―――   ギン×乱菊  著者:3_9様   ―――



・・・ふっと目が覚めた。
いつもよりちょっと早い。起きようかどうしようかと、乱菊はまどろむ頭で考えた。
寒いからもう少しこのままで・・と思いながら、昨晩眠りに落ちる前まで心を離れなかった記憶がまた蘇る。
(ギンちゃん・・)
市丸ギンは、もう二週間も乱菊の元を訪れなかった。いままでは3日と空けずに通っていたのに。
(さすがにもう飽きちゃったのかな・・)
ギンとは子供の頃からの付き合いだ。初めての相手も市丸だった。
他の色々な男達とも寝たが、乱菊を一番識っていたのはギンだった。
市丸に抱かれると、快感もさることながら心の底から安心できた。全てをさらけ出せる相手だった。
(ギンちゃん・・寒い・・)
乱菊の左手が知らず豊かな胸に伸びていた。
もみしだきながら頂上に近づく・・・薔薇色の粒を細い指先で抓る。
(っっ・・・!)

右手は降りて茂みをなぞる・・・すでに濡れ始めていたそこは、難なく指を飲み込む。
(・・ん・はぁ・・っ・・ギンちゃん・・)
市丸の指はもっと長く太く、巧みに乱菊の中を蹂躙していた。
乱菊の細い指が増える。2本・・3本・・でも物足りない。
(ギンちゃんの指でなきゃ・・)
しかし指は確実に宝珠を探り当てていた。
(・・ん・・あ・・そこ・・・・)
深く、激しく、何度も自を責め立てる。
(あああ・・ギンちゃん・・ギンちゃん・・!!)
いつもなら自分の上で、満足そうに髪を梳いてくれてるはずの影を追いながら乱菊は達していた。

(今朝の私はなんだったのかしら?)
一日の業務を終え、ゆっくりと風呂につかりながら乱菊は反省していた。
(男はギンだけじゃないのに・・春水も巧かったし、朽木隊長も凄かったわ・・)
片手では足りない男達を思い出し、どうしても頭から消えないあの男を隅に追いやった。

風呂から出て、鏡に映る自分を見る。
見事に盛り上がった胸から細い腰、張り切った臀部へ続く曲線は正にヴィーナスラインだ。
白い肌は上気しピンク色に染まっていた。水滴が幾筋も流れる。
長い髪からも。

・・・すうっと、風が吹いた気がした。

「相変わらず綺麗な身体やなあ」
焦がれていた、声が耳元に聞こえた。
「ギ・・・」
言葉は唇に塞がれた。

舌が乱菊の口内を容赦なく侵してゆく。上顎を舐められ歯裏をつつかれた時、膝から力が抜けた。
「こら。まだまだやで。こっちはどれだけ辛抱したと思てんのや。」
「何・・勝手な事してるのよ!」
かろうじて唇は自由になったものの、ギンの両手は躊躇なく乱菊の双乳を蹂躙していた。
大きく、節高な手にさえも余る豊かな白い乳は、指のなぞる様に形を変えてゆく。
薔薇色の粒は硬くしこり、指先の捻りを強請るように尖っている。
今まで唇を弄んでいた舌先は、すぐにその粒を攻める。甘噛みをする。強く吸う。
激しく甘い、身体の芯からの震えに乱菊は崩れ落ちそうになった。
「おっと。ここじゃ痛いやろ。」
ふわ、と市丸は乱菊を抱きかかえる。
そのまま脱衣所からベットへと瞬歩する。

「乱菊・・・会いたかった・・抱きたかった。」
「柔らこうて、あったかい、この肌が恋しくてたまらんかった。」
珍しく市丸は饒舌だった。囁きながら唇は下半身へ動く。

「アンタのココが恋しかった。」
舌が乱菊の蜜壺を割る。すでにほどけきっていたそこは、市丸の口を甘く濡らす。
舌先が鋭く宝珠を探る。攻める。
「んっ!あああっ・・!」
たまらず乱菊は市丸の髪を乱す。甘く呻く。
「まだやで。」
ひどく冷静な声で市丸は囁く。
「まだイかせへん。」
唇が離れたと同時に指が侵してきた。
長く、節高な、昨夜焦がれていた指が。
激しく乱暴なクセに、とても精密にその指は捜し当てる。
乱菊の一番好きな所を。
一番狂う所を。
「ああああ!嫌!止めて!おかしくなる・・・っ・・」

「止めてて?おかしいなぁ、腰は動いてるで?・・・それに・・
こんなにグチョグチョやで?」
引き抜いた市丸の指は糸を引いていた。
「甘いなぁ」
指を舐めながら市丸は微かにわらう。
その横顔だけで、乱菊はイけそうな気がした。

「僕のはどうやろ?」
市丸は腰をゆるめた。
乱菊は静かにそこに顔を沈めた。
(っ・・く・・大きい・・)
知っているはずなのに、今日の市丸は一段と大きく感じた。
口から溢れそうだ。舌が巧く使えない。
「・・乱菊ちゃん・・下手になった?」
むか。十番隊副隊長に向かって、よくも言ったわね。その言葉。
後悔させてあげる。

顔を上げると、いきなり市丸を押し倒した。
丹念に先から舌で攻め始める。
手で二玉も攻める。撫でる。弄る。
カリを銜える、軽く歯を立てる、裏筋を舐める、根元まで飲み込む、吸いたてる。
口を離し片手で竿を扱く。玉も無論撫でまわす、加減して握る。
唇は胸の小粒を探り当てる。
舐める、甘噛みする、舌先で周りをなぞる。
一際強く粒を吸った後、喉元に落とす。
(喉仏・・・ここを潰したら死んじゃうんだっけ・・?)
噛んじゃったらどうなるんだろうと、ぼんやり考えながら首筋に舌をはわす。
時々強く吸う。赤い印を認め、満足する。
顎先に口付けし、唇に触れ・・

急に乱菊の世界が反転した。
「わかった。わかったって。乱菊。」
優しい、けれど少しの悔しさが滲んだ声が聞こえた。
「オマエ恋しさの余り、2週間ガマンしとったオトコの辛さもわかってえな。」
・・・他の女を抱く気になれんかったんや・・・小さな声が聞こえた気がした・・
唇が降りてくる。乱菊の顔に、首に、胸に、腹に。
・・一拍おいて張り詰めた市丸が乱菊に躊躇なく入ってきた。
「!!!」
快感と、それ以上の圧迫感に、乱菊はモノも言えずに撥ねた。
腰を抑えながら、一層激しく市丸は突く。
乱菊の膝を抱え深く突く。そのまま高々と脚をあげ、折り曲げ、突く。
粘膜が擦れ、溢れ、二人を濡らす。
なおも市丸は緩めない。深く沈めながら背後に回り攻める。突く。
腰と尻の当たる肉音が激しくなる。粘膜はもう腫れあがり痛みまでともなう。
けれどそれをはるかに上回る快感が二人を包んでいた。

熱気で目が霞む。
(あああ・・いい・・・っ!・・やっぱりギンちゃんが一番・・・イイ!!)
好きなだけ揺らされ、攻められる。
深い闇に堕ちてゆきそうで、怖い。
たまらずギンに縋り付く。
市丸はなおも深く腰を沈めながら、優しい口付けをほどこす。
「堕ちる時は一緒やで・・」
甘く遠い囁きが聞こえた。

−完−






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