『ほんっっとごめんなさい!』
ベッドの上で土下座する。端から見れば非常に情けない格好だ。あまりにみっともない。
どこの世界にえっちの途中で相手の女の子に土下座をする男が……けっこういるか…わりといそうだな、そんな男。
少なくとも俺だけってことはないだろう。
『む〜〜〜』
翔は布団から頭だけ覗かせて、じと目で俺を見つめている。そんな姿でさえ可愛いのだが、今はそれどころではない。
『正直、調子に乗ってました。でも、ほら、なんかあるだろ?あんまり可愛いからちょっと苛めたくなる時とか』
『ねーよ』
間髪入れずに否定された。しかも一言で…厳しい。手厳しいですねお嬢さん。
『初めてで緊張してるってのにあんなことするか普通? 匂い嗅いだりとか嘗めようとしたりとか有りねーだろ。そんぐらい考えろボケ』
さっきとか打って変わって、普段の調子で俺を罵倒する。
えっちの時のしおらしい翔はいったいどこへ消えてしまったのか? 帰ってきてくれ…
それにどうやら相当ご立腹の様子。確かに初めての女の子にするにはちょっと度が過ぎていたのかもしれない。
でも俺、童貞ですから…よく分かりません。
『うう、すみません…あの、でも再開させて頂きたいのですが…よろしいでしょうか…お嬢様?』
これで終わりだなんてあまりに酷すぎる。自業自得なのかもしれないが、それでも酷すぎる。生殺しもいいとこだ。
この虫ケラどもがぁ! じわじわと痛めつけてくれるわって状態。
『…しゃあねえな。もう、あんなことしないって誓うんなら続けさせてやってもいいぜ』
あんなこととは…?
『アソコ嘗めたりとか、匂い嗅いだりとか?』
『そうだ』
むう、嘗めるもNGか。それは中々厳しい条件だな。まあ、しかし背に腹はかえられない。
逆に考えて、それで済むなら安いものだ。
『分かった。絶対に約束する!』
しかたがない。今回は我慢しよう。俺はじっと我慢の子であった。
『…絶対だぞ』
『ああ、絶対だ』
『……じゃあ、指切り』
そう言って翔は布団から右腕だけ出して小指を俺に預ける。
指切りだなんて…可愛い奴だな、ホント。あんまりその様子が微笑ましかったので、思わず笑みをこぼしてしまった。
『『指切りげんまん嘘ついたら針千本の〜ます♪ 指切った』』
『…約束だからな』
『了解しました。我慢する(今回は)』
指切り完了。約束完了。では、いよいよ…
『では、やらせて頂ます』
まずは翔の体を隠している布団を取る。改めて見る翔の肢体。何度見ても綺麗だな、何度見ても飽きない綺麗さだ。
『やっぱり綺麗だな』
考えが声に出た。それを聞いた翔の顔が再び朱に染まる。
『…からかうなよ。そんなことねーよ』
『そんなことあるって。からかってなんかないよ、素直に感想を述べただけだ』
何度でも言う、綺麗だ。うっすら汗ばんだ白い体、見てるだけでクラクラする。
『そ、そんなに綺麗か?』
『ああ、とっても』
『…へへ、嬉しいな』
にっこりと微笑む翔。
『翔……』
お互いにゆっくりと唇が近づく。まるで誰かに操られているかのように自動的に体が動く。
翔の顔が眼前まで迫る。翔が目を閉じるのが見える。
『ん…うんっ……はん…ン…ちゅむ…ちゅ…』
互いに舌を絡め合う。絡め取った舌をそのまま吸い始める。
ディープキスなんてまだ2回目なのだが、思ったよりも普通に出来るな。なかなかやるじゃないか俺。
『ん!?…んぁっ…ふぅん…』
翔の上の口を自分の口で閉じたまま、手を下の口に向かわせる。
触れるとそこはすでに充分に濡れており、指に愛液が絡みつく。
『ふうぅ…んんっ……ううん…ぷはぁ…』
上の口は解放する。舌から唾液の糸が引いて、顔を離していくと切れた。
翔の顔を見ると、目が涙で潤んでいる。ううむ、綺麗だ。
『すごいな…どんどん溢れてくる』
湿り気のある粘膜が指に吸い付き、離すと弾力でクチャと音を立てる。
『あぅん…音、立てちゃ…んん…恥ずかしいよぉ…』
そう言われても音は立つ。濡れてるんだから音が立つのはしかたないことだ。
『んんっ…ふぁ…ああ…』
少し力を入れて秘裂を弄る。この柔らかな感覚が中々に素敵だ。弄ってて飽きない。
『んっ…ふぅん…あ、うぅん…ふぁぁ…』
ぴちゃぴちゃと水音が耳に響く。まだ入り口付近を弄っているだけなのに、とろとろと愛液が零れてくる。
この小さな器官にいったいどれほどの蜜液を溜め込んでいるのだろう?
女体って本当に不思議だな。まさに神秘の結晶だ。もっと調べてみたい。
『翔の中…すごい』
『あ…ぅ…だ、だめ! そ、そんな…ひろげないでぇ…うぅ…』
翔は肩を震わせて俺の手を押しのけようとする。俺もさせまいと腕に力を入れる。
割れ目をぱっくりと指で開くと、膣内に溜まっていた大量の液体が溢れだしてきた。
『すごいな、アソコの中ってこんな風になってるんだ。中も綺麗なピンク色だよ』
『そ、そんなこと…言わなくて…いい、っての…』
恥ずかしそうに顔を横に向ける翔。こんなに綺麗なんだから恥ずかしがることなんかないと思うのだが…
『そう言えば、こっちはまだ触ってなかったよな…』
そう言いつつ指をアソコの上部に……可愛く露出している小さな突起に指を持っていく。
『…ひゃうぅ!?』
そこ…クリトリスに軽く指が触れた瞬間、翔の体がまるでブリッジするように跳ね上がった。
すごいな…ここまで感じるものなのか、これは…
『そ、そこ…さわっちゃ…や、やだぁ……』
『気持ちよさそうだけど…?』
割れ目をさすりながらも、親指で軽く突起を引っ掻く。それだけで翔はビクンビクンと反応する。
翔が感じてくれていると俺もなんだか嬉しい。
『だってぇ…そこ、さわられたら……んん…なんか…へんにぃ…』
変に、か…俺的にはもっと変になって欲しいところだな。どんどん変になって欲しい。
そう思い、今度は指を秘裂の入り口にあてがい、力を入れて押し込む。
“ジュ…クチュ…”
『はひっ…ん、あぅんんっっ…』
秘裂を裂いて膣内に指を一本侵入させる。すごい、な…
ぬるぬるに濡れた膣内はこんな細い指一本でも充分にぎゅうぎゅう締め付けてくる。
まるでその箇所が独立した生物かの様に蠢いている。
ここに俺の息子が入るわけか…すごく気持ちよさそうだな。
『や……んぁあ…ううんっ…やぁあ…』
中指をやや速めに出し入れする。
俺は何のテクニックも持ち合わせていないので、ただ前後運動させるしかないのだが、それでも翔はけっこう感じてくれてるみたいだ。
『…あぅん……あ…ひ…んんっ…やっ…だめぇ…』
指を出し入れするたびに愛駅も飛び散る。すでに俺たちの周りのシーツはぐっしょりと濡れている。
『ひっ……んああああああっ』
翔がひときわ大きな声を上げ、同時に体が1回大きくバウンドする。
瞬間的に膣内がきゅううと指を締め付けて、中からは更にトロトロが溢れてきた。
……もしかしてイっちゃたのか?
『はぁはぁはぁ……』
荒い呼吸、そして潤んだ目で俺を見つめる翔。
『そろそろ…いいかな?』
翔に確認する。
…こっちもそろそろ辛抱ならん。挿れたい。翔の中に挿れたい。
『あっ……お、おう。もう…挿れても、いいぜ…』
翔は頭がうまく働いていなかったのか、しばらく呆然として俺を見つめた後はっとしたように言葉を出す。
…なんにしろOKは貰えたな。
俺は上着を脱ぎ捨て、かちゃかちゃとベルトを外し、ズボンも脱ぐ。
トランクスはパンパンに膨れ上がっており、俺の息子さんが精一杯存在の証明をしている。
そしてトランクスも脱ぎ、翔と同じく全裸になる。
『うわっ…すげえ、おっきい…』
翔はけっこう驚いているみたいだ。ふ、ついに我が股間の「約束されし勝利の剣」を使う時が来たようだな。
いかなる名刀も使わなければ錆びるだけ…使ってなんぼのもんだ。
『こんなでかいのが…挿いるのか…』
『怖いか…?』
『…こ、怖くなんかねーって。心配すんな』
俺を安心させるためにそうは言ってくれてるようだが、どう見ても不安そうだ。
そりゃそうだと思う。仮に俺が女ならすごく怖い。こんな異物が自分の中に挿いってくるなんて…
しかもこの土壇場に来て、俺には言っておかなければならないこともある。
どうしようか直前まで迷っていたが、やっぱり黙っていたままなのは悪い。
『なあ、翔。こんな時に今更って感じなんだが…』
『ん?…なんだ?』
やっぱり言わなきゃなあ…これは。恥ずかしい話だが…
『実は俺、まだ童貞なんだ…つまりこれが初めてってことになる。こんな直前まで黙っていてホントごめん。笑うなり怒るなり好きにしてくれ』
こんな土壇場に来て、実は童貞くんでしたなんて、あまりに馬鹿らしい。最初に言っておくべきだったと今になって思う。
翔はどんな反応するかな?やっぱ呆れるかな…?
『…なんで笑ったり怒ったりしなくちゃなんねーんだよ?』
だが翔は意外にも心底不思議そうにそんなことを言ってきた。
そして優しげに微笑んで…
『だってお互い初めて同士ってことだろ? 貴志の初めてを俺が貰うわけだろ。…えへへ、なんか嬉しいな』
破壊力抜群な発言をしてきた。
『それになんか安心したぜ。お前も初めてなんだから、不安なのは一緒だもんな。そう思うとちょっと楽になったぜ…』
ホント…この娘さんは…なんていい子なんでしょう。
『翔っ…』
思わずきゅっと強く抱きしめてしまった。ああ、もう本当に可愛い子だな、この子は。
『翔、じゃあ、そろそろ…』
『…うん』
翔を離し、いよいよ体を重ね合う……と、ここで1つ忘れ物が…
『あ、ゴムない…』
そうだ、ゴムがない。避妊はきちんとしましょう。貴方の一生を左右します。
さすがに高校生を孕ませるのはマズい。そういうのはちゃんと大人になってから。
『いや、ちょっと待てよ。確か…』
脱ぎ捨てたズボンのポケットをゴソゴソと漁る。確か…この中に
『あった。ありましたよ』
今日、稔から、
「女のことで悩んでるんだったら、コレやるよ。いいか、男に必要なのは度胸とコレだ」と言われて渡されたものだ。
その時は、こいつ常に携帯してるのかよ、使いもしないくせに…やっぱ馬鹿だな、と思っていたが今は感謝してる。
ありがとう心の友。
では…装着変身ッ!
『あ、ちょっと待て…』
…しようとしたら翔に止められた。何だろう?
『…べ、別につけなくていーぜ…そのままでも…』
なんですと?
『つけなくてもいいって…大丈夫なのか?』
『あ、ああ。俺…その……まだ、きてねーから…大丈夫だと思う…』
きてないとはつまり…まだ初潮を迎えてないと?
まあ、確かに女の子になってから2週間も経っていないわけだから、当然か。
『では、お言葉に甘えてこのままいかせてもらいます』
翔の足を掴み、股を軽く開かせる。
その間に体を擦り込ませ、翔の充分に湿ってびちょびちょに濡れている秘部に自分のペニスを重ねる。
『痛いと思うけど…我慢してくれよ』
『ん…だいじょうぶ……我慢できる』
にちゃにちゃとアソコにペニスを擦りつける。少しでも翔の緊張を解そうと髪を撫でてやる。
『どこに挿れたらいいか、分かるか…?』
翔が訊いてくる。ご心配なく、さすがに童貞の俺でもそれぐらいは分かる。
そこそこ事前に勉強はしておいたからな。
『ああ、大丈夫だ。…いくぞ』
翔がコクンと頷くのを確認してから、秘口にゆっくりゆっくりと亀頭を埋めていく。
『っ……!あ、く……』
翔がほんの少し声を漏らす。
徐々に腰に力を入れて前進させる。入り口よりほんのちょっと奥に弾力ある壁があるのを感じる。
おそらくはこれが処女膜なのだろう。翔の処女の証。
『翔。力を抜いて』
『ん…う、ん…』
これはあんまりゆっくりとしていたら余計痛いだろう。そう思い、一気に押し入れる。
“ズププ…プツッ…プチッ…”
『くっ…ん、あああ゛あ゛…っ』
ブチブチと膜が裂ける音。痛みからか、翔の体がよりいっそう震える。
初めての証である純血が、結合部から滲んでいる。その血を浴びながら、なおもペニスを前に進める。
痛そうだな。すごく痛そうだ。出来ることなら代わってやりたい…だがそれは無理だ。
『翔の中…すごく熱い』
熱い。それに指の時も感じたことだが、やっぱり締め付けがすごい。
『うぅん…貴志のも…すごく熱い、よぉ…』
そのまま一番奥まで挿入する。ぐっ…きつい…
『ひっ…あんっ……やっぱり、おっきい…』
やばい。気持ちよすぎる。粘膜がぎゅうぎゅうに締め付けてきて…
…これじゃあ、すぐに出ちまう。早漏は駄目だ。男として早漏だけは…
『んんっ…ビクビク…してる…』
翔の呟きがさらに息子を反応させる。
落ち着け…「素数」を数えて落ち着くんだ。素数は誰にも砕けない。
俺にも翔にも神にも誰にも…そう、誰にも変えることの出来ない唯一の理、真実だ。
2,3,5,7,11,13,17,19,23,29,31,37,41,43,47…よし、落ち着いた。
『う、うごいて…いいよ』
…って落ち着けるかド畜生がァ―――ッ!
そんなウルウルした目で見つめられて落ち着ける男なんかいりわきゃねえー。
『ぐぅ!…翔、ごめん…ッ』
もう、限界ッ!
『あっ!?…んんんっ…あつぅ…っ』
一度も動くことがないまま翔の一番奥で暴発してしまった。ドクドクと精液が翔の中に注ぎ込まれていくのが分かる。
うう…情けない。
『翔、ホントごめん…』
情けなや、早漏の俺。これは謝っても謝り尽くせるものではない。翔も呆れていることだろう。
『しょ、しょうが…ないよ。だって初めてなんだから…それに、そんなに気持ち良かったんだったら、それだけで嬉しいよ』
涙の筋を出来た顔に笑みを浮かべて俺の頬を撫でてくれる翔。その様子を見て再び硬度を取り戻す俺の息子。
このまま終わったら男の恥。第2ラウンドだ
『あっ…また中で……おっきくなって…?』
『翔。悪いけど、このまま動かすぞ…』
“ズズ…チュジュ……ズッ…”
『んんっ…んっ…んくぅ…』
回復したペニスを動かす。一度出したせいか膣内は俺の精液と翔の愛液でかなり滑りがよくなっている。
しかしそれでも中はものすごく狭い、と言うかキツイ。締め付けはまったく衰えることがない。
『ふぅんっ…ああ…んっ…うぅ…』
翔が辛そうな声をあげる。目をきつくきゅっと閉じており、目尻からは涙が滲んでいる。
必死に痛みに耐えているのだろう。
『つぅ…!』
こっちはこっちで快楽に耐えている。一度出したばっかりなのにまたすぐに射精感が込み上げてくる。
それをなんとか押さえ込んでゆっくりとペニスを動かす。
『んんっ…んっ…もっと、速くしても…だいじょうぶ、だよ…』
『大丈夫って、今でもすごく痛そうじゃないか…』
そんな辛そうな顔で言われても説得力がない。
『そんなの…あぅ……我慢できる、から…』
なんて健気な子なんだ。でも、そこまで気を遣ってくれる必要はないぞ。
……とは言ったものの俺はそろそろ限界が近い。
『…ひぐっ…あんっ…んん…速く、しても…いいのに…』
翔の気遣いを受け取らず、あくまでゆっくりマイペースに肉壁の中を動く。
速くしたら今以上に翔は痛いはずだから、まだまだ慣れてない状態でそんなことは出来ない。
ゆっくりとだがさっきよりは力を入れて翔の中を突く。
『く…で、出るぞ。翔っ……』
翔の奥をズンと突く。そのはずみで暴発するのが分かる。
『…ひぅぅ…っ。ま、また…熱いのがぁ…』
子宮にザーメンが吐き出される。さきほどと同じぐらい大量に翔の中に俺の精液が流れていく。
それでも俺はまだペニスを抜かない。
『俺はまだまだやりたいんだけど、翔はまだいけるか?』
『ん……俺は大丈夫。もっとしていいぜ…』
俺はまだまだ抱きたらない。そしてなにより…
『うぁっ!…はぅぅ…う、んっ…やぁん…』
翔がまだイってないのに、俺だけ気持ちよくなって終わらすことなんか出来はしない。
体勢を変えて、今度は翔を抱きかかえる。下から翔の中をさっきよりも速いスピードでズンズンと突く。
突き上げるたびに豊満な乳房が揺れる。なんとも官能的な光景だ。
『…はぁっ…あぅぅ…うう…んっ…あ、なんか…ちょっと気持ちよく、なって…』
すでに二度出しているのでだいぶ我慢がきく。ぎゅうぎゅうと締め付けてくる肉壁にも少しばかり慣れてきた。
今度はけっこう長く出来そうだ。
『…んあぅっ!…んっ…そこぉ…いいよ…』
浅めのザラザラしたところを擦ると翔が甲高い声を上げた。同時に中が更に締まる。
…ここが気持ちいいのかな?
『んっく…気持ちいいか?』
『…ふあぁ…う、うん…気持ちいいよぉ…うんっ…いい…』
愛液やらカウパー腺液やら精液の滑りで、腰を動かすたびにズブズブとペニスが抜けていく、それを離さぬように翔の膣がぎゅっと締め上げる。
『ひっ…んぁう…あんっ…やぁあ…は、はげし…ひぃんっ…』
翔の腰とお尻を掴み、抜ける寸前まで腰を引き、一息に子宮口を叩く。
腰を打ち付け合う音と液体が飛び散る音が耳に響く。ぱちゅぱちゅという卑猥な音が響く。
『あああっ…なんか、へんなの…へんなのが…く、くるよぉ…』
翔の目がだんだん虚ろになっていく。口は開きっぱなしでそこから流れ出た涎がシーツに落ちる。
『ひゃ……んっ…らめらって…んぁああっ……ん、へんなのぉ…へんにゃのがぁ…』
声が裏返って呂律がまわっていない。そろそろ絶頂が近いのだろう。
つうか、俺の方も…やばい…
『んぁっ!…はやひ…はやひって…ああう……そんなに、かきまぜたら…んんんんっ…』
パンパンと腰を思いっきり打ち付ける。
もうテクニックもクソもなくただ速く、強く、力一杯腰を打ち付けるだけだ。
ラストスパート。最後の力を振り絞る。
『やぁんっ!…ひくぅっ……あついの…へんなのがぁ…んんっ…あがって…んぁぁぁっぁも、もう……ひんっ……い、イク……あぅうんんっ!』
『っつ! うぅ…っく…翔、一緒に…』
一緒にイきたい。こっちももう限界が…っ。
『う、うん…一緒に…いっしょにぃ……ひゃうんっ!』
また急激に中が締まる。もう…で、出るっ!
『あ……ッ! やあ、ああああああぁぁぁーー!!!」』
ドクンと中で弾けた。ビクンビクンと跳ね上がり、残っていた精液を全部余すことなく翔の内に注ぎ込む。
止まらない。長く長く射精が続く。
『あ……おなかの中に…せーえき、いっぱぁい…』
虚ろな目で翔が呟く。焦点が合っていない。
口からは涎がだらしなく流れ、今もなお肉棒を呑み込んだままの膣からは俺の精液、白濁の液体が僅かに音を立てて溢れ出ている。
『しょ、翔、大丈夫か…?』
心配になって声をかけてみる。
俺ももう限界だったのだが、もしかすると翔はとうに限界を超えていたのかもしれない。だとするとマズい。
『ふぇ…?』
と、呟いたかと思うと、そのままゆっくり俺の体に倒れ込んでくる翔。
うお!? 本当に大丈夫か?
『しょ、翔!?』
『…へへ、腰が抜けちゃった…』
どうやら大丈夫そうだな。
俺にのし掛かっている翔の体をぎゅっと抱きしめる。熱い。
『こんなにいっぱい中に出して…もう、お腹の中たぷんたぷんだよ…まったく、もうちょっと人のこと考えろよな…』
そう言いながら俺に微笑みかけてくる翔。
『ごめん。ちょっとやりすぎた…』
『ふふ、冗談だってば。すごく気持ちよかったよ』
翔はころんと体を動かして、俺の腕の上に頭を乗せる。これはもしや、男のロマン、腕枕というやつでは……
『な、なあ……』
『ん?何だ…?』
『これからは、その…おにいちゃんって呼んでも…いいかな?』
へ? おにいちゃん?
『そりゃ、もちろん!是非とも呼んでくださいまし』
なんか感激で語尾がおかしくなった。「おにいちゃん」ですと…なんと、翔からそんな言葉が聞ける日が来ようとは……感動した!!
『えへへ…おにいちゃん大好き』
『俺も、翔が大好きだ…』
俺の腕の中ですうすうと寝息をたてる翔の頭を撫でながら、思う。
俺ってすごく幸せ者だ。


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