タイトル | : 皇室のお仕事 |
記事No | : 32 |
投稿日 | : 2004/12/25(Sat) 19:08 |
投稿者 | : マイケランジェロ (おちょくり塾) |
/Subject:皇室のお仕事 /From:マイケランジェロ /H16/06/12 07:10 No:615 「雅子妃を取り巻く環境」ですか。やはり皇太子妃殿下の病状悪化については大変気になりますね。まずはっきり分けておく必要があると思うんですが,それはこの病気が雅子妃殿下特有のものなのか,皇室の環境からくるものなのか,あるいはこれらの相乗なのかということです。
私は医師ではないので病気そのものについてはよく分かりませんが,状況から推測すると上記相乗型なのでは・・・?(あくまで私個人の推測です)
さて本題の「雅子妃を取り巻く環境」に関しては外部的環境(例えば「お世継ぎ」をめぐるマスコミ,世論等の発言)と内部的環境(例えば皇室内の人間関係,ドラステイックな環境変化)と大きく分けると2種類の環境要因が挙げられると思います。もちろん一般的な環境要因は私たちも同じですが,雅子妃殿下のそれはハードルが高い。
正直申し上げますと,あくまで上記で示した内容は私の推測に過ぎず『皇室の内部』は宮内庁長官をはじめ,東宮大夫でさえ良く把握していないと想像いたしております。従って「『雅子妃を取り巻く環境』の本質論は誰にも語れない」というのが私の率直な感想です。
「皇室の表面的なお仕事」の内容については宮内庁のホームページでわかります。 http://www.kunaicho.go.jp/
いずれにしても,雅子妃殿下のご病気(早くではなく時間を十分かけて)の完治を切望しております。
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/Subject:>皇室のお仕事 /From:北の狼 /H16/06/12 08:34 No:616 >「雅子妃を取り巻く環境」に関しては外部的環境(例えば「お世継ぎ」をめぐるマスコミ,世論等の発言)と内部的環境(例えば皇室内の人間関係,ドラステイックな環境変化)と大きく分けると2種類の環境要因が挙げられると思います。
そのようですね。 そして、たぶん、「お世継ぎ」問題がメインにあるのでしょう。 皇室引いては天皇制について考えるいい機会ですから、この問題をちょっと調べてみようかと思っているのですが(未定)、とりあえず'たたきだい'として以下の記事を提示しておきます。『東京新聞』の記事で、同社は左寄りではありますが。
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皇太子さま異例発言 皇室と宮内庁の関係は…
『表』と『奥』パイプ役不在
「思いつかない」「分からない」。皇太子さまの雅子さまについての「人格否定」発言に対して、湯浅利夫宮内庁長官と林田英樹東宮大夫は、直後の会見でこう首を振った。だが、宮内庁といえば皇室の補佐係として、いつも側(そば)に付き添っているはずだ。なぜ、事前に皇太子ご夫妻の様子を把握していなかったのか。そもそも皇室と宮内庁との関係とは−。
■『姑も言えない発言繰り返す』
「自由のない皇室文化を珍しく率直に攻撃した」
「世界で最も保守的で、秘密主義的で、孤立した館の一つに押し込められた他の皇室メンバーに助けを求める叫び声のようだった」
時事通信によると、雅子さまの「キャリアや人格を否定するような動きがあった」との十日の皇太子さまの異例発言について、十一日付英ガーディアン紙は、こう指摘した。
皇太子さまの発言の背景について、さらにはっきり指摘した海外メディアもある。共同通信によると、十三日付英デーリー・テレグラフ紙は「宮内庁は世継ぎの男児出産までは外遊に反対だとみられている」と報じ、宮内庁に対する不満を抱えていると指摘した。
皇室問題に詳しい京都産業大学の所功教授(日本法制史)は「当人の胸の内は推測するしかないが、皇室に入る以上、世継ぎという問題はあり、美智子皇后の時ですらそうしたプレッシャーがあった。雅子さまは高齢であったことから、期待もプレッシャーもより大きいだろう」と雅子さまの立場をおもんぱかる。
湯浅長官は昨年六月、皇太子ご夫妻の第二子について「お二人目をと思っている国民はたくさんいると思う」と発言し、さらに十二月、「秋篠宮さまのお考えはあると思うが、皇室の将来を考えると三人目を強く希望したい」と強調した。
だが、皇室に詳しい文化女子大学の渡辺みどり客員教授は「皇太子さまは二月の会見で『世継ぎ問題のプレッシャーも大きい』と既にシグナルを送っていた。今どき一般家庭で姑(しゅうとめ)も言えないような発言を繰り返し人権を踏みにじった結果、ここに至ったのだろう」と宮内庁の対応を批判する。
テレビ局で皇室関係の解説委員も務めたキャスターの久能靖氏は「殿下が外交官だった雅子さまの『キャリア』という言葉を挙げられたことから、今回の欧州行きも含め何度も計画がボツになり雅子さまには『もう納得できない』というお気持ちがあるのでは」と推測する。
その宮内庁と皇太子ご夫妻との間には、溝があるようにみえる。林田東宮大夫は十二日の会見で、皇太子さまの「人格否定」発言について「ご発言の背景はよく分からない」「過去のことだと思う」と述べた。
湯浅長官も十三日の会見で、この発言に「抽象的に言われると思いつかない」。雅子さまの体調についても「(東宮職から)必ずしも十分に伝わってきたとは言えない」と意思疎通が不十分だったと認めた。
■数年で代わる出向の上層部
そもそも宮内庁は七〇一年、文武天皇の時に設けられた組織が源流だ。明治期には宮内省として他省庁と一線を画した天皇直属機関だったが、現在は内閣府の下の行政組織として皇室の補佐をする。
宮内庁の組織は独特だ。天皇の国事行為などを補佐する「表」と、天皇家などの身のまわりの世話をする「奥」に分かれる。
所教授は「表は、宮内庁の長官、東宮大夫などの職員で、奥が侍従や、皇太子一家の世話をする東宮侍従などの東宮職。侍従は身の周りの世話やご本人の意向を聞いてその準備をし、表の宮内庁に伝える」と解説する。
宮内庁は、いわば皇室の公私全般にわたる生活や行動を補佐する役所で、宮内庁法という根拠法にもとづいて組織される。経費も関連する法律に基づいて決まっており、国事行為など表の活動は宮廷費、天皇家の活動にかかる費用は内廷費、皇族の活動にかかわるものは皇族費として計上される。
職員について、週刊「女性自身」で皇室担当を務めるジャーナリストの松崎敏弥氏は「七割が宮内庁採用の生え抜きだが三割の上層部は他省庁からの出向組。ハンコを付いているだけでステップアップしていく人に対し、生え抜きが不満を持つのは、ほかの省庁や企業と同じ構造的問題を抱えている」と説明。さらに渡辺氏は「官僚には皇族を自分たちでコントロールしている気持ちがあり、今回の皇太子の発言は、それへの抵抗から生じたのでは」と推測する。
では皇室側から要望なり相談を表明できないのか。所教授は、「長官は、度合いはどの程度か分からないが、定期的に皇太子にお目にかかることになっているが、ご自分の意向は侍従職を通じてということになる」と話す。
さらに、外国訪問などを含め「今は、外からの要望が強く、表で受けて長官に上げ、長官から奥へ伝える。中から宮内庁、外務省などの外へというより、外から中へという方が多い。(皇室が)自分たちの意向を実現する機会は減っていると思う」と話す。
そうなると宮内庁側からの配慮が求められることになるが、渡辺氏は「かつては皇太子に長年お仕えした富士亮侍従や故曽我剛東宮侍従長らがいたが、最近は他省庁からの出向組が数年で代わり、引き継ぎも十分でない。信頼が十分築けていない事情があるのでは」とし、所教授も「一人ひとりの侍従などは、極めてよくやっているが、個々の努力がうまくチームとしての力になっていない。表とのチームワークがつながっていないのではないか」と庁内の問題を指摘する。
その上で久能氏は「皇太子一家とお世話する東宮大夫、さらに大夫と宮内庁長官の二つのパイプがそれぞれ詰まっている。完全なコミュニケーションの欠如」と指摘する。
■『命がけで守る』実行するしか…
「象徴天皇」などの著書がある静岡福祉大学の高橋紘教授は「お互いの遠慮」にも言及する。「宇佐美毅(故人)さんのように宮内庁長官を約二十五年務めればコミュニケーションもとれる。昭和天皇に対しても『それは違う』と言った。今はみんな勤務は短いし役人であり、言えない面もある」と話す。
さらに「皇太子は二年間英国に留学し西欧の王室を見ているし、雅子さまも見ている。皇位継承が第一と言っても、皇室外交などの仕事があると考えるに至って、天皇観、皇室観も違うのではないか」と皇室と宮内庁の間の意識のギャップも指摘する。
「皇太子さまはまっすぐな性格で、一度決意したら行動に移す方」(渡辺氏)だ。所教授はこう付け加えた。「今の皇太子ご夫妻には、相談できる存在がいない。ご結婚のときから雅子さまを『命がけで守る』と気張らないといけなかったし、それが会見での発言につながったのではないか」
http://www.tokyo-np.co.jp/00/tokuho/20040515/mng_____tokuho__000.shtml
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/Subject:継承問題 /From:北の狼 /H16/06/12 18:45 No:618 先程、今回の問題の経緯のおさらいと事実関係(証言、等)をざっとなぞってみましたが、当初の予想以上にいろんな要素が複雑にからみ合ってますね。大袈裟に言うと、まるで、昭和日本が大東亜戦争に足を踏み入れていった経緯をなぞらされているような印象でした。 英ガーディアン紙のように、「自由のない皇室文化を珍しく率直に攻撃した」、「世界で最も保守的で、秘密主義的で、孤立した館の一つに押し込められた他の皇室メンバーに助けを求める叫び声のようだった」といった表面的な言葉で片付けることができるのなら、どんなに楽なことでしょう。
ここでは、「継承」について避けて通れない問題を一点、指摘するにとどめておきます。
今のままですと、つまり、皇太子夫妻と秋篠宮夫妻に男児が誕生しない状態のままですと(そして、将来このままの情況で推移する可能性が高いのですが)、皇室典範第一条「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」および第九条「天皇及び皇族は、養子をすることができない」を墨守する限り皇統が断絶してしまう、ということです。
このことは、以前からたびたび指摘もされ、論議もされてきたところですが、今回の問題を契機として、より一層現実味を帯びた課題として今我々に迫ってきていると言えます。 皇室典範を墨守する以上は、皇統の断絶を覚悟しなければいけませんが、保守や右派でそのこと(天皇制の廃止)を容認する人はまずいないでしょう。 ですから、皇室典範をどのように改正するのか、ということになります。
女帝を認めるのか、養子を認めるのか、それとも旧宮家に皇族に復帰してもらうのか。
まあ、人工受精や代理出産という方法も無くは無いですが・・・・。
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/Subject:こちらでは初めて /From:波浪規定 /H16/06/12 19:24 No:619 こちらでは初めてになります。(^^;) よろしくお願いいたします。 女帝の問題は前に別なところ書いたのですが、私は反対です。 女帝容認派は過去に女帝がいたことを主な根拠にしていますが、どういう経緯で即位したかについてふれていません。 日本の女帝は中継ぎの存在でした。 簡単にいえば皇子が年少なので皇族出身の皇后が天皇である夫の死後に一時的に皇位を継いだ、同じような事情で独身の皇女が一時的に皇位を継いだものです。 ヨーロッパ型の女帝・女王は日本は経験していないわけです。 それに八木先生のいうように皇室は男系で継承していたわけですから、ヨーロッパ型の女帝では血が入れ替わることになります。現在のハプスブルク家は男系でいえばマリア・テレジアの夫フランツ・シュテファン(皇帝フランツ一世)の子孫ということになります。 女帝を言うまえに旧宮家の復活とか跡継ぎの無い宮家は旧宮家から養子をとることを可能にするということを考えるべきでしょう。 八木先生も宮家にもどった方をすぐに皇位をついでもらうのは無理だから、内親王殿下や女王殿下の結婚相手として考えて、その子供の中から皇位継承者を選べばよいといっています。
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/Subject:皇祖皇宗の大憲 /From:ミッドナイト・蘭 /H16/06/12 20:01 No:620 大日本国皇位は天照大神、神武天皇の皇統にして男系の男子これを継承するにある
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/Subject:>波浪規定さん /From:北の狼 /H16/06/12 23:54 No:621 こちらこそ、今後とも宜しくお願いいます。
>八木先生も宮家にもどった方をすぐに皇位をついでもらうのは無理だから、内親王殿下や女王殿下の結婚相手として考えて、その子供の中から皇位継承者を選べばよいといっています。
そうですね。『正論』(7月号)では、その辺の考え方が分かり易く説明されていますから、この問題を考えるにあたって必読でしょうね。
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/Subject:神道から見た天皇陛下 /From:マイケランジェロ /H16/06/13 10:57 No:622 >波浪規定さま。分かりやすく正鵠を得たご投稿ありがとうございます。大変参考になります。
さて神道から見ると天皇陛下は「司祭として天照大御神をお祀りし,八百万神をお祀し,護国豊穣・日本国の繁栄を祈念される」というご存在です。
ここで氏神について考えてみますと,氏神とは「血縁を同じくするという意識でまとまっていた生活共同体である氏神の共通の祖先と信じられ、氏族の長である氏上(うじのかみ)が司祭した神をいう。そしてこの姿をよくのこすのが天皇家とその祖先神をまつる伊勢神宮との関係である。」そうです。 上記「氏族の長である氏上(うじのかみ)」は儒教の影響が強く見受けられます。つまり家父長制です。
正直申し上げまして私自身,「女帝」に関して迷っていましたが改めて考える良い機会となりました。
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/Subject:ありがとうございます /From:波浪規定 /H16/06/13 17:27 No:623 >北の狼さま お>マイケランジェロさま >ミッドナイト・蘭さま ありがとうございます。 戦後の宮家の臣籍降下は、経済的理由となっていますが、本音は皇室への嫌がらせでしょう。華族の廃止も民主化云々よりも、皇室へのいやがらせではないかと思うことがあります。
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/Subject:「万世一系」とは /From:北の狼 /H16/06/13 19:31 No:624 「皇統」、「万世一系」、「男系」、「女系」と言われても、普通の人(特に若い人)には内容や意味が分かりずらいかもしれませんね。 『諸君』(7月号)の「女性天皇、是か非か」という対談から、八木秀次氏の言説を拾ってみます。
========== つまり、これまでの百二十五代の皇位はただの一度の例外もなくすべて「男系」によって継承されており、万世一系とされる「皇統」とは「男系」のことに他ならないという点です。確かに、過去に女帝がおられたのは事実ですが、これらの女帝はいずれも「男系の女子」です。女性天皇が即位後に結婚されてお子様をもうけ、そのお子様が皇位に就いたという例は一つもない。もし、そういう例があったらその時点で、皇統は男系から女系(女帝が生んだ子が天皇になり、その系統が皇位を継承していくこと)に移っていくのです。 ・・・・・・・ いや、勿論、そういう方々(旧宮家の男系の男子)が直接的に皇位継承者となるのは今日の国民感情からして困難でしょうから、その方々が皇族となられることによって、いずれ、現在の愛子様など内親王殿下や女王殿下と結婚されれば、その時には男子が生まれる可能性もあるでしょう。そのお子様が皇位を継承すれば「男系の皇統」は不変のまま天皇制度が存続していくことになります。 ==========
この問題にあまり興味がない方は、上で八木氏が何をそう拘っているのか、実感としてつかみずらいかもしれませんが、生物学的に考えれば簡単なことです。 まずは、染色体と性についての以下の説明を理解してください。
=========== 正常男子の性染色体はXYで、正常女子の性染色体はXXです。常染色体は男子でも女子でも同じで44(22対)です。 ヒトの細胞の核は男子では44個(22対)の常染色体と1個のX染色体およびさらに小さな1個のY染色体を有する(「46,XY」と表現)。対して女子は44個(22対)の常染色体と2個のX染色体を有している(「46,XX」と表現)。 XYはY染色体を有しているために男子に、XXはY染色体を有していないために女子になります。すなわちY染色体を有しているかいないかで性が決定されます。 ===========
性染色体は、男児は父親からY染色体を譲り受け、女児は父親からX染色体を譲り受けています。母親からは、どちらもX染色体を譲り受けています。
ここで、「ある父親をルーツとした場合、その父親に繋がる男系の男子(いずれも男の、子ども、孫、ひ孫、・・・・)は皆、その父親のY染色体を受け継いでいる」ということを理解ください。 つまり、「皇統に属する男系の男子」とは、初代天皇(神武天皇)のY染色体を受け継いでいる者のことなのです(ここでは、一応、神武天皇を「史実」として扱うこととします)。2500年以上も前に亡くなった神武天皇ではありますが、その遺伝子(Y染色体)は脈々と「皇統に属する男系の男子」を通じて受け継がれ、いまも平成天皇や皇太子や秋篠宮殿下の体内で'生き'続けているのです。 この「受け継ぎ」は、途中で(直系の)男子の繋がりが途切れると成り立たなくなるのですが、それこそが正にいま皇室で起ころうとしている事態です。
これが女子(女系)の場合ですと、そもそも、そういう「受け継ぎ」が最初から保障されないんですね。 神武天皇の女児は、確かに神武天皇のX染色体を受け継いでいます(「男系の女子」です)。しかし、「彼女の子ども(女系の子ども)=神武天皇の孫」ともなりますと、神武天皇のX染色体を受け継いでいるのか、それとも神武天皇の妻のX染色体を受け継いでいるのか、確率2分の1で、確実なことは分からないのです(現在では、生化学的に分析すれば分かりますが)。 さらに、次の代ともなりますと、神武天皇のX染色体が受け継がれる確率はさらに低下します(4分の1)。つまり、一代経るごとに確率は半分になってゆきます。ですから、10代も経ますと、神武天皇のX染色体が受け継がれる確率は微々たる値になってしまうのです(いずれの代も子どもが一人と仮定すると、単純計算で0.1%以下)。
もちろん、私は、生物学的観点のみから「皇統」、「万世一系」、「男系」というものを説明するつもりはありませんので、誤解なきように。これらには、文化的、社会的、歴史的意味があり、そちらの方が重要ですから。あくまで、「皇統」、「万世一系」、「男系」を理解するための補助線と思ってください。 その上で、もう一度八木氏の言説を読んでいただければ、具体的にどういう人物が「皇統に属する男系の男子」に該当するのか、また、生物学的観点からすると、八木氏が守ろうとしているのは「天皇=神武天皇のY染色体を受け継ぎ後に伝える男」という構造である、ということが分かると思います。
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/Subject:簡単だけど(^^;) /From:波浪規定 /H16/06/14 17:29 No:627 その一 「院」が落としどころでは? その二 「准三后」が無難では?
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/Subject:統帥権と女帝 /From:波浪規定 /H16/06/15 22:45 No:634 統帥権があるから女帝が認められなかったというのは俗説でしょう。 統帥権といっても、実際は統帥部の立てた作戦を君主の名で行うというのが実情でしょう。前線で君主自ら指揮をとるというものではないでしょう。 マリア・テレジア(正確には女帝ではなく、オーストリア大公・ハンガリー女王・ベーメン女王ですが)も前線で指揮をとったわけではないし、ヴィクトリア女王も前線で指揮をとったわけでない。 統帥権がなくなったから女帝賛成はこじつけとしかいいようがない。
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/Subject:>統帥権と女帝 /From:北の狼 /H16/06/15 22:57 No:635 >統帥権があるから女帝が認められなかったというのは俗説でしょう。
そうでしょうね。 陸海軍を統帥する大元帥の重みに鑑みて、男系優先の伝統が再確認された、といったほうが適切でしょうね。
ちなみに、明治憲法や旧皇室典範を作成する際に、既に、根強い女帝容認論がありましたが、これに強硬に反対したのが井上馨でした。
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/Subject:あの当時も /From:波浪規定 /H16/06/16 22:43 No:636 女帝論者は皇配?をどうするといっていますから、中継ぎではなくヨーロッパ型の女帝ですね。 ヴィクトリア女王にあやかりたい?
井上のように日本の伝統とヨーロッパの実情の双方を研究した高官がいないと危ないですね。
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/Subject:>北の狼様へ /From:キルドンム /H16/06/17 17:13 No:637 >たぶん、重複分は先に荒間さんが削除したものと思います。
小生が二つとも削除致しました(削除はすぐにできたのですが、投稿の方はどうしても接続不可の表示が出てしまいます。二、三日後に確認すると、きちんと投稿されているのですが)。 「女帝論」の方は荒間様ご管理の「竹林問答塾」の方に転載してあります。
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/Subject:>統治権と女帝 /From:キルドンム /H16/06/17 17:26 No:638
>マリア・テレジア(正確には女帝ではなく、オーストリア大公・ハンガリー女王・ベーメン女王ですが)
「神聖ローマ帝国皇帝」でもありますから、女帝でよいのではないでしょうか? これとて、本来なら継承権を認められなかったわけですから…。
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/Subject:無題 /From:北の狼 /H16/06/17 17:48 No:639 <<波浪規定さん>>
>女帝論者は皇配?をどうするといっていますから、中継ぎではなくヨーロッパ型の女帝ですね。
愛子内親王殿下が天皇(女帝)になるとしたら、皇婿(せい)や皇配(配偶者)殿下をどうするか、難問でしょうね。やはり、旧宮家ということになるのでしょう。それで男児が誕生すれば「万世一系」はくずれませんし。 現在、高松宮家、三笠宮家、常陸宮家、高円宮家には男性の後継ぎはいませんが、旧宮家には男性が多いですから。
中継ぎ(摂位)ではなくエリザベス女王のような女帝は、皇室文化にはそぐわないでしょう。
>井上のように日本の伝統とヨーロッパの実情の双方を研究した高官がいないと危ないですね。
井上が典拠としたのは、『皇室典範義解』(伊藤博文刊)でした。そこには男系継承が明記されており、その原則は戦後の旧皇室典範改正の際にも貫かれており、国会でも特に争点にはなっていません。
「女子に皇位継承の資格を認めるかどうかと云うことになりますと、実に幾多の疑惑が起こって来るのでありまして、(男子継承は)もう日本国民の確信であろうかと存じます。」 (国会答弁 金森徳次郎国務大臣)
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/Subject:あと30年 /From:波浪規定 /H16/06/17 20:24 No:641 >北の狼さん、ありがとうございます。 伊藤も井上も感じた女帝への違和感を今の政治家は感じているのか危惧しております。 八木先生もあと30年あるから、旧宮家の復帰や養子の問題、内親王殿下・女王殿下の結婚相手を先に考えてから女帝を考えるべきだと言っていますね。
女帝論者は100か0しか頭にないですね。 なぜ中間をかんがえないのだろう。
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/Subject:>波浪規定さん /From:北の狼 /H16/06/18 19:01 No:642 >女帝論者は100か0しか頭にないですね。 >なぜ中間をかんがえないのだろう。
たぶん、「万世一系」という事実の軽視、それとその意味についての考察が足りないんでしょう。 例えば、高橋紘静岡福祉大学教授は「女帝」容認の根拠として、以下のようなものをあげています(『諸君』7月号)。
1)世論調査結果:平成13年世論調査では、71%が天皇は「女性でもよい」と回答しています。 2)男系から女系への移行は、「血筋」の大転換ではあっても「世襲」が続くことであり皇統そのものには変わりがない。 3)「帝王学に待ったなし」:将来の天皇候補(すなわち愛子内親王殿下)には、幼少の頃から帝王学を教育しなければならない。
対して八木秀次氏が反論しているように、まず八木氏にしても女性天皇'絶対'反対ではなく、「中継ぎ」(摂位)としての女性天皇は認めています。ですから、世論調査結果は実際の「女性天皇 是か、非か」の論議においては判断根拠たりえません。
「世襲」論ですが、これは「万世一系」というものの意味を軽視した立論ですね。男系から女系への移行というのは、皇統が現在の皇族(含む旧宮家)から別の血統へと移行するということです。つまり、もはや「神武天皇のY染色体の継承」が途絶えた状態ということになります。そういう意味で本質的に重要なのは、「世襲」かどうかではなく、男系が継続するかどうかなのです。 以下の高橋氏の言説は、そのへんの厳密さを欠いた言説ですね。
'それに、皇統、皇統と八木さんはおっしゃるけれど、いまの皇后さまを、民間から迎えたというのはそれまでの皇統に反することだったんですよ。旧l皇室典範三十九条に「皇族の婚儀は、同族又は勅旨に由り特に認許されたる華族に限る」と定められていたんですからね。しかし、結果として、民間人のお妃を貰ったことは正解だったと私は思います。'
対して、八木氏は「正解とまではいいませんが、当時としては致し方なかったでしょう」としか反論していませんが・・・・。 私は「民間人のお妃を貰ったことは」正解だったと思っています。そのほうが、生物的・遺伝的に健全ですから。同族結婚は「血が濃い」ということで歓迎するむきもあるようですが、結婚は血筋が離れている者同士のほうが健全なのです。 そして、皇統とは本質的に、民間人(女性)の血が入るかどうかが問題なのではなく、「神武天皇のY染色体」が継承されるかどうかという問題ですから、男系が維持される限り「民間人のお妃を貰ったことは」全く問題ないわけです(むしろ好ましいのです)。
「神武天皇のY染色体の継承」という生物学的テーゼは、あくまで補助線であって普段は意識する必要はありませんが、(上の高橋氏と八木氏の例のように)論議が迷走してきた場合問題の整理に役立つと思います。
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/Subject:高橋氏の詐術 /From:波浪規定 /H16/06/18 20:05 No:643 >北の狼さん、ありがとうございます。 世論調査の賛成も、日本の女帝の即位の事情を説明したものではありませんね。 女帝に婿をとるのではなく、遠い宮家でも男系で継承した重みを忘れるべきではありません。 帝王学にしても、復帰した旧宮家の方と内親王殿下・女王殿下との間の親王が生まれるまでまってもいいですし、皇族の方は程度の差はあれ、国家・国民に尽くす気持ちをもっておられます。 お后を民間から迎えることと男系相続とは関係ありませんね。 普通の家の婿とりと同じレベルで考えてはこまりますね。
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/Subject:質問です /From:あきんどにいさん /H16/06/19 11:24 No:644 >北の狼さん
お久しぶりです。 愛子さまの将来のことで話題が盛りあがっておりますが、ちょっと質問がございます。
あまりあり得ない事かもしれませんが、愛子さまが将来外国留学などで仮に現地で外国人と恋をしたとします。 その場合愛子さまが恋人との結婚を望まれたとします。 その場合問題はないという判断で宜しいのでしょうか。 外国人との結婚の可能性は少ないかもしれませんが、外国留学は間違いなくあり得ましょう。 しかももしも・・・お相手が中国人や朝鮮人という可能性も絶対ないとは言い難いです。
そこまで宮内庁の脇が甘いとは思いませんが、狼さんの一般人との結婚を許容するご意見は危険性もありませんでしょうか。 ですから私は愛子さまには徹底した管理が必要となるのではないかと思うのです。 愛子さまの世継ぎは認可される事が雅子さまのご病気にとっても大変よい効果があると思うのですが、ひょっとして先ほどのような問題も絶対無いとは言いきれない為、考えている以上にしっかりした管理が必要ではないかと・・・。
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/Subject:>あきんどさん /From:北の狼 /H16/06/19 13:17 No:645 >あまりあり得ない事かもしれませんが、愛子さまが将来外国留学などで仮に現地で外国人と恋をしたとします。 >その場合愛子さまが恋人との結婚を望まれたとします。 >その場合問題はないという判断で宜しいのでしょうか。
たぶん、以下の規定に則ることになるのでしょう。『皇室典範』より。
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第11条 年齢15年以上の内親王、王及び女王は、その意思に基き、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
2 親王(皇太子及び皇太孫を除く。)、内親王、王及び女王は、前項の場合の外、やむを得ない特別の事由があるときは、皇室会議の議により、皇族の身分を離れる。
第12条 皇族女子は、天皇及び皇族以外の者と婚姻したときは、皇族の身分を離れる。
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>狼さんの一般人との結婚を許容するご意見は危険性もありませんでしょうか。
なにか誤解なさっておられるようです。 私は、あくまで「万世一系」の保持を前提として、一般人との結婚について述べています。そもそも「民間人のお妃を貰ったこと」から話をはじめているように、皇族の男子が一般人の女性と結婚するケースについてなのです。 女帝が一般人と結婚するケースについて述べているわけではありません(これは、『皇室典範』の規定に抵触します)。
皇族の男性(神武天皇のY遺伝子を継承する者)が一般人女性と結婚しても、生まれてくる男児の「神武天皇のY遺伝子」にはなんら影響がなく、他方で、遺伝学的・生物学的には、子どもにとっては両親の血筋が離れていたほうが健全だということです。
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/Subject:すみません /From:あきんどにいさん /H16/06/19 17:20 No:646 >北の狼さん 私の読み違いでした。 スミマセンでした。
歴史を詳しく調べたわけではないのですが、理屈的には神武天皇から現在の皇太子までは染色体の継続が維持されているのは間違い無いわけですね。 とすると残された手段は・・・雅子さま以外に男子を産んでくれる女性を求めるしか方法がないということで宜しいのでしょうか。
秋篠宮家も雅子さま同様そうとうのご苦労がありそうですね。
仮に愛子さまがお世継ぎされたとしても今度はそれを逆手にとって男女共同参画基本法の強化も知らず知らずのうちにされてしまう心配もございますね。 元々の問題と摩り替えられる可能性は絶対ありそうですね。
予想を遥かに越えた雅子さまのご苦労だということですね。
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/Subject:うぇっぶ論考() /From:北の狼 /H16/06/19 18:40 No:647 >女帝に婿をとるのではなく、遠い宮家でも男系で継承した重みを忘れるべきではありません。 >お后を民間から迎えることと男系相続とは関係ありませんね。 (波浪規定さん)
>理屈的には神武天皇から現在の皇太子までは染色体の継続が維持されているのは間違い無いわけですね。 (あきんどさん)
継承・相続問題は、時として迷路に陥りますから、遺伝学的(科学的)な視点を導入すると、理解が進むとともに昏迷が避けられると思います。
>とすると残された手段は・・・雅子さま以外に男子を産んでくれる女性を求めるしか方法がないということで宜しいのでしょうか。 (あきんどさん)
実は、皇室に男児の跡継ぎが誕生しない場合を考えて、いわば安全弁としての役割りが宮家には期待されているのですが、その宮家にもいま男児がいないわけです。 「万世一系」をあきらめるか、何としても「万世一系」を継続させるかですが、前者は最後の最後に決断すべきことでしょう。
幸いにして、旧宮家には男児がたくさんいらっしゃるとのことですので、旧宮家に復帰していただくか、旧宮家から養子をとるか、それとも愛子内親王殿下と結婚していただいて男児を期待するか、といったことになると思います。
>仮に愛子さまがお世継ぎされたとしても今度はそれを逆手にとって男女共同参画基本法の強化も知らず知らずのうちにされてしまう心配もございますね。 >元々の問題と摩り替えられる可能性は絶対ありそうですね。
そういう策謀にのせられないためにも、「万世一系」、「皇統」というものの意味が失れないようにしなければいけませんね。 その説明の際、もっとも分かり易いのが「万世一系」=「神武天皇のY染色体の継承」という'構造'ではないかと思います。この'構造'こそが「皇統」の本質であり、『皇室典範』はこの'構造'を安定的に継承させるための手段である、という理解のもと(必要があれば)改正を行えばいいわけです。そうすれば、間違いはまず起こりません。
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/Subject:そういえば /From:波浪規定 /H16/06/20 12:10 No:648 ハプスブルク家は正式にはハプスブルク・ロートリンゲン家ですね。 女帝(ハプスブルク家の場合は入り婿のフランツ・シュテファンが皇帝になったのですが)に婿取りとなると、外国のタブロイド紙は日本の皇室はいままで姓がなかったのだが、姓ができた(外国からはそのようにみえるはず)とはやしたてますね。(_;) 今の時代、皇庶子というのも問題がありますから、旧宮家の復帰や旧宮家から養子をとる等の手をうつのが先ですね。 高橋氏は戦後、宮家が臣籍降下したのは、縁が薄くなった宮家を整理したんだとドライに言っていますが、縁が薄くなっても男系でつながっている重要性を理解していません。 女帝論者は皇室を大名家レベルで考えています。
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