第三話 ふたりぼっち

「…おはよう。」

望はいつも通り少しつんとした表情で、
朝ご飯に用意された簡単なおにぎりやパンを食べている。しかし、今日はその表情にも
少し悲しみが表れている。言葉では表現できないものが、顔でははっきり表現できるという
こともあるのだろう。
そして、誰だって自分があと一ヶ月で死ぬ。なんていっても信じてくれないだろうし、
耳を貸してもくれないと思う。ましてや、脳天気な隆矢にそれをいったとしても
絶対に笑われるに決まっている。

「…」

そして毎朝沈黙が続いている中、隆矢はいつも思っていた。
どうしてお兄ちゃんは朝に弱いんだろう…
…いや…ちがうんすよ…
ってつっこめないのが作者のたちばってもんすよ(by作者

「のぞ兄…昨日そんなに遅くまで起きてたの?いつもなら俺が起こされるのに…」
「遅くまで起きていた訳じゃないし、今日はたまたま遅飲めに起きただ…って。いつも通りじゃないか。」
「え?」

時間をみるといつも起きている時間である。どちらかというといつもより早く、しかも目覚めはすっきり★
隆矢はどうしてあんなに早く起きたんだろう。

「俺が早かったのかな?…なんでだろう…」
「さあな。それよりお前…」
「ん?」

「なんでエプロン姿なんだ?」

そう、さっきはずっと下を向いていたので気付かなかったが、隆矢は紛れもなく女性に見え…(殴
何故かというとエプロンを着ていたからだ。すごく母さんに似ている。

「ああ〜。おにぎり俺が作ったんだよ(>w<)」

嬉しそうにいっている。そんな母さんみたいな隆矢を見ていると落ち着く。
昨日のことも忘れてしまいそうなきがします…
そして、コスプレが大好きな隆矢は、多分自分でエプロンを作ったのだと思う。
あの柄のエプロンはうちにはないし…だいたいエプロンはほとんどお母さんがきていたからである。

「これな。みずほちゃんのエプロンなんだよ〜。本当は制服作りたかったんだけど…」
「…(_ _);」

やっぱしそうだよなぁ〜どう考えてもこの派手さといい、短さといい。ギャルゲーオタがこのむような(ぇ
男性のツボを描いたようなかんじだ。ラインも強調されているというか。

「似合う…かな?」
「は…?」
「似合ってる?」

えっとぉ…この場合は似合ってるって言わないといけないような感じがする…(汗

「似合ってるぞ。」
「本当?!じゃあ今度からこのエプロンで料理をw」

すごく喜んでいた。ただ、自分の弟が女性用の服を着てどこかに行くのは
ちょっと危ない気がする。俺の立場もなくなる。こいつが学校に行けるようになるまでには
癖を直しておかないとな…。

すると、いきなり隆矢は暗い顔になり、本当に言いたかったことがあるようなかんじで
俺に話した。

「昨日…幽霊みたいのを見た。なんか…すごくにらまれて。しかも俺のこと天使っていってた。
意味がわからないよ。だいたい俺は生きてるし…羽根なんかないし…。天使じゃないのに…。」
「?」
「だから…」
「…(嫌な予感)」
「のぞ兄の部屋で寝ていい?」

やっぱりなぁ…嫌な予感はしたけど本当にそうなるとは思ってなかったよ
ま、仕方がないか…でも…なんで隆矢が天使…?

天使…?そういえば俺きのうあったヤツ…羽が生えててしかも空中に浮いてた…
そいつと関係が?…

…そういえば手術してから幽霊って漢字が書けなかったなぁ(馬鹿



「ねぇ…のぞ兄…。俺がここで寝ちゃっていいの?」

隆矢は俺のベットに寝っ転がりつつ聞いていた。

「ああ。俺は床で寝るから…」
「だめぇ!ちゃんとベットで寝てよ。」
「だってお前が占領して…」

すると隆矢は起きあがって俺を無理矢理ベットに引きずり込んだ(ぇ

「こうすれば寝れるでしょ?」
「…(///)」

確かに寝れるけど…抱かれながら寝るって言うのは…;;;
「わかった?」
「は…はぁ…;;」

すると、疲れていたのか隆矢はすぐに寝てしまった。まあその後、俺は床にねることに
なったけどなぁ。
それより…隆矢に抱かれたとき、少しへんなかんじがした…。すごく暖かかったきがする。

「ハハハ。面白いわねぇ。」

いきなり窓の外から大声が聞こえてきた。窓は開けていないはずなのに…
そしてカーテンを開けると”ソレ”は現れた…




そう…ソレとは昨日のへんな人だった。

「ねぇ。眼鏡君。この子はもしかして君の弟君かな?」
「(いつから眼鏡君になったんだ;;;)そうだけど。また死ぬとかいうんじゃないだろうな。」
「今度は違う…この子さ。小さい頃自殺しようとしたことある?」

「(やっぱりそのネタか)たくさんあるよ。小さいくせに死にたいとかいってたし…
そのせいで父親に嫌われてるしな。」

「…気をつけてあげた方がいいわよ。ずっとこの子のそばにいてあげてね。」

「な…なんで?」
「もしかしたら…」

「もしかしたら?」

「もしかしたら、君の自殺を止めてくれるかも知れないし…反対に早めるかも知れない
ってこと。一様助言ってことで。」
「天使がにんげんの味方していいのか?」

「だって…」

「だって?」

「一番初めに君を見たときに…お姉さんときめいちゃったんだもんw」


そのあと俺は行きよいよく窓とカーテンをしめた。
あんなに嘘っぽい言い方しないだろ…普通。でも…真剣に言ってたな…
この子のそばにいてあげてって…だいたい俺はこいつと兄弟なんだし。一緒にいないわけない…
いっしょにいるって…

なにか他の意味が入っていたのかも知れない…









「ねぇ?…翠…。あなたもそう思うでしょう?」

そのころ窓を閉められた人は遠くの月を見ていっていた。











感想→綾崎
決して、翠=月ではありません(ヲイ
さっそくショタがでてきました。この兄弟すごいところまで行きます。
今回も後半疲れてしまって言葉だけになってしまいました:
はわわ;;それでは。よんで下さってありがとうございます。







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