DAYS GONE BY

前の自分だったらどうしてたんだろうな? 学校帰り、マックに寄った。 ストローをグルグルと廻すのが嫌いだ。 ガムシロップを入れずに、持って帰るケチくさいところが嫌いだ。 キッチンペーパーを多めにとって、そそくさとバッグの中に忍ばせるのが嫌いだ。 俺の解らない興味のない話を熱烈に語るのが嫌いだ。 ――アレ? 何でこんな嫌いなことばかり思いついてしまうんだろう。 俺好きだよ。そう、好きなはず…。 目の前に座っている彼をじっと見つめた。 その容姿には誰もが溜息をつくだろう。だって、恰好良いから。 前髪が眼鏡の上に良い感じに掛かっていて、上目遣いで観られようものなら胸を打ち貫かれるだろう。 一体、この妖しい瞳でどれだけの女をおとしてきたのやら…今となってはもう関係ないんだけどな。だって、俺の彼氏だし。 「岳人、お前ジュース飲まんで何ずーっとストロー噛んだままフリーズしとんのや?」 流石に変に思われてしまったらしい。侑士が眉間に皺を寄せている。 こんな感じで気遣ってくれるところが好きなんだよな。さり気無くってさ。 「体調悪いんか?なら無理せんで家に帰るか?」 侑士が俺の頭をポンポンとした。そして、額にひんやりと侑士の掌があてられた。 「熱は無いみたいやな…ま、とにかく温まらんとなぁ〜」 ■ ■ ■ 「…で、こーいう事なのかよ……」 俺は侑士の部屋に連れてこられた…まぁ、その時点で大方予想はつくだろう。 「…えぇやろ岳人……」 頭をポンポンってしてくれる侑士もこんな侑士も大好きだ。 でも、あの出来事以来いろいろと考えることが多すぎて。胸のモヤモヤが消えないんだ。 日吉の存在。 侑士の存在。 俺の頭の中はフル回転だ。それでも、結論は出てくれやしない。 「…大好きやで…岳人……」 けど、 頭をポンポンともし日吉がしてくれたとしよう。 何かまかり間違って、カラダを重ねてみたとしよう。 こんな満たされた、とても幸せな気分になれるだろうか…? 「俺も大好き…侑士…ッはぁ…ん!」 嫌いなところがいっぱいみえてしまうのはその反対で大好きだから。 やっぱり、俺は侑士じゃなきゃ駄目だ。 この揺ぎ無い気持ち、今日この特別な日に確信出来たぜ。 「誕生日おめでとう、侑士」 終焉 忍足誕生日おめでとう!と三ヶ月前には云わなきゃ意味ないよ!忍足の誕生日いつだよ!(10/15です) しかし、続きモノ三部作なので更新しないと完結出来ないから…ね?遅ればせながら忍足侑士くんお誕生日おめでと〜ッ!(超笑顔) 実はずっとこれお蔵入りしてました。二つ話が思いついて悩んで…どっちにするかで日吉誕生日のが大きく変化するので。 あーでもこーでもと色々悩んでこっちになった訳なんですが。やっぱり忍岳がメインの話だからねぇという結論なのですよ〜ハイ。 本当は岳人は台詞なしにしようかと思ったんですけどね。無理でした…あの台詞だけは云わないと話が成立しないという事で。 忍岳は結構書いてて楽しいです。忍足の方が攻めなんだけど、岳人のほうが数段大人って感じのイメージがうちにはあるのです。 さて、最後は日吉誕生日で三部作完結です。はー何か長かったね…(更新しない自分が悪い) 20040124戒堂訛音

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