ストリートテニス場。 奴がいるとは限らない。でも、来たかった。確かめたかった。 何か来るんじゃないかと期待もしてみた。 しかし、奴はこない。跡部は一向に来る気配はない。日が暮れる。 そんなが日々が一週間程続いた。 サスガに苛々が募る。 勝手に自分が待っているだけなのに。別に待ち合わせしている訳でもないのに。 そんな訳の解らない自分に蹴を付ける為にココに来ているのに当の本人は来やしない。 忘れろって事なんだろう。そう自己解決。 ボールを高く上げ、ラケットを振り上げ思いっきり振り下げた瞬間。 目の前にはアイツがいた。 「何やってんだテメェ?」 不適な笑みを浮かべながら、奴は近付く。 そう、ずっと待ち続けていた奴、跡部景吾が近付いてくるのだ。 俺は口を半開き、言葉を失った。 「てめェ…なんて面してやがる。気持ちワリィ…」 真っ正面迄跡部が来た。 俺を見下す。俺は見上げる。言葉が出てこない…。 「口くらい綴じやがれ…バーカ」 跡部は神尾の顎をくいっと上げ唇を重ねた。 軽く舌が絡んでいた気がする。意識が朦朧としている。 「只でさえキモイ顔のてめェだ、口位何時も綴じとけ」 そう云い、跡部は後ろに振り返った。 「バカ跡部待ちやがれッ!」 跡部の腕を掴む神尾。 「俺はてめェが来るのずっと待ってたんだ!さっさと帰るんじゃねーよっ!」 「そんな事知るか。俺はてめェと約束した覚えはねーぞ」 「あぁ、そうさ。そりゃ俺が勝手にお前の事待ってたさ! …何日待ったと思う?一週間だぞ!俺の一週間返しやがれバカ跡部ッ!」 目にいっぱいの涙を蓄めて神尾は次々と暴言を吐いた。 しかし、跡部の腕を握る手の力は弱まる事はなかった。より一層強くなる一方だった。 跡部は神尾の手を握って自分の胸に引き寄せた。 「そんな不細工面表ざたにしてんじゃねーよバーカ」 そして、跡部は優しく神尾を抱き締めた。 終。 前回の蜃気楼の続編です。 とってもこのベカミの続編書きたくて。タイトルは某nの曲がぴったりだ!!と思い書き上げました。 頭の中では、君を思えば思うほど〜とかあぁ悲劇のヴァレンタイン〜とかね。 その辺りがこの話書いてる時グルグルしてました。 紅蕗ちゃんからのリクを勝手に変更して(死)ベカミに変更して〜良かったですかね〜?(オイ) 返品不可なんで宜しくでっす!!(コラ) あー最近甘い話を書くのがブームなんでしょうか?うちってこんな奴やったっけ?(聞くな) ゾロ誕に向けて、プロジェクトZに向けて頑張らないとねーんvv そんな今日はカンナ姉ちゃん誕生日じゃんか!!おめでたう☆ プロジェクトZ頑張ろうね〜!!(掲示板に書けよ/死) 20021101戒堂訛音