劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来特集
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■人気の秘密
ここでは鬼滅の刃の異常なまでの人気の秘密を自分なりに考えてみようと思います。
2020年ごろのコロナ禍。この時、学生だった人たちは、修学旅行、体育祭、文化祭といった全ての学校行事がキャンセルされている。
体育会系の競技大会は軒並み中止、文化系も同様。部活に入っていない人々でも、何かしらのイベントは全て中止。自宅の巣ごもり生活では、テレビドラマやアニメは再放送ばかり。新しいものは何一つ提供されない。
わずかにSNSで話題になるものはあったにせよ、SNSの影響力は「界隈」なんて言葉が生まれるぐらい少数派でしかなく、また多様性も相まって大勢で盛り上がることがない。
そんな最中の「無限列車編」。
他に楽しみがないのだからエンタメに飢えている人たちがこぞって鑑賞し、大ヒットを記録した。
この時期に学生時代を過ごした人たちにとって「鬼滅の刃」は共通言語になっている。
何も言わずとも同級生や先輩、後輩と同じ話題で盛り上がることができる。これは昨今では、かなり貴重な経験だ。
ある世代には鉄腕アトム、巨人の星、宇宙戦艦ヤマト、機動戦士ガンダム、ドラゴンボール、トトロだったりするのと同じ感覚だ。
そんな世代にも、「泣けるアクション時代劇」である鬼滅は、ある世代には刺さる。エンタメに飢えた大人たちにも共通言語となっていく。
「無限列車編」から5年。大学生は社会人となり、金銭的余裕が出来たため、何度でも映画館に足を運ぶ。
未だに学生の人たちも共通言語である「鬼滅の刃」を避けては通れない。
しかも「無限列車編」と同じく本作はPG12指定作品だ。子供が観たいと言えば、親は付き添いで見ざるを得ない。結果、付き添いの大人料金が興行収入に加算される。
ここへIMAXの特別料金、入場料の値上げといったインフレ率、入場者特典の配布による集客まで考慮すれば、これだけの大ヒット。当然と言えば当然なのである。