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06:形なんてもうどうでもいい(中七?七中?) |
部屋に置かれた見慣れぬ箱。 「これは何だ?」 「チョコレートです」 「俺は食わんぞ」 「ええ、わかってます。 でも僕は好きなので」 七条がその箱から中身を取り出し、 そのまま深い茶色をしたそれを嬉しそうに口に含んだ。 「自分で食いたかっただけなら、 勝手に自分の部屋で食えばいいだろう」 「それではバレンタインのチョコレートにならないでしょう?」 「これは貴方に、ですよ。 甘いものは食べれない癖に結構形に拘る人でしょう?中嶋さんは」 「そんなことはない」 「嘘です。 クリスマスもくだらないと言う割には何も差し上げなければ、 機嫌が悪くなるのでしょう? 本当に扱いにくくて困った人です」 「…うるさい黙れ」 |
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