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09:夢の続き(和啓) |
「遊園地の帰りって何か寂しいな」 日もすっかり落ちて、 イルミネーションがキラキラ光る園内を歩きながら啓太がぽつりと呟く。 「来ない方がよかった?」 「そんなことないよ! 凄い楽しかった。 ただ…もう終わりなのが寂しいなって思って…」 「そっか楽しかったならよかった。 また来ような」 「うん、約束!」 小指と小指を絡めて小さく指きりをする。 どちらからとも知れず顔を見合わせると 二人の笑顔が交差した。 「あーそういえば、近くにオフィシャルホテルがあるんだよな。 泊まっていっちゃおうか?」 「な、何言ってるんだよ、和希。 予約とか取らないと泊まれないだろ」 「実は、予約取ってあったりして」 「でも、学校…」 「大丈夫だって、たまにはゆっくりしよう」 「うーーん。 和希がそういうなら…いいかな」 「それじゃ決まりだな。 啓太、明日もいっぱい遊ぼうな」 「うん!」 |
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