―――   一護×たつき  著者:440◆8OHUrY3.ic様   ―――



「うぉ〜〜いぃ!一護!一緒に帰ろうぜぇ〜〜い!」
「あ…、悪い。今日はちょっと用事があるんだ。」
「用事?…まさかお前、俺達を差し置いてこれからルキアさんとデートか!?
 くっそ、この裏切り者!所詮お前も水色第二号だよ!」
「うるせぇ!(バキッ)俺はルキアとそんなんじゃねぇ!!」

ツンツン髪の「一護」と呼ばれる少年は浅野を殴り倒すと機嫌悪そうに教室を出ていった。

「…ったく、たつきの奴何考えてんだ…? 手紙で呼び出しなんてらしくねーな。」
その手にある手紙にはこう書かれていた。 

「放課後の午後4時、体育館裏の倉庫まで来い! 来なかったら後で怖い目見させるからな。」

用があるなら口で言えってんだ。全く…。 
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「たつきちゃーん!学校帰りの道に美味しそうなケーキ屋さん見つけたの!
 一緒に食べに行こっ♪」
「あー…、ごめんね。今日はちょっと用事があるの。 また今度ね。」
「(ふふふ…たつきが行けないって事は織姫と二人っきりでデートするチャンス…
 一緒にケーキを食べた後、近くのホテルに入ってあーんな事やこーんな事しちゃったりして…うふふ…♪)」
「あ、織姫。間違っても千鶴と一緒に行こうなんて考えちゃ駄目だよ。 何されるか分かったもんじゃない。」
「な、な…! ちょっとたつき! 何であんたは私とヒメとの仲を邪魔するのよ!
 あんたはヒメのお父さん!?」
「うるさい!誰だってあんたと織姫を一緒に居させたくないわよっ! 
 私がこの変態押さえてるから、織姫は早くこっから逃げて! 逃げないと一護が悲しむよ!」
「え?黒崎君がぁ!?  …千鶴ちゃんごめんねっ!」

巨乳の女の子は全速力でその場から離れていった。
持ち前の想像力で何を想像したのかは知らないが、私達には想像もつかないような事を考えていたのだろう。

「あぁ〜…、ヒメが………。」
眼鏡をかけた女の子がうなだれて教室を出ていった。
私はちょっと悪い事をしたかな、と一瞬罪悪感を感じたが、織姫の事を考えたらしょうがないこと。

……でも、恋する感情は大きくなりすぎると抑制できなくなるもの。
まさか親友と同じ人を好きになるとは思っていなかった。

「…あの時は何とも思ってなかったのに、何で今更こんなにも好きになっちゃったんだろう。」
一人残った教室でポツリと呟く。

ボーイッシュな女の子は体育館裏への倉庫へと足取り重そうに歩いていった。





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