今日のテッちゃんは、窓の外を見ながら

頬づえをついて、『はぁっ』と溜め息ついてばかり。

ちっとも俺の事なんて見てくれない。

俺が寂しいの知ってるん??

思わず俺も溜め息ついちゃいそう。

でも、溜め息つくと幸せが逃げるって言うやろ?

やから、我慢我慢。

やって、こんな寂しい俺から幸せ逃げたら、

もっと寂しくなっちゃうやん??

テッちゃんの幸せ逃げない方法ないかなぁ〜。

・・・ん〜・・・・。

・・・・・

・・・・・

・・・・・あっ。そうやっ!!


何かいい考えが思いついたらしいハイドは、

テツの近くにチョコンと座った。

そして・・・・


「・・・はぁ・・・・んっっ」

テツが溜め息をつこうとした瞬間。

何かが唇を塞いだ。

目の前にはハイドの顔。

「ビックリした?」

そう言って、えへへと笑うハイド。

テツの唇を塞いだのはハイドの唇。

「・・・えっ?」

行き成りキスされたテツは、

分からないといった感じの顔でポカンと口を開けてハイドを見る。

「んふふ〜。あんな、テッちゃんの幸せ逃げんようにしたの」

ハイドがそう言っても、

テツはまだ分かっていないようだ。

「だからね。テッちゃんさっきから溜め息ばっかりついてたやろ?

 溜め息つけば幸せ逃げてまうやろ?

 やから、口塞げば溜め息出来ないかなぁ〜って思ったん」

そう言うと、ハイドはちょっと恥ずかしそうに上目遣いでテツを見た。

テツは、やっとハイドの行動の意味が分かり、

ニッコリと笑うと、ハイドにキスをした。

「ありがとなっ」
あとがき。

春っぽい感じで書いてみました。
ポカポカしてそうな感じ??
100

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