第二話 思い出
「母さんが作る料理なんて貴重だよな…」
「あら?そう?昔はお母さんがたくさん作っていたじゃない♪」
「それって…何年前の話だ?(笑)」
「うーん。望ちゃんが小学校に入った頃かしら?」
「やっぱりな…^^;」
俺も何年前から家事を覚えたんだか…><;
「じゃあその貴重を今日早速作りましょう♪」
母さんといるとなんか落ち着く。前のことなんて忘れてしまいそうだ。
のほほんとしてるけど、怒るときは怒ってしっかりしているし。
今まで事故になんてあったこともない。今日はいつも以上に寝ぼけてるかも知れないけどな。
「ねぇ。望ちゃん。」
「何?」
「いつも家事まかせちゃってごめんね…」
「え?あぁ。何改まって;;;;;」
「本当に迷惑掛けてるなぁ…って…」
フラッ。
すると母さんは倒れそうになる。
そして俺は母さんの腕を持って引っ張りカエした(ぇ
「おっと;大丈夫?母さん。」
「大丈夫大丈夫。ところで何の話してたっけ?」
ついにぼけたか…(汗
でもさっきは本気で倒れそうになってたな…
その後、一回も倒れそうにならなかったし、変なことも言わなかった。
あの時何かあったのかも知れない。
「さてと。お買い物楽しかったわね?」
「はぁ…あんまり勝手はいないけどな…;」
するといきなりそうそうって言い出して俺の腕を引っ張った。
どこへ行くのかと思えば、近くの公園だった
「ねぇ。望ちゃん。望ちゃんってここで転んで大泣きしてお母さんのところにきたの
覚えてる?」
「ぇ!!!!!!!!!!!!!!!!そんなことが;;;;;;;;;;;」
「うわーんってずーっとないててお母さんがいなかったら絶対泣きやんでなかったんだよ^^」
「><;」
「あはは。そんな顔しなくても。大丈夫よ。」
「恥ずかしい…;」
「そう…」
するといきなり真剣な顔になり少しふるえていた。
「隆矢から聞いたわよ…お母さん達がいない間になにかあったんだって?」
「…」
「内容もきいた。どうして言ってくれなかったの?」
「…言ったってどうにもならないし…もう解決したんだ…だから」
「でも…望ちゃんは恐かったでしょう?」
(今そんなことはなして…何になるんだ。そう思った。でも、実際俺は
死ぬのも隆矢も恐かった。でも頼る人なんていなかったし…俺しか…俺しか
助けられなかったから…)
すると無意識に望の目から大量の涙が出ていた。
「ごめんね…お母さん。何もでき無くって…」
「…」
その時の母さんが一番感情的だった気がする。
母さんに抱かれて、俺はすごく安心したのかも知れない。すぐに泣きやんだ。
「…少しは落ち着いた?望ちゃん。」
「あぁ。少しはな…」
「その…無理に聞いちゃってごめんね…;」
「いや。別に…;今度家事をしっかりやるなら許してもいいけど(笑)」
「じゃあしっかりやるね!!」
そして母さんと二人で歩いた道をまた二人で歩く。
次の交差点を曲がってまっすぐ歩いたらそろそろ家だ。
「母さん。今日は…」
といいかけたその時、母さんはものすごい真剣な顔で俺に話しかけてきた。
「…望ちゃん…貴方は必ず生き残ってね?…」
意味不明なことを言っていた。また寝ぼけているのかと思ったら今度は
顔が真っ青で、しかも道路のど真ん中の方にふらふらと引っ張られるかのように歩き、
そのままそこに座り込んでいた。
「おい!母さん危ないだろ?早く端っこによらないと車が…!!!!!!!!!」
そう車がきたのだ。しかも母さんは動きもしないでそこにふるえながら座っていた。
「母さん!!!」
俺は精一杯走って母さんを引っ張ろうとしたが、間に合わずに母さんと一緒にひかれてしまった。
もうその後のことはよく覚えていない。だが、その時の母さんがおかしかったのは確実といえる。
その後俺と母さんは通りかかった人が救急車を呼んでくれて
病院に運ばれた。しかし、俺は6人部屋にはいったが、母さんは重傷で一人部屋になったため
分かれてしまった。そしてそのあと、父さんと隆矢がお見舞いに来てくれた。
見舞いといっても俺のところには少ししかいなかったからだ。
俺は、1週間ほどで退院できるが、母さんはいまだに意識不明のままだった。
俺は一刻も早く母さんのところへ行きたかったが看護婦さんの目を見計らって行くのは
さすがに無理だった;
それから2日後のこと
「のぞ兄!!」
勢いよく走ってきて隆矢がいきなり俺のところにやってきた。
めずらしいなぁ…なにか連絡があるのだろうか?
「父さんが…!!」
「?」
「父さんが母さんの生命維持装置を…」
そして看護婦さん関係なしに母さんの部屋へ向かった。
すると中では、父さんとそして生命維持装置のぬけたコードと死んでいる母さんがいた。
「…嘘…」
「…」
「…のぞ兄…」
「嘘だ…」
その時の俺はいつもの俺じゃないようなきがした…
「嘘だ!!!!!!!!!!!!なんで…なんでだよ…」
すると父さんは慌てて答えていた。父さんの目にも涙があった。
「お前は、瑚鞠がずっと苦しんで欲しいのか!!!!!!だからだ…」
「…でも…母さんは…俺に…あんなに優しかったし…」
こんなに望が泣いているところを見たのははじめてなのか…
隆矢は黙っていた。生命維持装置のことを望に伝えるときは絶対泣かないって決めて
いたからだろう。もう泣く力もないと思う。
そしてその後俺は言い返すことも、母さんを助けることもできなかった…
だって…俺は…
後書き→綾崎
はぁ、今回は結構真剣です。
でも描いていて泣けませんでした;;;;ヤバイです〜
みなさん感動してくれましたでしょうか(無理だって
泣いた方がおかしいでしょうか;;;結構頑張ったのですがね;
ありきたりな話ですいませんです〜;
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