---今日は、久しぶりにケンちゃんとお買い物♪
まぁ、芸能人やからそれなりに帽子被ったりサングラスなんかもして。
ケンちゃんと二人でお買い物・・・っていうかデートなんて久ぶりやから、
すっごいルンルンしてたんやけど・・・。
「なぁ、ケンちゃんあそこの店みたい〜」
普段は自分から服なんてみないハイドだけど、
今日は別。
それは、ケンが居るから。
デートだしね。
「あれ、ええやんっ」
ハイドは、一つ服を取ると、ケンに合わせる。
長身のケンは何を着ても、似合う。
ハイドはそんなケンに惚れ惚れ。
「はぁ〜。やっぱ何でも似合うわぁ」
ケンも、ハイドに服を選んでやる。
「んじゃぁ、ハイドはコレな」
そう言って、ケンはハイドに服を合わせる。
こんな感じで、デートは楽しく過ごしていた。
けど・・・何故だかハイドの機嫌がドンドン悪くなっていく。
---もうっ!なんやねんっ!さっきからチラチラ女の子ばっかり見て!!
そんなに女の子が良かったら、女の子とデートすればええやんっ!!
馬鹿ケンっっ!!!!
ハイドが怒るのも無理はない。
ケンはさっきからすれ違う女の子をチラチラ見ている。
しかも、ミニスカートの子ばっかり。
ハイドはいい加減我慢出来なくなった。
「・・・俺、帰るわ」
そう言うと、ハイドはクルッと回れ右をした。
「ん?どうしたん?腹でも痛くなったん??」
ハイドが怒っている事に全く気付いていないケン。
ハイドはその無神経さに余計腹を立てる。
「うっさいっ!!ケンちゃんの馬鹿っ!!!」
ハイドはそう言うと、人ごみの中を走って行ってしまった。
訳も分からず、ケンはハイドを追いかけようとするが、
人が邪魔で中々前に進まない。
ケンが手間取っている内にハイドの姿は見えなくなっていまっていた。
走ってきたはいいものの、行くところがないハイドは、
仕方なく自分の家に帰る事にした。
「・・・ふんっ。ケンちゃんが悪いんやからっ」
家に着き見たくもないテレビを見ていた。
すると、玄関のチャイムがなった。
「誰やろ」
ハイドは玄関まで行くと、覗き穴から覗いてみた。
そこに居たのはケン。
ケンは、あの後、ハイドが何処に行ったのか暫く考えた結果、
ここしかないと思った。
その読みは見事大当たり。
「・・・なんか用?」
玄関のドア越しに話しかけるハイド。
ハイドが怒っているのは承知しているケンは、
ドア越しのままハイドに話しかける。
「ん〜。何で怒ってるんか言ってくれへん?」
ハイドが怒っている理由を一生懸命考えたケンだが、
その理由が思い当たらない。
「・・・そんなんっ、自分で考えろやっ!!」
やっぱり無神経なケンにハイドの怒りが倍増する。
「そんなん言われてもな・・・言ってくれんと分からんし」
情けない声で言うケンに少し可哀相に思ったハイド。
やっぱり惚れた弱みってやつであろうか・・・。
怒ってる理由ぐらいは言ってやってもいいかな、
って思ったハイド。
「・・・やって、ケンちゃん女の子ばっか見て俺ん事見てくれへんのやもん」
自分で言って恥ずかしくなる。
よく考えてみれば、これはただの嫉妬。
悪いのはハイドかもしれない。
でも、ハイドは男。
周りの女ばかり見るっていう事は、
女以上に気にしてしまうのだ。
ハイドが怒っている理由を聞いたケンは、
顔が緩んだ。
「ちょっ、何笑ろうてんねんっ!!」
ケンに笑われて余計恥ずかしくなるハイド。
「あんな、それは・・・・ん〜言わんでおこっ」
「なんやねんっ。はよ言うてやっ」
途中で話をやめられて気になるハイド。
「んじゃぁ、変態って言わん?」
「うんっ。言わんからっ」
ますます気になるハイド。
「んじゃ、言うけど。俺のハイドの方がミニスカート似合うのにっ。って思うてたん」
ケンにそう言われて、顔が真っ赤になるハイド。
確かに、ちょっと変態だが、
自分の事を考えてくれていたんだ、と思うと嬉しくなる。
でも、いくら自分の事を考えてくれていても、
やっぱり嫉妬はしてしまう。
「・・・もう、見ないで・・・」
「ん?なに?」
「・・・見ないでっ!俺がスカートでもなんでもはくからっ・・・女の子なんて見んで!!」
言ってから後悔。
ケンの顔がニヤけた顔が思い浮かぶ。
「ほんまやな?」
翌日。
ケンがこれでもかってくらいのミニスカートを持ってやって来たのは、
言うまでもない。
あとがき。
このお話は、買い物してて思いつきました。(笑)
「あっ、ハイドがスカートはいてたら・・・萌え・・・みたいな?」
スカートはくハイドは出てこないですけどね;;