エヴァンゲリオン特集


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■連想した作品群

ここでは連想した作品群を紹介しておきます。

もう昔昔の話なので、書いているこちらも時系列がはっきりしません。本作と出会う前に観ていたのか、本作と出会ったから観たのか、今となっては判然としませんが、本作から連想した作品をいくつか紹介しておきます。


TV版から連想される作品群

マジンガーZ

スーパーロボットマジンガーZとドクターヘル率いる機械獣との戦いを描く。というお話。
がっつり昭和にTV再放映時に観る。

エヴァとの共通項(特にTV版)は毎回違う敵と戦うため、秘密基地から発進し、父の作った主役メカにその息子が乗り、時には仲間と一緒に、一箇所を守って戦うこと。

デビルマン

マジンガーZと同じ永井豪原作のアニメ版。
悪魔でありながら人類のために仲間を裏切り戦う。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観る。

エヴァとの共通項(特に旧劇場版)。デビルマンのアニメ版では、好きな女の子のために戦うこと。漫画版では、カヲルがサモトラケのニケに座ってシンジと語るシーンと、数多くの残酷描写があること。(ワンシーンのみで連想してしまうとキリがないなあ。)余談だが永井豪作品だけに残酷描写があるように思われがちだが、そんなことはない。

帰ってきたウルトラマン

怪獣から地球を守るためやってきた異星人の活躍を描く。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観る。

エヴァとの共通項は活動限界とメカデザイン。
他にもウルトラセブンなどの特撮ものを彷彿とするが、あまりに細かくなるので、多くの方が指摘するように帰ってきたウルトラマンのみとした。

機動戦士ガンダム

宇宙に人類が移民するようになった世界で主人公アムロ・レイが最新鋭機ガンダムで戦う。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観、後に映画館でも観賞。

エヴァとの共通項は数多くの作品用語。難解なSF作品。
詳しくは機動戦士ガンダム特集を参照。

機動警察パトレイバー(劇場版第1作)

作業用ロボット(レイバー)による犯罪を取り締まるため設立された警察組織の活躍を描く。というお話。
本作の前にレンタルビデオにて観賞。

エヴァとの共通項はミステリー要素とキリスト教の用語。コンピューターウイルス。
おそらくエヴァにもっとも影響を与えた作品だと思われる。
詳しくは機動警察パトレイバー特集を参照。

犬神家の一族(1976年)

横溝正史原作の同名小説の映画化。
犬神家で発生する連続殺人事件に名探偵金田一耕助が挑む。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観る。

エヴァとの共通項(特にTV版)は縦横書き明朝、死体のマネ、謎解き要素。


その他の小ネタの元となる作品群

風の谷のナウシカ

多くの人類が滅んだ世界で主人公ナウシカが活躍する。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観、後に映画館でも観賞。

エヴァとの共通項は多くの人類が滅んだ世界。巨神兵のデザイン。

サイボーグ009

石ノ森章太郎の同名漫画のアニメ化。
黒い幽霊団(ブラックゴースト)を裏切り、黒い幽霊団と戦うサイボーグたち。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観る。

何度となくアニメ化されているが、ここでは金田伊功の描くオープニングがある作品。
エヴァとの共通項はオープニングにおける映像と曲とのシンクロ。神と人類が戦う話。

幻魔大戦

平井和正原作の同名小説のアニメ映画化。石ノ森章太郎との共作ともいえるが、製作が角川春樹なので小説を売るためのメディアミックス戦略から言えば小説版を原作とするのが妥当だろう。
宇宙より飛来した敵(幻魔)と超能力者が戦う。というお話。
公開時に映画館で観賞。

エヴァとの共通項はカセットテープがしっかり回っているなど写実的な描写があること。


旧劇場版から連想される作品群

銀河鉄道999(劇場版)

殺された母の復讐を果たすため、主人公星野鉄郎は999に乗る。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観る。

エヴァとの共通項(TV版と旧劇場版)は主人公と大人の女性とのキス、少年の成長物語。

伝説巨神イデオン 発動編

ガンダムの富野監督によるSFロボットアニメ。
異星人と地球人とのファーストコンタクトが最悪の形で進展していく。というお話。
公開時に映画館で観賞。

エヴァとの共通項は旧劇場版の登場人物たちのラスト。エヴァの残酷描写として登場人物たちのラストは取り上げられることが多いが、この作品の方がよほど残酷。
また「DEATH AND REBIRTH」の公開はこの作品の公開方式を真似たのかもしれないが、「DEATH AND REBIRTH」が作品として呈を成していないので論外。


新劇場版から連想される作品群

宇宙戦艦ヤマト(1977年公開の劇場版)

日本初のアニメブームの火付け役といわれる作品。
地球滅亡までの1年間で惑星イスカンダルまで往復し、地球を助ける。というお話。
公開時に映画館で観賞。

エヴァとの共通項(特に新劇場版Q)は戦艦の発進シーン。一つ一つ作業を確認しながら進んでいく。今観るととてもアナログ。しかしこのアナログ感がヤマトの魅力。ラピュタと同じく機械を人間が操作している感じがいいのだ。

さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(1978年公開の劇場版)

ヤマトの続編であり、ある意味完結編。
惑星イスカンダルの旅から数年後、今度は白色彗星が地球を襲う。地球を助けるため再びヤマトは旅立つ。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観る。

エヴァとの共通項(特にシン・エヴァ)は登場人物の死。一人一人亡くなっていく。裏宇宙というのも、反物質のテレサみたいだ。ある世代にはエヴァよりヤマトの方が感動的。

聖戦士ダンバイン

ガンダムの富野監督によるファンタジーロボットアニメ。
異世界バイストンウェルで主人公ザマ・ショウがダンバインで戦う。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観る。

エヴァとの共通項(特にシン・エヴァ)は虚構と現実。

私が初めてTVアニメをビデオで第1話から最終話まで通して観た作品でもある。この作品が生まれた頃は、ビデオで作品を観る人もまだ少なかったのだろう。とにかく毎回意味もなく戦闘シーンがある。戦闘が始まっても弾薬が切れて攻撃不可能となり、すぐに撤退する敵軍。

TV放送では1週間の間隔が空くので、気にならないが一気観などすると無駄にテンションを上げるための客寄せパンダでしかないことに気付かされる。

それを知ってか知らずか、エヴァでは敵である使徒が登場しない回がTV版にはある。TV作品がビデオ化され、一気観されることをエヴァはすでに想定していたのかもしれない。もちろん作画スタッフの労力との兼ね合いもあるのだろう。余談だがガンダムよりこの作品の方が私は好き。

蒲田行進曲

つかこうへいの同名舞台の映画化。
かつての人気映画スター。スターの愛人。スターの付き人。が映画界を舞台に織り成す人情悲喜劇。というお話。
がっつり昭和にTV放映時に観る。

エヴァとの共通項(特にシン・エヴァ)は虚構と現実。

私の中で、初見時以降ずっと駄作扱いだった。ラストシーンが気に入らなかったからだ。後年TVで観る機会があり、この作品が舞台作品の映画化であることを意識して観てみると、実によく出来ている。ラストシーンもすんなり受け入れられるようになった。
虚構と現実というテーマを扱う作品や、脚本に文句をつける意見をネットで目にすると、いつもこの作品を思い出す。
完成した映像が、必ずしも脚本通りとは限らないことを明確にこの作品は表現しているからだ。

さよならジュピター

突如として出現したブラックホールから地球を守るため、木星を破壊する。というお話。
公開時に映画館で観賞。

エヴァとの共通項は第三新東京市の名前の由来。そしてシン・エヴァでの曲。


スタッフから連想される作品群

マクロス プラス

本作のスタッフでもある摩砂雪によるロボットアニメ。
何かのアニメ作品の宣伝の中で見つけたOVA作品。
キャッチコピーは「これがアニメーション?これがアニメーション!」
本作の前に観たのか、本作の後に観たのか判然としない。
摩砂雪の名前を覚えていたので、本作を観る前に観ていた可能性が高い。

エヴァとの共通項は摩砂雪。庵野総監督の影に隠れて目立たないが、作画のクオリティはこの頃から完成されている。
この作品は2時間ほどで終了してしまうので、作画量も少なくてすむが、TVアニメのエヴァでそれを実現するのはキツイと思っていた。しかしエヴァの作画の質は劣化することなく最後まで維持されていた。上述の戦闘がない回のおかげ、と言ってしまえば、それまでなのだが。

宇宙家族 カールビンソン

本作のスタッフでもあるあさりよしとおによるSF漫画。
本作前に何話かは読んでいた。

エヴァとの共通項はスタッフのみ。

うる星やつら

高橋留美子の同名漫画のTVアニメ化。
がっつり昭和にTV放映時に観る。

エヴァとの共通項はラブコメ要素、パクリ満載、スタッフ。
本作のスタッフ(TV版、新劇場版:序)もりやまゆうじ参加作品。

オネアミスの翼 王立宇宙軍

架空の世界で宇宙を目指す宇宙飛行士たち。というお話。
公開時に映画館で観賞。

エヴァとの共通項は本作と共通するスタッフが数多く名を連ねていること。
内容はエヴァとは似ても似つかぬ作品。地味だが、いい映画。

トップをねらえ

庵野総監督のOVA作品。
本作の前にレンタルビデオにて観賞。

一応観ているのだが、内容を覚えていないため、あらすじはない。

  • パクリだらけの笑いにオタク臭が漂い、嫌気が指したこと。
  • ガンダム風のアニメにウンザリしていたこと。
  • ラストが説明らしい説明もなく映像だらけで難解であったこと。

などによる。いい印象がない。

エヴァとの共通項はタイトルからも窺えるが、パクリが多く散りばめられていること。
タイトルのパクリの元ネタは「トップガン」と「エースをねらえ」

ふしぎの海のナディア

庵野総監督のTVアニメ作品。
ジュール・ヴェルヌの「海底二万哩」をアニメ化。
ブルー・ウォーターという謎の石を巡る冒険活劇。というお話。
本作の後にレンタルビデオにて観賞。

エヴァとの共通項はアダムの他、エヴァと同じく多くのパクリが存在する。


作品全体から連想される作品

2001年宇宙の旅

宇宙からのメッセージを調べるため木星に向かう。というお話。
本作の後にレンタルビデオにて観賞。

エヴァとの共通項は難解なSF作品であることと、太陽、地球、月の直列のシーン。

SF作品が目指す一つの到達点。ルパン三世の劇場版第1作でも直列のシーンが登場し、TV版初代ガンダムのオープニングにも似たような映像が登場する。

ナレーションを廃し、セリフを無くし、登場人物の感情表現を押さえ込ませ、映像のみで映画を作るとこうなる。

エヴァを考察する暇があったら、この作品の考察をして欲しい。公開から50年以上経っているのに今だに答えが出ていない。正解を導き出したらノーベル賞ものだと思う。

誰かのブログに、この映画は感じる映画だという記事があり、妙に納得した。理解しようと思うから、おかしなことになる。「Don't think. Feel.」この映画は感じる作品なのだ。

今回の特集を否定してしまうことになるが、そんなこともあってエヴァに関する考察記事は読むのが馬鹿らしくなる。


パクリの宝庫とも言われるエヴァンゲリオン。どこがどこのパクリなのかというトリビア的な作品群として認知する方もいるかもしれません。

私としては本作の特集を組むにあたり、連想した作品の列挙という意味合いが強く、あくまで私の独断と偏見によるものです。

一方で最初に観た作品がパクリであっても、ある人にとっては初体験かもしれません。その映像体験が強烈であればあるほど、どんなに時間軸では先に世に現れていても、初体験の衝撃は記憶から消えることはありません。

例えるなら、恋愛映画や恋愛ドラマに感動した人が源氏物語を読んだら、源氏物語がパクリに思えてくるでしょう。
ですから、これらの作品群をエヴァンゲリオンより後に観られる方は、エヴァンゲリオンのパクリに思えてくるかもしれないことをあらかじめ伝えておきます。


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