街外れの屋上で 広がる景色を眺めていた
懐かしい匂いと 泣きそうな自分がそこにある
遠くには灰色の雲が 雪の訪れを感じさせ
微笑みの木漏れ日は 弱気な僕に仕舞い込んだ
もうすぐ
鈴の音を響かせて
サンタがやってくる
それは
いつか見た夢に、どこか似ている気がして…
遠い空の果てには 夢の国があるって信じてた
セピア色の写真に 古い記憶のフラッシュバック
何もかも 懐かしすぎた
遠い 冬の記憶と暖かな気持ちは
心の中に いつまでも色褪せない宝物と
誰かが どこかで歌っていた
もうすぐ
トナカイを連れたサンタクロースがやってくる
『良い子でいますから…』
その願いは何故か
儚い夢に 似ていた気がして…
欲しいものなんて 僕にはない
だって
僕が望むのは 決して手に入らないものだから
『そんな事は無いさ、信じてごらん?』
遅れ気味で
赤い服を着た彼は 明るくそう言った
『本当に?なら、僕の願いは…』
その願いは 決して叶う事はない
それでも…
直向に祈る気持ちは、
どこか、
昔 見た夢に、似ているような気がして…
目が覚めて、そっと呟く
『いつの日か、メリー・クリスマス…』