『あ〜つっかれた〜〜』
自宅に戻るとリビングのソファーに飛び込むと悠は手足を延ばした。
『悠、パンツ見えてるわよ。女の子がはしたない!』
母の言葉通り、確かに倒れ込んだ拍子にスカートがめくれて、柔らかそうなお尻とその丘を包む水色のパンティがばっちりと見えていた。
しかし疲れている状態での小言はいつも以上にうるさく感じ、無視して逃れようと思った。
だが母の言葉の連続に無視するのも限界があった。
『わ〜ったよ、パンツ見えないように着替えて来るから少し休ませてくれ! だいたい俺は男だっての!』
『せっかく買ってきたのに着替えなくてもいいじゃないの。今は女の子なんだから少しは大人しくしなさいよ』
ここに居ては疲れが溜まるだけと考え二階の自室に移動しようとすると母から再び声がかかる。
『二階に行くのなら、ついでに買ってきた服も持って行きなさいね』
言われた品を素直に持つと二階へとあがっていった。
『…ったく、こちとら朝から変な目にあって疲れてるんだよ』
部屋に入ると愚痴をもらし、買ってきた品を放り投げると窓を開け扇風機の電源をいれると強風のスイッチをおした。
『あ〜あっちぃ〜、早くクーラー直してくれよな〜』
淀んでいた空気が窓を開け少しは室内を循環して涼しくはなったとはいえ、いまだに蒸し暑い部屋にストレスがたまる一方である。
『…もう駄目だ!!あちぃ!』
暑さに耐え切れなくなりシャツとスカートを脱ぎ捨て下着姿になった。
肌に密着していた布が無くなり幾分かは涼しく感じるようになった。
『もういいや、これも外しちまえ!』
行動している際は気付かなかったが、じっとしていると布で包まれ暑く苦しく感じる為にブラジャーも外し投げ捨て、パンツを残し全裸になった。
ブラを外した瞬間熟れた果実がぶるるんと揺れ動く。
『はぁ、少しはマシになったかな』
ほんの少しだが暑さが解消されるとベッドにダイブし仰向けに寝転がる。
『はぁ…なんだか疲れたな…』
暑いとはいえ疲労と安らげる空間に眠気が押し寄せて来る、次第に瞼が下がり本人もきづかぬうちに寝息をたてながら眠りについた………。
眠りにつき何分か経過したとき携帯電話がけたたましく鳴り響き目が覚めた。
『……ん〜?人が眠りかけだってのに誰からだ?』
画面を見て相手が友人の健だと確認すると耳にあてた。
『もしもし〜どうしだんだよ?休みに珍しいな』
『…あれ? 橘の携帯ですよね?』
『は? なに訳わかんないこと言ってんだ? 俺以外に誰が使うんだよ!』
『……あ、そうか!あんまり可愛い声だから違う人に電話したかと思って焦ったぜ〜』
『…くだらん事言ってると切るぞ』
電話ごしに楽しそうに笑う友人にムカつき声色を変えて話すと、さすがに焦ったようだった。
『待った待った、すまん謝るから切らないでくれ!』
『で、どうしたんだ?』
『いや〜暇してるだろうと思ってさ。俺の家で遊ぼうぜ、ついでにエロビデオも渡したいしさ』
『あ、そうか!ビデオ受け取るんだったな。……でもな〜お前の部屋クーラー無いから暑いんだよな〜』
約束していたビデオを受け取りたい気分ではあったが、窓の外に目を向けると日差しは高くあがり、蝉がやかましく鳴いている。
見ただけで気温が高いのがわかる。
『そんなこと言わないで遊ぼうぜ〜。頼むよ〜、な? いいだろ?』
『あん? なんか妙にしつこい奴だな、怪しいぞ?』
珍しく休みの日に、しかもまだ昼前に電話してきたこと、妙に粘る友人の態度に怪しさを感じずにはいられなかった。
『な、なんにもねーよ。ただ暇だから一緒に遊びたいな〜と、思っただけだよっ』
『ふ〜ん、なるほどね。まあ気が向いたら行くよ、宿題もやらなきゃいけないし』
授業で出されていた宿題があったことを思い出し遊ぶなら終わらせてからにしたいと思った。
『ああ、確かに出たな。つうか俺も終わってないから一緒にやろうぜ』
『お前と勉強して終わるわけないだろ、てか俺の写す気だから嫌だ』
『うっ……ばれたか』
成績優秀な悠にとっては一人で宿題した方が効率が全然よかった。
『……う〜ん、わかった。それじゃあ終わったら連絡くれ! お前ならすぐ終わるだろうしな』
『はいはい、了解。それじゃあ、またな』
とりあえず後で遊ぶ約束をすると電話を切った。
『はぁ、しかしあち〜な〜こんな環境で寝れるとはよっぽど疲れてたんだな』
室内は蒸し暑く体中からじんわりと汗がにじみでている。
扇風機の頭を掴むと顔を近づける。強風は艶やかな黒髪を靡かせ、ほんの一時とはいえ汗をひかせる。
『ああぁー早くークーラー直ってくれーーー』
扇風機に向かって不満をこぼした。寝ている間にかいた汗がベトベトして不快に感じ、より暑苦しくなる。
『あ〜だめだ。気持ちわりぃ…シャワーでも浴びてから行くかな』
ベッドに倒れ込み目をつぶりながら体を伸ばしたあと、ガバッと起き上がると寝巻に使っているシャツとハーフパンツを着て一階に降りることにした。
『母さん、俺シャワー浴びてくるから飯よろしくね』
台所で昼食の仕度をしている母に一声かけ脱衣所に向かう。

『ふ〜ふん〜ふ〜ん♪』
軽やかに鼻歌を歌いながら服を脱いで籠の中にいれていく。パンツも脱ぎ丸めて籠に投げ入れると浴室に入った。
「シャーーーーー」
勢いよく飛び出す水を手にあてながら温度調整をした後、全身にかけた。
(はぁ〜きもちぃぃ〜さっぱりするな〜)
全身にしみわたりながら流れ落ちる湯に安堵をもらした。
汗と一緒に疲れも流してくれているような気がして、しばし間目を閉じてシャワーを浴び続けた。
『ふ〜ふ〜ん♪ふふ〜ん♪』
シャンプーを手にとり泡立てると髪を満遍なく擦っていく。
腰まで伸びる髪に今だに少々てこずるが、丁寧に洗うと壁に掛けたシャワーを頭から浴びる。黒髪に美しい艶がもどる。
次にスポンジにたっぷりとボディソープを垂らすと腕、首、胸、足と洗い最後にスポンジを大事な部分にあて、優しく洗い始めた。
(ここはあまり強く擦るとヤバイからな〜)
変に意識せずに洗えばいいものを意識して洗うことにより下半身からむず痒いような感覚がこみ上げてくる。
スポンジで擦るたびに花びらがクニュクニュとめくれあがる。
『んっ・・・んふっ・・・』
鼻から色気のある息がこぼれる。縦筋にあわせ上下にスライドさせ綺麗に洗う。
(このくらい洗えばいいよね? あんまり擦ると変な気分になってきちゃうし)
なんとなく身体が反応してきてしまったような気がして、さっとスポンジを離し洗い残しが無いかを確認する。
乳首に血が集まって硬くなってきていることに気付いていたが、わざと気付かないように意識をそらした。
そんな時、脱衣所から母の声がかかった。
『悠、ついでに晋也の髪の毛切ってあげてくれない? 夜切ってあげようと思ったけど、暑いみたいだから早めに切ってあげたいのよ』
まだ床屋にはいかず、晋也はいつも髪がのびると母に切ってもらっている。
母に言われ、晋也の髪形を思い出すと確かにのびて暑そうな気がした。
はいよ、わかった。晋也〜髪きってやるからはいってこいよ』
『……う、うん』
ゆっくりとドアを開け浴室にはいってくる。顔を伏せ緊張しているようだった。
『な〜に服着たまま入ってきてんだよ、濡れちゃうから裸になれよな』
晋也の後ろにいる母からハサミとクシを受け取りながら衣服を着たままの晋也を脱衣所に押し戻した。
(姉ちゃんと一緒にお風呂入るなんて…)
一瞬だけ見えた姉の姿に恥ずかしさから顔が赤くなる、それとともに股間は少しずつだが硬くなり始めていた。
『姉ちゃん…入っていい?』
少しだけ浴室に繋がる戸を開け中にいる悠に確認をとる。
『ああ、いいから入ってこい。ついでに体洗っちまえよ』
視線を足元から上に上げて中にいる悠を見ていく。
体を洗い途中である悠の体には泡がたくさんついており、ほとんど見える部分は無かったが随所に見える素肌に鼓動が早くなるのがわかった。
『ほら、まだ泡残っているから洗っちゃいな』
軽く体を流した晋也にスポンジを渡すと悠はシャワーの方を向き自分の身体の泡を流し始めた。
晋也も悠とは背を向け体を洗う。
「シャーーーーーーー--」
シャワーの湯が身体につく泡と汚れを流し落としていく。
身体に打ち付けられるお湯の音に晋也はチラッと後ろにいる姉に目を向けると、
上気してほんのり薄桃色となった肌が、そしてプリっとしたお尻が目に映る。
ほんの少し目を上げると先端は見えないとしても脇の間から揺れ動くバストが晋也の体を洗う動きを止める。
すぐに視線を戻すはずであったが目にうつる女性の後ろ姿に目を奪われてしまった。
ゴクリと唾液を飲む込む音ですら本人には聞こえてないほどであった・・・。


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