不二の監禁日記

6月3日雨
「一回抱いたくらいで彼氏面しないで」
君がそんなふうに思っていたなんて残念だよ。
あんなに愛し合ったはずなのに、それは僕の幻想だったのかな?
僕が愚かだったのか、君が狡猾だったのか。
でも、そんなことはもうどうだっていいよね。
僕よりも好きな男が他にいるんだって?
酷い人だね、君は。

6月4日雨
そんな目で僕を見ないでよ。
監禁?なに、それ。
雨降りなんだ、仕方ない。

6月5日雨
どうして君は逃げようとするの?
雨降りなんだよ?
そろそろ冷蔵庫がカラッポになる。
明日、僕は買出しに行くつもりだ。
君は心配しなくていいよ。
食事も、トイレも、着替えも、お風呂も、何もかも全部
僕がやってあげるから。

6月6日晴
昨日の予定通り、僕は買い物に出かけた。
とてもいい天気で、君とデートできないのが残念なくらいだったよ。
だけど仕方ないよね、君は怪我をしているんだから。
歩けないくらい足首が変な方向に曲がっているんだから。
まるで奇形みたいだよ。とても醜いね。
僕はおかしくて笑った。

6月7日雨
雨の音を聞きながら、君の醜い足と、無様な腕を撫でつづけた。
「どうしてこんなことするの」
だって君、逃げようとするだろう?
「ここから出してよ」
あの男の所へ行くんだろう?
「あんたなんか大嫌い」
……僕は君が大好きだよ。

6月8日雨
君みたいな醜い女を愛せるのは僕だけなのに。
なんで泣くの?
あのときみたいに喘いでよ、感じてよ、求めてよ。

6月9日晴
天気がよかったので、外に出た。
「彼」の家のそばを通ったよと僕が言ったときの君の顔、忘れられないな。
グロテスクに目を見開いて、まるで眼球が外れてしまいそうだったね。
僕が彼の家を着き止めたの、そんなに不思議だった?
メールの履歴を洗えばそんなこと簡単にできるのにね。
君って醜いだけじゃなくて、頭も悪いんだね。
とってもかわいいよ、大好きだよ。

6月10日晴
今日も天気がよかったので、買出しに行った。
帰りに「彼」の家の近くにあるコンビニで、「彼」を見たよ。
誠実そうな人だね。君が好きになるのも分かるよ。
買った物をわざと忘れていったらね、
「忘れ物ですよ」って僕に声をかけてくれたんだ。
本当にいい人だね。
君は頭は悪いけど、男を見る目はあるよ。
醜く歪んだ君の体を見たとき、僕の下でよがる君を見たとき、
彼はどんな顔をするだろうね?
……彼を今度、この部屋に招待したいな。

6月11日雨
6月は雨が多い。
だから僕は一日中醜い君を眺めて、寄り添って、愛撫して、体中舐めてあげることができる。
なんてすてきなんだろう。

6月12日雨
まだあの男の名前を呼ぶの?
君の目はまだあの男を探しているの?
ねぇ……
僕を見て。僕を見ろよ。僕の名前を呼べ。

6月13日覚えてない
あんまり君が彼に会いたがるから、つれてきたよ。
もともと、僕も招待したいと思っていたしね。
今日から三人の暮らしが始まる。
僕は忙しくなると思うけれど……
きっと、とても、たのしくなるよね。

6月14日天気なんてどうでもいい
一日中君と愛し合っていた。
手足のない男が身をよじって、何か叫んでいた。
かたわの女が泣きながら、それでも喘いでいた。
絶望でどす黒く変色した顔が、僕と君を罵った。
君の顔が恥辱と快感とで歪む。
……それら全てが僕にとって快感だった……

6月15日雨
彼が壊れた。
早すぎる。
コンクリートの壁に後ろ頭を何度もぶつけていた。
それがあんまりうるさいんで、僕はいい加減うんざりして、
芋虫の髪を掴んでバスタブまで引きずっていった。
背中を踏みつけ、髪を掴んで首をそらせ、頚動脈を切って放血させた。
すぐに動かなくなった。あっけないものだね。
シャワーで血液を流してキレイにしてあげたら、その顔があまりに安らかだったから
君にプレゼントするよ。
君の我侭で一人の善良な青年がこの世から消えてしまったね。
君は本当に酷い人だ。

6月16日雨
キス
あんなもの、君にあげるんじゃなかった。
きす
ぼくのものになったはずだったのに
きすきすきす
……ぼくよりもそんなにくとほねのかたまりがいいっていうのか

6月17日 すばらしい天気だった
君の体をきれいに洗って、髪を梳いて整えた。
醜かった手足もきちんとそろえ、僕がプレゼントした時計と、シンプルなデザインのパンプスを履かせた。
君はパステルカラーが好きだったよね。
水色のノースリーブワンピースを着せて、オフホワイトのジャケットを羽織らせた。
僕は薄い化粧が好きなんだ、知ってた?
血の気の引いた唇に桜色のルージュを引く。
首に巻いた淡い黄色のスカーフがとてもよく似合っているよ。
いらなくなったアレをトランクに詰めて、僕も身支度を整えた。
見違えるくらい美人になった君の隣に座るんだもの、僕もそれなりの格好をしなくちゃ。
君を抱えて助手席に乗せるとき、動かした弾みで首が僕のほうに倒れたんだけど
君が甘えているみたいでかわいくて、僕はその唇にそっとキスをした。
座らせて、スカーフを巻きなおす。
美しい君の醜い傷跡が隠れるようにね。
僕は運転席に座り、エンジンをかけた。
アレを捨てたら、楽しいドライブをしようね。
今日はせっかくのいい天気なんだから。
久しぶりに君と外に出られたんだから。
やっと君が僕だけのものになったんだから。
……さあ、これからどこへ行こうか?

投稿者:マロン名無しさん
出典:「テニプリを情熱的に雑談するスレ4th」(781-785)

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