく2つの乳首に、親指大のローターを貼り付けた。 さらに、五センチほどの筒型バイブを秘肉に沈める。それらのコントローラーは外れないよう少女の腰の後ろへしっかりとガムテープで固定した。 準備万端ととのったところで、少女のアゴを指先でとらえ、上を向かせる。 「キモチいいの、好きか?」 「はい…、い、いいえ…」 理緒の答えも混乱している。誘惑を振り払うように、必死に 首を横に振って否定する。 「そうか?じゃ、確かめてみよう」 茂原は静かに言うと、3つのコントローラーのスイッチをほぼ同時に入れる。 「…うんっ…!」 理緒は最初こそごく小さな声をもらし、わずかに声を震わせたが、茂原が予想したほどには激しい反応を見せなかった。もっと、床にころげてのたうち回ると思っていたのだが。 そこで、茂原はさらに振動を強めていく。ゆっくりと目盛りを上昇させ、3つの鬼子を存分に暴れさせた。 「うっ…、う…あっ!」 我慢しきれなくなったところで、理緒は不自由な体のまま床に崩れた。ヒクヒクと身体を震わせながら、肉体に加えられる刺激に悶絶する。 耐えがたい刺激の連続に少女の肉体からみるみるうちに汗が噴き出し、つややかな肌があぶら汗にぬめる。 快楽はすでに十分に肉体が覚えている。これまでの理緒の人格はこの数日間の生活でキレイに初期化され、代わりに入力された記憶は、男を喜ばせる媚態や技術、そしてさまざまな性の快楽。 大人と子供のちょうど中間にいた少女は、今やその内部を無惨に茂原によって食い荒らされてしまっていた。 その少女が身悶え、息も絶え絶えになった姿を、満足げに眺める茂原。ふと、少女が何かを訴えるような表情をした。茂原は、このまま一気にレイプしてしまいたい衝動をこらえ、コントローラーのスイッチを切った。 「何か言いたそうだな…?」 「…」 だが、理緒はとっさに返答が出来ない。乱れた呼吸を整えるので精一杯なのだ。 「ハアッ、ハアッ…!」 時折むせかえって激しくせき込み、ショックのためか弛緩した口元からタラタラとよだれがしたたり落ちた。 だが、そのうち徐々に息づかいがゆっくりになっていく。空えずきもいつしか止まった。 「だいぶこたえたようだな」 茂原がしゃがみ込んで、そう尋ねる。だが、ようやく呼吸はおさまったものの、全身の神経を絶え間なく駆けめぐった刺激によって、理緒は疲労しきっていた。 そのため口は重く、やっと話せたのは約2分が経過した頃で あった。 「…ごめんなさい…わたし…嘘をついてました…」 「…」 茂原は無言のまま応えない。 「…わたし、本当はとてもエッチな娘なんです、きっと…。今、…初めて気付きました…」 理緒は、新鮮な驚きに呆然としていた。実はこれは、茂原の巧みな誘導による一種の意識操作であるが、むろん少女はそのことに気付いてはいない。 あらゆる快楽や苦痛、ストレスを与えることによって、少女を心身耗弱状態に追い込み、被暗示性が強くなったところで、強力な暗示をかける。 「ようやくその事実に気付いたか。恥ずかしがらなくてもいいよ。俺は理緒みたいに可愛くてエッチな娘、大好きだから」 茂原の言葉のひとつひとつが、強力な暗示となって理緒の心にしみこんでいく。この時、彼女の心の中で、確かに何かが変 わった。それは、二人の関係の変化をも意味している。 「そうだ、キミに本格的なフェラチオの技術を教えてやろう。 男はな、理緒みたいな娘にチンポを舐められると、とっても喜ぶものなんだ」 「本当…?」 疑いなど全く抱いていない、あどけなさすら感じさせる表情で尋ね返す理緒。 「ああ、もちろんさ。さあ、おいで…」 そこには、確かに信頼関係があった。 茂原は大きく脚を開いて、理緒を禁断の行為へと誘った。 こうして、二人にとって恐ろしく濃密な時間はゆっくりと流れていく。 |
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