(2003,Angel smile)
物語 | :★★ | (雰囲気は良いですが展開が雑です) |
絵 | :★★★ | (クセはありますが、優しい雰囲気のある良い絵です) |
エロ | :★★ | (純愛がメインなので、全然エロくないです) |
音楽 | :★★★★ | (曲自体は素直でキャッチーです) |
演出 | :★ | (笑えるくらい大雑把です) |
総合 | :★★★ | (そのへんの同人ゲームなら5なんですが……) |
何で今更、っていうツッコミはなしにしてください(笑)。 本作、デモやパッケージから伝わってくる雰囲気で、やる前から「これは5をつけるしかないッ!」って 大きな期待を寄せていたんですが……。新品も中古も、どこにも置いてない(当たり前だ)ので、 探しに探したんですが……。何から何まで……特に演出が大雑把すぎます。 怒りを遥かイスカンダルに通り過ぎて、思わず笑えてきました。 演出やストーリー展開(構成)っていうカテゴリは、プロと素人が明確に分かれるところの筈なんですが、 そんな自分の常識を見事に覆されました。単刀直入に言って、素人以下です。
「TVアニメ感覚」という謳い文句も解せないところです。物語を26話に仕立てたこと自体は、 確かに面白い試みだと思います。多くの美少女ゲームというものは、とにかく冗長でテンポが悪いですから、 それに対するアンチテーゼとして、このような仕組みにしたのでしょう。 確かに、こうすることでユーザーは「引き」のタイミングが読めるので、 ストーリーの歯切れが良くなります(または、そう感じます)。 しかし、スタッフの皆さんはここに甘えてしまったんではないでしょうか。 「これこれ、こうやりたいだろうなぁ」というニュアンスは伝わってくるのですが、 いかんせん展開が強引過ぎます。 友達に自作のストーリーを聞かされてるのなら、それもまだアリなんですが、 自分がお金を払ったものに対して、プロにそういうことをされる、というのはいただけません。 せっかく良いプロットがあるんですから、しっかりとしたものを見せて欲しかったです。
一番惜しいのは、音楽です。これはかなり曲が良いんですよ。これだけは異常に。 以前、『俺ゲー』(TECH GIAN誌の編集者の方々が独断と偏見で好きなゲームをランキングする企画) でピアニスト早川さんが音楽部門でこれを好評していたのですが、納得です。 で、残念と言うのは、注意して聞かなければ解らないんですが、主題歌で音がてんでバラバラの方向から 聞こえてくるんです。例えば、ドラムのハイハットやクラッシュは本来左から聞こえるはずが…… (以下略)。他の楽曲もそうですが、非常にキャッチーで、いい意味で展開の読める素直な曲なので、 これだけは本当に残念でなりません。